選考を受けていた企業から不採用通知を受け取った際、基本的には返信不要と捉えて問題ありません。ただし、選考のなかで採用担当者から丁寧な対応を受けてお礼を伝えたい場合や、友人・知人からの紹介で選考を受けていた場合など、返信してもよいケースがあります。
この記事では、不採用メールに返信する際のポイントや避けたいことなどを詳しく解説します。伝えたい内容別のメール例文も紹介するので、返信メールを作成する際の参考にしてみてください。
ポイント
- 不採用通知は一般的には返信不要と考えてよい
- 採用担当者に感謝の気持ちを伝えたいなどの理由がある場合は返信しても問題ない
- 返信する場合、さらに返信を求めるような内容は控え、簡潔な内容に留めることがポイント
不採用メールは返信したほうがいい?
選考を受けていた企業から不採用メールを受け取った際に、「返信は必要?」「返信しないと失礼では?」と考えるかもしれませんが、一般的には返信不要と捉えて問題ありません。
しかし、なかには「返信して採用担当者に感謝の気持ちを伝えたい」と考える方もいるでしょう。状況によっては返信してもよいケースがあります。不採用メールへの返信の必要性と、返信してもよいケースについて、詳しく見ていきましょう。
一般的には不採用通知に返信する必要はない
一般的には不採用通知への返信は不要と判断して問題ありません。不採用通知を受け取った段階で、その企業とのやりとりは終了したと捉えてよいでしょう。
「返信しないと失礼になるのでは」と不安になるかもしれませんが、そのようなことはありません。むしろ、採用担当者は多くの応募者に対して合否の通知を送っているので、返信しないほうが企業側の負担にならないとも考えられます。
特に「返信不要」と明記されている場合、返信は控えましょう。
不採用通知に返信したことで合否が見直されるとも考えにくいです。結果を受け止めて、別の企業の選考に向けて気持ちを切り替えていきましょう。
不採用メールに返信してもよいケース
一般的には不採用メールへの返信は不要ですが、例外として、返信してもよいケースもあります。以下3つのケースでは、返信することを検討してみましょう。
不採用メールに返信する際の例文は「不採用メールへの返信の例文」で紹介しています。
担当者に感謝を伝えたい
最終面接など選考の後半まで進んだ場合、採用担当者との関係性が構築されていることがあります。この場合で感謝の気持ちを伝えたいときは返信してもよいでしょう。
例えば、「面接の際に丁寧な対応を受けた」「選考のなかで個人的なアドバイスをしてもらった」といった場合は、返信しても不自然ではないでしょう。
不採用メールに個人宛のFBやメッセージが記載されていた
不採用メールは簡潔な内容であることが多いですが、選考過程や採用担当者との関係性によっては、個人宛に不採用の理由や改善点などのFB(フィードバック)が記載されているケースもあります。
この場合、採用担当者が個別のメッセージを作成してくれたことに対して、感謝を伝えるのがおすすめです。採用担当者からのメッセージは、今後の就活に役立つ可能性もあります。その点を踏まえて、「貴重なフィードバックをいただき感謝いたします。」など、お礼を伝えてみるとよいでしょう。
応募先を友人や知人に紹介してもらった
友人や知人に応募先を紹介してもらった場合、紹介者への礼儀として返信することが推奨されます。
自分自身は応募先企業とのつながりがなくなるかもしれませんが、紹介してくれた人は、その企業と今後も関わる可能性があります。応募先企業と紹介者の間の良好な関係性を保つためにも、丁寧な対応を心がけましょう。
不採用メールに返信する場合のポイント
不採用メールに返信する際に、意識したいポイントがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
不採用メールの件名をそのままを使用する
返信する場合は、不採用通知メールの件名を変更する必要はありません。企業側が設定した件名をそのまま使うことで、採用担当者がどのメールに対する返信なのかを判断しやすくなります。
例えば、不採用通知の件名が「【企業名】選考結果のご連絡」の場合、返信の件名は「Re:【企業名】選考結果のご連絡」となります。複数回のやりとりで「Re:」が何個も続く場合は、「Re:」を1つ残す形に調整してみましょう。
企業側が件名で振り分け設定を行っている場合、件名を変更するとメールを見つけづらくなる懸念もあります。
担当者にお礼を伝える
本文では、挨拶と自己紹介を述べたあと、採用担当者へのお礼の言葉を述べましょう。面接の機会をいただいたことや、選考結果を通知してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えます。
「企業について丁寧に教えてくれた」「個人的なアドバイスをしてくれた」など、印象的な出来事があれば、その内容を一言添えて感謝を伝えるのもおすすめです。
例文
- 面接の機会を与えていただき、誠にありがとうございました。
- 選考結果のご連絡ありがとうございます。ここまで選考に時間を割いていただいたこと、心より感謝いたします。
- 選考結果のご連絡をいただき、ありがとうございます。業界について深く知る機会を与えてくださり、私自身にとって大きな学びとなりました。
残念な気持ちだけでなく、前向きな姿勢を示す
お礼を伝えた後は、不採用になったことに対する残念な気持ちを伝えます。その際、残念な気持ちを長々と伝えるのではなく、今後の就活の抱負とあわせて簡潔に伝えることが大切です。
前向きな姿勢を示すことで、自分自身にとっての気持ちの切り替えにもなるでしょう。
例文
- 今回はご縁がありませんでしたが、結果を真摯に受け止め、就職活動に励んでいきたいと思います。
- 私の力不足により不採用となり残念ではございますが、今回の経験を活かし、今後も就職活動に励んで参ります。
- 今回は不採用となり残念ではございますが、自分の不足点に気づくことができました。この経験を活かし、今後も就職活動に励んでいきたいと思います。
結びの言葉で終える
返信メールの文末は、定型の結びの言葉で終えましょう。
例文
- 今後の貴社のご繁栄を心よりお祈り申し上げています。
- 末筆ながら今後の貴社のご繁栄をお祈り申し上げています。
- ◯◯様をはじめ、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
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不採用通知に返信する場合に避けたいこと
不採用通知に返信する場合に避けたいことが3つあります。
メール以外の手法で返信する
近年、不採用通知はメールで送られてくることが多いです。メールでの不採用通知に対する返信はメールで返信することが大切です。電話や口頭などメール以外で連絡をすると、記録が残らないため後から内容を確認できないだけでなく、伝え方によっては誤解が生じる可能性もあります。
また、新規でメールを作成するのではなく、送られてきたメールに返信することも重要です。新規でメールを作成すると、やりとりの記録がそのメール内で確認できず、採用担当者と学生の双方にとって管理しにくくなるためです。
不採用の理由を尋ねる
不採用通知への返信で不採用の理由を尋ねると、やりとりが続くことになります。不採用通知は一般的に返信不要の通知であるため、返信する際は、相手に対して追加の返信を求めない姿勢が大切です。
企業に不採用の理由を聞くこと自体に問題ないですが、企業側に不採用の理由を開示する義務はなく、質問しても回答を得られない可能性があります。
応募者とトラブルになることや、選考基準の流出などのリスクを避けるために、不採用の理由は開示しない企業が多いようです。
不採用の結果に対して抗議する
選考結果に納得がいかない場合でも、応募者が企業に対して抗議することは難しいでしょう。異議申し立てをすることは採用担当者にとっても、自身にとっても負担となる可能性が高いです。
今後の就職活動に影響することにもなりかねないため、抗議したり、不満を伝えたりするような返信は控え、次の選考に向けて気持ちを切り替えていきましょう。
不採用メールへの返信の例文
ここでは、不採用メールへの返信の例文を次の2パターンで紹介します。
簡潔にお礼を伝える場合の例文
例文
【件名】Re:【企業名】選考結果のご連絡
◯◯株式会社 人事部 ◯◯××様
お世話になります。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。
この度は選考結果をお知らせいただき、ありがとうございます。
ここまで選考に時間を割いていただいたこと、感謝いたします。
今回の結果は残念ではございますが、自分の不足点に気づくことができました。
結果を真摯に受け止め、就職活動に励んでいきたいと思います。
末筆ながら、貴社の一層の発展とご繁栄を心よりお祈り申し上げます。
青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
学んだことや感謝を詳しく伝える場合の例文
例文
【件名】Re:【企業名】選考結果のご連絡
◯◯株式会社 人事部 ◯◯××様
お世話になります。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。
この度は選考結果のご連絡をいただき、ありがとうございます。
ここまで選考していただき、丁寧にご対応いただいたこと、心より感謝いたします。
選考では〇〇に関して非常に興味深いお話を聞かせていただき、
貴社の事業内容やビジョンにより強く共感いたしました。
特に、先日の面接中にお話しいただいた〇〇のお話は大変魅力を感じました。
残念ながら今回の選考ではご縁がございませんでしたが、
貴重な経験と学びを得ることができたと感じております。
最後になりますが、貴社のさらなるご発展をお祈り申し上げます。
青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
よくある質問
不採用メールに返信すべきですか?
一般的に不採用メールへの返信は不要ですが、返信を検討したいケースもあります。具体的には、以下3つのケースです。
- 担当者に感謝を伝えたい
- 不採用メールに個人宛のFBが記載されていた
- 応募先を友人や知人に紹介してもらった
「不採用メールに返信してもよいケース」で詳しく解説しています。
不採用メールに返信しないのは失礼ですか?
不採用メールは返信を想定していない連絡であるため、「返信しないと失礼になる」といったことはありません。むしろ、企業担当者は多くの応募者に対して合否の通知を送っているので、返信しないほうが企業側の負担にならないとも考えられます。
不採用メールに返信する場合、件名はどうすればいいですか?
不採用メールの件名は、企業側から送られてきた件名をそのまま使用しましょう。例えば、不採用通知の件名が「【企業名】選考結果のご連絡」の場合、返信する際の件名は「Re:【企業名】選考結果のご連絡」となります。
不採用通知に対して、選考のお礼メールを送りたいです。
不採用メールは一般的に返信不要ですが、担当者に対してお礼を伝えたい場合は返信しても問題ありません。ただし、不採用メールは一般的に返信を想定していないものなので、質問など、相手からさらに返信を求めるような内容は控えましょう。