ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略です。就活ではES(エントリーシート)や面接で定番の質問であり、インターンの選考でも聞かれることがあります。
なかには、「ガクチカがない」と悩む方もいるかもしれません。そのような方でも、失敗したことや、褒められた経験から、自分らしさを伝えられるガクチカを見つけられるはずです。
この記事でわかること
- ガクチカは「結論」「背景」「目標・課題」「行動」「成果」「学び・強み」の6つから組み立てる
- ガクチカは、必ずしも成功した体験である必要はない
- 自分の人柄、企業とのマッチ度が伝われば、趣味をテーマにしたガクチカでも問題ない
監修者からのコメント

エントリーシートでも面接でも聞かれることの多いガクチカ。何について書くか、どう書けばよいのか悩む人も多いでしょう。出来事だけでなく、あなたの物事に対する考え方や行動特性を上手に伝えられるよう、この記事を参考にしてガクチカをまとめてみてください。
「ガクチカ」とは:学生時代に力を入れたことの略語
ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略です。ゼミやサークルも含めた学校生活のほかにも、アルバイトやボランティアの経験から得たこと、困難を乗り越えたエピソードなどが、ガクチカの回答となることがあります。
就活における質問では、「学生時代に最も打ち込んだことはなんですか」「学生時代に何かに挑戦したエピソードはありますか」といった聞かれ方もあります。
例えば大学生の就活の場合、高校生活について答えるのも可能ですが、「学生時代」といわれたら、現在のエピソードのほうが望ましいでしょう。

就活では頻出の質問のため、ESと面接の両方で対策しておくことが大切です。
ガクチカと自己PRの違い
ガクチカと混同しやすいのが「自己PR」です。自分の強みをアピールするのは共通点ですが、ガクチカと自己PRには、次のような違いがあります。

ガクチカでは「学生時代に力を入れた経験」をもとに、自分の人柄や、仕事をするにあたり何をモチベーションに感じるかなどをアピールします。
一方自己PRでは、「年代・立場に関係なく協力できる『協調性』がある」「どんな状況でも前向きに捉えて努力できる『ポジティブ思考』が長所」など、自分の能力をアピールします。
このように、自己PRでは長所や強みを伝えながら、自分が企業や志望職種にどれだけマッチするか、入社への熱意をアピールするため、伝え方が大きな違いといえるでしょう。
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自己PRとガクチカの違いは?同じ内容でいい?差別化して効果的にアピールしよう
自己PRとガクチカは、それぞれ質問する意図があるため、同じエピソードでも内容は異なります。違いを理解して、質問に適した回答の作成が必要です。差別化する書き方のポイントを確認して、自分の性格や特徴を効果的にアピールしてみましょう。
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就活の選考で「ガクチカ」が質問される理由
ガクチカは、学生の人物像を把握するために欠かせない要素のひとつです。質問される理由は企業や採用担当者により異なりますが、次のようなことが考えられます。

物事に取り組む姿勢を把握して、学生が将来どんな活躍をするかなど、学歴や筆記試験などではわからないことをイメージするために聞かれるケースがあるでしょう。
学生の人間性や人柄を把握するため
ガクチカを聞くことで、学生の人間性や人柄、物事のとらえ方や行動の起こし方を掴みたいと考えています。
「なぜそれを学びたいと思ったのか」「何を努力したのか」「挫折からどう乗り越えたのか」といったエピソードからは、その人の人間性や人柄が出ます。
特に、困難や課題に直面したとき、どう考えどう対応するのかを知りたいと考えているでしょう。
企業が求める人物像とマッチするかを確かめるため
学生と企業が、どれくらいマッチしているかを確かめるためにもガクチカのエピソードが役立ちます。
採用担当者は、学生の内面やスキル、今後の成長性などを含めた要素を見ながら、自社と相性がよい人を採用したいと考えているはずです。企業により求める人は異なりますが、新卒採用では次の3つを期待していると考えられます。
- コミュニケーション能力:良好な人間関係を築き、意思疎通を図れる
- 主体性:自らの意志をもち、積極的に問題に取り組む
- 協調性:自分とは異なる意見、立場をもつ人と協力し合える
企業の特色と学生の人柄の間にミスマッチが起こると、入社しても早期で退職する可能性があり、これはお互いにとってデメリットです。ミスマッチによる早期の退職を避けるためにも、お互いを正しく理解しあうことが大切です。

ガクチカで具体的なエピソードを聞くことで、企業はその学生が「何を問題ととらえ、それに対してどう行動するか」を知ることができます。そして、入社後も似たような場面があれば、問題を解決したり困難を乗り越えたりできるだろうと想像し、判断しやすくなるでしょう。
「ガクチカで強いエピソード」は存在する?
ガクチカにおける「強さ」とは、面接官の印象に残りやすい、ほかの学生と差別化できるエピソードをいいます。例えば、働くなかで実際に役立つこと、複数人で成し遂げたことといったエピソードは、強いガクチカといえるでしょう。具体的には、次のようなテーマです。
- ゼミ
- アルバイト
- インターン
- イベント運営
- 起業経験
- 海外留学 など
よくあるテーマだと、選考に通過しないというわけではありません。
ゼミやアルバイトの場合、多くの学生が経験しています。ゼミ、アルバイトをガクチカにするときは、インパクトのある活動内容やできごとを選ぶことで印象的になり、ほかの学生と差別化しやすくなるでしょう。
ただし、強いとされるテーマであっても、自分の人柄や成し遂げたことを十分伝えることができなければ、魅力的なガクチカにならない可能性が高いです。ガクチカが質問される理由を意識しながら、エピソードを作成してみてください。
ガクチカでは輝かしい結果や派手な経験がなくても問題ない!
ガクチカを考えるとき、「試験で高得点をとった」「大会で入賞した」「リーダーを務めた」などの特徴的な実績がないと悩む方もいますが、必ずしもそのようなエピソードは必要ありません。
重要なのは、「物事にどう取り組んだか、どう工夫したか」「何を得たのか」です。何を考えながらどう行動したのかが具体的に伝えられれば、エピソードのテーマはどんなものでも構いません。
アルバイト、サークル、ゼミといったガクチカの定番エピソードであっても、どう頑張ったのか、どんな課題がありどう乗り越えたのかは人により異なるため、ほかの学生との違いを出せるでしょう。
就活でアピールするガクチカの見つけ方
学校生活ではいろいろと頑張ったけど、「ガクチカ」としてアピールするエピソードが思い浮かばない……。


ガクチカが見つからないときは、3つの方法を試してみましょう!

目標をもって取り組んだ経験を振り返る
「英検準一級の合格に向けて勉強した」「試合でスターティングメンバーに選ばれるよう毎日練習した」など、目標をもって取り組んだことはガクチカとしてアピールできる経験です。
これまでの学生生活で頑張ったこと、努力したことを振り返ってみましょう。
失敗や課題を乗り越えた経験を振り返る
失敗や課題を乗り越えた経験も、ガクチカでアピールできます。失敗をどう乗り越えたのか、課題をどう克服したのかは学生の思考・行動が現れるものであり、具体的に知りたいと考える採用担当者はいるでしょう。
失敗を乗り越えるまでの過程、工夫したこと、仲間と協力したことなどを具体的なエピソードにすることで、人間性や人柄が伝わります。
褒められた経験を振り返る
自分では当たり前にこなしていたことでも、友人や先輩・後輩、家族、教授、アルバイト先の人などから褒められた経験があれば、ガクチカとして伝えられます。
例えば、アルバイト先で「どんなことでも物怖じせず挑戦していてすごい」と褒められたことがある方は、「行動力」「好奇心」といった長所がガクチカにつながるでしょう。過去の経験から自分の特徴や長所を見つけていく手段は、自己分析でも行った方はいるはずです。
学内やアルバイト先、家族のなかで起こったできごとを今一度振り返り、周囲の人からいわれたことを振り返ってみましょう。そしてそのできごとをノートに書き出す、スマートフォンやパソコンにメモをするなどして、ガクチカのエピソードとして作成してみてください。
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ガクチカを書くときの基本的な構成
ガクチカを書くときは、次の6つの順番で作成してみましょう。

1. 力を入れた経験の「結論」
まずは「何を頑張ったか」から伝えましょう。
ガクチカに限らず自己PRや長所・短所などでも同様ですが、相手に物事を伝えるとき結論から始めることで、話の全体がわかりやすくなります。これを、「結論ファースト」といいます。
起承転結のように、エピソードの背景から話すと結論までの時間が長くなり、「学生時代に何を頑張ったのか」が伝わりづらくなる可能性があります。
結論から伝える例
- 「私は入学後すぐ居酒屋のアルバイトを始めて、ホールでの接客に力を注ぎました」
- 「私はバドミントンサークルで代表を務め、サークル初の大会出場を目標に活動しました」
- 「私が学生時代に力を入れたのは、◯◯の資格取得です」
2. 結論に至った「背景・動機」
次に、結論である「頑張ったこと」に尽力した背景・動機を伝えます。
例えば、アルバイトのエピソードを書くなら、アルバイトを始めたきっかけを簡単にまとめます。背景や動機は簡潔にまとめ、エピソードの「行動」がメインになるよう伝えましょう。
3. 経験するなかでの「目標・課題」
続いて、掲げた目標や直面した課題を書きます。
例えば、資格取得のための目標なら「TOEIC◯点以上をとる」「スコアを◯点伸ばす」、研究活動での課題であれば「グループ研究だったが、メンバーのモチベーションに差がありスムーズに進まなかった」などです。
目標や課題を伝えるときは、状況が想像できるようわかりやすく書くことがポイントです。
4. 目標や課題を乗り越えるための「行動」
ガクチカのなかで特に大切な「行動」は、目標や課題に向けて考えたこと、何をしたかを書きます。
目標を達成、課題を解決するためにどのように行動したのかは、採用担当者が特に気になるポイントです。
「努力した」といった抽象的な表現よりも、具体的な行動や工夫の内容を伝えましょう。
5. 結果的に得た「成果」
行動した結果、何を得られたのかを書きます。
得た成果を伝えるとき、必ずしも大きな成果、成功したことがなくてもかまいません。
思った成果が出なかった、大成功とはいえなかった内容でも、努力・工夫の過程を適切に伝えればエピソードの厚みを出せます。
6. 一連の経験から得た「学びと自分の強み」
最後は、この経験から学んだことや強みを伝えます。
例えば「計画的に進めることの重要性を理解した」「団結力を強めるためのリーダーシップを培った」などです。学びと自分の強みの内容は、企業が求める人に関連したことだと、マッチ度の高さを表現できるでしょう。
ガクチカの書き方のポイント
ガクチカを書くときは、次の5つのポイントに注目してみましょう。

内容に独自性・具体性をもたせる
ガクチカの内容やテーマはほかの学生と重複することがあるため、独自性や具体性で差をつけましょう。
独自性や具体性を出すためには、成果を数字で表すなど、相手が内容をイメージしやすくなる表現をしてみてください。
具体性が低い例
- 「お客様の目を引くポップを設置し、過去最大の売上を達成しました」
- 「店舗のSNSの更新をアルバイトスタッフで行い、お店の宣伝にも力を入れてきました」
具体性をもたせた例
- 「お客様の目を引く手書きのポップを作成して客席に設置した結果、前月の1.5倍の売上を達成しました」
- 「客層が20~30代と若いことから、宣伝効果が期待できるSNSの更新をアルバイトスタッフ主体でスタートしました。フードメニューの写真を撮影したり、クーポンを作成したりして宣伝にも力を入れています」
上記の例であれば、前月比1.5倍の売上を達成したことや、ポップを作成した経緯やアルバイト仲間、先輩と協力した経験を具体的に記載したことがポイントです。
採用担当者は、学生が「頑張った」ということだけでなく、どう頑張って何を得たのかを知りたいと考えています。
ほかの学生よりも深みがあり、経験から得た学びが多いエピソードにすると、さらに話を聞いてみたい存在になるでしょう。
自己PRとの違いを明確にする
ガクチカを考えているとき、何をどう伝えたいのかがわからなくなり「力を入れたこと」からずれて「自己PR」になる場合があります。自己PRとは、長所・強みのアピールであり、企業にどれだけマッチする人であるかを採用担当者に伝える項目です。
ガクチカで伝えること
- 学生時代に力を入れた経験をもとに、人柄や仕事のモチベーションを感じるポイントをアピールする
自己PRで伝えること
- 「協調性を重視してサークル活動を行った」「ポジティブな性格が強み」のように自分の能力をアピールする
自分の強みをアピールするのはガクチカも自己PRも同じですが、伝え方が異なります。採用担当者に自分の強みをもれなく伝えるためにも、ガクチカと自己PRが混同しないよう整理してみましょう。
企業側が求める人物像を意識する
印象的なガクチカを考えるためには、企業が求める人物像を知る必要があります。
企業が求める人物像を知るためには、経営理念や企業理念を理解することが重要です。「理念」を知るだけではなく、企業研究や業界研究も行い、企業がなぜその人物を求めているのかという背景まで把握してみてください。
自分の長所や強みが、企業が求めている人物像にマッチするかも見極めるためには、入念な自己分析も欠かせません。

自己分析が不十分で長所や短所などが把握できていないと、入社後のミスマッチが起きる可能性があります。
考えたガクチカと、企業側が求める人物像がミスマッチだと感じたときは、就活の序盤で行う自己分析・業界研究・企業研究を再度に行い、内容を見直してみることも大切です。
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専門用語を避ける
ガクチカのなかでもアルバイトや研究といったテーマでは、独自の専門用語が出やすいことが特徴です。専門用語を知らない人がガクチカを聞くと、十分に伝わらないことがあります。そのため、専門用語はできるだけ使わず、誰でもわかる言葉を使ってエピソードを作成しましょう。
志望する企業の業界・業種と関連するテーマであれば、専門用語が通じる場合があるため、「使用してはいけない」というわけではありません。ただ、採用担当者のなかには、現場で働く人以外もいる可能性があるため、わかりやすい表現を心がけましょう。

普段使っている言葉が専門用語ということもあるため、家族と友人といった第三者にガクチカを確認してもらうことで判断しやすくなります。
事実を書く
ガクチカを伝えるにあたり、「行動」や「結果」を誇張して伝えたくなるかもしれませんが、あくまで事実のみを伝えるようにしましょう。
ESで選考を通過しても、面接でガクチカを深掘りされることがあります。事実と異なる内容を書いた場合、深掘りする質問をされたときにうまく答えられない可能性があります。嘘や誇張のない誠実な姿勢で就活に臨みましょう。

大きな成果を得ていないできごとでも、努力した内容を詳しく記載し、長所や強みにつなげることができれば、立派なガクチカになります!
ガクチカの内容は、企業によって変えたほうがいい?
すでに作成したガクチカと、企業が求める人物像が大きく異なる場合、内容を変えたほうがよいケースもあります。
同じエピソードであっても、長所や強みが業務でどう活かせるかを変化させると、将来どんな活躍をするかのイメージを伝えることができるでしょう。
ガクチカで避けたいエピソード
次のようなエピソードは、ガクチカでは避けたほうがよいかもしれません。
2つ以上のエピソード
2つ以上のエピソードを避けたほうがよい理由は、伝えたいことがまとまりにくいこととエピソードが長くなりすぎることです。
ESなどの書類であれば、記入するスペースが限られていたり、文字数制限があったりするため、書き切れなくなる可能性があります。
面接であれば、話が長くなるほどまとまりのない印象になったり、集団面接ではほかの学生が話す時間が短くなったりするでしょう。
複数伝えたいことがある場合でも、ひとつに絞ることがおすすめです。
守秘義務に抵触すること
アルバイトをテーマにする場合は守秘義務に注意することが大切です。業務中に得た情報を口外してはならないこともあります。例えば次のようなものは守秘義務に関わることが多いでしょう。
- 売上の金額
- 原価
- 顧客に関する情報
- マニュアル
守秘義務を守ることは社会人として必要な常識です。就活でも配慮するよう心がけましょう。
高校生以前のできごと
新卒の就活であれば、高校生や中学生の頃のできごとよりも、現在に近いできごとを優先して伝えましょう。
「学生時代に力を入れたこと」の「学生」は、大学生を指すことが一般的であるためです。遠い過去ではなく現在のことを聞かれているので、質問にきちんと答えましょう。
ただし、「高校生から続けていた◯◯を大学でも継続し」といったように、現在にも関連するものであれば問題ないでしょう。
ガクチカの例文集【内容別】
ここでは、9つのガクチカの例文を紹介します。
アルバイト
飲食店で接客のアルバイト経験をもとにした、ガクチカの例を紹介します。
【アルバイト】ガクチカの例文
私は、大学1年生から続けている居酒屋のアルバイトで、売上や集客アップに力を入れてきました。
働いている店舗の近くに、安さが魅力の居酒屋チェーン店がオープンしたことにより、売上が前年の平均の7割程度に落ち込んだ時期がありました。
チェーン店と比較すると安さでは勝てませんが、料理のおいしさやお客様のニーズをすぐに反映できる点は、何よりも強みだと感じています。
アルバイト仲間や店長と協力しながら、これまで提供していなかったSNS映えするメニューや、アンケート結果を反映させた創作料理の提供をスタートしました。さらにSNSで宣伝を始めたことにより、前年の平均から1.3倍の売上を達成しました。
大きな変化を望まない店長でしたが、仲間と協力をして新しいメニューの提案やSNSの更新について話し合い受け入れてもらえただけではなく、結果として売上にも反映され、結果が出たことは大きな喜びです。
この経験を通じて、チームで協力することと積極的な提案の大切さを学べました。
ポイント
- どれくらい売上をアップさせたか、具体的な数値を出している
- 売上や集客をアップさせる具体的な対策を紹介している
- 一連の経験から「協調性」と「積極性」をアピールしている
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【例文5選】ガクチカでアルバイト経験をアピールするには?回答のポイントを解説
アルバイト経験は、ガクチカのエピソードとして効果的です。魅力的で伝わりやすい内容にするためには、経験の具体性が欠かせません。例文とともに、ESや面接でアピールできるガクチカの作り方と注意点を見ていきましょう。
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ゼミ・研究室
学内のゼミで「食育活動」をテーマに研究した経験をもとに、ガクチカの例を紹介します。
【ゼミ】ガクチカの例文
私は管理栄養士を目指しており、学内のゼミで食育活動の研究に力を入れています。
大学の近くに付属の幼稚園があり月に1度、園児たちと料理を作ったり、紙芝居や人形劇で食べ物や食事マナーについて学んだりしています。
初めて子どもたちに会ったとき、保護者や先生以外の大人と関わることに緊張して、交流をしていても集中できない子どもが多くいました。
「どうすれば食に興味を持ってくれるか」と考えたとき、子どもたちの間で今はやっているアニメのキャラクターの話を交えてみました。例えば「にんじんを食べると、◯◯(キャラクター名)みたいにかっこよくなれるよ!」と声かけをすると、少しだけ食べてくれたことがありました。
大人が一方的に「食べてみよう」「お行儀よくしよう」といっても子どもには響きません。しかし、子どもと同じ目線になることで、心の距離が近づき一歩ずつ前へ進み、今では子どもたちから挨拶をしてくれるほど親交を深めました。
この経験を通じて、相手の立場になり物事を考えることの重要性を学べました。
ポイント
- 子どもたちに興味をもってもらうための具体的な対策を紹介している
- 学生と子どもたちが交流する様子が具体的で、イメージがしやすい
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ガクチカでゼミ活動のアピールは有効?差別化のポイントや例文を解説
ゼミでの活動や経験は、ガクチカのアピールとして効果的です。ゼミで経験したことやテーマはさまざまであるため、ほかの学生のエピソードと差別化しやすいというメリットがあります。 ゼミでの活動や経験に関するガ ...
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学業
学業に尽力した経験をもとに、ガクチカの例を紹介します。
【学業】ガクチカの例
私は、成績評価であるGPA3.0以上を獲得できるよう学業に取り組みました。
大学1年時のGPAは2.5であったこともあり、焦りを覚えました。大学に通っている意味を見いだし、それを目に見える結果として示すため、GPA3.0以上を目標として学業にいそしむことを決意しました。
GPA3.0以上を獲得するためにやったことは、これまで以上に講義内容を理解するためのノート作成と、当日中の復習、暗記が必要なものは友人と問題を出しあうなどしてアウトプットを繰り返しました。ほかにも、苦手な分野がなくなるよう、その分野が得意な友人に「覚えるコツ」「考え方」をヒアリングし、同じように実践したこともあります。
反復練習、アウトプット、友人の協力を重ねていき、約2年後のGPAでは3.3を獲得することができました。GPAを向上させた経験を通じて、年月をかけて努力を積み重ねることの大切さ、苦手な分野に取り組むつらさとその先にある学ぶ楽しさを知ることができました。
ポイント
- 具体的な数値を出し、どれくらい成績が上昇しているかがわかりやすい
- 学生の本業のひとつである「学業」をテーマにしており、採用担当者もエピソードをイメージしやすい
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ガクチカで学業を効果的にアピールしよう!書き方のコツと例文を紹介
ガクチカでは学業をアピールすることも有効です。ただし、成績などの数値や結果だけでなく、目標や課題達成に向けた行動過程などを具体的に伝えることが大切です。この記事では、ガクチカで学業をアピールする際のポイントや具体的な例文を紹介します。
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学外実習
小学校での教育実習をもとにした、ガクチカの例を紹介します。
【学外実習】ガクチカの例文
私は教育学部で学んでおり、大学4年生になったとき小学校で教育実習を行いました。この実習では、実際に児童に授業を行う機会があり、なかでも「授業の進行方法」と「児童とのコミュニケーション」に力を入れました。
最初は、授業の内容や進行に不安を感じていましたが、受け持ったクラスの教員や、ベテランの先生方からアドバイスをいただき、何度も授業を模擬練習しました。
実習中、児童の反応を見ながら授業のテンポを調整したり、理解が遅れている子どもたちには個別に対応したりすることを心がけました。その結果、児童たちが楽しんで学べる環境を作ることができ、授業後に「楽しかった!」といってもらえたときは、大学内の模擬授業にはない大きな喜びを感じられました。
この経験を通じて、教育者としての責任感を強く意識し始めるとともに、授業を進めるだけではなく、日々のコミュニケーションが学びにつながり、重要であると学ぶことができました。
ポイント
- 教員免許を取得予定の学生は教育実習に行く機会が多いので、「何をして何を得たか」に深みを出すことでほかの学生と差別化しやすい
- 前半部分で、尽力したことを明確に説明し学び・強みとつなげている
- アドバイスで得たものから、自分なりに行ったこととその成果を紹介している
ボランティア
ボランティアサークルへ所属し、活動をしたことをもとにしたガクチカの例を紹介します。
【ボランティア】ガクチカの例文
私は、大学のボランティアサークルに入り、川の清掃に力を入れています。
サークルは設立から30年以上の歴史がありますが、私が代表を務めた時期から活動の幅を広げ、地元企業から支援をいただけることになりました。
当初、学生だけで清掃をしていましたが、活動範囲が広がるにつれてゴミ袋などの備品や集積トラックの手配が必要になり、資金面で限界を感じていました。
教員と相談をした結果、私のサークルと同様のボランティアをしていた地元企業から支援を受け、協力をしながら学校周辺エリアの清掃活動の幅を広げることができました。
企業の方と交流を深めるだけではなく、近隣の住民の方と一緒に清掃活動ができたことが、ボランティアならではのつながりだと感じています。
この経験を通じて、学内外の仲間と協力をすること、地域社会との共生の重要性について学べました。
ポイント
- ボランティアへの参加だけでなく、企業との協業など活動の幅を広げたことをアピールしている
- ボランティア経験で得たことが具体的に書かれている
- 深掘りをして質問があったときに回答できるよう、川の清掃など通常の活動についての説明準備もしておくとよい
インターン
過去に参加したインターンの経験をもとにした、ガクチカの例を紹介します。
【インターン】ガクチカの例文
私は大学2年生の夏休みを利用して、出版社の美容に関するWebコンテンツ制作のインターンに参加しました。
インターンへ参加したきっかけは、私自身SNSで情報発信を行っており、培ってきたスキルを発揮できると感じたからです。
同時に参加した2人の学生と3人でグループになり、研修と実務を進めました。そして、社内で初めて企画を提案したとき資料に最後まで目を通してもらうことができませんでした。理由は「独自性が欠けているから」でした。
3人で協力をして、制作に携わったサイトの過去記事と他社の記事をリサーチ、先輩にもヒアリングをしながら過去にない「◯◯」をテーマに企画書を作り直しました。
企画書の制作が得意な先輩にアドバイスをもらい、読みやすさとデザインにもこだわり「通る企画」作りに励みました。
新たなテーマで再度作成した企画書は最後まで見てもらうことができ、無事コンテンツの制作へと進めることができました。
インターンの経験を通して、悔しさから這い上がる方法を身につけるとともに、思考の柔軟性、仲間や先輩を交えて協力することの重要性を学びました。
ポイント
- 実際の業務を経験できる長期インターンを題材にしている
- 美容業界志望ではなくても、一度うまくいかなかったことに粘り強く取り組めることがアピールできている
- インターンで得たことや見つけ出した強みが、働く場面で活かせることがイメージしてもらいやすい
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【例文あり】インターンの経験はガクチカでアピールできる!効果的な書き方も解説
インターンはガクチカのテーマとして活用できます。特に1カ月以上の長期インターンは、エピソードの厚みを増しやすく、頑張ったことを伝えやすいでしょう。この記事では5パターンの例文とあわせて、インターンをテーマにしたガクチカを紹介します。
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留学
海外へ語学留学をした経験についての、ガクチカの例を紹介します。
【留学】ガクチカの例文
私は1年間カナダのバンクーバーへ留学し、現地の学生たちと共に学びシェアハウスで過ごしました。
バンクーバーへの留学を選んだ理由は、私の父が学生時代に同じカナダへ留学して、仲間と素晴らしい時間を過ごし今でも交流があると聞き感銘を受けたからです。
留学してからすぐは授業についていくのがやっとで、唯一いた日本の留学生だけと交流していた時期もありました。しかしその友人から「せっかく留学しているのなら、英語だけで話してみたら」といわれ、同じコースの友人を紹介してもらい、積極的に英語でコミュニケーションをとるようになりました。
カナダの友人と意思疎通をするとき、「自己開示」「表情とジェスチャー」を特に意識しました。不明点があればすぐに質問をして、聞き逃さないことを心がけました。日本人独特の曖昧な表現を控えることで、話したいことがスムーズに理解してもらえるようになったときは、本当に嬉しかったです。
留学中にディスカッションなどのコミュニケーションを重ねたこともあり、今では英語でグループワークやプレゼンテーションにも臆せず取り組めるようになりました。
バンクーバーへの留学経験を通じて、英語力やコミュニケーション能力が向上しただけではなく、心の開き方や文化の違いの受け入れ方も学びました。
ポイント
- 海外への留学経験のある人は増えているが、留学先での自分自身の状況と意識したことをわかりやすく伝えている
- 語学力の向上だけでなく、語学以外の面で学んだことが書かれている
- 海外への留学経験を通じて文化に対する理解やビジネスで活用できるコミュニケーションスキルがアピールされている
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留学経験をガクチカでアピールするには?独自性を出す書き方や例文を紹介
留学経験をガクチカにする際は、何を経験し、学び、成長したのか、得られたスキルを応募先の企業でどのように活かすのかを明確に示しましょう。本記事の例文を参考に、独自性を意識してガクチカを作成してみましょう。
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資格の取得
TOEICでスコアを伸ばすことに尽力した経験をもとにした、ガクチカの例を紹介します。
【資格取得】ガクチカの例文
私はTOEICを中心に英語学習に力を入れています。高校生の頃は450点でしたが、大学へ進学し勉強を続けて850点までスコアを伸ばすことができました。
TOEICに力を入れたきっかけは、高校時代の友人との何気ない競争です。どちらがTOEICでよいスコアを出せるか勝負をした結果、100点差をつけられて負けてしまいました。
負けず嫌いな性格の私は、結果が出た日からTOEICの勉強を本格的にスタートして少しずつ点数を上げて、今年のTOEICでは850点を取得しています。
最初から英語が得意だったわけではないため、特に文法には苦労しました。約4年勉強を続けてきたことで、英語が好きになれた喜びがあります。
この経験を通じて、英語を理解できるようになっただけではなく、努力を続けること、仲間と競い合うことの素晴らしさを学べました。
ポイント
- 海外での営業や、グローバルな展開をする企業への入社を希望する場合、TOEICのハイスコアはアピールポイントになる
- TOEICのスコアアップを目指して成長したことをわかりやすく解説している
- TOEICでよいスコアを出したことだけではでなく、英語が好きになれたことや仲間と競うことのよさといった「得たもの」が伝えられている
日常生活・趣味
趣味である登山をもとに、ガクチカの例を紹介します。
【趣味】ガクチカの例文
私は趣味で山登りをしており、特に仲間と一緒に目標を達成することに喜びを感じています。登山を始めたきっかけは、運動不足解消と筋力アップです。
昨年友人たちと、◯◯県にある△△山への登頂に挑戦することを決めました。初めは不安もありましたが、チーム全員が協力しながら進むことを目標に掲げました。
登山の途中では、体力的に厳しい場面や天候の変化に直面しましたが、仲間と励まし合いながら一歩一歩進みました。特に、道中で一人が疲れを感じたときは、全員でペースを合わせ、休憩をとることを提案し無理なく進めるように工夫しました。その結果、全員無事に予定より早く山頂に到達することができました。
この経験を通じて、困難な状況でも仲間と協力して問題を解決する力や、目標に向かって粘り強く努力する大切さを学びました。登山は単なる趣味の一環にとどまらず、チームワークや達成感を実感できる貴重な経験となり、日常生活や仕事にも活かせる力だと感じています。
ポイント
- 趣味とはいえ真剣に取り組んだこととして自分の人となりを伝えられている
- 仲間と協力して行ったことをテーマにしており、チームで活動するときの姿がイメージできる
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ガクチカの例文15選|書き方4ステップや他学生との差がつくポイントを紹介
ガクチカはSTAR法を使って考えると、まとまりがあり、採用担当者に伝えやすくなります。ガクチカの作り方を4つのステップに分けて解説します。例文を参考に、他学生との差がつく、オリジナリティのあるガクチカを作成してみましょう。
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ガクチカはESと面接で同じでいい?
ガクチカは、ESと面接で同じ内容であっても問題ありません。
ただし、ESで書いたガクチカは書き言葉であり、丸暗記してそのまま話すと不自然になることがあるため、注意しましょう。面接では話す相手がいることを意識してまずは簡潔に伝えてみてください。面接官とのやり取りを通じて、ESで書いた内容に加えて、具体性や自分の考えをさらに詳しく伝えていくのがおすすめです。

面接の際は、面接官がESを見ながら質問することもあります。内容に一貫性をもたせるためには、ガクチカの軸を変えないようにしましょう。
面接では、ESに書いたエピソードを深掘りされる可能性もあるため、ガクチカの内容を面接前に確認しておくとよいです。
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ガクチカ以外にも、自己PRや長所・短所、志望動機などの書き方も紹介しています!
よくある質問
ガクチカとは何ですか?
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略語です。就活では、ESや面接で頻出する質問のひとつです。
ガクチカといえるものがないです。どうしたらいいですか?
ガクチカが見つからないときは、次の方法で考えてみましょう。
・目標をもって取り組んだ経験を振り返る
・失敗や課題を乗り越えた経験を振り返る
・褒められた経験を振り返る
それぞれの具体的な方法は「就活でアピールするガクチカの見つけ方」で紹介しています。
ガクチカは、必ずしも仲間と成し遂げたことにする必要はありません。学生生活を振り返り、自分らしさを発揮したシーンを思い出してみてください。
ガクチカのテーマは何がいいですか?
「このテーマがよい、印象がよい」というものはありませんが、一般的には次のようなテーマのガクチカは、自分の魅力を伝えやすくなります。
・ゼミ
・アルバイト
・インターン
・イベント運営
・起業経験
・海外留学 など
これらのガクチカは、働くなかで役立つこと、仲間と協力して成し遂げたことを伝えやすいという特徴があります。該当しない場合でも、自分の行動特性や人柄が伝わる内容であれば、アピールすることは十分可能です。
ガクチカの文字数はどれくらいですか?
ガクチカの文字数は、300~400文字が一般的です。指定された文字数におさめましょう。特に指定がないときは、ESの欄に収まる文字数にする方法もあります。
Wordなどのソフトを使うと、文字数をカウントすることができます。
アルバイトをテーマにしたガクチカの例文を教えてください
飲食店で接客のアルバイト経験をもとにした、ガクチカの例を紹介します。
【アルバイト】ガクチカの例文
私は、大学1年生から続けている居酒屋のアルバイトで、売上や集客アップに力を入れてきました。
働いている店舗の近くに、安さが魅力の居酒屋チェーン店がオープンしたことにより、売上が前年の平均の7割程度に落ち込んだ時期がありました。
チェーン店と比較すると安さでは勝てませんが、料理のおいしさやお客様のニーズをすぐに反映できる点は、何よりも強みだと感じています。
アルバイト仲間や店長と協力しながら、これまで提供していなかったSNS映えするメニューや、アンケート結果を反映させた創作料理の提供をスタートしました。さらにSNSで宣伝を始めたことにより、前年の平均から1.3倍もの売上を達成しました。
大きな変化を望まない店長でしたが、仲間と協力をして新しいメニューの提案やSNSの更新について話し合い受け入れてもらえただけではなく、結果として売上にも反映され、結果が出たことは大きな喜びです。
この経験を通じて、チームで協力することと積極的な提案の大切さを学べました。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士