就活が本格化すると「バイトをやめて就活に専念するべきか」と悩む方も多いでしょう。バイトは収入を得るだけではなく、スキルアップや就活中の気分転換などにもつながるため、人によっては続けたほうがよいケースもあります。
しかし、無理をしてバイトを続けると、心身に大きな負担がかかったり、スケジュール管理が難しくなったりすることもあるかもしれません。就活とバイトを両立する場合と、バイトをやめる場合のポイントをチェックしていきましょう。
この記事でわかること
- 就活とバイトを両立したいときは、働く時間や働き方を見直してみる
- 1日だけの単発バイトなど、融通の利きやすいバイトもおすすめ
- 就活の進行度や体力は人それぞれなので、自分に合うペースで頑張ることが大切
就活中のバイト事情
就活が始まっても、今までどおりバイトを続ける学生もいます。就活が本格化すると、説明会や書類作成、面接などに時間を要しますが、忙しい就活中でも勤務時間を調整してバイトを続けている学生が多いようです。
6割以上の学生が就活中もバイトを続けている
「ポート株式会社」が2022年に行った調査によると、「就活中にアルバイトを継続していた」と答えた学生は6割を超えていました。
画像引用:就活とバイトを両立するのは危険? よくある不安と対策を徹底解説 | PORTキャリア
※調査期間:2022年5月13日~5月18日
※回答者数:新卒採用の選考を受けたことがある大学生123名
就活中もバイトを継続していた理由は、以下が考えられるでしょう。
就活中もアルバイトを継続する理由
- 生活費を得るため
- 就活にかかる費用(交通費等)を得るため
- スキルアップにつなげるため
就活中のバイトの頻度は週1~3日が多い
「ポート株式会社」が2022年に行った調査によると、就活中にバイトをしていた頻度で最も多かったのは週1~2日、次いで週2~3日という結果でした。
画像引用:就活とバイトを両立するのは危険? よくある不安と対策を徹底解説 | PORTキャリア
※調査期間:2022年5月13日~5月18日
※回答者数:新卒採用の選考を受けたことがある大学生123名
次の調査結果ではバイトの時間を減らした人は46%であり、バイトを継続するものの働く時間を減らし、就活と両立するために工夫しているとわかります。
画像引用:就活とバイトを両立するのは危険? よくある不安と対策を徹底解説 | PORTキャリア
※調査期間:2022年5月13日~5月18日
※回答者数:新卒採用の選考を受けたことがある大学生123名
「バイトをやめて就活に専念をする」「バイトは今までどおり継続する」「就活中だけバイトのシフトを調整してもらう」などの選択肢がありますが、ベストな方法は人それぞれです。
就活の進め方や考え方はひとりひとり違うため、心身の負担や就活の進行度、金銭面などを総合的に考えて、自分に合う方法を選択してみてください。
就活とバイトを両立するメリット
就活中にバイトをするメリットには、以下の4つがあります。
- 就活で必要なお金をまかなえる
- 生活にメリハリがつく
- 継続的なスキルアップができる
- バイト先の先輩や同学年の学生に就活のことを相談できる
就活で必要なお金をまかなえる
バイトを続けることで、就活にかかるお金の心配を軽減できるでしょう。
就活にかかるおもな費用
- 衣服、バッグ、シューズなどの被服費
- 面接や企業説明会へ行くための交通費、宿泊費
- 就活の情報収集・対策に使う書籍や文具の購入費
- 証明写真代
- 飲食代
なかでも被服費、交通費、宿泊費はまとまったお金が必要です。ほかにも、書類を送付する切手代など数百円の商品でも、何度も購入すると大きな費用がかかります。バイトによる収入が少しでもあれば、支出が多くなっても安心感を得られるかもしれません。
生活にメリハリがつく
「バイト」と「就活」のそれぞれに集中する時間を分けることで生活にメリハリがついて、パフォーマンスが上がる可能性があります。
高頻度でシフトに入っていた場合、バイトをやめることで時間が空き、その生活リズムに慣れるまで時間がかかる方もいます。「少し忙しいくらいが楽しい」という方はバイトをやめるのではなく、今までどおりバイトを継続する、またはシフトの日数を減らして調整するとよいでしょう。
バイトの業務に集中したり、バイト仲間と話したりすることは、就活であったネガティブなできごとからの気分転換にも役立つかもしれません。
継続的なスキルアップができる
バイトの業務で習得できるスキルと希望業種に関連性がある場合は、バイトを続けることでスキルを磨き続けることができ、就活や入社後に役立つ可能性があります。
例えば「小売業」のバイトをしていて、希望業種も「小売業」の場合、就活中もバイトを続けることでレジ業務や商品管理、接客などのスキルをさらに磨きつづけられます。就活をしているからこそ、今のバイトにおけるやりがいや働き方について考える機会にもなるでしょう。
バイトは、学生時代に取り組んだことや、挫折した経験となるできごとなどのエピソードとも出会いやすい環境です。面接やエントリーシートでのアピールポイントをより深く追求するために、バイトを続けるのもよいでしょう。
バイト先の先輩や同学年の学生に就活のことを相談できる
バイト先に、先輩や就活中の学生がいれば相談や情報共有ができます。
選考の対策方法や参加したほうがよいイベントや、おすすめの書籍などを教えてもらえれば、就活を有利に進められるかもしれません。
ほかの学校に通う学生からは、自分の学校内だけでは知ることができなかった情報を得られる可能性もあります。相談や情報共有をすることで、「就活を頑張っているのは自分だけではない」と前向きに考えられるきっかけにもなるでしょう。
就活とバイトを両立する場合の注意点
就活中にバイトをするときは、自分の心身の状態も常に確認しましょう。両立する場合の注意点を把握して、バイトを続けるか冷静に判断することで就活をスムーズに進められるはずです。
スケジュールを立てにくい
就活中は、企業説明会や面接などのイベントが多く、なかには「数日後に参加してほしい」と突然予定が入るケースもあります。このようなときは、シフトを代わってもらうなどの対応が必要です。
バイト先で人手が足りないとき、シフトを調整しづらいときは、スケジュールの立てにくさがストレスになるかもしれません。
選考対策に費やす時間が短くなる
バイトで時間の余裕がなくなれば、書類作成や面接の練習に時間を確保しづらくなります。時間がないからと急いで準備を進めれば、ミスが増えたり対策が不充分になったりするかもしれません。
「詰めが甘かった」と後悔しない程度にシフトを調整することが大切です。
心身ともに体調を崩す恐れがある
就活、バイト、学校で毎日忙しいと疲労がたまりやすい状態になり、体調を崩す方もいます。無理をしすぎた結果、説明会やインターン、面接の大切なときに実力を発揮できないかもしれません。
心身に負担がかかりすぎないスケジュールを立てることや、体調管理はしっかり行うことを意識するとよいでしょう。
就活とバイトを両立するときのポイント
初めての就活はイメージどおりのペースで進められない可能性も考えられます。バイトと両立する場合は、スケジュールも体調も余裕ができるように調整したほうがいいかもしれません。体調に不安があるときや、面接など大切な予定が入ったときは早めにバイト先へ相談しましょう。
就活もバイトも無理なく両立するためのポイントを見ていきましょう!
バイト先に事情を伝え、出勤日数を減らしてもらう
今のバイト先で働きながら就活をする場合は、店長や責任者に「◯月から就活を始めるので、就活中はシフトを減らしたい」と事前に伝えましょう。
相談する前に、どの程度シフトに入れるかを決めたうえで話をするとスムーズです。就活を始める数週間〜数カ月前に相談しておけば、雇用者側が求人募集やほかのバイトのシフト調整などの対策を早めに取ることもできます。
事前に相談しておくことで、就活が始まってからもシフトを決める際に融通を利かせてくれたり、急な休みを理解してくれたりする可能性が高くなるでしょう。
店長にどう相談すればいいか迷う場合は、一緒にシフトに入ることの多い先輩にまず相談してみるのもいいかもしれません。
日雇いや単発バイトにする
今のバイト先で働き続けるのが難しいときは、日雇いや単発バイトといった短期間のバイトをするのもよいでしょう。
単発バイトは事前にシフトを提出するバイトと異なり、都合がよい日を指定して働ける会社もあります。スケジュールが空いたタイミングで柔軟に働けるので、予定の立てにくさに悩むことも減り、就活とバイトを両立しやすくなります。
スケジュール・体調管理を徹底する
忙しい日が続けば、やらなければならないことを忘れたり、体調を崩したりしやすくなります。予定も体調もしっかり管理をして選考やイベントに臨みましょう。
予定が入ったときは、忘れないよう早めにスケジュール帳に予定を記入して、ほかの予定とかぶらない対策をしてみてください。
予定を詰め込みすぎると「書類作成に集中できない」「イベントに参加できない」などの影響が出るかもしれません。体力やメンタル的に問題はないか心身の状態も考えてスケジュールを決めましょう。
バイトをやめる・休む場合のポイント
バイトをやめるまたは休む場合、生活費や就活費用を心配する学生は多いです。就活ではトータルでいくらかかるのかを把握して、「やめる」「休む」「1日の勤務時間を減らす」といった選択をしましょう。
就活にかかる費用を把握しよう
「株式会社リクルート」は2022年に行った調査にて、2023年卒の大学生・大学院生の就活全体にかかった金額は、全国平均で7万5,245円であると発表しました。
画像引用:【2023年卒 就職活動TOPIC】就職活動費用コロナ禍前と比べ約4割減。前年同水準|株式会社リクルートのプレスリリース
※調査期間:2022年6月12日~6月17日
※回答者数:2023年卒業予定の大学生および大学院生7,632人
2021年卒から就活費用が抑えられている理由は、オンラインで実施される面接やインターン、説明会が増えたからだと考えられます。それでも7万円以上かかると予想されるため、あらかじめ貯金しておいたり、保護者に相談しておいたりすることができれば、「収入を得るために無理してバイトを続けるしかない」という事態にならずに済むでしょう。
オンラインで就活ができるようになっても、たくさんのお金が必要なんですね。
バイトをしていても、数万円の出費は学生には大きな負担ですよね。収入を得る方法だけでなく、支出を抑えるポイントもチェックしておきましょう!
■費用例と節約方法
費用 | 節約方法 |
交通費 | 学生割、早割の活用 |
宿泊費 | 長期滞在ならホテル以外にも 民泊、 ウィークリーマンション、 シェアハウスと費用を比較 |
書籍費 | 図書館、古本屋の活用 |
飲食費 | 就活をする学生向けカフェの利用 |
就活で着用する衣服やバッグ、シューズを揃えたいときは、洋服の青山が店舗限定で販売している「安心おまとめセット」がおすすめです。スーツの上下セット、シャツやブラウスといった商品から、バッグやシューズの小物類もセットとなっており、就活に必要なアイテムが揃っています。
学生証の提示で学割が適用されるため、少しでも被服費を抑えたい方はぜひ利用してみてください。
まとめ
就活中もバイトを継続している学生は、6割以上であるとわかりました。
就活の状況によっては、就活とバイトの両立が難しい方もいます。金銭面の余裕や体調、学業の忙しさはひとりひとり異なるため、自分自身が無理なく続けられるかを考えてみてください。
バイトは、やめる・やめないだけではなく、働く日数を減らす、または単発バイトのようにスケジュールが調整しやすい働き方に変えるなど、自分に合う方法を探してみましょう。