集団面接ならではのマナーといえば、複数人での入退室時の挨拶や礼の方法などがあります。初めて集団面接を受ける方にとっては不慣れな部分もあるかもしれませんが、面接前に流れをイメージし練習することで、スムーズな立ち振る舞いができるはずです。
集団面接だからと難しく考えることなく、流れをイメージして面接に臨みましょう。
この記事でわかること
- アピールできる時間は個人面接より短い傾向がある
- ドアの開け方や入退室など、集団面接ならではのポイントがある
- 集団面接では、ほかの学生の発言に対する意見を質問される可能性がある
集団面接と個人面接の3つの違い
集団面接と個人面接には、次のような違いがあります。
- 自分をアピールできる時間が短い
- ほかの学生と比較されやすい
- ほかの学生の話も聞く必要がある
志望動機や自己PRなどの質問内容は同様ですが、複数人が面接に参加しているぶん、自分が回答できる持ち時間が限られます。限られた時間のなかで、しっかりとアピールしていきましょう。
集団面接の基本的な知識は、こちらの記事で解説しています。
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1.受付
受付では、挨拶をしたあと学校名と氏名を名乗り、面接に来た旨を伝えます。
受付の前に、忘れないタイミングでスマートフォンをサイレントモードにしておくのがおすすめです。
2.待機
受付を済ませたら、指示があった場所で待機します。
待機中は急用がない限りスマートフォンを触ったり、ほかの学生と雑談をしたりしないようにしましょう。
椅子に浅く腰をかけ、姿勢を正した状態で面接に呼ばれるまで待ちます。
3.入室
集団面接では、先頭の人はドアを開ける、最後尾の人はドアを閉めるといったように、自分が入室する順番によって役割が異なります。
集団面接における入室の全体的な流れは、次のとおりです。
入室時の順番は次のとおりです。
- ドアを3回ノック
- 「どうぞ」と言われたらドアを開ける
- 「失礼します」と言ったあと一礼し入室する
ドアが自動的に閉まってしまう場合は、支えながら挨拶、一礼をしましょう。
入室後は、「どうぞ」など指示があるまで椅子の前で立って待機します。「椅子に座ってお待ちください」と指示があった際は座りましょう。
椅子に座る際は、背もたれを使用せず浅めに腰をかけます。面接中は終始姿勢のよい状態を保ちましょう。
バッグは椅子に座るタイミングで床に置きます。バッグを置く位置は左右どちらでも構いませんが、椅子の側に置いて倒れないようにしましょう。自立するバッグであれば、倒れる心配が少なくなります。
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4.質疑応答
質疑応答での受け答えは、明るくハキハキと話すよう意識してみましょう。
集団面接では、ほかの学生が話しているときの聞く姿勢もマナーとして重要なポイントです。「次に自分が何を言うか」だけではなく、ほかの学生がどんなことを話しているかも聞いておきましょう。
集団面接ならではの質問として、「◯◯さん(ほかの学生)は✕✕と言っていましたが、△△さん(自分)はどう思いますか?」という質問が行われることがあるためです。
ほかの学生が話しているとき、自分の髪に触れる、目線をキョロキョロする動作は集中できていない印象になるためできるだけ避けましょう。髪が気になるときはまとめるのがおすすめです。
5.逆質問
逆質問は、面接官側が学生からの質問を実施する時間です。面接官に聞いてみたいことがあれば、積極的に質問をしていきましょう。
逆質問の内容は、面接中に生まれた疑問を聞くのもよいですが、事前に準備しておいても構いません。
面接官から「△△さんは何か質問がありますか」と言われたとき、質問をしたいことがない場合は「ありません」よりも、「本面接で疑問は解消できました。ありがとうございました」などと伝えるのがおすすめです。
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6.退室
退出する際も、ドアの前で「失礼します」と挨拶したあと一礼します。退室の流れは次のとおりです。
面接の会場となる室内を出たときだけではなく、建物を出るまでが面接だと思うよう心がけましょう。
集団面接で気をつけたいマナーのポイント
集団面接で知っておきたい、細かなマナーを紹介します。
入退室時の挨拶・礼は丁寧に行う
入退室の際、面接官のほうを見ながら「失礼します」と挨拶し礼をします。
挨拶と礼は同時ではなく、「失礼します」と言い終わってから礼をしましょう。
挨拶は、明るい声ではっきりと丁寧に行うよう心がけます。前の人が挨拶や礼をしなかった場合でも、流されることなく行いましょう。
質疑応答での回答も大切ですが、入退室の振る舞いや挨拶も重要なポイントです。
面接終了時の挨拶はどうする?
面接終了後、ほかの学生とタイミングを合わせて立ち上がり、「ありがとうございました」と言って礼をします。
立ち上がりや礼はほかの学生と合わせたほうがよいですが、タイミングが合わなかったからといって選考に選考が出るとは考えにくいため、無理に合わせようと深く考える必要はないでしょう。
できるだけタイミングを合わせたいときは、ほかの学生とアイコンタクトを取るなどしてみてください。
よく使う敬語・言葉使いを覚えておく
就活を始めるまでは、目上の人と話す機会は少なく敬語に不慣れな人もいるかもしれません。
誤った敬語を多少使ってしまっても選考に影響するとは考えにくいですが、社会人のマナーとしてできるだけ覚えておきましょう。
敬語は種類が多く、就活中にすべてを覚えることは難しいですが、頻出する敬語は覚えておくのがおすすめです。
✔使用頻度が高い敬語の例
基本 | 尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 |
---|---|---|---|
言う | おっしゃる | 申し上げる | 言います |
見る | ご覧になる | 拝見する | 見ます |
する | なさる | いたす させていただく | します |
行く来る | いらっしゃる お見えになる | うかがう 参る | 行きます 来ます |
聞く | お聞きになる | 伺う拝聴する | 聞きます |
知る | お知りになる ご存じ | 存じる 存じ上げる 承知する | 知っています |
読む | お読みになる | 拝読する | 読みます |
持つ | お持ちになる お持ちくださる | お持ちする | 持ちます |
敬語の種類
- 尊敬語:相手を敬う言葉
- 謙譲語:自分がへりくだり相手に敬意を表す言葉
- 丁寧語:「です・ます調」で丁寧に言うこと
そのほかの敬語については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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名刺は両手で受け取る
面接の際、面接官から名刺を渡されることがあります。
名刺を渡されたときは、相手の目を見ながら両手で受け取ります。座っているときに名刺を渡されたら立ち上がって受け取りましょう。
受け取った名刺は、折れないようにファイルに入れるなどして保管します。就活では名刺をもらう機会が増えるため、名刺入れやカードケースを持参しておくのもおすすめです。
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面接以外の時間も緊張感をもつ
面接本番以外の時間も、ほどよい緊張感をもつことが大切です。
面接会場となる企業に到着し受付をするときから、建物を出るまで気を抜かず、言葉使いや姿勢などに注意を払います。
建物内では、面接官以外の社員の目に入ることもあるためです。
オンラインの集団面接(Web面接)で知っておきたいマナー
面接のマナーはオンライン・オフラインで変わりませんが、オンラインならではのポイントもあります。初めてオンラインの集団面接に参加する際は、事前にイメージやテストをしておきましょう。
10分程度前にアクセスして待機しておく
オンライン面接は、担当者から送付されたURLへアクセスし待機をします。
面接開始10分前までには、身だしなみを整えいつでも面接が受けられるよう準備し、入室ボタンを押して待機しましょう。
ビデオやマイクのテストは、前日までに行っておきましょう。当日準備をすると、音声が聞こえなかったりビデオで自分の顔が写らなかったりして、焦ってしまうことも考えられます。
発言時以外はマイクオフで雑音を出さない
面接官やほかの学生が発言しているときは雑音が入らないよう、自分の端末のマイクはミュートにしましょう。
自分が発言するときのみマイクをオンにして、切り替えて使うことを意識してみてください。
退室時は「失礼します」と一言伝える
面接終了後、面接官から「ありがとうございました」「退室をお願いします」と指示があってから退室します。
退室の際は「失礼します」と一言添え、退室ボタンを押して面接は終了です。
集団面接のマナーが不安なときの対処法
ここまで集団面接のマナーについて解説しましたが、コツや注意点を知っていても緊張するでしょう。そのようなときは、面接の練習をしたりアドバイスをもらったりするのがおすすめです。練習やアドバイスは、次のような方法で行えます。
学内のキャリア支援センターなどで相談・練習する
キャリア支援センターでは、就活全般の相談や面接の練習に対応していることがあるでしょう。
ほかの学生も交え、キャリア支援センターのスタッフに確認をしてもらいながら面接の練習をすることで模擬的な集団面接ができます。
入退室時の流れや立ち振る舞い、敬語などを確認してもらいましょう。
就活エージェントなどのサービスを利用する
就活エージェントとは、就職希望者の学生と企業をマッチングやアドバイスをしてくれるサービスです。
就職エージェントは学生と企業の間に入って採用活動を進めるだけではなく、面接練習やES(エントリーシート)などの書類の添削なども行います。
企業の面接官の目線でアドバイスをしてくれるため、より実践的な練習もできるでしょう。
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本番前にやりたい面接練習!一人でできるやり方や練習しないデメリットも解説
面接の練習をすることで、本番の緊張を軽減できるメリットがあります。練習相手がいなくても、面接練習アプリやYouTubeのシミュレーション動画を活用すると、本番のような練習ができます。
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集団面接でも服装のマナーが大切
集団面接での立ち振る舞いや入退室時の質問内容などのマナーを紹介しましたが、面接では服装のマナーも大切です。
面接では、スーツやビジネスカジュアル、私服などが指定されることがあります。具体的にどんな服装を選べばいいのか、どう着こなせばよいのかを把握しておくことで、自信をもって面接に臨めるでしょう。
就活で着る服の選び方を知りたい方は、みんなのシゴト服ずかんをチェックしてみてください。
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面接の服装はどうすればいい?スーツや私服の着こなし・身だしなみを解説【画像あり】
面接で何を着るか迷ったとき、まずは企業からの案内を確認します。指示がない場合は、TPOを考えながら企業の特徴に合う服装を選ぶ、または与えたい印象によって選ぶのもおすすめです。服装選びのほかにも、身だしなみや着こなしも考えながら、自信をもてる服装で面接に臨みましょう。
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よくある質問
集団面接の流れを教えてください
集団面接における流れは、次のとおりです。
・受付
・待機
・入室
・質疑応答
・逆質問
・退室
各項目の詳細は「【受付〜退室の流れ順にわかる】集団面接のマナー」で紹介しています。
集団面接で入室・退室する際はどのようにすればいいですか?
例えば入室の際は、次のような順番で行います。
1.ドアを3回ノック
2.「どうぞ」と言われたらドアを開ける
3.「失礼します」と言ったあと一礼し入室する
入退室時、先頭の人はドアを開け、最後尾の人はドアを閉めるといったことも行います。ドアを開閉する際は、できるだけ大きな音を立てないように心がけましょう。
集団面接ではどんなことが質問されますか?
質問内容は、志望動機や自己PR、長所、短所などです。
集団面接では「◯◯さん(ほかの学生)は✕✕と言っていましたが、△△さん(自分)はどう思いますか?」といった質問が行われることもあるでしょう。
的確な回答をするためには、ほかの学生の発言も聞き、理解しておく必要があります。