インターンや就活で提出するエントリーシート(ES)は、企業があなたのスキルや特徴を知るための重要な書類です。面接での質問のもとになることもあるので、その点を意識しながら内容を考えることが大切です。
この記事では、エントリーシートの書き方のポイントや項目別の例文、基本情報や学歴の記入方法などを詳しく解説します。提出前にチェックしたいポイントも紹介していますので、エントリーシートの完成度を高めたい場合も、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- エントリーシートでは履歴書よりも具体的に書くことがポイント
- アピールする内容は企業が求める人物像と照らし合わせて考える
- 結論を最初に述べることで話の全体がわかりやすくなる
監修者からのコメント

インターンシップや本選考に臨む際、最初に用意する書類がエントリーシートです。自分がどのような学生で、企業にどのような魅力を感じ、どのような仕事をしたいのかを、文章にして伝えます。採用担当者が読んで「この学生に会ってみたい」と感じるようなエントリーシートの書き方を確認していきましょう。
就活で提出するエントリーシート(ES)とは?
エントリーシートは、おもにインターンや新卒採用の選考で企業に提出する書類です。面接の前に提出することが多く、企業に自分のことを伝える重要な書類であるため、入念な準備が必要です。
エントリーシートは企業ごとに異なるフォーマットが用意されており、おもに志望動機や自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などが問われます。
企業はエントリーシートを通じて、学生の人柄や価値観、自社との相性などを知り、次の選考に進む候補者を選定するために活用しています。
エントリーシートと履歴書の違い
エントリーシートは履歴書と混同されがちですが、記載する内容や役割が異なります。履歴書は学歴や資格、基本情報を網羅的に記載するものですが、エントリーシートは自己PRや志望動機など、個々の強みや熱意を伝えることに重点が置かれています。
企業にとってエントリーシートは、多くの学生のなかから自社にあう学生を探すための重要な資料です。面接での質問のもとになることもあるため、詳しく聞かれた際にも具体的に答えられるよう準備しておくことが大切です。
また、エントリーシートの完成度は、書類選考の通過率に大きく影響します。アピールする強みやエピソードは履歴書と同じでも問題ありませんが、履歴書は「簡潔に」、エントリーシートは「具体的に」書くことがポイントです。

エントリーシートでは、エピソードや成果を指定された文字数の範囲内で具体的に伝えましょう。
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エントリーシートと履歴書の違いとは?両方提出する場合のポイントも解説
エントリーシートと履歴書の違いは、伝える内容の種類や深さです。エントリーシートは、企業にアピールしたいポイントを伝える書類、履歴書は学歴や資格といった過去や現状を知ってもらうための書類です。
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企業がエントリーシートで知りたいポイント
企業がエントリーシートで知りたいポイントは次の3つです。
企業が求める人物像にフィットするか
企業は、自社にあう学生を採用するために、次の3つのポイントを知ろうとしています。
- 学生の強みが、自社の求める人物像と一致しているか
- 企業の社風や価値観にマッチしているか
- 入社後に活躍できる可能性があるか
エントリーシートを書く際は、企業の採用ページや説明会資料などからわかる「求める人物像」のなかから自分に近いものについて、エピソードを添えて具体的に伝えることが大切です。企業ごとに強調するポイントを変え、使い回しにならないよう工夫しましょう。
志望する業界や企業を理解できているか
企業はエントリーシートを通じて、学生が業界や企業についてどれだけ理解しているかを知ろうとしています。エントリーシートの内容から、リサーチの深さが伝わるため、表面的な内容ではなく、具体的な情報を盛り込むことが大切です。
特に志望動機では、「なぜこの業界を志望するのか」「なぜこの企業を選んだのか」を明確にする必要があります。例えば、「貴社の◯◯に魅力を感じました」といった抽象的な表現ではなく、具体的な事業や取り組みに触れると説得力が増します。
論理的な文章構成でわかりやすいか
企業は、学生の論理的思考力や伝える力を知るために、文章の構成や表現にも注目しています。どれだけ優れた内容でも、文章がわかりにくいと、伝えたいことが十分に伝わらないことがあります。
採用担当者は、限られた時間のなかで多くのエントリーシートに目を通すため、簡潔でわかりやすい文章を意識することが大切です。結論を先に述べ、その後に具体的なエピソードや根拠を示すことで、話の全体がわかりやすくなります。
また、文末の表現を統一することも重要です。「ですます調」「である調」はどちらでも問題ありませんが、混在しないように注意しましょう。

志望動機や自己PRを書く際に、企業の「求める人物像」に無理に寄せる必要はありません。さまざまな人材が集まって一緒に働いてこそ組織はよりよくなりますから、企業はあなたがどんな人なのかを知りたいと考えています。事業内容や業務内容をよく研究して、そこで活かせそうな自分の強みをアピールするようにしましょう。
エントリーシートの書き方のポイント
エントリーシートには、志望動機や自己PR、ガクチカなど、さまざまな項目があります。どの項目でも意識すべき共通のポイントがあるので、ここで確認しておきましょう。
結論を先に述べる
企業の採用担当者は、限られた時間で多くのエントリーシートを確認しています。自身が作成したエントリーシートの内容をしっかり読んでもらうためにも、簡潔でわかりやすい表現を心がけることが大切です。
文章の流れを考える際は、PREP法(結論 → 理由・根拠 → 具体例 → まとめ)を意識することで、話の全体が理解しやすくなります。
具体的なエピソードを盛り込んで独自性を出す
どの学生にも当てはまるような抽象的なエピソードでは、熱意が伝わりにくいかもしれません。そのため、エントリーシートの内容はできるだけ具体的に書くことを意識してみましょう。
エピソードを伝える際は、5W1Hを意識することがポイントです。
5W1Hとは
- When:いつ
- Where:どこで
- Who:誰が
- What:何を
- Why:なぜ
- How:どのように
抽象的なエピソードを具体的にする場合の例も見てみましょう。
改善が必要な例
私にはリーダーシップがあります。チームの中心となって活動しました。(抽象的な内容)
よい例
大学のサークル活動でリーダーを務め、メンバーの意見を尊重しながら新しいイベント企画を実施しました。メンバーの得意不得意に合わせて役割を割り振り、私自身は準備状況の進捗確認や、外部業者との交渉を担いました。(具体的なエピソードがある)

リーダーシップを発揮した具体的なエピソードを加えることで、説得力が高まります。
改善が必要な例
私は目標に向かって努力できるタイプです。(表面的な内容)
よい例
私は目標に向かって努力できるタイプです。大学のサークルでイベントを成功させるために、SNS運用の勉強を独学で行い、発信方法を改善しました。その結果、イベントの参加者が前年比30%増加しました。(深掘りした内容)

自身の強みを伝えるだけでなく、その結果どんな成果が生まれたかを示すことで、説得力のある内容になります。
内容の使い回しは避け、企業ごとにカスタマイズする
エントリーシートの内容が、企業の求める人物像や事業内容とあっているかどうかは、選考通過を左右する重要なポイントです。そのため、まずは企業の事業内容や採用ページで紹介されている「求める人物像」を確認し、それを踏まえて、自分を効果的にアピールできるものを考えていきましょう。
複数の企業に応募する際、エントリーシートの内容の使い回しを考えるかもしれません。しかし、企業ごとの特徴や業界の違いを意識せずに使い回すと、企業が求めるものとあわない回答になる可能性があります。企業研究を行ったうえで、各企業にあった表現にカスタマイズすることが重要です。
改善が必要な例
貴社のグローバルな事業展開に魅力を感じました。(使い回しと感じられる内容)
よい例
貴社が展開する〇〇事業において、特に〇〇の取り組みに魅力を感じています。(企業の特徴を反映した内容)

どの企業にも当てはまる内容ではなく、企業の特徴を反映した具体的な表現にすることで、より企業への関心度が伝わります。
伝えるべきポイントを絞る
エントリーシートに書く内容は、ただ多くの言葉や情報を書いたり、自分を強くアピールしたりすればよいわけではありません。どの項目でも設問に合わせて伝えたい点を絞り、簡潔にまとめることで、相手に伝わりやすくなります。
強調するポイントは、企業が求める人物像と、自分の強みが重なる部分を選ぶことがおすすめです。
改善が必要な例(自己PR)
私の強みは、どんな状況でも自ら考えて柔軟に対応できることです。また、周囲からは「集中力がある」といわれることもあり、これも強みだと考えています。

この例では、「柔軟性」と「集中力」という2つの強みを挙げていることで、一つひとつの説得力が弱くなっています。
よい例(自己PR)
私の強みは、どんな状況でも適切に対応できる柔軟性です。塾講師のアルバイトでは、小学生から高校生まで、さまざまな年代・性格の生徒をマンツーマンで指導していました。生徒ごとの理解度や得意・不得意に応じて、紙に書いて説明する、1問ずつ解いてもらうなど、指導方法を工夫しました。

「柔軟性」に強みを絞り、その強みに関するエピソードを具体的に示すことで、伝えたい内容や背景が明確になっています。
肩書きばかりを並べない
バイトリーダー、サークルの代表・副代表、部長やマネージャーといった肩書きを記載するだけでなくそこでの具体的な経験や成果を伝えることが重要です。自身の役割について記載する際は、次のポイントを押さえてエピソードに深みを持たせましょう。
エピソードに入れたい内容
- その役割に期待されるもの、組織としてどんな位置づけか
- どんな風に役割を果たしたか
- その経験から何を得て、就職後にどう活かせるか
改善が必要な例(ガクチカ)
私は、テニスサークル代表と、飲食店でバイトリーダーを務め、さまざまな場所でリーダーシップを発揮しました。

こちらの例では、肩書きを並べるだけなので、どんな役割を果たし、何を経験したのかが伝わりにくくなっています。
よい例(ガクチカ)
私が学生時代に力を入れたことは、大学2年生からテニスサークルの代表を務め、県大会に出場したことです。
もともとサークルは試合に出ない同好会でしたが、競技志向のメンバーとともに大会を目指すチームを立ち上げました。中学・高校の経験者を中心に、初心者向けの練習方法を取り入れながら、メンバーの間に試合に出場してみたいという意欲を高めました。
講義やアルバイトとの両立が難しい時期もありましたが、練習メニューを効率化し、限られた時間のなかで実力を高めていきました。その結果、県大会への出場を果たし、チームの競技レベルも向上しました。

テニスサークルでの経験に焦点を当てることで、エピソードに深みが増し、当時の状況や自身の役割を具体的に伝えられる内容になっています。
文字数のバランスを意識する
企業のエントリーシートでは、項目ごとに文字数の上限や目安が設定されています。設定よりも短すぎると内容が薄くなり、長すぎると読みづらく、伝えたいポイントが不明瞭になる可能性があります。

設定された文字数の9割程度を超えるように考えてみましょう。
例(300文字の自己PR)
【結論(1文目)】
私の強みは、データをもとに問題点を特定し、改善策を実行する力です。
【具体的なエピソード(2~4文目)】
大学では、ゼミの研究プロジェクトでデータ分析を担当しました。仮説通りの結果が得られず行き詰っていたときに、収集データを見直したところ、バラつきが多いことに気づきました。そこで、母数を増やしてバラつきを押さえることを提案し、追加調査と統計手法の見直しを行いました。より精度の高い分析結果を導き出し、最終的には研究発表会で高評価を得ることもできました。
【企業への活かし方(5文目)】
この強みを活かし、貴社でも状況を的確に分析し、よりよい成果につなげていきたいと考えています。
【項目別】エントリーシートの書き方と例文
エントリーシートは企業ごとに異なるフォーマットが用意されていますが、共通する項目もあります。
ここでは、エントリーシートで頻出の「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」「長所・短所」の書き方と例文、そのほかに聞かれる項目例を紹介します。
志望動機
志望動機の構成
- 結論(その企業を志望する理由)
- 理由(業界の魅力・企業の特徴)
- 自分の経験や強みとの関連性
- 入社後に成し遂げたいこと、発揮できる能力
志望動機を書く際は、徹底した企業研究が大切です。まずは企業の事業内容や理念、業界の動向を把握し、「なぜこの企業を選ぶのか」を明確にします。
また、自分の経験や価値観と企業とのつながりを示すことも重要です。これまでの経験や考えが、企業のビジョンや業務内容とどのように結びつくのかを具体的に伝えましょう。例えば、企業説明会やインターンで得た気づきや体験談を盛り込むと、より説得力のある内容になります。
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志望動機の例文(インターンの場合)
インターンの場合は、応募する企業のインターンに参加したい理由を明確に伝えます。
例文(インターンの場合)
私はWebデザインに関わる企業で実務経験を積み、スキルを活かしながら成長したいと考えています。そのため、貴社のインターンシップに参加を志望しています。
独学で◯◯(ソフト名)を使用し、個人ブログの記事に挿入するバナーやトップページのデザインを制作しています。また、自分が撮影した一眼レフ写真を加工し、デザインの幅を広げる工夫もしています。
さらに、ブログに2種類のボタンを設置し、どちらのボタンからの流入数が多いかを分析するなど、デザイン制作にとどまらず、ユーザーの動向を意識した改善にも取り組んでいます。
貴社は◯◯業界でトップクラスのメディアを運営し、最近ではYouTubeチャンネルを立ち上げるなど、新たな分野へ取り組まれている点に魅力を感じました。貴社のインターンシップを通じて、音声や動画制作にも関連するデザインスキルを学び、将来的に幅広い分野で活躍できるデザイナーを目指したいと考えています。
ポイント
- 興味があるだけでなく、今あるスキルを活かせる点をアピールしている
- 企業の立ち位置や新たな取り組みに触れている
- 「どこでもよい」のではなく、なぜこの企業なのかを明確に示している
志望動機の例文(就職選考の場合)
就職選考の場合は、応募する業界・企業に志望した理由を明確に伝えましょう。
例文
私は、デザインを通じて地域の魅力を発信し、多くの人に知ってもらうことで、活気あふれるまちづくりを実現したいと思い、貴社を志望しています。貴社の、◯◯町の地域活性化の一環として、飲食店などを支援するWebコンテンツを制作されている点に魅力を感じました。
私は趣味で個人ブログを運営し、記事に使用するバナーを作成したことをきっかけにWebデザインを学び始めました。先日は、友人が運営するアクセサリーショップのデザインも担当し、実践的な経験を積んでいます。
最初は独学でしたが、現在はオンラインスクールに通い、SNSや企業向けのデザイン制作を学んでいます。現在は◯◯(ソフト名)をおもに使用していますが、さまざまなツールを使いこなせるデザイナーへと成長したいと考えています。
ポイント
- 自分の経験やスキルを具体的に示している
- 入社後に学びたいこと・成長意欲を伝えている
- 企業の取り組みと自分のビジョンを関連づけている
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面接で伝える志望動機の作り方・話し方を例文付きで解説【新卒就活】
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自己PR
自己PRの構成
- 結論(自分の強み)
- 具体的なエピソード(強みを発揮した経験)
- 入社後の活かし方
自己PRを書く際は、まず自己分析を行い、自分の強みを明確にします。そのうえで、応募する企業が求めるスキルや人物像に合致する強みを選びましょう。
「リーダーシップがある」「粘り強い」といった抽象的な表現だけではなく、具体的なエピソードを交えて説明することで、より伝わりやすくなります。「なぜその行動を取ったのか」「どんな工夫をしたのか」といったプロセスを明確にすることで、論理的で説得力のある自己PRになります。
最後に、企業でどう活かせるかまで言及すると、入社後の活躍がイメージしやすくなります。
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自己PRの例文
例文
私の強みは、年齢や立場を問わず相手に寄り添い、信頼関係を築く力です。
私はボランティアサークルに所属し、高齢者施設で支援活動を行っていました。入所者のお話を聞いたり、イベントやレクリエーションを企画したりして、多くの方と交流を深めました。
なかでも印象に残っているのは、普段はスタッフにもあまり心を開かない入所者と話せるようになったことです。最初は挨拶を交わすだけでしたが、相手に寄り添うことで距離を縮めることができました。
ほかの入所者やボランティア仲間、施設スタッフとの交流も活発になり、施設全体の雰囲気がよりあたたかくなったと感じます。現在では新しい入所者の対応などを任せていただくことが増えました。
この強みを活かし、貴社ではお客様やチームメンバーとの信頼関係を大切にしながら、スムーズなコミュニケーションを築いていきたいと考えています。
ポイント
- 信頼関係を築く力を発揮したエピソードを具体的に示している
- 挨拶から徐々に距離を縮める過程や、意識したポイントが示されている
- 信頼関係を築く力を企業でどう活かすかが明確で、入社後をイメージしやすい
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ガクチカ
ガクチカの構成
- 結論(取り組んだこと)
- 動機や課題(なぜその活動に力を入れたのか)
- 具体的な行動(どのように取り組んだか)
- 結果・成果・学び
ガクチカを書く際は、課題や目標と解決プロセスを具体的に示すことが重要です。単に「頑張った経験」を伝えるのではなく、直面した課題をどう解決したかを伝えましょう。
特に、自分の役割や工夫を具体的に述べることで、オリジナリティのある内容になります。経験から得た学びや成長を強調し、「どんなスキルを身につけたか」「考え方がどう変わったか」を示すと、より説得力が増します。
結果や成果に数字を盛り込むことも効果的です。例えば、「チームの売上を20%向上させた」「イベントの参加者を前年比1.5倍に増やした」のように、具体的な実績を数字で示すと、より具体的に伝わります。
ガクチカの例文
例文
私は、大学1年生の夏からイベントスタッフのアルバイトに力を入れました。おもに都内のコンサート会場で来場者対応を担当し、イレギュラーな状況に適応する力が身につきました。
1万人以上が来場するコンサートでは、待機時間の長さや気候の影響で、お客様同士のトラブルが発生することもありました。そこで、スタッフ同士でトラブル事例やその解決方法を共有しあい、配置や声かけのタイミングを変更し、マニュアルを調整しました。スタッフの表情や言葉を工夫するだけで、お客様の反応が大きく変わることを実感しました。
この経験を通じて、状況を判断しながら臨機応変に対応する力と、スタッフ同士の円滑なコミュニケーションの大切さを学びました。
ポイント
- アルバイトの経験から学んだことが具体的に書かれている
- 直面した課題や解決策がわかるエピソードが書かれていて、イメージしやすい
- 臨機応変な対応力、思考の柔軟性は、主体性を重視する企業でアピールしやすい
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【例文9選】ガクチカとは?エピソードが思い浮かばないときの書き方も解説
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」であり、書類選考や面接の質問で頻出します。アルバイトやゼミなどでの経験をガクチカとして伝えることは可能です。この記事では思い浮かばないときの対処法や、9つの例文などを紹介しています。
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長所・短所
長所・短所を書く際は、まず自己分析を行い、自分の特徴を明確にすることが重要です。
長所では、企業が求めるスキルや人物像と合致する強みを選び、具体的なエピソードを交えることで説得力を持たせます。例えば、「リーダーシップがある」と伝える場合、どんな場面で発揮し、どんな成果を出したのかを詳しく述べましょう。
短所は、単なるネガティブな要素として伝えるのではなく、改善のための努力や工夫を示すことがポイントです。例えば「完璧主義」を短所として伝える場合、「計画を立てすぎて行動が遅れることがあるが、最近は優先順位を決め、素早く取り組むことを意識している」など、改善策を明確に示すことで成長意欲をアピールできます。
長所・短所の例文
例文
私の長所は、周囲を巻き込む推進力で、短所は慎重になりすぎることです。
大学のゼミでプレゼン発表のリーダーを担当した際、メンバーの意見がまとまらず進行が停滞することがありました。そこで、一人ひとりの意見をヒアリングし、それぞれの得意分野を活かせる役割を提案しました。その結果、メンバーが主体的に取り組める環境ができ、スムーズに準備を進めることができました。発表本番では、各自が自信を持ってプレゼンを行い、教授から「チームワークが素晴らしい」と言っていただきました。
ただ、私は慎重な性格のため、資料の細部にこだわりすぎてしまい、最終調整の時間が足りなくなる場面がありました。そこで最近では、まず手を動かしてみることを意識し、完成度よりもスピードを優先する場面を増やしています。その結果、進行がスムーズになり、柔軟に対応できるようになりました。
貴社でもチームの意見を調整しながらプロジェクトを推進する力と、慎重さを活かした質の高い仕事の両方を大切にしながら、業務に取り組んでいきたいと考えています。
ポイント
- ゼミでの経験を通じて、長所と短所を具体的に説明している
- 短所を改善するための心がけを示し、入社後の活かし方までつなげている
そのほかに聞かれる項目例
ここまで紹介した項目以外では、次のような質問がされる可能性があります。
質問例
- 当社でどのように活躍したいか
- 成功体験や何かを達成した経験について
- 挫折した経験とそれをどう乗り越えたか
- 自分を一言で表す言葉と、その理由
- あなたの人生で大切にしていること
- 研究室での研究内容
- 趣味、特技
- アルバイトなど学業以外の活動

回答のポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。
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エントリーシートの基本情報・学歴の書き方
エントリーシートには、履歴書と同様に「氏名・住所・連絡先・学歴」などの基本情報を記入する欄があります。一見シンプルな項目ですが、誤字脱字や書き方のミスがないように、正しく丁寧に書くことが重要です。
ここでは、エントリーシートの基本情報や学歴の正しい書き方を解説します。
基本情報の書き方
エントリーシートの基本情報欄には、氏名・生年月日・住所・連絡先などの項目を記入します。これらは選考に直接影響するものではありませんが、正確に、慎重に記入しましょう。
項目別の書き方
【氏名】
- 正式な漢字を使う
- 「ふりがな」と書かれている場合はひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記入する
【生年月日】
- 和暦・西暦の指定があるか確認する
- 年齢は提出時点のものを記入する
【住所】
- 都道府県から正式に書く
- マンション名や部屋番号も省略せずに記入する
【電話番号】
- 普段連絡が取りやすい番号を記入する
【メールアドレス】
- 企業からの連絡が確実に届くメールアドレスを記入する
- 就活用や学校のメールアドレスがおすすめ
【証明写真】
- 清潔感のあるスーツ姿で撮影する
- サイズ指定がない場合は縦4cm×横3cmが一般的
- オンライン提出の場合は適切なファイル形式で添付する
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住所の正しい書き方|履歴書や封筒などに書くときの注意点や記入例を紹介
就活で提出する履歴書などは、正しい方法で住所を記載する必要があります。部屋番号や番地の書き方は特に迷いますが、公的な書類を見るなどして正しい方法で省略せず記載することが大切です。縦書き・横書きによっても書き方は異なるため、提出前に十分確認しましょう。
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就活に適した証明写真の基本ルール|服装や髪型・前髪、表情のポイントを解説
就活用の証明写真は、証明写真機(スピード写真)よりも、写真館やスタジオで撮影することがおすすめです。応募先の企業の規定を考慮したうえで、清潔感のある服装や髪型を、背筋をまっすぐ伸ばした姿勢、明るい表情を意識して、最適な写真を撮りましょう。
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学歴欄の書き方
新卒応募者の学歴欄は、高校入学以降を記入します。学校名や学部・学科名は省略せず、正式名称で記入します。例えば、「〇〇高校」ではなく、「〇〇県立〇〇高等学校」のように、正式な名称を書きましょう。
また、入学・卒業年月は和暦または西暦のどちらかに統一し、途中で混在しないよう注意が必要です。
在学中でも卒業する見通しが立っている場合は、卒業予定の年月を記入し、学校名・学部名・学科名などの後ろに「卒業見込み」または「修了見込み」と書きます。
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【新卒】履歴書の学歴の書き方!どこから書く?卒業見込みの記入方法も
新卒の履歴書で意外と迷うのが「学歴欄」。入学・卒業年度は西暦と和暦どちらで書くのか、学校名や学部名はどう記入すればよいのか、略称で記載してもよいのかなど、注意点はさまざまです。正しい書き方を把握して書類を提出しましょう。
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卒業見込みとは?履歴書の正しい書き方や記載条件、卒業見込証明書のもらい方を紹介
卒業見込みとは、学生が卒業する見通しが立っていることを示す表現です。履歴書に記入するには、一定の条件を満たす必要があります。この記事では、卒業見込みの意味や記載できる条件、履歴書への記載方法などを詳しく解説します。
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事前にチェック!エントリーシート提出前に見直したいポイント
エントリーシートは、提出前の見直しが重要です。記入ミスや内容の矛盾があると、選考に影響する可能性があります。事前にチェックしたいポイントは次の4つです。
記入内容の誤字や形式を確認する
まずは、エントリーシートの基本情報に誤りがないかをチェックします。特に、企業名や商品・サービスの名前の間違いは、失礼にあたるため注意が必要です。音読して確認すると、違和感のある表現や誤字に気づきやすくなります。
確認するポイント
- 担当者名や商品、サービス名などの誤記がないか
- 氏名・住所・連絡先が正しいか
- 生年月日や学歴の表記が和暦または西暦で統一されているか
- 各項目の文字数は適切か(制限を超えていないか、少なすぎないか)
- 誤字脱字や文法ミスがないか

自分では見落としがちなミスを見つけるために、家族や友人、教授など第三者に読んでもらうこともおすすめです。
記載内容に矛盾がないかを確認する
エントリーシート全体を通して、記載内容に矛盾やブレがないかをチェックすることも重要です。例えば、「慎重に物事を進めるのが得意」と自己PRに書いたのに、「短所はせっかち」と記載すると、矛盾が生じます。こうした細かい矛盾をなくすことで、一貫性のあるエントリーシートになります。
確認するポイント
- 自己PRとガクチカで述べた「強み」が矛盾していないか
- 志望動機と自己PRの内容が一貫しているか
- 長所・短所の記述に違和感がないか
(企業の求める人物像にふさわしいか)
文章の読みやすさと簡潔さを確認する
企業の採用担当者は多くのエントリーシートを確認するため、簡潔で読みやすい文章にすることが大切です。作成後に改めて読み直してみて、読みにくい部分がないかチェックしてみましょう。
確認するポイント
- 一文が長すぎないか(40〜50文字程度が目安)
- 「です・ます」調と「だ・である」調が混ざっていないか
- 接続詞の使いすぎに注意(「また」「しかし」が多すぎないか)
- 箇条書きや改行を適切に使い、見やすいレイアウトになっているか
特に、一文が長くなりすぎると読みにくくなるため、できるだけ短く区切り、適宜改行を加えることを意識しましょう。必要に応じて箇条書きを活用することもおすすめです。
提出方法・形式を確認する
エントリーシートは提出方法によって注意点が異なります。企業が指定するフォーマットにあわせましょう。提出方法別の注意点は次のとおりです。
オンラインで提出する場合
- フォーマットが指定されている場合、適切なファイル形式で提出する(PDF、Wordなど)
- ファイル名を適切に設定する(例:エントリーシート_氏名.pdf )
- 入力欄が空白のままになっていないかを確認する
郵送で提出する場合
- 指定されたフォーマット(A4用紙・指定のレイアウトなど)を守る
- 折れたり汚れたりしないよう、クリアファイルに入れて送付する
- 封筒の宛名や送付状、添え状の記載ミスがないかを確認する
エントリーシートを郵送で提出する場合は、添え状を同封すると丁寧な印象になります。添え状の書き方はこちらの記事で詳しく解説しています。
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添え状の書き方を例文・サンプル付きで解説【新卒向け】
添え状には、誰から誰へ送られたものか、封筒に入れた書類には何が入っているかを示す役割があります。添え状の必要性や書く内容、封筒に入れるときの注意を把握して正しい書き方、送り方を実践しましょう。
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【画像あり】履歴書の送り方・書き方|切手料金やビジネスマナーも解説
履歴書の送り方は、通常の手紙などと同様ですが、ビジネスマナーを意識することが大切です。封筒の宛名の書き方、切手の貼り方など正しい方法を把握しておきましょう。この記事では、送付状の有無や手渡しの方法なども紹介しています。
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よくある質問
エントリーシート(ES)とは何ですか?
エントリーシートとは、インターンや新卒採用の際に企業から提出を求められる書類です。おもに学生の情報を把握するために使用します。志望動機や自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などを履歴書よりも詳しく記載することが特徴です。
エントリーシートでよく聞かれる項目は何ですか?
エントリーシートで頻出する項目として、次のようなものがあります。
- 志望動機
- 自己PR
- ガクチカ
- 長所、短所
企業によっては、将来のキャリアプランや特定のテーマに関する設問が加えられることもあります。
エントリーシートの自己PRの書き方を教えてください。
自己PRを書く際は、結論 → 根拠となるエピソード → 企業での活かし方の順で構成すると、内容が伝わりやすくなります。
最初に「私の強みは◯◯です」と結論を述べ、根拠となるエピソードを説明します。最後に、企業でどう活かすかを述べることで、採用担当者に入社後の姿をイメージしてもらいやすくなります。
具体的な例文やポイントは「自己PRの例文」で紹介しています。
エントリーシートの通過率はどれくらいですか?
エントリーシートの通過率は企業や業界によって異なりますが、一般的には50%前後とされています。ただし、大手企業や人気企業では応募人数が多いため、平均より大きく下がることも考えられます。就職四季報には多くの企業のエントリーシート通過率が掲載されているので、気になる場合は確認してみましょう。
監修者情報

監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士