企業から内定連絡のメールを受け取ったら、承諾する・しないにかかわらず、お礼メールを送ることが大切です。メールでの返信を通じて、感謝の気持ちを伝えることで、誠意や熱意をアピールできます。
この記事では、内定のお礼メールの書き方や注意点、例文などを紹介します。宛名や本文、メールを送るタイミングなど、考慮すべきポイントもあるので、メールを作成する前に確認していきましょう。
この記事でわかること
- 企業から送られてきたメールに返信する際、件名は変えずにそのまま使用する
- お礼メールは、企業からメールを受け取った当日か翌日までに送信する
- メールを返信する際、会社名や担当者名の誤りや、本文の入力ミスなどがないように注意する
目次[表示]
内定をもらったら迅速にお礼メールを送ろう
内定や内々定は、企業からの信頼の証です。連絡を受け取った際には、返信を通じて感謝の気持ちを伝えることが大切です。内定を承諾する・しないにかかわらず、採用活動に関わった方々の労力や時間に対する感謝を示すことは、社会人としての基本的な姿勢といえます。
内定連絡がメールで届いた場合は、そのメールに返信する形でお礼を伝えましょう。採用担当者も多忙なため、電話よりも相手のタイミングで確認できるメールは、お礼を伝える手段として適しています。
内定のお礼メールを書くときの構成・書き方
内定のお礼メールを書く際は、次の構成を意識しましょう。
ここからは、書き方のポイントを詳しく説明します。
1. 件名
件名は、届いたメールにそのまま返信する形で、「Re: <企業からの件名>」とすることが一般的です。元の件名のほうが企業側が内容を把握しやすいため、新しい件名をつける必要はありません。
ただし、企業から「新規でメールを送るように」などの特別な指示がある場合や、別の担当者に新規で送る場合は、「内定のご連絡ありがとうございます(氏名)」など、内容が一目でわかる件名をつけましょう。
2. 宛名
ビジネスメールでは正確な宛名を記載することが重要です。企業名や担当者名を間違えると失礼なため、慎重に確認する必要があります。
記載方法は「企業名+部署名+担当者名」といった形です。担当者が複数の場合は「ご担当者様」と記載しますが、個人名がわかっている場合は名前を書きましょう。
例文
- 株式会社◯◯ ◯◯部 ◯◯様
- 株式会社◯◯ ◯◯部 ご担当者様
3. 挨拶
宛名の後は、「お世話になっております」などの挨拶を述べます。続けて、学校名や学科名、氏名を伝え、自分が誰であるかを明確にしましょう。
例文
- お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。
- お世話になっております。内定のご連絡をいただいた〇〇です。
4. 内定への感謝
内定をいただいたことに対する感謝を真摯に伝える部分です。長々と書く必要はありませんが、感謝の言葉に加えて一言を添えるとより丁寧になります。
例文
- このたびは、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
- 内定をいただきまして、誠にありがとうございます。貴社の一員として働けることを大変嬉しく思っております。
5. 喜びと意気込み
感謝の言葉に続けて、働けることへの喜びや意気込みを述べることで、前向きな姿勢を伝えます。次のように、1〜2文程度で簡潔にまとめましょう。
例文
- 貴社で活躍できるよう、日々精進してまいります。
- 入社後は、貴社で活躍できるよう努めてまいります。
- 貴社が掲げる「持続可能な社会の実現」に向けた取り組みに共感し、その一員として力を尽くせることを心待ちにしております。

企業が重視する価値観や目標に触れることもおすすめです。
6. 今後のお願い
内定後のサポートや、指導への期待を述べることで、謙虚な姿勢を示しましょう。
例文
- 今後の手続きや必要なご連絡について、ご教示いただけますと幸いです。
- ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
7. 結び
本文の最後に、丁寧な締めくくりの言葉を加えます。「何卒よろしくお願い申し上げます」などの定型的な表現で問題ありませんが、感謝の気持ちを一言加えるとより丁寧な印象になります。
例文
- お忙しいなか、貴重なご連絡をいただき、重ねて御礼申し上げます。
- 何卒よろしくお願い申し上げます。
ビジネスメールでは「取り急ぎ」という表現を使うことがありますが、「取り急ぎ」は緊急の連絡や詳細を追って連絡する際に用いられるものであり、お礼メールには適切ではありません。例えば、「取り急ぎ、感謝の気持ちをお伝えさせていただきます」といった表現は避けましょう。
8. 署名
メールの最後に、氏名や所属、連絡先を記載します。メールアドレスは企業担当者とのやり取りで使用しているものを記載しましょう。
署名の例
-----------------------
青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
-----------------------
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内定のお礼メールを送るときの注意点
内定のお礼メールを送るときは、次の2点に注意しましょう。
- お礼メールは当日、遅くとも翌日までに送信する
- 企業名や担当者名、本文の誤字脱字をしない
お礼メールは当日、遅くとも翌日までに送信する
内定の連絡を受けたら、その日のうちに送信することが理想です。どうしても当日に送れない場合は、翌日の午前中までに送るよう心がけましょう。相手のスマートフォンの通知が鳴る可能性があるため、早朝や夜遅い時間にメールを送信するのは避ける必要があります。土日や祝日に連絡を受けた場合は、休み明けの早いタイミングで送りましょう。

迅速な対応が、誠実な印象につながります。
企業名や担当者名、本文の誤字脱字をしない
メール内で誤字脱字や宛名の間違いがあると、相手に誠実さが伝わらなくなってしまいます。特に企業名や担当者名の間違いは失礼にあたるため、誤りがないよう注意が必要です。企業名や部署名、担当者名は略さず、「株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様」のように正確な情報を記載しましょう。

選考案内のメールや企業の公式Webサイトで担当者名を再確認しておくと安心です。
内定をもらったときのお礼メールの例文
ここでは、内定お礼メールの例文を2パターン紹介します。
パターン1
メール例文
件名:Re:選考結果のご連絡
本文:
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の青山と申します。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
選考を通じて、社員の皆様のあたたかさや事業の魅力を改めて感じ、
貴社の一員として働けることを心より嬉しく思っております。
これからは、社会人としての自覚を持ち、貴社で活躍できるよう努力してまいります。
今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
お忙しいなか、内定のご連絡をいただきましたことに重ねて感謝申し上げます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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パターン2
メール例文
件名:Re: 最終面接結果のご連絡
本文:
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の青山と申します。
このたびは、嬉しいお知らせをいただき、誠にありがとうございます。
貴社の選考を通じて、貴社の事業への理解が深まり、
社員の皆様のあたたかさを感じることができました。
貴社で働けることを大変嬉しく思うとともに、大きな責任を感じております。
入社後は貴社の一員として活躍できるよう、一層努力してまいります。
今後の手続きや必要な事項について、ご教示いただけますと幸いです。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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いずれの場合も企業の採用活動に影響を与える可能性があるため、失礼のない文章で迅速に連絡することを心がけましょう。
内定保留のメール
メール例文
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の青山と申します。
このたびは、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮ではございますが、ほかの選考状況も踏まえ、
内定受諾のご返答を◯月◯日まで保留させていただけますと幸いです。
貴社にはご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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内定辞退のメール
メール例文
件名:Re: 最終面接結果のご連絡
本文:
株式会社〇〇〇〇
〇〇部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯大学 ✕✕学部 △△学科の青山と申します。
このたびは、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社の魅力的な事業内容や社風に魅力を感じておりましたが、
慎重に検討を重ねた結果、誠に勝手ながら内定を辞退させていただくことにいたしました。
この度は最終選考まで貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、
内定を辞退させていただきますこと、大変申し訳ございません。
選考に携わっていただいた皆さまには心より感謝しております。
末筆ながら、貴社のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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青山 太郎(あおやま たろう)
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メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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よくある質問
内定メールにお礼を伝えるときは、メールでいいですか?
メールで問題ありません。採用担当者も多忙なため、相手のタイミングで確認できるメールはお礼を伝える手段として適しています。内容は簡潔にまとめつつ、感謝の気持ちと今後への意気込みをしっかり伝えることが大切です。
内定のお礼メールの件名は何がいいですか?
企業から届いたメールに返信する形で、「Re: ◯◯(企業からの件名)」とすることが一般的です。相手側がメールのやり取りをスムーズに追跡できるため、変更する必要はありません。
内定お礼メールの返信に対して返信は必要ですか?
採用担当者から追加の指示がある場合や、質問が含まれている場合は返信が必要です。それ以外の場合は、基本的に再返信は不要です。ただし、返信内容をしっかり確認し、書類送付などの次のアクションが求められる場合は速やかに対応しましょう。
内定後のメールでお礼だけ伝えてもいいですか?
お礼だけ伝える形でも問題ありませんが、内定を受けた喜びや今後の意気込みを添えることで、感謝の気持ちがさらに伝わります。例えば、「貴社で働けることを大変嬉しく思います。ご期待に応えられるよう努力してまいります」といった一文を加えることがおすすめです。