「在中」とは、封筒のおもて面に記載する言葉であり、封筒の中身を示します。
例えば「応募書類在中」と封筒に記載があれば、受け取った相手は開封をする前から、中身が応募書類だとわかります。
在中と記載するのはビジネスマナーの一種といわれており、ビジネスシーンでも活用できるため、この機会に書き方や必要性をチェックしておきましょう。
この記事でわかること
- 「◯◯在中」と記載すれば、開封前に書類の中身が判断できる
- 在中は赤色の文字で書くことが一般的
- 縦書き・横書きの封筒で、在中を書く場所が異なる
在中とは封筒の中身を示す言葉
在中とは、封筒の中身を指す言葉で「ざいちゅう」と読みます。
在中の文字は「朱書き」と呼ばれ、赤色で書くことが一般的です。ビジネスマナーの一種であり、就活中だけではなく就職後も使う機会はあるため、覚えておきましょう。
「在中」を封筒に記載する必要性
「在中」を記載する理由として、封筒にどんな書類が入っているのか、一目でわかるようにする目的があります。
例えば「応募書類在中」と記載することで、送り主が学生であり中身がES(エントリーシート)や履歴書などの書類だと判断できます。
企業の規模や応募する学生の数によっては、外部から届く郵便物の数が多くなることもあるでしょう。開封する前に書類の中身がわかれば、企業内での仕訳の時間を短縮できたり、優先的に確認できたりするなどのメリットもあります。
【縦書き】在中の正しい書き方・位置
縦書きの場合、封筒のおもて面の左下に赤色の文字と枠で「◯◯在中」と記載します。◯◯は同封する書類の名前です。書類の種類にあったスタンプがあれば、利用しても構いません。
「◯◯在中」の文字は枠で囲むことが一般的です。枠は、フリーハンドではきれいに書けない可能性があるため、定規を使うのがおすすめです。
【横書き】在中の正しい書き方・位置
横書きの場合、封筒は郵便番号の記入欄が右側にくるようにします。
おもて面の右下に、赤色の文字と枠で「◯◯在中」と記載します。適切なスタンプがあれば利用しても問題ないですが、スタンプの文字も横書きのものを利用しましょう。横書きの場合も定規を使って枠を書くのがおすすめです。
就活で使う「在中」の種類
就活で送付する書類には、ES、履歴書、成績証明書、内定承諾書などがあり、書類の種類によって在中の記載をします。
在中の例
- エントリーシート在中
- 履歴書在中
- 成績証明書在中
- 内定承諾書在中 など
ESと履歴書など、2種類以上の書類を同封する際は「応募書類在中」という記載でも構いません。
「在中」はビジネスシーンでも活用します。例えば、領収書在中、見積書在中と記載することがあるでしょう。
封筒に「在中」と書かないと選考に影響がある?
「在中」と書かずに企業に書類を送ってしまった……。大丈夫かな?
指定された期限内に届くよう提出している、住所や切手料金に不備なく届くようにしているなら「◯◯在中」と記載をしていなくても選考に影響があるとはいえません。
ビジネスマナーの一つであるため、可能な限り忘れず記載して送付しましょう。
書類を郵送する封筒は何を選ぶ?
応募書類を送付するときの封筒は、A4サイズの書類が入る「角形A4号」がおすすめです。
角形A4号であれば、ESや履歴書、送付状などの書類を、半分以上折ることなく入れられます。
封筒の色は白色を選びましょう。茶色でも問題ありませんが、白色のほうが重要な書類であることが伝わります。封筒は、コンビニや書店、文房具店などで購入できます。
在中以外にチェックしておきたい応募書類の書き方・送り方
応募書類を作成する際は、在中以外の次のポイントもチェックして送付しましょう。
書類の提出期限を守れているか
まずは、書類の提出期限を確認しましょう。
エントリー後に各種書類を提出しますが、期限に間に合うよう余裕をもって送付することが大切です。配送の都合などで書類の郵送が遅れる可能性もあるため、提出期限ギリギリになるよりも、できるだけ早く発送しましょう。
「4月1日必着」などの指定は、「4月1日までに企業に届いた書類が有効」という意味です。期限の4月1日にポストに投函しても、当日に企業に到着するのは難しいでしょう。4月2日以降に届いた書類は選考の対象にならないので注意してください。
天候など、何らかの理由で配送が遅れる可能性もあるので、早めに送付することをおすすめします。
書類・封筒に誤字はないか
封筒にのり付けする前に、書類や封筒に書いた文章、住所などに誤字脱字かないかを確認します。
誤りがあった場合は、二重線での訂正や修正ペン、テープを使うのではなく、新しい用紙・封筒に書き直しましょう。
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証明写真に不備はないか
ESや履歴書に証明写真を貼り付ける場合、次のことを確認しましょう。
- サイズは適切か(縦4cm×横3cmが一般的)
- 証明写真の裏に学校名、氏名を記載したか
- 剥がれそうになっていないか
証明写真の裏に名前などを記載するのは、万が一書類から写真が貼れてしまったとき、誰の写真であるかを確認しやすくするためです。
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封筒裏に自分の住所は記載したか
封筒の裏には、自分の住所を記載します。
記載する情報
- 郵便番号
- 都道府県名を含めた住所
- 建物名、部屋番号(ある場合)
- 学校名
- 学部名
新卒の就活の場合は、学校名や学部名も記載することで、学生からの書類だとわかりやすくなります。
郵送料金に過不足はないか
郵便料金は、発送方法や封筒のサイズ、重量によって異なります。
自分で切手を貼ってポストに投函することも可能ですが、郵便局の窓口で手続きするのがおすすめです。郵便局の窓口でサイズ・重さを見てもらい、料金を払って発送することで、料金の過不足がなくなります。
2024年10月より郵便料金が変わります。同年10月以降に書類を郵送する際は、正しい料金を確認しておきましょう。
封筒ののり付けに不備はないか
書類、封筒に必要なことを記載したあとは、封筒に封をします。
封をするのは、粘着力の強いスティックのりや両面テープがおすすめです。液体のりでも問題ありませんが、付けすぎるとのりがはみ出したり、のり付けした部分がシワになったりすることがあるので注意が必要です。
ビジネスシーンで書類を送る際、セロハンテープは避けましょう。セロハンテープは、貼り方によっては郵送中に剥がれることや、ほかの封筒にくっついてしまう可能性があるためです。
のり付け後、封筒裏のフタ部分に「〆」と記載します。
「〆」は「✕」ではないため注意しましょう。
よくある質問
封筒に記載する在中とはどういう意味ですか?
「在中」とは、封筒の中身を示す際に使う言葉です。
「履歴書在中」と記載されていれば、その封筒の中身が履歴書であると、開封をする前に判断できます。
封筒の「在中」の書き方を教えてください
送付する書類により書き方は異なります。
履歴書を送付する際は「履歴書在中」、ESと履歴書など複数の書類を送付する際は「応募書類在中」などと記載します。
「◯◯在中」と記載した文字には、枠を付けるのが一般的です。枠はフリーハンドよりも、定規を使ったほうがきれいに見えるでしょう。
在中はどこに書けばいいですか?手書きでもいいですか?
縦書きの封筒では左下、横書きでは右下に、赤色の文字で記載します。
詳細は「【縦書き】在中の正しい書き方・位置」「【横書き】在中の正しい書き方・位置」で紹介しています。