面接の練習は、本番の2週間前くらいから始めるのがおすすめです。スマートフォンで録音・録画したり、面接練習アプリなどを活用したりすれば一人でも練習できます。
よりリアルな面接の練習をしたいときは、友人や先輩、学校のキャリア支援センターに在籍するアドバイザーやカウンセラーに相談してみましょう。
この記事でわかること
- 「練習は不要」と言われることもあるが、面接本番の緊張軽減のためにもやっておきたい
- スマートフォンで録音・録画すると、話し方やスピードなどの改善点を洗い出しやすい
- 回答内容は丸暗記するのではなく、キーワードや話の流れといった要点を決めることが重要
本番前の練習は効果的!面接練習をするメリット
面接の練習を重ねることで、このようなメリットがあります。
自然な回答ができるようになる
面接の練習をしておくことで、志望動機など定番の質問だけではなく、イレギュラーな質問にも自然に回答しやすくなります。
面接では、想定外の質問をされることもあります。そのようなときでも、答え方やキーワードなどの要点が頭に入っていることで、スムーズに回答できるでしょう。
面接の練習をしていないと、パニックになって質問の意図と異なる回答をしたり、冗長な回答になったりする可能性もあります。
面接本番の緊張が軽減される
面接の練習を重ねることで、本番に落ち着いて挑める可能性があります。
質問での受け答えはもちろん、入室から退室の流れをシミュレーションしておくことで、次に何をすればよいのかをイメージしやすくなるため、緊張感を抑えられるでしょう。
よりよい話し方を意識できるようになる
面接では、回答の内容以外にも、話す姿勢、声のトーン、アイコンタクト、表情などの細かな点も大切な要素です。社会人になると、社員とコミュニケーションをとる、顧客と商談をするなど、会話のスキルは欠かせないものになるでしょう。
特に、話すスピード、表情、声のトーンは、実際に声を出して練習しなければ、改善点に気づきにくいポイントです。練習をして自分の課題を見つけることで、よりよい受け答えができるでしょう。
練習しすぎはよくない?練習なしで挑むデメリット
志望動機や自己PRは何度も書いているから覚えているし、練習をしなくても答えられそう。
面接の練習をしすぎるのは、あまりよくないと聞いたことがある。
面接官を前にして緊張した結果、何を言わなければならないか思い出せない、つい長く話してしまったということがあり、「練習しておけばよかった」と後悔する方もいるでしょう。
面接の練習はある程度必要ですが、回答を丸暗記する方法では、イレギュラーな質問をされたときや、「簡単にお願いします」「1分以内にお願いします」など回答の仕方を指定されたとき、うまく回答できなくなるかもしれません。
練習するときは、回答を文章ではなく要点で覚える、質問のレパートリーを増やしておくなど、臨機応変に対応できるよう練習するのがおすすめです。
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一人で面接の練習をするときは、この3ステップで進めてみましょう。
- 質問に対する回答をイメージする
- 回答を紙に書き出す
- 実際に声に出して回答をする
1. 質問に対する回答をイメージする
まずは、想定される質問と回答をイメージします。「なぜその質問をするのか」という意図を理解することで、相手に伝わりやすく、面接官が求める回答を導きやすくなります。
面接のフェーズ(一次・二次・最終など)によっても聞かれる内容が異なる傾向があるため、自分が受ける面接に応じた練習がおすすめです。
定番の質問例
- 自己紹介
- 志望動機
- 自己PR
- 学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
- 自分の長所・短所
- 入社後の働き方
- 逆質問
イレギュラーな質問例
- 最近注目しているニュース
- 苦労した経験
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- 他社の選考状況
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2. 回答を紙に書き出す
次に、質問に対する回答を書き出します。回答を頭の中だけでイメージしていても、言葉で説明するとうまく伝えられないことがあります。そのため、文字にすることで何を答えるかをイメージしやすくなるでしょう。
伝えたいことを箇条書きで簡単な文章にするなど、完璧な文章を作成する必要はありません。回答は、抽象的ではなく具体的な事例を取り入れることで、自分の特徴や強みなどを強調できます。
志望動機を書き出す例
- 英語力を活かして働きたいので志望した。
- 大学では英語学科を専攻しアメリカへ語学留学。留学中は現地の学生と交友を深めた。
- 海外事業部で自分の英語力を発揮し、国内外の人に御社の製品を知ってもらいたい。
3. 実際に声に出して回答をする
回答したい内容を決めたら、実際に声を出して面接の練習をしてみましょう。
回答にかかる時間や、表情・声のトーンまで意識して練習することで、より伝わりやすい表現ができます。練習の際はスマートフォンなどを使い、録音・録画してどのように見えているか、聞こえているか確認してみるのがおすすめです。
録画・録音した自分を振り返り、回答時間は適切か、声のボリューム・スピードは適切かを客観視してみましょう。違和感がある部分は調整し、繰り返し練習をしてみてください。
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面接練習で意識したいポイント
面接の練習をするときは、4つのポイントを意識してみましょう。
回答にかけた時間
質問ごとに適切な時間で回答できているかを確認しましょう。質問にもよりますが、ひとつの質問に対する回答時間は約1~2分に収めるよう意識してみてください。
面接官から「1分程度でお願いします」など時間を指定されることもあります。そのときは、指示に従えるよう、伝える内容を調節できるといいですね。
録音・録画をして、回答する時間が短すぎないか、長すぎないかを確認してみてください。
話し方・話すスピード
はっきりと言葉を聞き取れるか、相手が内容を理解しやすいスピードであるかも重要なポイントです。
緊張すると早口になりがちですが、面接官が聞き取れるよう適切なスピードで話すことを心がけましょう。
特にWeb面接では、はっきり伝えなければ相手が聞き取りにくいこともあるため、発音とスピードをより意識し、伝えやすさを意識してみてください。
表情・目線・しぐさ・姿勢
面接中、自然な表情やよい姿勢を心がけましょう。
面接官の目の近くを見る、Web面接ではカメラのレンズを見てアイコンタクトを保つことが大切です。アイコンタクトは、自信や誠実さを伝えられるでしょう。伝える内容によっては、多少のジェスチャーも交えて自分のエピソードを強調して伝えることもおすすめです。
話すときに、髪の毛や口元を触ったり、緊張により手足を動かしたりしてしまうこともあるかもしれませんが、できるだけ控えるようにしてみてください。集団面接でほかの学生が回答しているときも同様です。
面接日が近くなったら、本番に着用する服を着て練習をしてみましょう。自分がどう見えるかが確認できるだけではなく、本番に近い緊張感も得られます。
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回答内容が質問意図に沿っているか
回答が質問の意図に沿っているかも確認しましょう。質問から自分のどんなことを知りたいのかを理解したうえで、的確な回答ができているかを今一度確かめてみてください。
例えば「ガクチカ」なら、学生時代に頑張った内容を知りたいだけではなく、人間性を把握したい、企業とのマッチ度を知りたいという目的も考えられます。
質問の意図を理解できれば、どう回答するかも変わってくるでしょう。抽象的ではなく、具体的な例や実際のエピソードも交えることで、伝えやすさが増します。
一人でできるおすすめの面接練習方法
一人で面接の練習をするときは、この3つのなかから自分にあったものを試してみましょう。
録音・録画して、回答内容や話し方を客観的に見る
スマートフォンなどで面接の練習を録音・録画すると、自分を客観視でき、改善点を洗い出すことができます。
自分では落ち着いて話しているつもりでも、実際は少し早口になっていたり、聞き取りにくかったりすることもあるでしょう。録音・録画した音声を聞くときは「面接練習で意識したいポイント」で紹介した項目を意識してみてください。
録画をすると、面接官から自分がどう見えているか、表情・目線・仕草まで確認できます。表情や仕草は無意識のうちに動くため、客観視できる録画で改善点を見つけるのがおすすめです。
面接練習のアプリを活用する
スマートフォンやタブレットのアプリを活用して、面接を練習をする方法もあります。
アプリによって機能は異なりますが、質問に回答したデータをAIが読み取り、よい点と悪い点をフィードバックしてくれるものなどがあります。
自分を客観視するだけではなく、一人で練習しながらも自分では気づかなかった改善点を知りたい方にとって、面接練習アプリは役に立つでしょう。
アプリの名称 | 特徴 |
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steach | ・質問に回答するとAIがフィードバック ・回答内容を自動で文字起こし ・iOS・Android対応 |
KnockKnock | ・定番の質問から変わった質問まで 200問近く収録 ・最大40分間の録音可能 ・iPhone・iPadのみ対応 |
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YouTubeを活用する
YouTubeには、面接の練習に使える動画が数多く投稿されています。
面接に関するアドバイスをする解説系動画はもちろん、面接のシミュレーションができる動画などジャンルはさまざまです。シミュレーション動画では、本番同様に面接官が自己PRや志望理由などが質問され、制限時間内に回答をする練習ができます。
通学や休憩などの隙間時間を利用して、面接対策ができる動画を見てイメージを膨らませるのもおすすめです。
面接練習で第三者に協力してもらうのも有効!
一人で練習をしたあとは、友人や先輩などに面接官役をお願いして模擬面接の形式で練習をしてみるのもおすすめです。第三者に協力してもらうことで、より緊張感が増す、フィードバックを得られるといったメリットもあります。
同じように就活をする友人に聞いてもらう
同じように就活をする友人に協力してもらうことで、面接の状況を再現しやすく、具体的なフィードバックも得られます。
お互いに面接官役と学生役で面接の練習をすると、率直な意見を言い合うことができます。さらに、友人の癖や話し方などを見ることで、自分自身も気をつけたい点がわかるでしょう。
学校のキャリア支援センターで模擬面接をする
学校のキャリア支援センターでは、就活専門のアドバイザーやキャリアカウンセラーが、模擬面接を行うこともあります。アドバイザーやカウンセラーは就活に関する知識・経験が豊富であるため、業界の傾向を加味した専門的なアドバイスもしてくれるでしょう。
模擬面接では、本番のような緊張感ある雰囲気のなかで練習できます。
就活エージェントを活用する
就活エージェントでは、求人情報の提供やキャリアに関する相談だけではなく、面接に関するサポートも行っている場合があります。
企業と連携していることもあり、実際の面接で求められることを把握しています。エージェントと模擬面接をし、アドバイスを受けることで、より企業の特徴に沿った実践的な面接スキルを身につけられるでしょう。
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面接練習では回答の固めすぎ・丸暗記に注意しよう
質問に対する回答を準備するとき、「この質問にはこう答える」と完璧に決めてしまうと、自然なコミュニケーションができなくなる可能性があります。
面接の練習では、回答方法を暗記する、一言一句決めるよりも、伝えたいことの要点を決めたうえで答え方や回答時間を柔軟に対応できるよう備えることが大切です。
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面接が苦手な学生向け!緊張を克服するための心得と対策、練習方法を紹介
就活の面接が苦手な学生は少なくないものです。うまく話せない、言葉に詰まる、ほかの学生と比較してしまうなど理由はさまざまです。ただし、面接の練習を重ねる、十分な準備をすることで、緊張がやわらぎ本来の力を発揮できる可能性もあります。
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面接で着用するスーツなどの衣類をチェックしたい方は、リクルートウェアガイドもチェックしてみてください。
よくある質問
一人でできる面接練習の方法を教えてください。
一人で面接の練習をするときは、この3ステップで行ってみましょう。
・質問に対する回答をイメージする
・回答を紙に書き出す
・実際に声に出して回答をする
スマートフォンで自分が回答する様子を録音・録画して振り返ると、より自分を客観視できます。
各ステップの詳細は「自分一人で行う面接練習3ステップ」で紹介しています。
面接練習は意味ないと聞きましたが、本当ですか?
面接の練習をすることで、このようなメリットがあります。
・自然な回答ができるようになる
・面接本番の緊張が軽減される
・よりよい話し方を意識できるようになる
ただし、回答を丸暗記するように練習すると、時間指定をされたときや、緊張したときなど、柔軟に回答できない可能性があります。本番でよりうまく対応することを考えながら練習するのがおすすめです。
詳しくは「本番前の練習は効果的!面接練習をするメリット」で紹介しています。
面接練習は何日前から始めればいいですか?
面接の練習は、できるだけ早めに始めるようにしましょう。本番の2週間前からスタートするのがおすすめです。
面接の2~3日前のように直前の練習では、回答を考えるための時間がなく、不安を抱えたまま本番を迎える可能性があります。
面接練習ができるアプリやサービスを教えてください。
steach(スティーチ)やKnockKnock(ノックノック)といった面接練習アプリでは、頻出する質問や少し変わった質問が出題され、模擬面接ができます。
対面で練習をしたいときは、学校のキャリア支援センターに在籍するアドバイザーやカウンセラーに相談し、模擬面接をするのもおすすめです。
アプリについては「面接練習のアプリを活用する」で紹介しています。