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返信用封筒の正しい返し方・書き方を解説!就活・ビジネスで使えるマナーを理解しよう

返信用封筒 返し方_アイキャッチ

ビジネスシーンや就活シーンでは、企業から送られてくる郵便物に「返信用封筒」が同封されているケースがあります。返信用封筒は、返信する側の手間を省くために配慮されていますが、敬称の書き換えや差出人の記入などの対応は必要です。

この記事では、返信用封筒の返し方や間違えた場合の修正方法などを解説します。返信用封筒の返し方はマナーが現れる部分でもあるので、正しい返し方をきちんと押さえておきましょう。

この記事でわかること

  • 返信用封筒は、すでに送り先の住所や氏名が印刷された封筒のことで、返信の際に利用するもの
  • おもて面の「宛」「行」は、縦書きなら縦線2本、横書きなら横線2本で消して「御中」や「様」に書き換える
  • 返信用封筒のうら面に自分の住所や氏名を記入する際、縦書き、横書きはおもて面の形式に合わせる

返信用封筒とは:すでに送り先が印刷された、返信するための封筒

返信用封筒とは、送り先が印刷された封筒のことで、送られてきた手紙や書類に対する返信をする際に利用するものです。

返信用封筒には、すでに送り先の住所や企業名・氏名などが記載されていたり、切手が貼られていたりなど、受け取った側が返信しやすいように配慮されています。そのため、うら面に自分(差出人)の情報を書き加えるだけで返信することが可能です。

ビジネスシーンや就活などで、企業から受け取った書類を送り返す必要がある場合に、返信用封筒が同封されているケースがあります。その場合は自分で封筒を用意する必要はなく、返信用封筒を使用して返信します。

返信用封筒の正しい返し方

返信用封筒の返し方には以下のようなマナーがあります。それぞれ確認していきましょう。

  1.  宛名を「様」または「御中」に書き換える
  2. うら面に自分の氏名や住所を書く
  3. 重要書類の場合は封筒のふた部分に「〆」と書く
  4. 必要に応じて切手を貼る
  5. 指定の送付方法で郵送する

1. 宛名を「様」または「御中」に書き換える

返信用封筒の宛名には、通常「株式会社〇〇 △△(個人名)宛」や「株式会社〇〇 △△部(部署名) 行」といった形式で書かれています。しかし、「宛」「行」のまま返送すると失礼にあたる可能性があるため、敬称への修正が必要です。

返信用封筒を返す際は、宛名の「行」や「宛」を二重線で慎重に消し、「様」や「御中」に書き換えます。個人宛の場合は「様」、企業や団体宛の場合は「御中」を使用しましょう。

人事

二重線はフリーハンドで問題ありません。

封筒が縦書きの場合は、以下のように縦方向に二重線を引き、後に「御中」や「様」を記入し、横書きの場合は横方向に二重線引き、右横に「御中」や「様」を記入します。

返信用封筒の書き方

相手が自分の名前を書く代わりに印鑑を押しているケースもあります。この場合は印鑑の後に「様」と書き、印鑑の上には二重線を引かないようにしましょう。

御中や様を書くときの注意点

敬称は併用できないため、「御中」と「様」を一緒に使うことは適切ではありません

株式会社〇〇 △△様

株式会社〇〇御中 △△様

返信用封筒には「〇〇株式会社 〇〇部 〇〇担当係」などと書かれていることがあります。この場合、「係」を消すのではなく、「御中」を書き足して、「〇〇株式会社 〇〇部 〇〇担当係 御中」とするのが正しい書き方です。

また、複数の宛名がある場合は、それぞれの名前の後に「様」を付けることで、送付先のすべての人に対して丁寧な印象を与えられます。例えば2人の氏名が記載されている場合、宛名の「行」または「宛」を二重線で消し、両方の名前の後ろに「様」を付けましょう。

山田様 佐藤様

山田 佐藤様

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2. うら面に自分の氏名や住所を書く

返信用封筒を使用する際、うら面には自宅の郵便番号や住所、氏名など、自分(差出人)の情報を記入します。就活の場合は、学校名や学部名も忘れずに書きましょう。文字の大きさはおもて面よりも小さくすることが望ましいです。

縦書き・横書き、漢数字とアラビア数字の使い分けは、封筒のおもて面の書き方に合わせて記入します。おもて面が縦書きならうら面の左下に縦書きで、横書きならうら面の下部または右下に横書きで記入しましょう

返信用封筒うら面の書き方

ただし、封筒のおもて面に差出人の住所・氏名の記入欄が設けられている場合は、その欄に記入します。

封筒のうら面下部に相手の企業名が入っている場合は、おもて面の下部に自分の名前を記入するのがおすすめです。相手の企業名の上部に自分の名前を書くことは、望ましくない可能性があるので注意しましょう。

差出人に自分の氏名や住所が書かれている場合の対応

返信用封筒を受け取った人の負担を減らすために、うら面に差出人の名前をすでに書かれており、宛名に「様」が付いているケースも考えられます。この場合は、自分の名前の後に付いている「様」を二重線で消して返信しましょう。

3. 重要書類の場合は封筒のふた部分に「〆」と書く

返信用封筒に必要書類を入れたら封をしますが、重要書類の場合は、封じ目に「〆(しめ)」を記入する必要があります。「〆」には、未開封を示したり、宛先の人以外に開封されることを防いだりする目的があります

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「×」やカタカナの「メ」ではなく、漢字の「〆」を書きましょう。

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4. 必要に応じて切手を貼る

返信用封筒には、すでに返信用の切手が貼られていたり、料金後納郵便になっていたりするケースがあります。この場合、追加の切手を貼る必要なく、そのまま送り返して問題ありません。

切手がなく、料金後納郵便でもない場合は、封筒の種類に合わせた切手を自分で用意しましょう。切手の値段は郵便物の重さやサイズによって異なるため、不足のない正しい金額を貼ることが重要です。

切手の値段

【定形郵便物】
50g以内:110円

【定形外郵便物(規格内)】
50g以内:140円
100g以内:180円
150g以内:270円
250g以内:320円
500g以内:510円
1kg以内:750円

※2024年10月時点

郵便局の公式Webサイトに重さやサイズ別の切手代が記載されているので、確認しておきましょう。

5. 指定の送付方法で郵送する

送付期限や送付方法が指定されている場合は、その指示に従って送ることが重要です。送付方法によっては、切手の値段が異なる場合があるため注意しましょう。例えば、速達で送る場合は、「速達料金」が適用されるため、通常よりも料金が高くなります。

郵便局に直接持ち込めば、郵便物の重さやサイズに応じて適切な切手を用意してもらえます。金額の過不足が発生しないので、心配な場合はポスト投函ではなく、郵便局に直接持ち込むことを検討しましょう。

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返信用封筒で返信する場合は添え状は必要?

添え状とは、送付者が何の目的で、どんな書類を、誰に送るのかを明確にするための書類のことです。

添え状

返信用封筒を使う際、添え状は必須ではありません。指示に従って必要書類や手紙を封筒に入れて、自分(差出人)の住所や名前を記入後、返送するだけでも十分です。

しかし、添え状を同封することには以下のメリットがあります。

  • 誰が何の書類をどれだけ送ったのかが明確になる
  • お礼の気持ちを伝えることができる
  • 書類の内容や送付方法について補足説明ができる

例えば「内定承諾書」のような重要な書類を送る場合や、複数の書類を一度に送る必要がある場合など、状況に応じて添え状を用意することを検討してみましょう。

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返信用封筒の書き方を間違えたらどう修正する?

返信用封筒を返送する際に、「間違えて御中ではなく様を書いてしまった」「自分の住所を間違えた」など、修正が必要なケースも起こり得ます。

誤りがある場合は、縦書きであれば二重線を引いて右側に正しい情報を記入し、横書きの場合は二重線の上部に正しい情報を記入します

ビジネスシーンや就活、重要書類の送付の場合、修正テープや修正ペンの使用はおすすめできません。また、こすると消えるタイプのボールペンは環境によって字が消えてしまったり、改ざんされたりするなどトラブルが起こり得るため、重要書類では使用しないようにしましょう。

人事

返信用封筒では送り先の住所はすでに書かれているため、間違いが発生しにくいです。

汚れたり、水に濡れたりするなどのトラブルがない限り、同封された封筒をそのまま使用して返信するのがおすすめです。

返信用封筒を自分で作成する方法

就活では、特に指定がない限り、自分から企業側に対し返信用封筒を入れる必要はありません。ただし、ビジネスシーンでは、使用する機会があるので、正しい作り方を覚えておきましょう。

返信用封筒のサイズは、長形3号サイズの封筒の使用が一般的です。A4サイズの書類を三つ折りにしたものが入る大きさの封筒を選びましょう。

返信用封筒の宛名には、自分の郵便番号と住所を記入し、名前のあとに「行」を付け加えます。うら面に相手の住所を書く必要はありません。

宛先を記入したら、自分の住所を書いたほうが外の面になるよう、封筒を三つ折りにして入れましょう。

よくある質問

返信用封筒を返信するときはどうすればいいですか?

送り先の住所や氏名がすでに印刷されている返信用封筒では、「宛」や「行」の文字を二重線で消して、「様」や「御中」の敬称に書き換えましょう。うら面に自分の住所や氏名を記入して、返信する書類を入れて封をします。

返信用封筒の正しい返し方」で詳しく解説しています。

返信用封筒で返すとき、うら面には何を書けばいいですか?

返信用封筒のうら面に、自分の住所と氏名を記入しましょう。就活で企業に書類を送付する場合は、学校名や学部名も忘れずに記入します。

返信用封筒を返す場合は横書きでもいいですか?

横書きでも問題ありません。ただし、おもて面と形式を合わせる必要があります。おもて面が縦書きの場合は差出人の情報も縦書きで記入し、横書きの場合は横書きで記入しましょう。

返信用封筒はそのまま返せますか?

同封された返信用封筒は返信に使用できますが、何も手を加えずにそのまま使えるわけではありません。宛先の敬称を適切なものに書き換え、うら面に自分(差出人)の住所などを書き、必要に応じて切手を貼って送付しましょう。

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