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IT業界の志望動機の書き方!差をつけるコツや例文、文系向けのアドバイスも紹介

it業界 志望動機_アイキャッチ

将来性が高く就活市場でも人気のIT業界。応募者が多いため、選考では企業に自分のスキルや入社への熱意を伝える「志望動機」が重要なポイントになります。

企業研究を通して志望企業の特徴や求める人物像を調べたうえで、自分のスキルと照らし合わせ、企業との共通点や入社後にどう活躍できるかをアピールしていきましょう

この記事では、IT業界での志望動機の考え方や書き方のポイントを詳しく解説します。具体的な例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • IT業界とは情報技術を活用して商品やサービスを提供する企業が集まる業界のこと
  • IT業界への志望動機は、自身のスキルや経験を業界にどう活かせるかを明確にすることが重要
  • 未経験や文系の学生がIT業界への志望動機を書く際は、IT業界を選ぶ理由を具体的に伝える

志望動機を考える前に知っておきたい!IT業界の基本情報

志望動機を作成するにあたって、まずはIT業界とはどんな業界を指すか、その特徴を確認していきましょう。

そもそもIT業界とは?

ITとは「Information Technology(情報技術)」の略称であり、IT業界とは情報技術を活用して商品やサービスを提供する企業が集まる業界です。データの処理や管理、通信、保存など、コンピュータやインターネットの技術を駆使し、人々の生活やビジネスのさまざまな課題を解決することを目指しています。

IT業界のおもな分野・業種5つ

IT業界は、おもに次の5つに分類されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ソフトウェア業界

PCやスマートフォンに搭載されるシステムやアプリケーションを開発・販売する業界です。業務効率を高めるビジネス向けシステムや、一般ユーザー向けのスマートフォンアプリ、ゲームソフトの開発などが含まれます。

顧客から依頼を受けて開発する「受託ソフトウェア」と、既存のソフトやパッケージを活用して開発する「パッケージソフトウェア」の2種類があります。

ハードウェア業界

PC、サーバー、ネットワーク機器などの設計・製造・販売を担い、ITインフラの基盤を提供する業界です。AIやクラウドサービスの発展に伴い、これらに対応した最新デバイスの開発が重要となっています。

情報処理サービス業界

企業のシステム構築や運用をサポートする業界です。システムの設計・導入を行う「システムインテグレーター(SIer)」と、エンジニアの派遣による運用支援を行う「システムエンジニアリングサービス(SES)」の2つがあります。

Web・インターネット業界

ンターネットを通じてサービスやコンテンツを提供する業界です。ECサイト、SNS、動画配信、クラウドサービスなど、ユーザー向けの多様なサービスの開発・運用保守を行います。

通信インフラ業界

電話回線や通信環境、それらを運用するための設備を提供する業界です。通信インフラや5Gなどの次世代通信技術に関連するサービスを展開しています。

IT業界のおもな職種

IT業界の職種はさまざまですが、おもに次のような職種があります。

職種概要
システムエンジニアシステムの設計、開発、運用を担当する
ネットワークエンジニアネットワークの構築や管理、保守を行う
クラウドエンジニアクラウド環境の設計・運用を担当する
AIエンジニア機械学習やAIモデルの開発・実装を行う
システムアナリスト業務効率化のための
システム設計をサポートする
データサイエンティストデータ分析を通じて
ビジネスの課題解決をサポートする
WebデザイナーWebサイトの見た目やデザインを担当する
Web開発者Webサイトやアプリなどの開発を担当する
UI/UXデザイナーWebサイトやアプリの操作性を
ユーザー視点でデザインする
プロジェクトマネージャープロジェクト全体の計画・進行管理を行う
ITコンサルタント企業の課題解決や
成長のためのIT戦略を提案する
社内SE社内のシステム開発や
運用・保守を担当する
人事

同じ職種でも、企業によって業務の幅が異なる場合があります。

IT業界の将来性

絶え間なく進化を続けるIT業界は、今後も市場規模の拡大が見込まれており、高い将来性があるとされています

例えば、AI、クラウド、5G、ビッグデータ、サイバーセキュリティといった技術の進展は、社会やビジネスのさまざまな場面に大きな影響を与えています。また、リモートワークやDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、ITスキルの需要はさらに高まり、業界全体の成長が期待されています。

DXとは

デジタル技術を活用してビジネスの仕組みや働き方を根本から変革し、企業価値を高めること

こうした最新技術やトレンドに柔軟に対応し続けることが、今後ますます重要になるでしょう。

IT業界の志望動機で採用担当者が知りたいポイント

採用担当者が知りたいポイントを把握しておくことも大切です。IT業界の採用担当者は、志望動機を通して次の4つを知りたいと考えています。

業界・企業に対する理解と共感

IT業界の特徴や、志望企業のビジネスモデル、事業内容、今後の展望について、応募者がどれだけ理解しているかは、企業にとって重要な要素です。その企業の価値観やビジョンに共感しているかどうかも、自社と応募者のマッチ度を確認するためのポイントになるでしょう。

業界が抱える課題や企業の強みを自分の言葉で説明し、それに基づいて自分が何を実現したいか、なぜ他社ではなく自社を選ぶのかを具体的に述べると、企業に対する理解の深さを示せます。

成長意欲・学習意欲

IT業界は技術革新が早いため、常に新しい技術を学び続ける意欲が重要です。そのため、積極的に知識を習得し、自分のスキルを向上させたいという姿勢があるかが重視されます。

志望動機でも、学び続ける姿勢を強調してみてください。例えば、独学でのプログラミング学習や資格取得、プロジェクトへの参加などを挙げることで、成長意欲が伝わりやすくなるでしょう。

問題解決能力

IT業界では、プロジェクトを進めるために積極的に行動し、課題が生じた際に解決策を考えられる人材が求められます。採用担当者は、応募者が自ら問題を発見し、解決に向けて行動する主体性があるかを知りたいと考えます。

これまで直面した課題や、その解決に向けて自主的に行動した経験を志望動機に含めると、主体性と問題解決能力が伝わりやすくなるでしょう。

チームワーク・コミュニケーション能力

IT業界は、職種によっては顧客との打ち合わせや他部署との連携が必要になるため、チームワークやコミュニケーション力も重視されます。技術職であっても、プロジェクト単位でのチーム作業が多いため、ほかのメンバーと円滑に協力して進めることが必要になるのです。

チームでの開発経験や他者と協力して成果を上げたエピソードがあれば、志望動機のなかでアピールすることもおすすめです。協調性やリーダーシップを発揮した具体的な経験を示すことで、面接官に印象が伝わりやすくなるでしょう。

IT業界の志望動機を伝えるときの構成

志望動機は、次の流れに沿って伝えることを意識しましょう。

  1. 志望動機を一言で伝える
  2. なぜ志望するのか、根拠や具体例を示して伝える
  3. 入社後どのように活躍したいかを伝える

最初に結論を伝え、そのあと理由や具体的なエピソードを伝えることで、話がまとまりやすくなります。

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志望動機の構成については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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IT業界の志望動機を書くための事前準備

次の4つの事前準備をすることで、志望動機をスムーズに書きやすくなります。

業界・企業研究を徹底する

志望動機を考える際、まずはIT業界の現状や将来性、求められる人材について調べることが大切です。特に注目したいトレンドや新しい技術、業界全体が抱える課題に目を向けることで、企業がどんな分野に力を入れているのかが見えてきます

同じ業界でも、企業によって取り組みはさまざまです。企業のWebサイト、ニュース、プレスリリース、IR情報などを活用し、企業のおもな強みやビジョン、取り組んでいる事業やプロジェクトを把握しましょう。

また、企業が力を入れている分野や他社との差別化ポイントを理解することで、より深い志望動機が作りやすくなります。

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求める人物像を確認する

志望企業や職種に求められる人物像を把握し、自分自身を照らし合わせることで、アピールポイントを見つけるヒントになります

企業のWebサイト内の「求める人材」のページや各職種の募集要項には、企業が求めるスキルや経験、人物像などが記載されていることがあるので、確認してみましょう。

また、その企業や志望する職種の面接で頻出する質問を調べることもおすすめです。頻出する質問内容から、求められる人物像が見えてくることがあります。

人事

頻出質問を調べる方法は、就活情報サイトや口コミサイト、OB・OG訪問などがあります。

自己分析を行う

自己分析を通じて、自分の長所や強み、弱みを明確にすることも重要です。例えば、プログラミングスキルやコミュニケーション能力、問題解決力など、自分が持つ能力・スキルを洗い出しましょう。

過去のプロジェクトや学業、アルバイトなどで得た経験を振り返り、それが志望する企業や職種にどう役立つかを考えることも重要です。特に、成果を出したエピソードや課題解決に取り組んだ経験を用意しておくと、説得力が増します。

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将来のキャリアビジョンを考える

企業側は「応募者が企業での仕事を通じてどう成長していきたいか」といった将来性も重視しています。そのため、将来の具体的なビジョンを持ち、それが企業の方向性と一致していることを示すことが重要です。

例えば「5年後には〇〇プロジェクトをリードできるエンジニアになりたい」といったビジョン考えて、志望動機に盛り込みましょう。企業が提供する成長機会やプロジェクトを通じて、どんなふうに活躍したいかという具体的なイメージを持って準備してみてください。

差がつく!IT業界の志望動機を書くときのポイント

履歴書やES(エントリーシート)に志望動機を書く際は、次の4つのポイントを意識してみましょう。

自身のスキルや経験を業界にどう活かせるかを明確にする

これまでの経験やスキルを踏まえて、IT業界でどう活躍できるのかを具体的に説明しましょう。これにより、あなたがすぐに業務に役立つ人材であることをアピールできます

大学では、PHPを用いたWebアプリケーションの開発を学び、実際にショッピングサイトの構築プロジェクトに取り組みました。この経験で得たプログラミングスキルを活かし、貴社のシステム開発プロジェクトで活かしていきたいと考えています。

業界の動向や技術の理解をアピールする

IT業界では新技術が次々と登場しているため、最新技術への関心や理解を示すことが志望動機を強化するポイントです。志望する企業が取り組んでいる技術や分野についてしっかり調査し、自分がそれにどう役立てるかを述べてみてください。

近年、急速に普及しているAIやIoT技術が新しいビジネスモデルを生み出している点に魅力を感じています。貴社のAI研究部門での先進的な取り組みに共感し、私もデータ解析や機械学習を活用した新しいソリューションの開発に取り組みたいと考えています。

応募企業との共通点をアピールする

企業ごとのビジョンや取り組み、価値観に共感する点を志望動機に織り込むことで、企業に対する興味や熱意を具体的に伝えられます。単に「IT業界に興味がある」というだけでなく、その企業ならではの強みや取り組みを取り上げ、自分がどうフィットするかを示すと効果的です。

貴社が推進しているクラウド技術の導入を通じて、中小企業向けのデジタル化支援を行っている点に深く共感しました。私も、ITを通じて企業の生産性向上や社会全体の効率化に寄与したいと考えています。

具体的な将来像を示す

志望動機に加え「将来的にどんなキャリアを歩みたいのか」を伝えることで、長期的にIT業界キャリアを築いていきたいという意志を伝えられます。また、具体的なキャリアビジョンがあれば、あなたが長期的に活躍する姿をイメージしてもらいやすくなるでしょう。

数年後には、貴社のグローバル展開プロジェクトに参加し、国際的な視点でITソリューションを提供できる人材になりたいと考えています。そのために、今は技術面とチームリーダーシップを磨き続け、貴社で成長していきたいです。

未経験・文系学生向け!IT業界を志望する理由を回答するときのポイント

IT業界と関連性が低い学部の場合は、「なぜIT業界を選んだのか」を聞かれることがあります。ここでは、未経験や文系の学生がIT業界への志望動機を書くときのポイントを紹介します。

IT業界を選んだ理由を明確にする

志望動機では、未経験であってもIT業界を目指す理由を具体的に伝えることが重要です。なぜIT業界に興味を持ったのか、そのきっかけや経験を含めて述べることで、志望動機がさらに具体的で説得力のあるものになります。

例えば、「IT技術が社会にもたらす影響力に魅力を感じた」「デジタル化が進むなかで、企業や社会に役立つサービスづくりに携わりたい」といった動機を伝えると効果的です。

学習意欲と行動力を示す

未経験の場合、「ITに興味がある」だけでなく、実際に学び始めたことを具体的に述べましょう。例えば「プログラミングの基礎を独学している」「IT関連の資格取得に挑戦している」「オンラインコースで特定のスキルを磨いている」など、実際の取り組みを示すことで、行動力と学習意欲が伝わります。

IT技術以外に関する強みをアピールする

IT業界では、IT技術だけでなく、クライアントの要望を的確に汲み取る力や、プロジェクトを円滑に進めるコミュニケーション力も重要です。

「相手に合わせた表現力」「周囲を巻き込む調整力」「顧客のニーズを引き出し、技術チームと共有するサポート力」などをアピールし、IT業界でも活かせる強みとして伝えることがおすすめです。

IT業界企業への志望動機の例文集

IT業界の志望動機の例文を3パターン紹介します。志望動機を考える際の参考にしてみてください。

例文1:Web開発企業

例文

私は貴社のWeb開発チームに参加し、ユーザーに価値を提供するアプリケーションを開発したいと考え、入社を志望いたしました。

貴社が手がけるアプリは、ユーザーのニーズを的確に捉えたデザインと機能性が優れており、多くの支持を集めていると感じています。私も大学の授業でプログラミング言語を用いたWebアプリケーションを開発し、ユーザーから高い評価をいただいた経験があり、この実績を貴社での開発環境において活かせると考えております。

入社後は、貴社のアプリがより使いやすく、利用者にとって価値のあるものとなるよう、ユーザーのフィードバックを反映した機能改善や新機能の提案を行い、チームの一員として成長していきたいです。

例文2:ソフトウェア開発企業

例文

私は、貴社が提供するソフトウェアの機能を通じて、利用者が業務効率を高めるプロダクトを開発したいと考え、入社を志望しました。

大学では、プログラミングやデータ処理を学びながら、アルバイトで事務処理の自動化ツールを開発し、データ処理の時間を40%削減する成果を得ました。具体的には、定期的な作業を効率化するスクリプトを作成し、ほかのスタッフから「作業が楽になった」と喜ばれた経験があります。この経験から、貴社の業務支援ソフトウェア開発においても同様に役立てると感じています。

入社後は、ユーザーの業務効率を支援する機能改善や新たな提案を通じ、製品力を高めるとともに、貴社の成長とともに自己成長を図り、プロフェッショナルな開発者としてのキャリアを築きたいと考えています。

例文3:通信インフラ企業

例文

私は、貴社の通信インフラ事業に携わり、信頼性と安全性の高いネットワーク環境を提供することで、社会基盤を支える一員となりたいと考え、入社を志望しました。

大学ではネットワーク技術について学び、特に安定した通信環境の重要性を感じました。また、アルバイトではサーバーメンテナンスを担当し、通信トラブルの発生率を20%低減させた実績があります。この経験から、貴社が提供する高品質な通信インフラの構築でもお役に立てると考えています。

入社後は、次世代のネットワーク技術を学びながら、より安定した通信環境を実現する取り組みに挑戦し、利用者に信頼されるインフラの構築に積極的に関わりたいと考えています。

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よくある質問

IT業界の志望動機を書くコツを教えてください。

IT業界の志望動機を書く際は、まず「なぜIT業界を選んだのか」を明確にし、自身の経験や学びを関連づけることが大切です。企業が手がけるプロジェクトやビジョンに共感し、そのなかで自分がどう役立てるかを具体的に伝えると効果的です。

未経験でもIT業界の企業に就職できますか?

プログラミング未経験でも、IT業界への就職は可能です。IT業界には、技術職以外にも営業、マーケティング、プロジェクトマネジメントなど幅広い職種があります。未経験からITスキルを学び、成長できる機会も豊富なため、強い意欲と学習姿勢をアピールすることが大切です。

文系の学生がIT業界への就職を目指す場合、志望動機は何を書けばいいですか?

文系の学生がIT業界の志望動機を書く際には、IT業界を目指す理由と、それに向けた準備や学びを伝えることがポイントです。例えば、プログラミングの基礎学習やテクノロジーへの興味を示し、企業やチームでどのように活躍できるかを具体的に盛り込むとよいでしょう。

IT業界の志望動機を面接で伝えるときのコツを教えてください。

面接で志望動機を伝える際は、まず結論を述べ、その後に具体例を使って自身の経験やスキルを補足するのが効果的です。応募企業の技術やプロジェクトに関する理解を示し、自分が活躍できる理由や意欲を具体的に伝えましょう。

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