就活ノウハウ

オヤカクとは?学生はどう対応する?実施企業が増えている背景を解説

オヤカク_アイキャッチ

昨今の就活において、学生や学生の親に対して「オヤカク」を実施する企業が増えています。オヤカクは企業側が学生の親や本人に「親が入社を承諾しているか」を確認する行為であり、親の関与による内定辞退を防止するなどの目的で行われます。

オヤカクがどんなものか認識していないと、面接で聞かれたときや企業から親への連絡があった際に戸惑ってしまうかもしれません。オヤカクを実施する企業は増加傾向にあるため、意味や目的、やり方などを事前に確認しておきましょう。

この記事でわかること

  • オヤカクを実施する企業が増えている理由には内定辞退率の上昇が関係している
  • オヤカクのやり方は「企業が親に直接確認する」「面接などで学生に確認する」の2パターンがある
  • 面接でオヤカクをされた場合は正直に答えて問題ない

オヤカク(親確)とは:学生の親に入社の承諾を確認する行為

オヤカク(親確)は「親に確認」を略した言葉です。就活において、企業側が内定を出す学生の親に連絡して「内定を承諾しているか」を確認することや、学生に「親から入社を承諾してもらっているか」を確認する行為を指します。

2023年1月に実施された「マイナビ 2023年度 就職活動に対する保護者の意識調査」によると、企業から「オヤカク」の連絡を受けた保護者の割合は52.4%です。就活をしている学生の保護者の約半数がオヤカクを受けていることがわかります。

人事

企業がオヤカクを実施する割合は5年で3倍近く増加しているといわれています。

オヤカクを実施する企業が増えている理由

オヤカクを実施する企業が増えている理由には、内定辞退率の上昇が関係しています。昨今では新卒の求職者数は減少傾向にあることから、一人の学生が複数の企業から内定をもらうケースが増え、内定辞退率の上昇が深刻化しています。

内定辞退の理由のなかでも目立つのが「親の反対」です。この背景には親子関係の変化も関係しており、オヤカクが広まる要因となっていると考えられます。

マイナビ 2023年度 就職活動に対する保護者の意識調査」によると、内定先に関する意思決定の際に助言や意見を聞いた相手として最も多かったのは「父親・母親」で61.9%です。学生の意思決定に関して保護者の影響が大きいからこそ、親の介入による内定辞退を防ぐためにオヤカクを実施する企業が増えているのでしょう。

オヤカクのやり方は2パターン

オヤカクのやり方には以下の2パターンがあります。

企業が学生の親に直接確認する

1つ目は、企業が応募者の親に対して「自社への内定を承諾するか」を確認し、親の不安解消に努める方法です。具体的には、以下のような方法で行われます。

オヤカクの方法例

  • 社長や採用担当者からの挨拶の電話
  • 企業のパンフレットや自社製品の送付
  • 手紙や同意書の送付
  • 親向けのオフィス見学ツアー
  • 懇親会などのイベントの招待
  • 三者面談
  • 家庭訪問

など

このように、書面や電話、対面を通して学生の親へ自社のことを紹介したり、内定の同意を得たりすることがあります。

企業が学生に親の承諾を得ているかを尋ねる

2つ目は、親に直接コンタクトを取るのではなく、学生本人に尋ねる方法です。最終面接やその後の連絡で「親・保護者が自社への入社を承諾しているか」を質問・確認することがあります。

就活面接でオヤカクをされたらどう答える?

最終面接などの選考で、「弊社への入社について、親からの承諾を得ているか」を確認(オヤカク)されることがあります。

企業にとってオヤカクは内定辞退を防ぐなどの目的があり、入社に際して親の承諾が必須のケースは少ないと考えられます。そのため、親への承諾が取れていなくても正直に答えて問題ありません

具体例

  • 就職先については家族に相談しており、賛成してくれています。
  • 就職先については自分で決断しているので、親は関与していません。
  • 親は反対していますが、最終的には親を説得したいと考えています。

など

人事

親への承諾が取れていないことが不安な場合は、入社の熱意や「自分の選択に自信を持っている」ということも伝えてみましょう。

親向けの企業説明会や家庭訪問は断っていい?

企業によっては、親向けのオフィス見学ツアーや三者面談、家庭訪問、親への手紙などを実施して、親の不安解消に努めている場合があります。しかし、都合により難しい場合や、これらが必要ではないと感じた場合は、正直に断って問題ありません

自分の就職先は自分自身で意思決定しよう

近年の就活はインターネットで多くの情報が収集でき、キャリア選択肢も豊富になっています。しかし、企業のWebサイトや採用ページ、検索して得た情報だけでは、正確な判断ができないかもしれません。

ときには、学生が労働環境が過酷な企業、いわゆる「ブラック企業」に行くのを親の関与によって防げるケースもあるでしょう。例えば、「企業の公式サイトの印象がいい」「業務内容が魅力的に見える」といった表向きの印象に惑わされやすい学生は、オヤカクによって「本当に信頼できる企業かどうか」を確認できる可能性があります。

ただし、社会人になるのは自立する瞬間でもあるため、最終的な意思決定は自分自身ですることも大切です。できるだけ多くの視点から考え、情報を収集したうえで、自信を持って後悔のない就職先を選択していきましょう。

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よくある質問

オヤカク(親確)とは何ですか?

オヤカク(親確)とは、内定先の企業が「親から入社を承諾してもらっているか」を確認することです。

企業はなぜ就活でオヤカクをするのですか?

新卒採用において学生が内定を辞退する理由に「親の反対」をあげるケースが増えています。親の理解を得て内定辞退を防ぐために、オヤカクをしていると考えられます。

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