コーディネイト術
コーディネイト術
スタイリングの基本をマスター
スーツのコーディネイト術
ロンドンのサヴィルロウ・ストリートで生まれたとされるスーツ。以来、各国に伝播し、文化や歴史などさまざまな影響を受け、数多くのスタイルを生み出しました。スーツを着慣れていないのであれば、時代に裏付けされたスタイリングをお手本に着こなしてみてはどうでしょう。イギリス、イタリア、アメリカ。目の前の流行だけに左右されないスーツの本物の着こなしを身につけましょう。
ブリティッシュスタイル
British Style
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POINT1
シルエットは
カッチリしたより男性的な印象肩幅はカッチリとしたスクエアショルダー、シェイプの効いたタイトなウエストライン。前身頃のチェンジポケットなどのディテールも特徴のひとつ。スーツ発祥の国ならではの多彩なディテールが光ります。
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POINT2
生地は温かみのある風合いイギリスには世界を代表する数多くのミル(生地メーカー)が存在します。〈フォックスブラザーズ〉によるネイビーブレザーで使われるフランネル(ネルシャツに使用される柔らかい毛織物)、〈ハリス・ツイード〉に代表される温かみのある重厚な生地など、普段着でも愛されている素材がよく使用されていますが、最近では軽量なものもできてきています。
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POINT3
シャツは知的な雰囲気を醸すクレリックシャツがおすすめブリティッシュスタイルを表すシャツのデザインといえば、 クレリックシャツではないでしょうか。袖、襟と身頃が違う生地で構成されたこのシャツは、知的な雰囲気を演出します。また、Vゾーンに赤や緑といった反対色をチョイスし、華やかさをプラスするのもこのスタイルならでは。
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POINT4
シューズはしっかりと足元を固める重厚感があるものをロンドンの北西にあるノーサンプトンには歴史あるファクトリーがひしめきあっています。伝統的で正統派な靴を選ぶのがブリティッシュスタイルならでは。オックスフォードシューズ(内羽式の紐靴)など、カッチリとした重厚感のあるもので足元を固めましょう。
イタリアンクラシコ
Italian Classico
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POINT1
色合いは淡く、美しいものをクラシックを意味する「クラシコ」。イタリアンクラシコとはその名の通り、イタリアの定番的なスタイルを指します。スーツカルチャーの中心になっているのはミラノ。彼の地では、アズーロと呼ばれる淡いカラーが定番となっています。
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POINT2
シルエットは
軽やかなジャストサイズイギリス特有のかっちりした作りと比べ軽やかな印象。高く設定されたゴージ位置がやわらかいラインを生み出しています。肩幅は全体のアウトラインを包み込むようなジャストサイズ、ウエストシェイプはゆるやかで自然。軽い着心地が追求された裏地のないスフォデラート仕様のスーツもイタリアならでは。
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POINT3
シンプルな組み合わせに
エレガンスを見出すのが肝ワイドスプレッドカラーのシャツにジャケットの柔らかさに合わせたネクタイなど、全体的に華やかなのがイタリアンクラシコな着こなし。スーツと同色のタイを合わせるなど、限りなく組み合わせをシンプルにし、その中でエレガンスを見出すことがイタリアンクラシコの楽しみ方です。
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POINT4
シューズは軽やかな
マッケイ製法のものが主流イタリアはイギリスと双璧をなすシューズ大国。イタリアでは、より軽やかな履き心地の マッケイ製法が主流です。また美意識の高いシューズメーカーも多く。まるで絵を描くようなパティーヌ(色付け方法)なども魅力。淡いブラウンカラーの Uチップなどがイタリアンクラシコらしいシューズ。
アメリカントラディショナル
American Traditional
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POINT1
色合いは基本の配色を踏襲米国東部で培われたアメリカ特有のスーツスタイル。1960年代に流行したアイビーファッションをルーツに持ち、ネイビーやグレーなど、スーツにとって基本の配色を踏襲。
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POINT2
シルエットは全体的にゆったりI型と呼ばれる、前ダーツのないボックスシルエットが特徴。肩パッドを入れないナチュラルなショルダーが目印です。パンツもゆるやかなテーパードを描きフィットするのが定番で、全体的に落ち着きのある印象。体格の良い人に合うスタイルです。
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POINT3
シャツは
ボタンダウンを選択してもOKアメリカントラディショナルに最も合うシャツが、実はボタンダウンシャツです。スポーティでカジュアルな印象が強いため、ビジネスシーン向けではありませんが、決して間違いではありません。アメリカントラディショナルはボタンダウンシャツが好きな方にはおすすめのスタイルともいえるでしょう。
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POINT4
シューズはボリューミーな
プレーントゥでアメリカントラディショナルは、米国東部の大学生たちが築き上げたスタイルです。ビジネス目線で踏み込めば、コバの張った グッドイヤーウェルテッド製法の プレーントゥなど、アメリカらしいボリューミーな靴がぴったり合います。またピカピカに磨き上げた山羊革の靴もアメリカらしさ満点。