書類選考

Webテストの見分け方!監視型かを判別できる?種類別で内容や形式を解説

webテスト 見分け方_アイキャッチ

企業の選考で実施されるWebテストには、さまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。企業から直接的にテストの種類が通知されない場合でも、URLなどの情報から特定できることがあります。どのWebテストが行われるかを事前に把握することで、効率的に対策を進めることができるでしょう。

この記事では、Webテストの見分け方や、種類ごとの特徴について詳しく解説します。これから選考を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 実施されるWebテストの種類はURLで見分けられることが多い
  • 口コミやOB・OG訪問で、過去に実施されたWebテストの種類を把握できる場合がある
  • 企業によっては、不正防止などの目的でオンライン監視型Webテストを実施することもある

Webテストの基本知識

多くの企業では、採用における選考過程でWebテストを実施しています。まずは、Webテストの概要や目的について確認していきましょう。

Webテストとは?

Webテストとは、企業が採用の過程で、応募者の能力や適性を測定するために実施する適性検査のことです。インターネットを介して行われ、受検者はパソコンやスマートフォンを使用し、自宅など任意の場所でテストを受けることが可能です。

Webテストには、通常、言語問題や数的処理といった能力検査や性格検査が含まれており、これらの検査結果をもとに、業務に必要なスキルの有無や仕事への適応性などが把握されます。

Webテストの目的

新卒採用におけるWebテストの目的は、短時間で効率的に多くの応募者の基礎能力や適性を把握することです。特に大手企業では、大量の応募者を初期選考で絞り込むために活用されています。

また、企業が求める特定のスキルを持つかを把握できるため、職種や業務に適した人材を選ぶ際にも役立ちます。

Webテストにおける種類や形式の見分け方

新卒採用で実施されるWebテストは、企業ごとに異なる形式が採用されています。そのため、事前にWebテストの種類や形式を把握しておくことが重要です。

Webテストの種類や形式を見分ける方法としては、次の3つがあります。

URLで判別する

ドメインURLで判別する方法は、最も手軽な見分け方のひとつです。

企業から送られてくるWebテストの案内には、受検用URLや受検者用IDが書かれています。多くのWebテストでは、受検用URLに特徴的なドメイン名やキーワードが含まれているため、それらを手がかりに種類を特定できます。

ただし、URLだけでは判断できない可能性もあるため、ほかの情報も参考にしながら見分けることがおすすめです。

人事

種類ごとのURLは「Webテストの見分けに使えるURL一覧」で紹介しています。

事前に共有された情報で見分ける

企業から事前に送られる案内や説明を確認することも重要です。企業から「SPI」や「玉手箱」のようなWebテストの種類が直接共有されるケースは少ないものの、「適性検査」や「言語・非言語テスト」といった内容が共有されることがあります

これにより、実施されるテストの内容をある程度推測できる場合があるため、共有された情報はしっかりと確認しておきましょう。

過去の口コミやOB・OG訪問で確認する

過去の受検者の口コミや先輩・卒業生からの情報収集も、Webテストの種類を特定するための有効な手段です。学生向けの就活口コミサイトでは、過去の受検者が報告した特定の企業で実施されたWebテストの種類が掲載されていることがあります。

また、OB・OG訪問では、実際にその企業で実施されたテストについて直接質問することが可能です。企業ごとにテストの傾向が異なるため、このような経験者からの情報は参考になります。

ただし、企業が毎年同じWebテストを実施するとは限らず、年度によって異なる種類のWebテストが行われることもあります。URLによる判別方法と併用することで、より確実にテストの種類を見分けることができるでしょう。

こちらもチェック
Webテスト_対策_アイキャッチ
Webテストを攻略!効率的な対策や活用したい参考書・アプリも紹介

WebテストはWeb上で実施される適性検査です。パソコンを用いて時間内に大量の問題を解答するため、ただ問題を解くだけでなく、時間を計ってスピーディに解答する練習も重要です。この記事では、Webテストの対策方法を紹介します。

続きを見る

こちらもチェック
ob訪問_アイキャッチ
OB・OG訪問とは?目的やメリット、事前準備・対策を解説【質問リスト付】

OB・OG訪問とは、企業で働く先輩や卒業生(OB・OG)を訪問し、企業や仕事に関する話を聞く機会のことです。この記事では、OB・OG訪問のメリットや訪問先の探し方、マナーや注意点、訪問時に役立つ質問リストなどを紹介します。

続きを見る

Webテストの見分けに使えるURL一覧

前述したように、WebテストのURLで種類を見分けることが可能です。次の表でWebテストの種類ごとのURLと概要を確認していきましょう。

Webテストの
種類
URL概要
SPIarorua.net・日本で最も有名な適性検査
・言語能力や非言語能力を測る
玉手箱e-exams.jp・大手企業でよく使われる適性検査
・おもに言語・計数・英語・性格の4種類のテストで構成される
TG-WEBassessment.c-personal.com
assessment.e-gitest.comc-personal.com
・難易度の高い非言語問題が多いことで知られるテスト
・計数問題の正確さとスピードが重要
GAB, C-GABe-exams.jp・言語、非言語、性格、職務適性を測るテスト
・GABはマークシート式、C-GABはパソコン上での受検が一般的
CABe-exams.jp・CAB(筆記)とWebCABの2つの形式がある
・技術系の職種で使われる傾向がある
ENG
(SPIの英語能力検査)
arorua.net・SPIと同時に実施されることが多い
・英語能力を重視する企業で採用される傾向がある
CUBICweb-cubic.jpassessment.cservice.jp・コミュニケーション能力や問題解決能力を測る検査
・能力検査と性格検査がある
eF-1Gef-1g.com・GABに類似した組織適応性検査
・組織への適合性をより深く分析することが可能
GPSgps-cbt.com・どんな業務に適しているかを分析するテスト
・人事系、教育系などで実施される傾向がある
ミキワメsurvey.career-base.jp・職務遂行能力と適性を総合的評価する検査
・仕事に必要なスキルや知識とのマッチングを図る
TALtal-sa.jp・脳科学・統計学にもとづいて開発された採用適性検査
・思考力、判断力、問題解決能力を測る
不適性検査スカウターtracs.jp・職務や組織に合わない可能性があるか知るためのテスト
・サービス業や医療、福祉業界などで実施される傾向がある
SCOAappis.ibt.cloud.com・能力検査とパーソナリティ検査
・知的側面から情意的側面まで測定する
BRIDGEgeneratoe.cbt.jpcbt-s.jp・経済産業省の社会人基礎力をベースに開発された検査
・受検者の価値観や行動特性を分析する

「e-exams.jp」が含まれるURLは、「玉手箱」「GAB, C-GAB」「CAB」のいずれかの可能性があります。これら3つはURLだけで特定することが難しいため、口コミなど経験者からの情報も参考にしてみることをおすすめします。

オンライン監視型Webテストの見分け方

企業によっては、オンライン監視型Webテストを実施する場合もあります。オンライン監視型Webテストとは、受検者がインターネットを介して行うテストのなかで、監視者が受検者の行動や操作をリアルタイムで監視する形式のテストです。不正行為を防止し、公平な評価を行うことを目的としています。

オンライン監視型Webテストかどうかは、次の3つのポイントで見分けることができます。

テスト開始前に表示される注意事項に記載がある

テスト中に監視されたり、他者と一緒に受検しないよう指示されたりするような注意書きがある場合、オンライン監視型Webテストの可能性が高いです。

また、受検者に特定のブラウザを使うよう指示されることや、専用の監視アプリのインストールを求められることもあります。例えば、「Proctoring」や「オンライン監視」といった文言が表示されることがあります。

テスト開始前にカメラ・マイクの使用許可が求められる

テスト開始前に、カメラやマイクの使用許可を求められることがあります。この場合、オンライン監視型である可能性が高いです。

テスト中にカメラが常時オンになっている場合も、監視が行われているサインです。特に、カメラ・マイクの使用や、画面操作に対する制限がある場合、オンライン監視型と判断できます。また、テスト開始前に監視機能に関する説明がされることがほとんどで、それによってオンライン監視型かどうかを確認できます。

テスト中に画面操作の制限がある

テスト中に「スクリーンショットの禁止」や「画面を切り替えるとペナルティが発生する」といった警告が表示される場合、オンライン監視型である可能性が高いです。例えば、次のような制限があります。

テスト中に制限されることの例

  • 複数のタブを開く
  • 外部サイトにアクセスする
  • ウイルススキャンの実行
  • アプリケーションの実行

など

就活で頻出!定番Webテストの特徴と実施業界

ここでは、就活における代表的なWebテストの種類とその特徴を紹介します。

SPI

SPIはリクルート社が提供するテストで、日本企業で最も広く採用されている能力検査のひとつです。企業で働くうえで必要とされる資質(性格・能力)を測るために活用されるWebテストで、業界問わず多くの企業で実施されています。

内容としては、語彙力、読解力などの言語能力と、図形推理、数的推理などの非言語能力のほか、性格検査も含まれます。

提供元リクルート社
内容・能力検査
・性格検査
実施されている業界商社、金融業界、コンサルティング業界など
人事

SPIの詳細や対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

こちらもチェック
spi対策アイキャッチ
SPIとは?効率よく対策するコツや言語・非言語の問題例を解説

SPI対策では、出題の傾向を把握することが重要です。受検形式により問題の内容は変わるため、実際に企業で実施される方式のSPIの対策を行いましょう。苦手を克服するためには、毎日継続的に問題を解き、SPIに慣れることも大切です。

続きを見る

こちらもチェック
spi対策いつから_アイキャッチ
SPI対策はいつから始めるのが正解?勉強にかける時間や流れ・必要なものを解説

SPI対策をいつから行うか悩む方は、卒業前年度の12月までに行うことを目安にしてみましょう。目安であるため必ず12月までにスタートしなければならないわけではありませんが、対策を早めに開始し短い時間でも毎日対策を続けることで、苦手を克服しやすくなります。

続きを見る

こちらもチェック
spi 対策 間に合わない_アイキャッチ
SPI対策が間に合わない!直前〜1週間前にできる効率的な準備法を紹介

SPI対策が「間に合わない」と感じた場合でも、諦めず、少しでも勉強しておくことが大切です。この記事では、SPIを直前に控える方に向けて、残り日数別の対策を解説します。短期間でも効率よく対策を進めていきましょう。

続きを見る

玉手箱

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル(SHL社)が提供するWebテストです。SPIと同様に広く利用されており、言語能力、非言語能力、性格検査に加えて、英語能力を実施することもあります

テスト形式は「テストセンター形式」と「Webテスト形式」があり、特に商社や金融業界などで実施されています。SPIよりも難易度が高く、回答時間が短い一方で問題数が多いことが特徴です。

提供元日本エス・エイチ・エル(SHL社)
内容・非言語能力
・性格検査
・英語能力
実施されている業界商社、金融業界、コンサルティング業界など

TG-WEB

TG-WEBは、ヒューマネージ社が開発した適性検査です。言語能力・非言語能力・性格適性に加えて、場合によっては英語能力も含まれることがあります。非言語分野の難易度が高く、数的推理や論理的思考を短時間で解答する能力が試されることが特徴です

IT業界やコンサルティング業界、大手メーカーなど、人気企業や論理的思考能力が求められる業界で実施されることがあります。

提供元ヒューマネージ社
内容・言語能力
・非言語能力
・英語能力
・性格検査
実施されている業界IT業界、コンサルティング業界、大手メーカーなど

GAB, C-GAB

GABおよびC-GABは、日本エス・エイチ・エル(SHL)が提供する総合適性診断テストです。言語能力や数的処理などを測定する検査に職務適性検査と性格検査が含まれ、職場での協調性、ストレス耐性、仕事への適応性を測定します。

GABはマークシート式、C-GABはパソコン上での受検が一般的です。おもに金融業界やコンサルティング業界などで実施されます。

提供元日本エス・エイチ・エル(SHL社)
内容・言語能力
・数的処理
・職務適性
・性格検査
実施されている業界金融業界、コンサルティング業界、商社など

CAB

CAB(Computer Aptitude Battery)は、コンピューター関連の職務に必要な適性を測るテストです。CAB(筆記)とWebCABの2つの形式があり、暗号系の問題が多いことが特徴です。

おもにIT業界やメーカーのSE・プログラマーといった技術職向けに実施されます。

提供元日本エス・エイチ・エル(SHL社)
内容・計算力
・論理思考
・プログラムに関連する適性検査
実施されている業界IT業界、メーカー(技術職)など

ENG(SPIの英語能力検査)

ENGは、SPIと同時に実施されることが多いWebテストです。おもに英語能力を重視する企業で、ビジネスシーンで必要となる英語力を測るために実施されます。

読解力(Reading)、文章表現力(Writing)、口頭表現力(Speaking)、聞き取り能力(Listening)の4技能によって構成され、読解力を測定します。

提供元リクルート社
内容・英語読解
・文章表現
・口頭表現力
・聞き取り能力
実施されている業界外資系企業、グローバル企業

一部企業で実施されるWebテストの種類と実施業界

一部の業界・企業では、次のようなWebテストが実施されることもあります。それぞれの特徴を確認していきましょう。

CUBIC

CUBIC(キュービック)は、コミュニケーション能力や問題解決能力を測るためのテストで、特にチームワークや協調性を重視する企業でよく利用されます。

能力検査と性格検査の両方があり、特に業務適性を重視する企業に採用されています。中小企業やベンチャー企業で広く活用されています。

提供元キュービック社
内容・基礎能力検査
・性格検査
実施されている業界中小企業、ベンチャー企業など

eF-1G

eF-1G(エフワンジー)は、イー・ファルコン社が提供する適性検査で、GABに類似した組織適応性検査です。GABよりもさらに詳細な性格特性を測定し、組織への適合性をより深く分析することが可能です。

提供元イー・ファルコン社
内容・性格検査
・適性検査
実施されている業界中小企業、ベンチャー企業など

GPS

GPSは、ベネッセ社が提供する総合的な適性検査です。個人の強み、弱み、思考パターンを評価し、その人がどんな業務に適しているかを分析します。特に、多様な能力を総合的に把握したい企業で採用されています。

提供元ベネッセ社
内容・言語処理能力
・数理処理能力
・思考力
・パーソナリティ(姿勢・態度)
実施されている業界人事系、教育系など

ミキワメ

ミキワメは、職務遂行能力と適性を総合的に評価する検査です。仕事に必要なスキルや知識、性格からマッチングを図り、「その人がその仕事でどれほどの成果を出せるか」「組織にうまく溶け込めるか」などを予測するテストです。

提供元リーディングマーク社
内容・能力検査
・性格検査
実施されている業界IT業界、メーカーなど

TAL

TALは脳科学・統計学にもとづいて開発された採用適性検査で、思考力、判断力、問題解決能力を測るためのテストです。複雑な状況を分析し、適切な判断を下す能力が求められます。特に論理的思考や数的推理の分野に重点を置いており、ITや技術系企業で広く利用されています。

提供元ビビッド・ジャパン社
内容・コミュニケーション力
・ストレス耐性
・メンタル傾向
・コンプライアンス傾向
など
実施されている業界IT業界、通信業界、金融業界など

不適性検査スカウター

不適性検査スカウターは、職務や組織に合わない可能性がある内面などを早期に発見するためのテストです。特に、精神的な安定性や適応力を把握し、企業の業務環境に適した人材か把握する目的で利用されます。

提供元スカウター社
内容・能力検査
・資質検査
・精神分析
・定着検査
実施されている業界サービス業、製造業、医療・福祉業界など

SCOA

SCOA(スコア)は、NOMA社(日本経営協会総合研究所)が開発した、「知」「情」「意」という3つの側面から個人を判断する適性検査です。基礎能力や実務遂行能力いった知的側面から、生まれ持った気質、後天的に形成される性格・意欲といった情意的側面まで測定できます。

提供元NOMA社
内容・能力検査
・パーソナリティ検査
実施されている業界中小企業、スタートアップ企業など

BRIDGE

BRIDGE(ブリッジ)は、リンクアンドモチベーション社が提供するビジネス適性検査です。経済産業省の「社会人基礎力」をベースに開発されました。受検者の価値観や行動特性を分析し、将来的な成長の可能性を把握します。

提供元リンクアンドモチベーション社
内容・ポータブルスキル測定
・モチベーションタイプ測定
・ポテンシャル測定
実施されている業界IT業界、メーカーなど

よくある質問

Webテストの種類をURLで見分ける方法を教えてください。

Webテストの種類を見分けるには、企業から送られるURLのドメインを確認する方法が有効です。例えば、CUBICやSPIの公式ドメインが含まれている場合、それに対応したテストが実施される可能性が高いです。

各WebテストのURLは「Webテストの見分けに使えるURL一覧」で紹介しています。


オンライン監視型Webテストの見分け方は?

次の3つのポイントのいずれかに当てはまる場合、オンライン監視型Webテストの可能性があります。

  • テスト開始前に表示される注意事項に記載がある
  • テスト開始前にカメラ・マイクの使用許可が求められる
  • テスト中に画面操作の制限がある

オンライン監視型Webテストの見分け方」で詳しく解説しています。


Webテストではどんな問題が出ますか?

Webテストでは、おもに数的処理や論理的思考、言語理解、英語の問題が出題されます。具体的には、計算問題、図形問題、長文読解、一般常識問題、性格検査など、さまざまな検査項目が含まれます。

Webテストの形式にはどんな種類がありますか?

Webテストの形式には、自宅のパソコンやスマートフォンで受検するWebテスト形式、指定された会場のパソコンで受検するテストセンター形式のほか、オンライン監視型などがあります。オンライン監視型では、監視カメラや画面共有を用いて不正行為を防ぐ仕組みが採用されることもあります。

-書類選考
-