テストセンターとは、多くの企業が採用試験に取り入れている「SPI3」の受検方式のひとつです。適性検査のなかでも特に一般的な受検方式であり、就活がスタートするとテストセンターを受検する機会もあるでしょう。
この記事では、初めてのテストセンター受検を控えている方に向けて、テストセンターの特徴や基本情報、受検までの流れなどを解説します。具体的な対策方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- テストセンターは受検者ごとに出題内容や出題数が異なる
- テストセンターは自宅で性格検査を受検することで予約確定となる
- テストセンターの対策はパソコンでの受検方式に慣れることが重要
テストセンターとは:SPIを所定の会場で監督者の監督のもと受検する方式
テストセンターとは、企業が採用試験のひとつとして実施される適性検査「SPI3」を、リクルート社が運営する専用会場で監督者の監督のもと受検する方式です。
適性検査にはテストセンターのほかにも「Webテスティング」と「ペーパーテスティング」などの方式が存在しますが、テストセンターが特に利用されています。
テストセンターの専用会場は「リアル会場」と「オンライン会場」の2種類に分けられています。
リアル会場
- 全国主要都市(東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡)に設置された会場
- 検査室内の自分のブースに着席して対面の監督のもと受検する
オンライン会場
- 自宅などでオンラインで監督者と接続する会場
- 静かで集中できる環境にWebカメラつきのパソコンを用意して受検する
テストセンターの詳細
受検会場 | 専用会場 (リアル会場・オンライン会場) |
受検方法 | パソコン |
出題形式 | 【言語】 語彙 文章読解 二語の関係性 語句の用法 熟語の成り立ち 【非言語】 確率 推論 順列 組み合わせ 割引 集合 |
所要時間 | 能力検査:約35分 性格検査:約30分 |
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SPIとは?効率よく対策するコツや言語・非言語の問題例を解説
SPI対策では、出題の傾向を把握することが重要です。受検形式により問題の内容は変わるため、実際に企業で実施される方式のSPIの対策を行いましょう。苦手を克服するためには、毎日継続的に問題を解き、SPIに慣れることも大切です。
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テストセンターで受検するまでの流れ
テストセンターで受検する流れは以下のとおりです。
- 応募先企業からメールを受け取る
- Web上でテストセンター会場と日時を予約する
- Web上で性格検査を受ける
- 予約した会場・日時で能力検査を受ける
企業からSPI3の受検依頼メールを受け取ったら、記載されている予約サイトにアクセスし、指定された受検期間内に都合のよい日程・会場をWeb上で予約します。
3月や4月の受検ピーク時期は会場が混雑しやすいので、受検依頼のメールが届いたらWeb上で会場空席状況を確認し、早めに予約しておきましょう。
自宅のパソコンやスマートフォンで性格検査を受検し、その後予約した日に予約したテストセンター会場にて能力検査を受検する流れです。
性格検査を受検するまでは「仮予約」の状態で、性格検査を受検して初めて「本予約」となります。
テストセンター受検前に知っておきたい基本情報
テストセンターを受検する前に、以下の情報を押さえておきましょう。
個別で性格検査を受けてから専用会場で能力検査を受ける
テストセンター方式では、能力検査を受検する前に、まず性格検査を完了させる必要があります。自宅などでスマートフォンやパソコンを使用して、あらかじめ性格検査を受けておきましょう。
性格検査の受検が完了すると、その時点でテストセンターでの能力検査の受検予約が確定します。
万が一、予約の変更が必要になった場合、受検当日の各ターム開始1時間前まで変更を受けつけています。
当日1時間前を過ぎると予約変更・予約取消はできないので注意しましょう。
タームとは
テストセンター検査の時間帯のこと
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性格検査とは?落ちることはある?事前の対策や練習、問題例を解説
性格検査とは、さまざまな質問に答え、思考や行動を把握するためのもので、適性検査の一種です。企業が採用する人材の特徴を把握するための材料になり、能力検査とともに実施されるケースがあります。事前に問題例や回答方法を把握し、時間内にすべて回答できるように対策しておきましょう。
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人によって出題内容が異なる
テストセンター検査は受検者の回答状況に基づいて問題が出題されるため、人によって出題される内容や問題数が異なります。受検者の能力や知識レベルにあわせて、適切な難易度の問題を出題する仕組みであり、正解が多いほど問題の難易度は高くなります。
そのため「ほかの受検生が出題されていない特定の問題が出た」としても、それが合格の基準に達していることを意味するわけではありません。各受検生の能力に応じた問題が出題されるので、出題内容自体が合否の指標にはならないことを覚えておきましょう。
問題ごとに制限時間が決められている
SPIテストセンターでは、全体の制限時間だけでなく、出題される各問題にそれぞれ制限時間が設定されています。各問題の制限時間に達すると、システムは自動的に次の問題へと移行する仕組みです。
制限時間内に出題される問題数は受検者によって異なるので、すべての問題を解こうとするのではなく、解ける問題を着実に解いていくことが重要です。
また、一度次の問題に進むと以前の画面には戻れないため、「すぐに解けない問題を飛ばして後で戻って解く」といったことができません。その点を踏まえて着実に問題を解き進めていきましょう。
前回結果を送信することもできる
過去1年以内にSPIをテストセンターで受検した経験がある場合、前回の受検結果を別の企業に再送信することが可能です。
テストセンターの結果は、複数企業の選考に利用できるため、毎回新たに受検する必要はありません。一度受検すれば、その後はSPI対策以外の準備に集中できます。
ただし、再送信できるのは直前に受検した結果のみです。前々回の結果を選択して再送信することはできないため、この点には注意が必要です。
受検者が自身のSPI受検結果を確認することはできません。
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Webテストを攻略!効率的な対策や活用したい参考書・アプリも紹介
WebテストはWeb上で実施される適性検査です。パソコンを用いて時間内に大量の問題を解答するため、ただ問題を解くだけでなく、時間を計ってスピーディに解答する練習も重要です。この記事では、Webテストの対策方法を紹介します。
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必須!テストセンターに向けてやっておきたい対策
SPIテストセンターを受検する際には、以下の対策を行っておきましょう。
- パソコン形式での受検に慣れておく
- 対策本を繰り返し解いて、演習する
パソコン形式での受検に慣れておく
テストセンター受検は、パソコン上で問題を読み、手元で計算やメモしながら答えを導き出し、パソコン上で回答するスタイルです。
リアル会場では筆記用具やメモ用紙が準備されていますが、オンライン会場では自分でシャープペンシルまたは鉛筆と、A4サイズのメモ用紙(2枚まで)を用意する必要があります。受検当日に戸惑わないように準備したうえで、本番を想定した受検スタイルで練習しておきましょう。
模擬テストを提供しているサイトもあるので、本番を想定して受検しておくのもおすすめです!
対策本を繰り返し解いて、演習する
SPIテストセンターで出題される問題には特定の傾向があり、これを理解することで問題を解きやすくなります。そのため、対策本などを使用して繰り返し問題を解き、問題の傾向や時間配分に慣れることがおすすめです。
対策本を解くことで苦手な部分が明確になり、その分野に重点を置いて効率的に学習することができます。また、制限時間が短いため、時間を意識して素早く回答する練習も重要です。
おすすめの対策本については「おすすめのテストセンター対策本」で解説しています。
【問題別】テストセンターに向けてやっておきたい対策
テストセンターは、一般的な性格検査、能力検査(言語・非言語)に加え、英語能力検査、構造的把握力検査の受検に対応しています。どの検査を受検するかは企業によって異なるので、企業から送られてくる受検案内のメールで確認しておきましょう。
ここでは、検査ごとの対策方法を紹介します。
【能力検査】言語
能力検査の言語では、おもに文法や語彙、論理的な文章理解の問題が出題され、受検者の言語理解力や読解力、論理的思考能力を測定します。具体的な対策方法を見ていきましょう。
長文を読むことに慣れておく
長文を読むことに慣れるためには、さまざまな分野やテーマの文章を日頃から読むことがおすすめです。
長文問題では、長い文章を通じて内容の理解と要旨の把握が求められます。知識や情報はすべて本文中に書かれているため、前提知識などは求められません。
語彙力を上げる
普段の生活やテストセンターの対策をしているときなどでわからない語彙があったら、辞書やオンラインの資料を使って意味や使い方を学ぶことが重要です。アプリや問題集を利用して言語問題を定期的に解くことで、語彙力を効果的に増やすことができます。
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【能力検査】非言語
能力検査の非言語では、図形のパターン認識、数学的な問題、空間的な課題などが出題されます。受検者の非言語的な論理能力や抽象的な思考能力を測定することが目的です。
具体的な対策方法を見ていきましょう。
問題を理解する力を鍛える
非言語問題では、問題を正しく理解して正確に回答する必要があります。特に、推論問題は慣れていないと問題の理解に時間がかかるため対策が重要です。
対策としては、多くの問題に触れて回答方法やパターンを理解する練習を行いましょう。紙に書き出して問題を整理する方法も有効です。
計算スピードを上げる
非言語問題においては、大量の問題をいかにスピーディに計算できるか重要です。パソコン操作に慣れるのはもちろん、暗算の練習や、メモ用紙を使って素早く計算できるための練習をしておきましょう。
基本的な数学の公式を覚える
基本的な数学の公式を覚えておくことで効率的に解答できるようになります。出題される問題パターンは決まっているので、公式を覚えておけばほかの問題にも応用できます。
公式はアプリなどを活用して、通学時間や待ち時間などの隙間時間に効率的に勉強していきましょう。
構造的把握力
構造的把握力とは、物事の背後にある共通性や関係性を構造的に理解する能力を測定する検査です。すでに持っている知識を用いて、新たな状況や問題に対処するための能力を測ります。
構造的把握力の問題形式にはパターンがあるので、これらのパターンに慣れることが重要です。できるだけスピーディに問題を読み、問題内容を理解するトレーニングをしておきましょう。
英語能力
英語能力では、語彙、穴埋め問題、長文読解など、英語力の基礎となるさまざまな領域の問題が出題されます。検査は短時間で行われ、リスニングやスピーキングは含まれません。
対策としては、英単語や文法の基礎知識をしっかりと身につけることが重要です。そのうえで、長文問題に取り組む際には、文章を丁寧に読み解くトレーニングをしておきましょう。
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おすすめのテストセンター対策本
テストセンターの対策には参考書の使用も有効です。ここでは、SPIのテストセンター方式の受検に役立つ対策本を紹介します。
2024年度版 SPI3&テストセンター出るとこだけ! 完全対策
「SPI3&テストセンター 出るとこだけ! 完全対策 2024年度版」は、テストセンター方式に特化した参考書です。頻出問題に絞った問題集と丁寧な解説が特徴で、短時間で効率的にSPI対策を行いたい方におすすめです。
おもな内容
- 非言語問題(数学の基礎含む)
- 言語問題の解説
- テストセンター攻略法(持ち物や進め方のコツ)
- 性格検査に関する情報
▶ 2024年度版 SPI3&テストセンター出るとこだけ! 完全対策
これが本当のSPI3だ! 2024年度版
「これが本当のSPI3だ! 2024年度版」は、テストセンター、ペーパーテスト、Webテスティングに対応した参考書です。特に数学の基礎である「算数のおさらい」は、数学に自信のない方にも理解しやすくなっています。
おもな内容
- 非言語問題の解説(数学の基礎含む)
- 言語問題の解説
- 性格検査の解説
- 基本の問題
よくある質問
SPI3のテストセンター受検に向けて、やっておきたい対策は何ですか?
1週間でテストセンターの対策をする場合、何をすればいいですか?
時間が限られている場合は、まず問題の傾向を掴むことが重要です。例えば、対策本をひと通り解いてみるのがおすすめです。
テストセンター直前にやっておきたい対策は何ですか?
SPIはパソコンで受検する方式です。受検当日に戸惑わないように、改めて回答方法を確認しておきましょう。
テストセンター対策におすすめのアプリはありますか?
テストセンターで受検する当日に必要な持ち物はありますか?
テストセンターの受検で必要なものは、オンライン会場とリアル会場で異なります。
【オンライン会場の場合】
- 本人確認書類v
- 筆記用具
- メモ用紙(A4コピー用紙2枚まで)
【リアル会場の場合】
- 本人確認書類
- 受検票
テストセンターにはどんな服装で行ったらいいですか
服装の規定は特になく、スーツでなくても問題ありません。実力が発揮しやすいリラックスした服装で臨みましょう。