就活における最終面接は、企業ごとに特徴が異なります。意思確認や顔合わせ程度の場合もあれば、一次面接や二次面接以上に慎重に行われる場合もあります。どちらの場合でも、採用の最終判断が行われる重要な場であるため、これまで以上にしっかりと対策をすることが重要です。
この記事では、最終面接の特徴や企業が見ているポイント、具体的な対策について詳しく解説します。最終面接で頻出する質問や逆質問の例も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 最終面接では、役員や社長など経営層が面接官を務めることが一般的
- 最終面接では「なぜこの企業を選んだのか」を明確に伝えることが大切
- 最終面接の逆質問では、入社意欲をアピールできる質問をすることがおすすめ
監修者からのコメント

最終面接までたどり着いたら、内定までもう一息。どんな対策をしたらよいのか悩んだり緊張したりする方も多いと思います。企業の意思決定者との面談は、自分の気持ちを固める場面でもあります。最後の面接に落ち着いて臨むには何に気をつけ、準備したらよいか一緒に見ていきましょう。
目次[表示]
対策前に知っておきたい!最終面接の特徴と傾向
最終面接は、一次面接や二次面接とは面接官や面接時間、面接形式などが異なります。対策を始める前に、まずは最終面接の特徴や傾向を把握しておきましょう。

面接官:役員や社長といった経営層
最終面接では、役員や社長など経営層が面接官を務めることが一般的です。企業全体の方針や理念を深く理解している人が面接官となり、「企業の未来を任せられるかどうか」を判断します。
採用担当者や現場担当者より広い視点で「企業文化に適しているか」「長期的に活躍できるか」を深く知ることに重点が置かれます。
面接時間:20分〜1時間とさまざま
最終面接の所要時間は企業によって異なり、20分〜1時間程度と幅があります。
一次面接や二次面接のようにスキルや経験を深掘りするとよりも、最終確認を行うための場としているケースでは、15〜20分程度の短い時間で実施されることが一般的です。その場合、簡潔で説得力のある回答をすることがポイントになります。
一方、面接時間が長い場合、面接官は志望度や人柄をじっくり見ていることが考えられます。
面接形式:個人面接
一次面接や二次面接では、集団面接(グループ面接)の形式が採用されることもありますが、最終面接は個人面接が主流です。多くの場合、面接官1〜3人に対し、学生1人という形式で、じっくりと対話を進める形が取られます。
複数人の役員が参加することもあるため「緊張や圧迫感のある面接になるのでは」と不安に感じるかもしれません。しかし、企業によっては圧迫感を与えない穏やかな雰囲気で行われることもあるようです。
通過率:企業によって異なる
最終面接の通過率は、企業の採用方針や選考基準によって異なります。一次・二次面接では「多数の応募者からの絞り込み」が目的とされますが、最終面接はその過程を通過した応募者が対象となるため、通過率は比較的高い傾向があります。
とはいえ、最終面接では学生の「本音」を引き出し、企業との適合性を慎重に判断する場でもあるため、気を抜かずにしっかりと準備して臨むことが重要です。
最終面接で企業が見ているポイント
最終面接はこれまでの選考とは異なり、「企業と学生の最終的なマッチング」を目的とした場です。企業ごとに見ているポイントは異なりますが、おもに次の3つが考えられます。
学生と企業がマッチするか
最終面接では、人柄や企業文化との適合性が重視されます。具体的には、「自社の業務で学生が持つ能力を発揮できるか」「自社の役員や社員と相性がよさそうか」といった観点で、マッチ度を理解したいと考えている可能性があります。
「一緒に働く仲間としてイメージができるか」「価値観が企業理念と一致しているか」が重要になるでしょう。
入社の意志がどれほど強いか
企業側は「学生が本当に自社に入りたいと考えているか」を慎重に考えています。企業側は学生が複数の企業の選考を受けていることを理解しているからこそ、内定辞退のリスクを抑えるために、入社の意思の強さを知りたいと考えているでしょう。
さまざまな質問への回答や、姿勢、話し方を通して、入社の意志をしっかりと伝えることが大切です。
長期的に企業で活躍できるか
企業側は「入社の意志が強く、長期的に自社で活躍してくれる人」と一緒に働きたいと考えて採用活動をしているケースがよく見られます。新卒採用者の早期退職や離職率の高さを課題視している企業も増えています。
「企業で何を実現したいのか」「どう成長していきたいのか」といった、数年後のキャリアプランやビジョンを具体的に伝え、長期的に活躍していきたい姿勢をアピールすることが大切です。
-
-
就活面接を攻略!頻出質問や対策のコツ、マナーを総解説【新卒】
はじめて就活面接に参加する前は、対策や準備に不安を感じるかもしれません。そこで今回は、面接の形式やフェーズごとの特徴、よく聞かれる質問や回答のポイントなどを紹介します。面接を成功させるための心構えも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
続きを見る

最終面接は企業と学生のお互いが意思確認・決定する場です。最終確認程度だろうと油断することなく、かといって怖がる必要もありません。企業の一員としてまじめに頑張りたいと誠意をもって伝えればきちんと聞いてもらえるので、落ち着いて臨みましょう。
最終面接に向けて備えておきたい7つの対策
ここでは、最終面接に向けて備えておきたい7つの対策を見ていきましょう。
- ESや履歴書、過去の面接での回答を振り返る
- 企業情報を調べる
- なぜこの企業なのか、志望理由を明確にする
- 想定される質問への回答を考える
- 逆質問を準備する
- 入社後のキャリアプランを明確にする
- 当日のマナーと身だしなみを整える
1. ESや履歴書、過去の面接での回答を振り返る
最終面接では、これまでに提出したES(エントリーシート)や履歴書、一次・二次面接での回答内容をもとに質問されることがあります。そのため、これまで伝えてきた志望理由や自己PRを振り返り、回答に一貫性を持たせることが重要です。
ESや履歴書の内容を再確認し、面接官に矛盾のない回答ができるように準備しましょう。特に、深掘りされた質問や、過去にうまく答えられなかった質問を整理し、最終面接では改善した回答を用意することが大切です。
2. 企業情報を調べる
最終面接では、学生がどれだけ企業を理解しているかが重視されます。企業のビジョンや事業内容に対する理解が浅いと、「志望度が低い」「企業研究不足」といった印象に見えるかもしれません。企業情報を徹底的に調べ、自分の志望理由やキャリアプランに結びつけて話せるように準備しましょう。

企業の公式WebサイトやSNS、プレスリリースなどをチェックすることをおすすめします。
また、最終面接では、自分の価値観と企業の理念や文化が一致していることも重要です。企業が掲げる理念や行動指針をしっかり確認し、それに共感していることを具体的に伝えましょう。自身の経験やエピソードを振り返り、企業の価値観に合致する事例を準備しておくと、説得力が高まります。
-
-
企業研究のやり方5ステップ!ノート・シートの作成方法や就活への活かし方を解説
就活における企業研究は、企業の詳細な情報を収集し分析するプロセスです。この記事では、企業研究のやり方を5ステップで解説します。情報収集の方法や企業研究で得た情報を就活で活かすポイントなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
3. なぜこの企業なのか、志望理由を明確にする
最終面接では、「なぜこの企業を選んだのか」「入社後にどのように活躍したいのか」が重視されます。志望動機はこれまでの面接でも伝えてきたはずですが、最終面接ではさらに説得力のある説明が求められます。企業の理念やビジョン、事業内容を深く理解し、自分の目標やスキルと結びつけた、具体的な志望動機を伝えましょう。
また、他社との差別化を意識し、「この企業でなければならない理由」を明確に伝えることも大切です。明確に答えられない場合は、同業他社についても調べたうえで「なぜこの企業なのか」「なぜこの業界を選んだのか」を改めて考え直してみましょう。
4. 想定される質問への回答を考える
最終面接では、「志望動機」「自己PR」「キャリアプラン」などの基本的な質問に加え、学生の本音を探る深掘り質問が出される可能性があります。そのため、事前に想定される質問を洗い出し、簡潔かつ説得力のある回答を準備しておきましょう。
ESを見返しながら「深掘りされそうなポイント」をピックアップして、回答を考えていく方法もおすすめです。
人事吹き出し:想定される質問例は「最終面接でよく聞かれる質問集」でも紹介しています。
5. 逆質問を準備する
最終面接では、面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれる「逆質問」の時間が設けられることがほとんどです。逆質問は、企業への興味や理解度を示すチャンスであり、最終的な印象を左右する重要なポイントとなります。
最終面接の担当面接官に質問をすることで、その企業に対して理解を深められる機会でもあるため、事前にしっかり準備しておきましょう。

逆質問の対策や質問例は「最終面接では逆質問の対策も必須!参考にしたい質問例」で詳しく解説しています。
6. 入社後のキャリアプランを明確にする
最終面接では「企業で長期的に活躍できるか」を想像するために、入社後のキャリアプランについて具体的に尋ねられることがあります。この質問には、自分の目標と企業の成長方向を一致させた回答を用意しておくとアピールとして効果的です。
例
まずは営業部で法人営業のスキルを磨き、新規顧客開拓のプロジェクトで成果を出したいと考えています。その後、5年以内にはリーダーとしてチームを率いる存在になり、御社の海外市場拡大事業で活躍したいと考えています。

短期的な目標だけでなく、中長期的な目標を示すことがポイントです。
-
-
【例あり】キャリアビジョンとは?考え方5ステップ、就活面接での答え方を解説
キャリアビジョンとは、仕事における将来の目標のことです。キャリアビジョンは就活の面接でも聞かれることがあります。この記事では、キャリアビジョンの考え方などを詳しく紹介します。職種別の例文も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
7. 当日のマナーと身だしなみを整える
役員や経営層が面接官を務める最終面接では、第一印象が特に重要です。清潔感のある服装や髪型、爪を短く切り揃えるなど、細部にまで気を配りましょう。
面接時の礼儀正しい振る舞いも採用につながるかもしれません。たとえば入退室では、次のようなマナーがあります。
入退室時のマナー
- ドアは3回ノックする
- 「どうぞ」といわれたら「失礼いたします」と一礼して入室する
- 指定された席の横で待機し、座るように指示があってから着席する
- 面接が終了したら感謝の言葉を述べて深くお辞儀をする
- 退室時はドアの前で「失礼します」と再度一礼をする

面接のマナーや身だしなみについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
-
-
面接のマナーが画像付きでわかる!入室・退室・服装の身だしなみをわかりやすく解説
面接のマナーで気をつけたいポイントとして、入室・退室の流れ、言葉遣いなどがあります。特に初めての面接では不安も多いですが、練習を重ねることで緊張感を和らげることが可能です。事前にどんなことに気をつければよいのかをチェックして、自信をもって面接に臨みましょう。
続きを見る
最終面接でよく聞かれる質問集
ここでは、最終面接でよく聞かれる質問を、次の4つのジャンル別で紹介します。
志望動機と入社意思を確認する質問
最終面接では、「自社に本当に入りたいのか」を知るために、次のような質問が行われます。
質問例
- なぜこの企業を志望しましたか?
- 他社ではなく、当社で働きたい理由は何ですか?
- 当社の理念や事業内容について、どのように感じていますか?
- これまでの選考を通じて、当社への印象は変わりましたか?
- 内定を出した場合、入社の意思はありますか?
人柄や価値観を確認する質問
人柄や企業文化との適合性を重視し、双方にとって働きやすい関係性が構築できるか、また価値観が企業理念と一致しているかを知るための質問です。学生の人となりを知るために、自己PRや過去の経験談を深掘りされることがあります。
質問例
- どのような環境で成長したいと考えていますか?
- 当社の働き方について、どのように感じていますか?
- チームで仕事や活動をする際、どのような役割を担うことが多いですか?
- 当社の社員に必要だと思う要素は何だと思いますか?
- 周囲の人から、どのような性格だといわれることが多いですか?
入社後のキャリアプランを確認する質問
最終面接では、学生が企業で長期的に活躍できるかを慎重に判断するため、成長意欲やキャリアビジョンに関する質問がされることがあります。
質問例
- 入社後、どのような仕事に挑戦したいですか?
- 5年後、10年後にどのような姿になっていたいと考えていますか?
- 配属先の希望はありますか?その理由を教えてください。
- 当社でどのように成長していきたいですか?
- 当社でのキャリアを通じて、どのような価値を提供したいと考えていますか?
自己PR・長所や短所に関する質問
自己PRや長所・短所は、学生の強みや特徴を深掘りし、企業でどう活躍できるかを確認するための質問です。これまでの面接やESの回答を振り返り、一貫性のある回答を心がけましょう。
質問例
- あなたの強みは何ですか?それを当社でどのように活かしたいと考えていますか?
- 逆に、自分の弱みは何だと思いますか?それをどのように克服していますか?
- これまで最も頑張ったことを教えてください。
- 周囲の人からどのような人だといわれますか?
- これまでの経験を通じて、最も成長を実感したできごとは何ですか?
最終面接では逆質問の対策も必須!参考にしたい質問例
逆質問とは、面接の最後に面接官から「何か質問はありますか?」と尋ねられた際に、学生が質問する機会を指します。逆質問は単に気になる内容を聞くだけでなく、入社意欲をアピールしたり、企業について深く理解していることを伝えたりできる重要な場面です。
ここでは、次の3つのパターン別に逆質問の例を紹介します。
入社の意欲をアピールできる質問
入社への意欲が伝わる内容を逆質問することで、志望度の高さが伝わります。
質問例
- この業界をより深く学ぶために、おすすめの本を教えてください。
- 入社後に役立つ資格があれば教えてください。
- 御社で働くうえで覚悟しておくべきことはなんですか。
- 新入社員が最初に取り組むべきことや意識すべき点はありますか。
- キャリアパスを考えるうえで、どのようなスキルや経験が重要となりますか?
事前に調べた内容をもとにした質問
ニュースや企業のWebサイト、OB・OG訪問などで調べた内容をもとにした質問は、企業研究をしたことが伝わります。どの企業でも通用する質問だけでなく、面接を受ける企業に合わせた質問を加えることもおすすめです。
質問例
- ◯◯事業は海外展開を進める動きがあるというニュースを拝見しました。御社も今後は海外展開を予定されていますか?
- 先輩から、御社の強みは「◯◯」だと伺いました。◯◯様は、実際に「◯◯」が強みと感じられた経験はおありですか?
- 御社が掲げる「〇〇」について説明会で「〇〇」と伺いましたが、他にも働きやすいと社員のみなさんがおっしゃる施策などはありますか?
- 御社のWebサイトで、従業員のキャリアアップ支援に力を入れていると拝見しました。具体的にはどのような制度がありますか?
- 御社の公式SNSで社内運動会などのイベントの様子を拝見しました。こういったイベントは遠くの事業所の方も参加できるのですか?
面接官の価値観を知るための質問
面接官の価値観や考え方を聞くことで、実際の働き方や職場の雰囲気をイメージしやすくなるだけでなく、企業への関心度の高さをアピールできます。
質問例
- ◯◯様が御社に入社しようと思った決め手はなんですか?
- ◯◯様が御社の魅力をお客さまにお伝えするとしたらどのようにおっしゃいます?
- ◯◯様がおっしゃっていた◯◯事業について、どのような課題があるとお考えでしょうか。
- ◯◯様が仕事をするうえで、大切にされている価値観や考え方は何ですか?
- ◯◯様がチームで働くうえで、特に大切にされていることは何でしょうか?
最終面接の逆質問で避けたいこと
最終面接の逆質問で避けたい内容についても把握しておきましょう。
Webサイトなどを見ればわかる質問をする
避けたい質問例
- 御社の企業理念を教えてください。
- 御社の主力商品はなんですか。
公式Webサイトや企業説明会などで簡単に確認できる情報を最終面接で質問すると、「企業研究が不十分」と判断される可能性があります。
これらの情報は最終面接までに把握しておくべきですが、選考期間中に情報が更新される場合もあるため、企業のプレスリリースや公式SNSなどを改めてチェックしておきましょう。
最終面接では、「公式Webサイトで拝見した◯◯について、さらに詳しくお聞きしたいのですが……」のように、事前に調べた内容を前提にした質問を作ることがおすすめです。
福利厚生や待遇に関する質問をする
避けたい質問例
- 残業時間はどれくらいですか?
- 昇給のタイミングはどうなっていますか?
- 有給休暇は取りやすい環境ですか?
福利厚生や待遇に関する質問は、仕事への意欲よりも報酬や働きやすさを優先していると受け取られる可能性があるため、最終面接では避けるのが無難です。
働き方について確認したい場合は、「業務の進め方」や「チーム内での役割」など、仕事に関連する内容に焦点を当てた質問を優先しましょう。
後ろ向きな内容の質問をする
避けたい質問例
- ノルマが達成できなかった場合はどうなりますか?
- 入社後に覚えれば大丈夫でしょうか?
- 働くなかでストレスを感じることはありますか?
ネガティブな質問は、入社に迷いが生じているように映ることがあるため、最終面接では避けるのがおすすめです。不安や疑問がある場合でも、前向きな表現に変換して質問することを心がけましょう。
例えば、入社後の教育体制に不安がある場合は、「入社後の研修やサポート体制について詳しく伺えますか?」と質問することで、前向きな姿勢をアピールできます。
面接官の業務範囲外の質問をする
避けたい質問例
- 具体的な給与額や賞与について教えてください。
- ◯◯プロジェクトの進行状況を教えてください。
最終面接の面接官は、役員や経営層であることが多く、現場で働く社員が把握している具体的な内容については答えることが難しいかもしれません。例えば、給与額や賞与に関する質問は人事担当者、業務内容の詳細は現場担当者のほうが適切な場合があります。
最終面接では、経営戦略や企業の将来性など、経営層だからこそ聞ける質問を心がけましょう。
「ありません」と答える
逆質問の時間に「特にありません」と答えると、「志望度が低い」「企業研究不足」という印象を与える可能性があります。
逆質問は入社への意欲や熱意をアピールできる貴重なチャンスです。何も質問をしないとそのチャンスを逃すことになるので、あらかじめ2〜3個の質問を考えておきましょう。面接中に出た話題をもとにした質問をすることも、自然な流れで逆質問ができるためおすすめです。
もし、質問しようとしていた内容が面接中に解消された場合は、「面接中に疑問点がすべて解消しました。ありがとうございます」など、感謝の気持ちや前向きさが伝わる受け答えを心がけましょう。
-
-
面接で聞きたい逆質問47個!面白い質問や思いつかないときの対処法も解説
面接で逆質問をされたときは、積極的に質問をしましょう。事前に逆質問されたことを想定し、何を聞きたいか考えておくことでスムーズに質問できます。思い浮かばないときは、企業研究を振り返る、自分が働いたときのことをイメージしてみましょう。新卒向けの面接で使える逆質問の例を紹介します。
続きを見る
最終面接中に気をつけたいポイント
最終面接中に気をつけたい注意点として、次の3つを見ていきましょう。
シーンに合う話し方を意識する
最終面接では、話す内容だけではなく、表情や話し方にも気を配ることが大切です。具体的には、次のポイントを意識してみましょう。
表情や話し方のポイント
- 表情:質問内容やシーンに合う表情
- 視線:面接官の目または顔周辺を見る
- 声の大きさ:大きすぎず、小さすぎず聞き取りやすい大きさで話す
- 声のトーン:明るめの声
- 話すスピード:早口にならず、ゆっくり話す
最終面接では、真剣な話をする場面もあれば、コミュニケーションを深めるために軽い雑談を交える場面もあります。そのため、シーンごとに表情やトーンを柔軟に変化させることで、自然な対話になるでしょう。
話の内容に一貫性をもたせる
最終面接では、回答に一貫性を持たせることを心がけましょう。緊張や焦りから、前の質問で述べた内容と矛盾する発言をしてしまうと、面接官に疑問を抱かれる可能性があります。
例えば、就活の軸で「毎日の生活を支える仕事」と伝えたにもかかわらず、志望動機で「非日常のワクワクを届けたい」と答えると、一貫性に欠ける印象になります。この場合、就活の軸は「生活に楽しさを添える仕事」といった内容にした方が、一貫性を持たせやすくなります。
企業にあわせた嘘や誇張はせず、正直に話す
最終面接は、企業と学生が互いの適性を深く知る場です。学生は、企業の求める人物像に合うように見せることよりも、自分の価値観や考えを正直に伝えることが重要です。
役員や経営層は、多くの学生と面接してきた経験があるため、不自然な回答や矛盾にはすぐに気づきます。嘘や誇張は信頼を損なう原因となり、不採用のリスクを高める要因になるかもしれません。
正直に話すことで、入社後のミスマッチを防ぎ、自分に合った職場環境で働ける可能性が広がります。最終面接は企業が学生を選ぶ場であると同時に、学生が企業を選ぶ場でもあります。正直なやり取りを通じて、「企業があなたをどのように受け入れようと考えているのか」を知ることができれば、自分にマッチする環境かどうかを判断しやすくなるでしょう。
よくある質問
最終面接ではどんな対策をすればいいですか?
最終面接では、志望理由と入社後のビジョンを明確にし、一貫性のある回答を準備することが重要です。企業理念や事業内容を理解し、自分の強みやスキルを企業でどう活かせるかを具体的に伝えるための準備をしましょう。
最終面接の合格率はどれくらいですか?
最終面接の合格率は企業によって異なりますが、一次や二次面接を通過して募集が絞られており、比較的高めとされています。最終面接は入社意思を確認する場でもあるため、志望度や企業との相性が特に重視される傾向があります。
最終面接で企業は何を見ていますか?
最終面接では、志望度や企業理念との適合性、そして長期的な活躍が期待できるかどうかを重点的に見ています。人柄やコミュニケーション能力、チームで協力して働けるかなど、など「一緒に働きたい」と思えるかどうかも重要です。入社後のビジョンや成長意欲が具体的に示されているかどうかも、ポイントになるでしょう。
最終面接に落ちることはありますか?
最終面接でも落ちることはあります。志望度が不明確だったり、企業の価値観や求める人物像と合わなかったりすると、内定が出ないかもしれません。また、企業研究不足や過去の面接での回答と矛盾がある場合も、最終面接に落ちる要因となる可能性があるため、しっかりと対策しておくことが重要です。
-
-
面接で落ちる理由を解説!不採用の原因を知って対策をしよう
面接に落ちる理由はさまざまですが、「面接での回答」「身だしなみ・マナー」「話し方」などが考えられます。この記事では、面接で落ちる理由と具体的な対策方法を解説します。面接に落ちる理由を知り、次の面接に向けて対策していきましょう。
続きを見る
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士