就活スケジュール完全ガイド｜時期別のやること・準備を紹介【新卒・27卒向け】

政府が推奨する27卒の就活スケジュールは、例年と同様に、大学3年生の3月1日にエントリーが解禁され、6月1日から選考開始とされています。ただし、実際はより早い時期から選考を始める企業もあるため、早めに準備を始めることが重要です。

この記事では、27卒の就活スケジュールの全体像をはじめ、業界・職種ごとの違いや特徴、時期ごとに取り組んでおきたい内容などを詳しく解説します。効果的なスケジュール管理のコツも紹介していますので、就活を計画的に進めるための参考にしてみてください。

一般的な就活スケジュール【27卒向け 】

政府が推奨している一般的な就活スケジュールでは、エントリー（就活解禁）が大学3年生の3月1日、選考の開始（面接解禁）が6月1日とされています。ただし、近年はこのスケジュールに従って採用活動を行う企業は少なくなっている状況です。

2027年卒の就活では、全体のスケジュールが早まることが考えられます。また、インターンを通じて採用につながる流れが広がっています。

【新卒】27卒における就活スケジュールの特徴

27卒の就活では、採用活動の早期化やインターンの位置づけの変化など、例年とは異なる傾向が見られます。ここでは、27卒における就活スケジュールの特徴を紹介します。

早期選考や通年採用を実施する企業が増加している

株式会社キャリタスが実施した「2026年卒・新卒採用に関する企業調査－採用方針調査」によると、前年よりも早い時期に採用活動を始める予定の企業が増えていることがわかります。

26卒の面接開始時期について、10月以前〜12月に採用活動を開始した企業の割合の合計は27.9％であり、10月以前〜1月の場合は40.9％となっています。企業規模が大きいほど面接開始時期は早まる傾向があり、大手企業の過半数が1月以前に面接を開始していると回答しました。

こうした動きに合わせて、学生も早い段階から情報収集を行い、準備を進めていくことが重要です。最新の就活スケジュールや企業ごとの採用情報をこまめにチェックし、計画的に行動することが内定獲得につながるでしょう。

採用活動においてインターンを重視する傾向が強い

インターンとは、企業の実務を実際に体験することで自らの実力を確かめ、実践力を向上できる場のことです。近年は、インターンに参加した学生に対して、早期選考に関する情報を優先的に案内するケースが見られます。採用直結型のインターンも増えており、そのまま採用選考へ進み、内定につながる例も少なくありません。

こうした動きの背景には、インターンで取得した学生情報の取り扱いに関するルールが改正され、一定の基準を満たす場合に限り、選考への活用が認められるようになったことがあります。

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【業界・職種別】就活スケジュールの違いと特徴

政府が推奨する就活スケジュールにとらわれず、独自の採用スケジュールを設定している企業もあります。ここでは、業界・職種別の就活スケジュールの違いと特徴を見ていきましょう。

• 外資系企業（投資銀行・外資メーカー・外資ITなど）
• 日系大手企業
• コンサルティング業界（外資・日系）
• ベンチャー・メガベンチャー
•  理系学生向けの職種（研究職・技術職）

外資系企業（投資銀行・外資メーカー・外資ITなど）

外資系企業では、サマーインターンが本選考に直結するケースが見られます。特に、投資銀行やコンサルティングファームでは、インターンの後、秋頃に内々定が出ることもあるため、早い段階からの準備が重要です。また、大学3年生の9月から年末にかけて本選考を開始する企業もあります。

サマーインターン後に早期選考を実施する企業もあれば、通年採用を取り入れており、年間を通じて採用活動を行っている企業もあります。学生は自分のペースで応募することが可能です。

日系大手企業

経団連加盟企業では、3月のエントリー解禁、6月の選考開始というスケジュールが原則とされています。ただし、実際には公式スケジュールより前に「早期選考枠」や「インターン枠」を設けている企業もあるようです。例えば、サマーインターンは大学3年生の夏（6月〜8月）に行われ、参加することで早期選考への参加や一次面接の免除といった優遇を受けられる可能性があります。

コンサルティング業界（外資・日系）

外資系のコンサルティングファームでは、サマーインターンでの取り組みが選考につながるケースが多く、冬の早期選考で内定が出されることもあります。

日系のコンサルティングファームの選考スケジュールは、企業によって異なります。外資系と同様に、サマーインターンを実施し、その情報をもとに早期選考を行う企業もありますが、秋から年明けにかけて選考を始める企業が多いです。

ベンチャー・メガベンチャー

ベンチャーやメガベンチャーでは、通年採用を実施していることが多く、早期選考も一般的です。そのため、学生は年間を通じて応募のチャンスがあります。

なかには、カジュアル面談を通じてスピーディーに内定を出す企業もあり、学生側にも柔軟な対応が求められます。大学3年生の12月から年明けの2月頃に内定が出ることも珍しくありません。

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理系学生向けの職種（研究職・技術職）

理系学生は、修士課程2年生（学部4年生）の4〜6月頃に選考が集中する傾向がありますが、少しずつ早期化しています。この期間に多くの企業が採用活動を行うため、計画的な準備が必要です。

研究活動と並行して就活を進める場合、スケジュール管理が重要になります。特に、推薦応募を考えている場合は、学校や教授との調整が必要になるでしょう。

就活の流れと時期別のやること

就活はおもに次のような流れで進めていきます。

ここからは、時期別に行うことの詳細を見ていきましょう。

• 卒業前年度4月〜：自己分析・業界研究・企業研究を行う
• 卒業前年度6月〜：インターンに参加する
• 卒業前年度6月〜：説明会に参加する
• 卒業前年度8月〜：早期選考の準備をする
• 卒業前年度10月〜：本選考を意識した対策をする
• 卒業前年度3月〜：本格的にエントリー・選考が開始される

卒業前年度4月〜：自己分析・業界研究・企業研究を行う

この時期は、まず自己分析に取り組み、自分の興味や価値観、強みを明確にしていくことが大切です。自己分析を通じて、自分にあった業界や職種を見つけやすくなります。

あわせて、業界研究や企業研究も進めていきましょう。各業界の動向や企業の特徴を把握することで、応募する企業を選びやすくなります。

自己分析

自己分析とは、これまでの経験や考え方を振り返り、自分の長所や短所、得意なことなどを言語化する作業です。働きたい業界や企業、職種を選ぶ基準となる「就活の軸」を決める際にも、自己分析が欠かせません。

自分だけで考えるのではなく、家族や友人などに話を聞く「他己分析」を取り入れることもおすすめです。第三者の視点を参考にすることで、自分では気づかなかった一面が見えてくる可能性があります。

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業界研究

業界研究とは、さまざまな業界の特徴を調べて、自分の興味にあう業界を探すためのプロセスです。気になる企業がある場合、その企業が属する業界全体の動向や将来性などもチェックしてみましょう。

業界研究で得た情報は、ES（エントリーシート）や面接で志望動機を伝える際にも役立ちます。就活中に情報を更新し続けることで、より説得力のある志望動機ができるでしょう。

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企業研究

企業研究とは、特定の企業について詳しく調べることです。企業研究には「企業についての理解を深めること」と「自分との相性を知ること」の2つの目的があります。

具体的には、その企業が属する業界内での立ち位置や理念、強み、課題などを確認します。同業他社と比較しながら、その企業ならではの特徴を探すことも重要です。これらの情報をもとに、「どんな働き方をしたいか」「その企業でどんな成長が期待できるか」といったビジョンを明確にしていきましょう。

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卒業前年度6月〜：インターンに参加する

インターンは、実際の業務を体験しながら企業への理解を深められる貴重な機会です。企業によっては、インターンへの参加が選考につながる場合もあるため、早めに情報収集を行い、興味のあるプログラムには積極的に応募していきましょう。

なお、ここでは「卒業前年度6月〜」としていますが、インターンは通年で実施されています。大学1・2年生向けのプログラムや秋冬開催のものもあるため、定期的に最新情報をチェックして、自分にあった機会を見つけましょう。

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卒業前年度6月〜：説明会に参加する

会社説明会や業界セミナーでは、企業の文化や理念、業界の特徴などについて知ることができます。説明会以外に、OB・OG訪問などで、実際に働いている人から話を聞くこともおすすめです。こうした経験を通じて志望企業への理解を深めることで、ESや面接で自分自身を効果的にアピールできるようになります。

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卒業前年度8月〜：早期選考の準備をする

一部の企業では、インターンに参加した学生を対象に早期選考を実施しています。インターン後に受けたフィードバックを参考にして、自己PRや志望動機をブラッシュアップしておきましょう。

また、筆記試験や面接の対策もこの時期から始めておくと、余裕を持って本選考に臨めます。

卒業前年度10月〜：本選考を意識した対策をする

卒業前年度10月からは、本選考に向けた準備が本格化します。ES作成や筆記試験対策だけでなく、面接練習にも力を入れましょう。特に、自己PRや志望動機、ガクチカ（学生時代に力を入れたこと）など、よく聞かれる質問への準備は欠かせません。

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卒業前年度3月〜：本格的にエントリー・選考が開始される

卒業前年度3月以降は、多くの企業でエントリー受付や会社説明会が始まります。事前に作成したスケジュールに沿って計画的に行動していきましょう。

また、この時期から筆記試験や面接も本格化するため、これまで積み重ねてきた準備を活かして選考に臨んでいきましょう。

就活スケジュール管理のコツ

就活をスムーズに進めるためには、スケジュールの管理が欠かせません。ここでは、日々の予定を無理なく管理するコツを紹介します。

カレンダーアプリやスケジュール帳を活用する

タスクの管理場所が分散していると混乱しやすくなるため、手帳やカレンダーアプリなど、自分にあったツールを使い、まとめて管理することをおすすめします。

スマートフォンのカレンダー機能では、面接やESの提出期限などをまとめて管理できます。例えば、Googleカレンダーはシンプルで使いやすく、スマートフォンとPC間で同期できて便利です。通知機能を設定することで、大事な予定を忘れることも防げるでしょう。

アルバイトや学業を両立できるよう調整する

就活と並行してアルバイトや授業がある場合は、スケジュール調整が必要です。就活期間中は急な予定が入ることもあるため、事前にアルバイト先へ相談しておくと対応しやすくなります。

また、単発や短期のアルバイトなど柔軟な働き方を選ぶことで、説明会や面接へ参加しやすくなります。予定を整理しておくことでダブルブッキングや遅刻を防ぎ、気持ちにも余裕が生まれるでしょう。

就活を円滑に進めるための準備のポイント

就活をスムーズに進めるために、次の4つのポイントを意識してみてください。

• 逆算思考でスケジュール管理をする
• 早めから自己分析をやっておく
• 自己PRや志望動機やガクチカの準備に力を入れる
• 就活の選考を意識してインターンに参加する

逆算思考でスケジュール管理をする

就活を効率よく進めるには、ゴールから逆算してスケジュールを組むことが効果的です。内定を得るまでを就活ととらえ、そのために必要なステップ（ESの提出、面接準備、企業研究など）を洗い出し、それぞれの締切や実施時期を逆算して計画を立てましょう。

各タスクの実施時期や締切を整理しておくことで、「今、何に取り組めばいいか」が明確になり、スムーズに就活を進めることができます。

早めから自己分析をやっておく

自己分析は、就活の基盤となる重要なプロセスなので、早めに行っておきましょう。

まずは、学業や部活動、アルバイトなどの経験を振り返り、自分がどんな場面で力を発揮したか、どんな価値観を持っているかを整理します。家族や友人、指導教員など、身近な人に意見を聞いてみるのもおすすめです。

また、オンラインの自己分析ツールを活用し、客観的なデータをもとに自己理解を深めることも可能です。複数の方法を組み合わせながら、自分の強みや価値観を明確にすることで、自己PRや志望動機の作成にも役立ちます。

自己PRや志望動機やガクチカの準備に力を入れる

自己PRや志望動機、ガクチカの準備は、自己分析や企業研究の内容をESに書けるように言語化するものです。卒業前年度の夏頃からこれらの項目をまとめ始めると、ESの提出や面接準備をスムーズに進めやすくなります。

自己分析で明確になった自分の強みや価値観をもとに、志望企業が求める人物像や企業文化と照らし合わせて、マッチする強みやエピソードを盛り込みましょう。​

就活の選考を意識してインターンに参加する

27卒にとって、インターンは就活の重要なステップです。インターンでの取り組みは、本選考でのアピール材料としても役立ちます。インターン中は、与えられた業務に積極的に取り組むことで、自分のスキルや姿勢を企業に伝えることができます。

なお、「汎用的能力・専門活用型インターンシップ（タイプ3）」と「高度専門型インターンシップ（タイプ4）」では、企業がインターンで取得した学生情報を選考に活用することが可能です。そのため、選考優遇を視野に入れている場合は積極的に参加していきましょう。

また、社員との交流を通じて企業や業務への理解を深め、自分にあった働き方や興味のある仕事について確認することもおすすめです。インターン終了後には、学んだことや感じたことを振り返り、自己分析や志望動機のブラッシュアップに活かしていきましょう。

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インターンシップとは？プログラムの探し方・募集開催期間・参加するメリットを解説

インターンシップとは職業体験を通じて、実力を確かめる・発揮する場所です。今あるスキルを確かめながら伸ばせる機会になるため、時間を確保できる方は積極的に参加しましょう。選考が実施されるインターンシップでは、書類作成や面接の練習も必要です。

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よくある質問

就活の一般的なスケジュールは？

一般的には、大学3年生の3月に企業エントリーや説明会が始まり、6月から面接などの選考が本格化する流れとなっています。ただし、企業や業界によっては、さらに早い時期から選考を始めることもあります。そのため、志望する企業のスケジュールを事前に確認しておくことが重要です。

就活で特に忙しくなる時期はいつですか？

多くの学生にとって、大学3年生の3月から4年生の6月にかけてが忙しい時期とされています。この時期は、エントリーや説明会、選考などの対応に加え、自己分析や企業研究も同時に進める必要があるため、スケジュール管理が欠かせません。

就活スケジュールを管理するためのポイントは？

​企業ごとのエントリー開始日や選考の時期を早めに把握し、無理のない計画を立てましょう。カレンダーアプリや就活専用アプリを利用して、説明会や面接などの予定を一元管理することがおすすめです。

27卒の就活スケジュールは？

2027年3月に卒業予定の「27卒」の就活スケジュールは、26卒と同様に、大学3年生の3月からエントリーが始まり、6月には選考が本格化します。ただし、近年は早期選考を実施する企業も増えてきているため、早めに情報収集を進めることが大切です。

「【新卒】27卒における就活スケジュールの特徴」で詳しく解説しています。