人により状況は異なりますが、就活とバイトは両立することができます。就活の状況によっては、シフトを減らす、働く時間を短くするなど、バイトの調整をすることになるでしょう。
両立は人によっては大変だと感じるかもしれませんが、気分転換になったり、バイト仲間と就活の情報共有ができたりとメリットもあります。
両立するコツや、バイト仲間に協力してもらう方法を事前に把握し、バイトも就活も自分にあうペースで進めていきましょう。
この記事でわかること
- 就活がスタートしても、バイトを継続する学生は多い
- シフトを減らすなど調整をするときは、早めに相談をすること
- バイトの継続が難しいときは、家族にも相談しておき、必要な援助を受けるのがおすすめ
就活とバイトは両立できるのか
就活とバイトを両立することは可能です。しかし、就活の忙しさやバイトの頻度や時間のほか、学業との兼ね合いもあるため、バイトのシフトを減らす、働く時間を短くするなどの対応が必要になるでしょう。
バイトも就活も大切ですが、一番大切なのは自分の体です！学校で必要な単位を取得することも、忘れないようにしてくださいね！
学生の就活中のバイト事情
実際に、学生は就活中にバイトをしているのでしょうか。ここでは、調査結果をもとに学生のバイト事情を見ていきましょう。
8割以上の学生が就活中もバイトを続けている
リクルートが運営する求人情報サイト「タウンワーク」が2024年に実施した調査によると、「就活中にアルバイトをしていた」学生は84％、「アルバイトをしていなかった」学生は16％という結果になりました。
調査結果引用元：就活中のバイト事情｜バイトして良かったこと、大変だったこと、両立するコツなど │#タウンワークマガジン
回答者数：515人
就活中もバイトを継続していた理由は、次のようなことが考えられます。
就活中もバイトを継続する理由
- 生活費を得るため
- 就活にかかる費用（交通費など）を得るため
- スキルアップにつなげるため
就活中のバイトの頻度は週2日が多い
同調査によると、就活中にバイトを続けた大学生のシフトは、週2日が34.4％で最も多いという結果になりました。
調査結果引用元：就活中のバイト事情｜バイトして良かったこと、大変だったこと、両立するコツなど │#タウンワークマガジン
回答者数：515人
また、週4日以上のアルバイトをしている学生は、15.5％という結果になっています。
就活前と就活中で働く時間を変えた人もいる
同調査によると、バイトのシフトの変化について「就活前と変わらない」と回答した学生は45.7％、「就活前より減らした」と回答した学生は43.0％になりました。
調査結果引用元：就活中のバイト事情｜バイトして良かったこと、大変だったこと、両立するコツなど │#タウンワークマガジン
回答者数：515人
バイトのシフトを、就活前後で変える学生、変えない学生は同じくらいの割合でした。就活に集中したい時期、ペースに合わせて、自分にとって無理のない範囲でシフトを調整してみましょう。
就活にかかる費用はいくら？
株式会社リクルートが運営する、調査・研究・広報を行うサイト「就活みらい研究所」が2024年に行った調査によると、2025年卒の大学生・大学院生の就活全体にかかった金額は、全国平均で84,434円という結果になりました。
画像引用元：【2025年卒 就職活動TOPIC】就職活動全体の費用は微増。コロナ禍前と比べると約3割減
※調査期間：2024年6月12日～6月18日
※回答者数：2025年卒業予定の大学生および大学院生3,929人
2023年卒は75,245円、2024年卒は82,905円という結果で、少しずつ増加しています。金額の内訳では、交通費や公務員試験対策費、スキルアップ費用といった項目で平均金額が増加している傾向がありました。
2021年卒から就活費用が抑えられている理由は、オンラインで実施される面接やインターン、説明会が増えたからだと考えられます。それでも8万円以上が必要だと予想されるため、あらかじめ貯金しておいたり、保護者に相談しておいたりできれば、「収入を得るために無理してバイトを続けるしかない」という事態にならずに済むでしょう。
就活に関連する費用の節約方法
バイトをしていても、短期間で数万円の出費があるのは、学生にとっては大きな負担です。収入を得る方法のほか、支出を抑えるポイントもチェックしてみましょう。
■費用例と節約方法
| 費用 | 節約方法 |
|---|---|
| 交通費 | 学生割、早割の活用 |
| 宿泊費 | 長期滞在ならホテル以外にも 民泊、 ウィークリーマンション、 シェアハウスの利用 |
| 書籍費 | 図書館、古本屋の活用 |
| 飲食費 | マイボトルや弁当の持参 |
| 休憩・情報収集費用 | 就活をする学生向けカフェの利用 |
無理をして切り詰めるよりも、節約できそうなところは節約し、自分にとって快適・便利と感じる部分にお金を出すなど、お金の使い方を考えてみるといいかもしれません。
就活で着用する衣服やバッグ、シューズをお得に揃えたいときは、洋服の青山が店舗限定で販売している「安心おまとめセット」がおすすめです。スーツの上下セット、ブラウスといった商品から、バッグやシューズの小物類もセットとなっており、就活に必要なアイテムが揃っています。
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就活とバイトを両立するメリット
就活とバイトを両立するメリットは、次のとおりです。
就活や生活に必要なお金を確保できる
バイトを続けることで、就活や生活にかかるお金の心配を軽減できるでしょう。
就活にかかるおもな費用
- 衣服、バッグ、シューズなどの被服費
- 面接や企業説明会へ行くための交通費、宿泊費
- 就活の情報収集・対策に使う書籍や文具の購入費
- 証明写真代
- 飲食代 など
なかでも被服費、交通費、宿泊費はまとまったお金が必要です。ほかにも、書類を送付する切手代など数百円の商品でも、何度も購入すると大きな費用がかかります。
昨今は、生活に関連する物品の値上げなども行われており、バイトによる収入が少しでもあれば、支出が多くなっても安心感を得られるかもしれません。
メリハリがついて気分転換になる
バイトと就活、それぞれに集中する時間を分けることで生活にメリハリがつき、パフォーマンスが上がる可能性があります。
高頻度でシフトに入っていた場合、バイトをやめることで時間が空き、その生活リズムに慣れるまで時間がかかることもあるでしょう。「少し忙しいくらいが楽しい」という方はバイトをやめるのではなく、今までどおりバイトを継続する、またはシフトの日数を減らして調整するのがおすすめです。
バイトの業務に集中したり、バイト仲間と話したりすることは、就活であったネガティブなできごとからの気分転換にも役立つかもしれません
継続的なスキルアップができる
バイトの業務で習得できるスキルと希望業種に関連性がある場合は、バイトを続けることでスキルを磨き続けることができ、就活や入社後に役立つ可能性があります。
例えば「小売業」のバイトをしていて、希望業種も「小売業」の場合、就活中もバイトを続けることでレジ業務や商品管理、接客などのスキルをさらに磨きつづけられます。就活をしているからこそ、今のバイトにおけるやりがいや働き方について考える機会にもなるでしょう。
バイトは、学生時代に取り組んだことや、挫折した経験となるできごとなどのエピソードとも出会いやすい環境です。面接やES（エントリーシート）でのアピールポイントをより深く追求するために、バイトを続けるのも手段のひとつです。
バイト先の先輩や友人に就活のことを相談できる
バイト先に、年齢が近い先輩や就活中の学生がいれば相談や情報共有ができます。
選考の対策方法や参加したほうがよいイベントや、おすすめの書籍などを教えてもらえれば、就活を有利に進められるかもしれません。
ほかの学校に通う学生からは、自分の学校内だけでは知ることができなかった情報を得られる可能性もあります。相談や情報共有をすることで、「就活を頑張っているのは自分だけではない」と前向きに考えられるきっかけにもなるでしょう。
就活とバイトを両立するデメリット
就活とバイトを両立する場合、次のようなデメリットを感じる可能性があります。
就活のスケジュールを立てにくい
就活中は、インターンや会社説明会や面接などの時間を確保する必要があります。ときには「数日後に参加してほしい」と突然予定が入るケースもあります。このようなときは、シフトを代わってもらうなどの対応が必要です。
バイト先で人手が足りないとき、シフトを調整しづらいときは、スケジュールの立てにくさがストレスになるかもしれません。
選考対策に費やす時間が短くなる
バイトで時間の余裕がなくなれば、ESなどの書類作成や、面接の練習に時間を確保しづらくなります。時間がないからと急いで準備を進めれば、ミスが増えたり対策が不十分になったりするかもしれません。
「詰めが甘かった」と後悔しないよう、シフトを調整することも大切です。
心身ともに体調を崩す可能性がある
就活、バイト、学校で毎日忙しいと疲労がたまりやすい状態になり、体調を崩すことも考えられます。無理をしすぎた結果、説明会やインターン、面接といった大切なときに実力を発揮できないかもしれません。
心身に負担がかかりすぎないスケジュールを立てることや、体調管理はしっかり行うことを意識してみましょう。
しっかりと食事をとること、睡眠時間を確保することを忘れないようにしてくださいね。
就活とバイトを両立するコツ
就活とバイトを両立するコツは、次のとおりです。
バイト先に事情を伝え、シフトを減らしてもらう
今のバイト先で働きながら就活をする場合は、店長や責任者に「◯月から就活を始めるので、就活中はシフトを減らしたい」と事前に伝えましょう。
相談する前に、どの程度シフトに入れるかを決めたうえで話をするとスムーズです。就活を始める数週間〜数カ月前に相談しておけば、雇用者側が求人募集やほかのバイトのシフト調整などの対策を早めに取ることもできます。
事前に相談しておくことで、就活が始まってからもシフトを決める際に融通を利かせてくれたり、急な休みを理解してくれたりする可能性が高くなるでしょう。
店長にどう相談すればいいか迷う場合は、一緒にシフトに入ることの多い先輩にまず相談してみるのもいいかもしれません。
スポットバイトをする
今のバイト先で働き続けるのが難しいときは、スポットバイトに切り替えるという手段もあります。
スポットバイトはシフト制のバイトとは異なり、自分の都合のよい日時に働けることがメリットです。なかには、働いてすぐに給料が支払われるバイトもあり、金銭的な余裕が生まれやすくなるかもしれません。
スケジュールが空いたタイミングで柔軟に働けるので、予定の立てにくさに悩むことも減り、就活とバイトを両立しやすくなります。
土日や祝日のみで働く
面接は、企業の営業日である平日の日中に実施されることが多いでしょう。そのため、面接とバイトがかぶってしまわないように、バイトは土日や祝日だけシフトを入れるのもおすすめです。
ただし、「日曜日にバイト、月曜日の午前中から面接」といったスケジュールの日は、前日のバイトで早めに帰れるようにシフトを入れるなど工夫も必要です。
今のバイトで平日に休めない場合は、土日・祝日のみ勤務でもよいバイトに変えるのも選択肢になります。
スケジュール・体調管理を徹底する
忙しい日が続けば、やらなければならないことを忘れたり、体調を崩したりしやすくなります。予定も体調もしっかり管理をして選考やイベントに臨みましょう。
予定が入ったときは、忘れないよう早めにスケジュールに記入して、ほかの予定とかぶらない対策をしてみてください。
予定を詰め込みすぎると「書類作成に集中できない」「イベントに参加できない」などの影響が出るかもしれません。体力的、精神的に問題はないか心身の状態も考えてスケジュールを決めましょう。
手帳など、直接書き込むタイプのスケジュール帳のほか、スマートフォンで使えるカレンダーアプリなども活用してみましょう。
家族に相談する
金銭的な都合によりバイトを継続しなければならない状況で、就活が忙しくシフトに入れないことが続く場合は、家族に相談することも検討してみてください。
就活に集中したい時期は、バイトのシフトをできるだけ減らす、または一時的にやめるという選択になります。
その間のバイト代で生活費や就活にかかる費用が不足しそうなときは、家族にお願いをして、仕送りをしてもらったり、必要な物品を送ってもらったりできるかを聞いてみましょう。
就活とバイトのシフトがかぶったときはどうする？
就活のなかでも特に優先度が高いできごとが控えているときは、バイトを休むなどして対応するのがおすすめです。例えば、インターンへの参加、試験、面接などは特に優先度が高いため、バイトのシフトとかぶってしまった場合は、変わってもらうようにしましょう。
そのほかにも、「第一志望の企業に提出するESをしっかり仕上げたい」「学校内で面接の練習をしっかりとしておきたい」など、特に集中して就活の準備をしたい期間も、できるだけ就活を優先してみてください。
必要に応じてシフトを減らす、バイト時間を短くするためにも、事前にバイト先の店長などに「自分が就活中である」と事前に伝えて、協力してもらうことが大切です。
面接やESでバイトの経験をアピールすることはできる？
バイトの経験を面接、ESでアピールすることは可能です。
ガクチカ、自己PR、長所などさまざまな項目で、バイトの経験を交えたエピソードを作成できるでしょう。バイト経験をアピールする学生は自分以外にもいると考えられるため、エピソードの具体性や、アルバイトを経験して成長した過程、結果をわかりやすく伝えることが重要です。
アルバイト経験をガクチカで伝えたいときのポイントと回答例は、こちらの記事で紹介しています。
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【例文5選】ガクチカでアルバイト経験をアピールするには？回答のポイントを解説
アルバイト経験は、ガクチカのエピソードとして効果的です。魅力的で伝わりやすい内容にするためには、経験の具体性が欠かせません。例文とともに、ESや面接でアピールできるガクチカの作り方と注意点を見ていきましょう。
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【例文つき】自己PRの書き方｜4ステップで差がつく文章を作ろう！
自己PRでは、企業が求める人物像を把握したうえで「その強みを企業でどう活かせるか」まで伝えることが重要です。この記事では、自己PRの考え方と書き方を詳しく解説します。アピールポイント別の例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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就活に有利なバイトはある？
企業によって求める人物像やスキルは異なるため、「このバイトをすれば選考に通過しやすくなる」というバイトはないといえるでしょう。
ただし、選考を受ける企業と、バイトで働いている企業の業界や業務内容に関連性があれば、アピールをしやすかったり、作成するエピソードが伝わりやすかったりするメリットはあるかもしれません。
どんなバイトをするか、どこでバイトをするかも大切ですが、「どんなことを頑張ったか」といった内容が大切です！
よくある質問
就活とバイトは両立することができますか？
就活とバイトを両立することは可能です。就活がスタートしたからといって、バイトをやめる必要はありません。
しかし、就活が忙しくなるにつれて、シフトを減らす、働く時間を少なくする、土日だけ働くといった工夫が必要になることもあるでしょう。
就活がはじまったら、いつからバイトを休むのがいいですか？
自分が就活に集中したいと思ったときから、バイトを休むことを検討してみましょう。
例えば、インターンに参加するための選考を受けるために、ESを作成するために集中したいのであれば、そのタイミングで、シフトを入れないといった方法です。人によっては、選考の面接の日だけ休む方もいるかもしれません。
いずれの場合も、店長やシフトを決める人に「◯月から就活がはじまるので、シフトを入れる日を少なくしてほしい」などと、早めに伝えておきましょう。
就活中、週に何回バイトをするのがいいですか？
リクルートが運営する求人情報サイト「タウンワーク」が2024年に実施した調査によると、バイトの頻度は、週2～3日が42.3％最も多いという結果になりました。
そして、バイトのシフトの変化は、「就活前と変わらない」と回答した学生は45.7％、「就活前より減らした」と回答した学生は43.0％という結果になっています。
就活とバイトを両立するためには、自分に合うペースを見つけること、そして、早めに「就活で休みたい」と伝えることが重要です。