就活のモチベーションを維持するのは、誰でも簡単にできることではありません。ときには、「やりたいことが見つからない」「第一志望の企業の選考に落ちてしまった」などの理由で、やる気がでなくなることもあるものです。
就活でやる気がでないとき、まずは自分の気持ちにしっかり向き合うことが大切です。やる気がでない原因がわかれば、自分のとって必要な対処法が見えやすくなります。
落ち込んでいるときは無理にやる気をだそうとせず、自分の気持ちをケアしながら、この状況を乗り越えていきましょう。
この記事でわかること
- 目標ややりたいことが見つからない状態だと、就活へのやる気がでにくくなる
- 一人で考え込んでしまうときは、家族や友人など、周囲の人にサポートを求めることも大切
- 落ち込んでいるときは無理をせず、一旦就活から離れて休息を取ることも必要
就活へのやる気がでないときは原因と対策を知ろう
すべての学生が就活準備から内定獲得まで、常にモチベーション高く就活に取り込んでいるわけではないでしょう。就活へのやる気が低下する時期は、誰にでも起こり得るものです。
「そろそろ就活を始めなければ」と思いつつも、やることが多くて億劫になったり、将来に漠然とした不安があったりすると、やる気が出ず、就活を始めるのに時間がかかるかもしれません。
やる気を持って就活をスタートしても、内定獲得までモチベーションを保ち続けるのは難しいものです。面接での失敗や、志望企業からの内定が得られなかったことによる挫折経験などから、やる気が低下することもあるでしょう。
しかし、自分の気持ちと向き合いながら、やるべきことを着実に進めれば、やる気がでない状況が改善できる可能性は十分にあります。
まずは就活でやる気がでない原因と対策が何かを把握し、やる気を取り戻す方法を考えていきましょう。
就活でやる気がでない原因6選
就活でやる気がでない原因は人によって異なります。考えられる原因から、自分に当てはまるものがあるか確認してみましょう。
- 就活の流れやスケジュールを把握していない
- 仕事でやりたいことや目標がわからない
- 社会人として働く実感がない
- ほかの学生と比較して自信をなくしている
- 就職以外にやりたいことがある
- 選考に落ちた・なかなか内定がもらえない
就活の流れやスケジュールを把握していない
就活のスタート段階でやる気がでない場合、就活の流れやスケジュールを把握していないことが原因の可能性があります。就活の流れを把握していないと、何から始めればいいかわからず、やる気が起きづらいでしょう。
この場合は、就活情報サイトで情報収集したり、学校のキャリア支援センターの相談会に参加したりして、全体像を把握することから始めましょう。学校の先輩など、すでに就活を経験している身近な人に話を聞いてみるのもおすすめです。
就活のスケジュールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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仕事でやりたいことや目標がわからない
「とりあえずどこでも就職できればいい」「周りがやっているからやる」といった考えで就活を進めようとすると、やる気がでにくくなります。
就活では、「〇〇業界に行きたい」「年収は〇〇以上がいい」などの自分なりの目標を持って進めることが大切です。目標ややりたいことがはっきりしていると、目的意識をもって就活を進められるようになります。
やりたいことや目標がないことのおもな原因には、自分を理解できていないことが考えられます。自己分析や他己分析を通して、自分を理解することから始めてみましょう。
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社会人として働く実感がない
学生から社会人になるのは大きな変化であり、不安や緊張を感じることも多いでしょう。特に、実際の社会人の生活や仕事の内容について知らないと、現実感を持つことが難しいかもしれません。
社会人として働く実感がない場合は、インターンシップや職場見学、OB・OG訪問などを通じて、社会人の日常や仕事内容を知ることがおすすめです。
社会人になるイメージが湧くと、「こんな仕事がしたい」「こんな人たちと働いて、こんな生活がしたい」などの目標ややりたいことが見えてくる可能性があります。
ほかの学生と比較して自信をなくしている
就活を進めるなかで、ほかの学生と比較して自信をなくしてしまうことは、よくあることです。しかし自分と人を比較することは就活のやる気を低下させる原因にもなるため、注意が必要です。
人との比較は自分のやる気を低下させるだけでなく、自己評価を下げる原因にもなります。自己評価が低い状態で面接などの選考を受けると、自信のなさが表に出てしまい、思うようにアピールできない可能性があります。
各企業で求める人材が違うように、人それぞれ異なる強みを持っています。だからこそ、人と比較するのではなく、自分自身の強みや成長に向き合うことが大切です。
就職以外にやりたいことがある
卒業後の選択肢は就職だけではありません。例えば、留学、ワーホリ、大学院などへの進学、起業なども選択肢になります。
就職以外の選択肢のどちらに注力すべきか迷っていると、気づかぬうちに時間が過ぎてしまい、就活の進捗が遅れたことで、余計にやる気を失ってしまうかもしれません。
この場合は、自分の気持ちと向き合う時間を作り、将来像や目標を明確にすることを優先させましょう。
選考に落ちた・なかなか内定がもらえない
選考に落ちてしまったり、内定がもらえなかったりすることは、就活のやる気を低下させる大きな要因のひとつです。
なかなか選考に通過しない場合や、内定がもらえない場合は、その経験を振り返り、改善できるポイントを探してみましょう。改善できるポイントは、次回の面接や選考に積極的に活かしましょう。
一人で考え込んでモチベーションが下がっている場合は、家族や友人に話を聞いてもらうことや、キャリアアドバイザーなどにアドバイスを求めることも検討してみましょう。
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就活へのやる気がでないときの対処法
就活へのやる気がでないとき、次の5つの対処法で解決できる可能性があります。
- 自分の興味・関心を整理する
- 将来のキャリア像や目標を明確にする
- スモールステップで小さな行動をしてみる
- インターンシップやボランティアに参加して働く人と関わる
- 就活に打ち込める、ポジティブな環境を作る
- キャリアカウンセラーや就職エージェントに相談する
自分に合う対処法を試してみて、状況を改善していきましょう!
自分の興味・関心を整理する
まずは自分の興味・関心を整理してみましょう。過去の経験や趣味、得意なことなど、自分が何に興味を持っているのかを振り返ることが大切です。そうすることで、向いている職種や業界など、自分に合う就活の方向性が見えやすくなります。
就活はただ求人に応募して選考を受けるだけではなく、自分自身の将来や興味を追求するよい機会でもあります。就活を通して自分の内面に向き合うことで、やる気が徐々に湧いてくることもあるでしょう。
将来のキャリア像や目標を明確にする
将来のキャリア像や目標が明確でない場合、改めて自己分析を行い、「どんな仕事をしたいのか」「どんなキャリアを築きたいのか」を具体的にイメージしてみましょう。自分の目指す未来を明確にすることで、その目標に向かって行動するためのやる気が生まれます。
例えば、次のような質問を投げかけると、自分が目指したいキャリア像が見えてきます。
- どんな仕事や活動にやりがいを感じますか?
- どんな人と働きたいですか?
- どんな環境で働きたいですか?
- どんなライフスタイルを送りたいですか?
- 5年後、10年後の自分はどうなっていますか?
より詳細な自己分析のやり方は、こちらの記事で解説しています!
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スモールステップで小さな行動をしてみる
やる気がなく就活をスタートできないときは、やるべき行動を細分化して、小さな一歩を踏み出すことが大切です。一歩踏み出すことができれば、徐々にモチベーションが湧いてくる可能性があります。
例えば、「ES(エントリーシート)を1項目だけ記入する」「1日1件だけ企業情報をチェックする」など行動するハードルをできるだけ下げて、小さなことから始めてみましょう。就活に関して考えていることを友人や家族に話すことも有効です。
やる気がない場合は、大きな行動やスピードを意識し過ぎず、できることから少しずつ進めて、やる気を取り戻していきましょう。
インターンシップやボランティアに参加して働く人と関わる
やる気がでないときこそ、人との関わりを持つことが重要です。人との関わりや、働いている人の姿を見ることで、何かしらの影響を受けることもあるでしょう。
例えば、インターンシップやボランティア活動を通じて、実際に仕事の現場を体験することも、ひとつの方法です。実際に社会人と交流し、経験やアドバイスを聞くことで、社会人になるイメージが沸いてくる可能性があります。
就活に打ち込める、ポジティブな環境を作る
就活のやる気を取り戻すには、就活に打ち込める環境を作ることが重要です。例えば、ポジティブな友人との交流を深めることで「自分も頑張ろう」という気持ちになれるかもしれません。
就活に取り組む学生が集まるキャリア支援センターに行ったり、図書館で勉強したりして、モチベーションを上げられる可能性もあります。
ときには、自分を支えてくれる人たちに助けを求めながら、就活に打ち込める環境を作っていきましょう。
キャリアカウンセラーや就職エージェントに相談する
キャリアカウンセラーや就職エージェントへの相談は、就活を効果的に進めるために有効な手段です。専門知識のあるキャリアカウンセラーや就職エージェントの力を借りることで、自分のキャリアの方向性や就活の戦略を明確にできます。
学校のキャリア支援センターに在籍しているキャリアカウンセラーへの相談は、スキルや経験から適切な職種・業界を見つけたいときに役立ちます。相談だけでなく、履歴書やESの添削、面接練習、就活の計画立てなどの支援も受けられるので、必要に応じて活用していきましょう。
就職エージェントでは、適性に合う企業選びや求人情報の提供、面接のアドバイスやES・履歴書の添削などのサポートをしてくれます。キャリア相談やフィードバックも受けられるので、就活の方向性に迷うときや、選考に通過できない原因を知りたいときなどにも役立ちます。
就活でやる気がでない・落ち込んでいるときの気持ちをケアする方法
何をしてもやる気がでないときや、落ち込んでいるときは無理をせず、気持ちのケアを優先させましょう。ときには、休息をとることや、周りにサポートを求めることも大切です。
休息をとって気分転換する
気持ちに余裕がないときや、落ち込んでいるときは、しばらくの間就活から離れて、心の回復を優先させることも必要です。趣味や興味を持つ活動などに時間を費やせば、気分転換になり、やる気を取り戻せる可能性があります。
休んでいる期間に気持ちの整理ができ、やりたいことが見えてくることもあります。「一週間休む」などの期間を決めて、気持ちをリフレッシュしてから、無理なく就活を再開させましょう。
SNSやニュースなどの情報から距離を置く
周囲と比較して落ち込んでいるときや、焦りを感じているときは、SNSやニュースなどの情報から離れる期間を設けることがおすすめです。
就活をしている学生で溢れている環境では、内定の報告や就活に関する情報が次から次へと入ってくるため、息苦しくなるかもしれません。このようなときは、SNSの利用時間を制限したり、アプリをアンインストールしたりして、情報から距離を置いてみましょう。
これにより、自分と向き合う時間が増え、本当に必要な情報だけに集中できる可能性があります。情報を得ることも必要ですが、その情報に心が振り回されないためには、適切な距離感を保つことが大切です。
一人で抱え込まず、周りにサポートを求める
悩みや不安があるときは、一人で抱え込まず、周囲のサポートを求めることが大切です。例えば、友人や家族と話をすれば、それだけで心が軽くなり、ストレスが軽減されることがあります。
身近な人に話しにくい場合は、学校のキャリアカウンセラーや心理カウンセラーなどの専門家に相談する方法もあります。
また、自分が抱えている悩みや不安な気持ちを紙に書き出してみることもおすすめです。感情をアウトプットすることで気持ちの整理ができ、前向きな気持ちを取り戻せる可能性があります。
よくある質問
就活でやる気がでないときに考えられる原因は何ですか?
就活でやる気がでない原因としては、次の6つが考えられます。
- 就活の流れやスケジュールを把握していない
- 仕事でやりたいことや目標がわからない
- 社会人として働く実感がない
- ほかの学生と比較して自信をなくしている
- 就職以外にやりたいことがある
- 選考に落ちた・なかなか内定がもらえない
「就活でやる気がでない原因6選」で詳しく解説しています。
就活で選考落ちが続き、やる気がなくなりました。どうすればいいですか?
一旦就活から離れ、期間を決めて休息をとりましょう。気持ちが落ち着いたら、選考を振り返り「何がうまくいかなかったのか」「どのように改善できるか」を考え、次回に活かすためのポイントを抽出することで、状況を改善しやすくなります。
一人で考え込んでいる場合は、家族や友人、学校のキャリアカウンセラーなど、周囲の人に頼ることも検討してみましょう。
就活が特に大変な時期はいつですか?
就活が本格化する卒業前年度の2~3月にかけて忙しくなり、大変さやストレスを感じる人も増えやすい傾向です。この時期は、会社説明会や就活イベントが始まり、企業によっては選考やインターンシップの募集も開始されるため、特に忙しくなるでしょう。