速達とは、通常の郵送方法よりも早く郵便物を届けられるサービスです。送り先などにもよりますが、多くの場合翌日中に届くため、少しでも早く相手に書類を送りたいときにおすすめです。
速達には、通常の料金に「速達料金」が上乗せされること、封筒に目印をつける必要があることなどの注意点があります。誤りがないよう、切手料金や封筒の書き方を確認しておきましょう。
この記事でわかること
- 速達を利用することで、土日祝日に関係なく郵便物が配達される
- 切手料金を確認したいとき、いつ届くか知りたいときは郵便局の窓口を利用するのがおすすめ
- 就活で書類を郵送する際、期限内に届けば普通郵便、速達どちら送っても問題ない
目次[表示]
速達とは:曜日関係なくスピーディに配達される郵便
速達とは、優先的に郵便物を配達する日本郵便株式会社のサービスです。速達は、平日だけではなく土日や祝日にも配達するため、週末にポストに投函または窓口で手続きをしても、配達作業が平日よりも日数がかかるといったことがありません。
締切日が迫った書類など、少しでも早く郵便物を届けたいとき、速達を利用するのがおすすめです。

就活やビジネスなどで1日でも早く相手に郵便物を届けたいシーンに便利です。
配達にかかる日数・時間
差し出し元と宛先の地域により差はありますが、速達では翌日に届くことが一般的です。
同じ都道府県内の配達の場合、午前・午後いつ出しても、翌日の午前中に到着、都道府県外でも翌日中の到着に対応していることが多いです。
実際に何日要するかを知りたいときは、日本郵便株式会社のWebサイトにある「お届け日数を調べる」から調べることができます。
速達料金の一覧
速達の料金は、基本料金に速達料金をプラスします。料金は荷物の重量により変わり、次の料金が追加されます。
▼郵便物(手紙・はがき)
重量 | 速達料金 |
---|---|
250gまで | +300円 |
1kgまで | +400円 |
4kgまで | +690円 |
※2025年1月時点での料金です
▼ゆうメール
重量 | 速達料金 |
---|---|
1kgまで | +330円 |
※2025年1月時点での料金です
例えば就活で送付する、ES(エントリーシート)や履歴書を入れる「角形A4号(228mm×312mm)」「角形2号(240mm×332mm)」の封筒は「定形外郵便物(規格内)」に該当します。
この場合、次のような料金になります。
基本料金(100g以内の料金) | 180円 |
速達料金(250gまでの料金) | 300円 |
合計 | 480円 |
基本料金は郵便物が100g以内を想定した料金です。書類の枚数によって料金が前後する可能性があります。
速達料金の計算をしたい方は、日本郵便株式会社のWebサイトにある「手紙(定形・定形外)の料金計算」から確認してみてください。
追跡サービス(特定記録)の有無
追跡サービス(特定記録)とは、郵便物を送った事実を記録するオプションです。普通郵便や速達では、郵便物を追跡するサービスはありませんが、特定記録を利用することで、インターネット上で配達状況を確認できます。
郵便物が今どこにあり、相手に届いているかを確認できるため、必要に応じて利用するのがおすすめです。特製記録は郵便局の窓口で利用できます。
▼特定記録の利用料金(いずれも基本料金に加算)
郵便物(手紙・はがき) | +210円 |
ゆうメール | +160円 |
※2025年1月時点での料金です
速達で送れる郵便物
速達で送れる郵便物は、次のとおりです。
- 手紙(定形郵便物、定形外郵便物)
- はがき
- ゆうメール
速達で送ることができない郵便物は、次のとおりです。
- ゆうパック
- チルドゆうパック(保冷が必要な荷物)

封筒で送る書類であれば速達が利用可能です。
履歴書や領収書などの「信書」はメール便では送れない
信書とは、特定の受取人に対し差出人の意思を表示する、または事実を通知する文書を指し、履歴書や領収書などが該当します。
信書は、郵便局のサービスで送ることはできますが、宅配業者が提供している「メール便」では送れず、送った場合は郵便法に違反する可能性があります。このことから、信書は郵便局が提供する普通郵便などのサービスを利用しましょう。
【画像あり】速達封筒の書き方:印として「赤い線」を書く
速達で送る際は、住所を縦書きにする場合は上辺の右側に、横書きにする場合は右辺の下部に赤い線を引きましょう。書き方の例は次の画像のとおりです。

赤い線だけでも速達の目印になりますが、郵便局スタッフが認識しやすいよう、赤文字・赤枠で「速達」を記載するのもおすすめです。
油性ペンは封筒内部にインクが染み込んでしまう場合があるため、封筒に印をつけるときは、書類を封筒に入れていない状態で行いましょう。

「速達」の文字は手書きではなくスタンプでも問題ありません。多くの書類を発送する際はスタンプを用意するとスムーズに作業できます。
切手の貼り方
切手は、住所を縦書きにする場合は左上に、横書きにする場合は右上に貼ります。貼り方の例は、次の画像のとおりです。

切手を複数枚貼ることは問題ありませんが、枚数が多くなりすぎると、宛名が見えにくくなったり煩雑な印象になったりする可能性があります。そのため、できるだけ最小の枚数になるよう切手を貼りましょう。
細かい金額の切手を複数枚貼り付けるよりも、郵便局の窓口で料金を調べてもらい、料金分の郵便証紙を貼ってもらうのがおすすめです。
速達の出し方は2通り
速達は、郵便局の窓口またはポストの投函で出すことができます。
郵便局の窓口に持参する
郵便局の窓口で「速達でお願いします」と伝えると、その場で手続きが行われます。郵便局のスタッフが確認したのち郵送されるため、封筒の書き方や料金に不備が出ないことがメリットです。また、郵便物がいつ届くかも確認できます。
切手を準備していなくても、窓口で料金を支払い切手を貼ってもらえるため、切手がない状態で問題ありません。
ポストに投函する
普通郵便と同じように、速達もポスト投函で郵送できます。郵便局の受付時間に窓口へ行けない場合は、ポスト投函がおすすめです。
ポストに投函された郵便物の回収時間や曜日によっては、速達で届くまでの時間がかかる可能性があります。例えば、15時に郵便物を回収するポストへ速達の郵便物を18時に入れた場合は、翌日15時の回収になることを把握しておきましょう。
ポストに投函する場合は、郵送物の大きさなどを自分で計測して正しい料金分の切手を貼る必要があります。
コンビニのポストでも速達が利用できる
コンビニによっては、店内にポストを設置しています。コンビニ内にあるポストに投函する場合でも、速達の利用が可能です。
速達の利用料金分の切手を貼り、封筒に赤い線と「速達」の文字を記載することで速達として配達されます。
なお、コンビニの場合は、郵便局の窓口のようにスタッフが速達の手続きを行うわけではなく、速達の旨を伝える必要はありません。通常のポスト同様に、料金分の切手を貼り付けたり、赤い線を引き「速達」を書くといった準備が必要です。
速達の出し方に関する注意点
速達を出すときは、次の点に注意しましょう。
速達料金に不足がないようにする
速達で郵便物を出すときは、基本料金に速達料金を上乗せした料金分の切手を貼ります。
郵便局の窓口で手続きをするときは問題ありませんが、自分で切手を貼りポストに投函する際は、切手の料金不足にならないように十分確認しましょう。
料金不足の場合、差出人(自分)に返送される、または郵便物を受け取った人が不足額を支払うことになります。期日までに郵便物が届かない可能性があること、送った相手に迷惑をかけることがあるため、不安な方は窓口での手続きをおすすめします。
ポスト投函の場合は回収時間を確認する
投函された郵便物の回収時間は、ポストに記載されています。回収される目安の時間はポストによって異なるため、郵便物を投函する前に回収時間を確認しておきましょう。
当日中に回収されなければ、翌日投函したことになり、予定どおりに届かないため注意が必要です。また、平日と土日、祝日で回収時間が異なる可能性があります。
回収時間に間に合わないとき、少しでも早く郵便物を送りたいときは、郵便局の窓口で手続きを行いましょう。ポストに投函するよりも、早く届く場合があります。

回収時間はポストに記載されています。
送り先住所の正確に記載する
速達で郵便物を送るときは、送り先の住所を十分に確認して郵送しましょう。
住所に誤りがあると、配達が遅れたり誤配送されたりする可能性があります。急いでいるときでも、郵便番号や住所、建物名、部屋番号など漏れないよう記載しましょう。
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住所の正しい書き方|履歴書や封筒などに書くときの注意点や記入例を紹介
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「必着期限」か「消印有効」を確認する
期限が設けられているものを送るときは、まず期限を確認しましょう。その期限が「必着」なのか「消印有効」なのかによって、いつまでに投函しなければならないかが異なります。

必着とは、期限の日までに相手に郵便物が届いている必要があります。
一方、消印有効とは、郵送物に「消印」が押される日付が期限になるものです。例えば「4月1日消印有効」であれば、4月1日の消印が押されていればよいのであり、実際に相手に届く日付は4月1日以降になっても問題ありません。
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就活の書類を速達で出すのは失礼にあたる?
ESや履歴書、成績証明書といった書類は、速達で送っても失礼な印象になることはありません。速達で送った場合でも、普通郵便で送ったときと送り手の印象は変わらず、選考に影響する可能性は低いでしょう。
必要書類は郵送方法よりも、正確な内容が記載されている内容が重要です。誤字脱字や、書類の漏れがなく、丁寧に書けているかを重視しましょう。
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書留とは?簡易書留・現金書留との違いや料金、送り方を解説
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郵送だと間に合わないときは直接提出してもいい?
ビジネスシーンなどでは、郵送していると期限までに間に合わない場合、企業に直接訪問し書類などを渡すケースもあるでしょう。
直接渡したいときは、まず相手に連絡をし、直接渡す場合でも受け取りが可能であるかを確認します。可能であれば、相手の都合を聞いたうえで来社する日時を決めましょう。
書類を渡す際は、「お忙しいなかご対応いただきありがとうございます」や、期限がぎりぎりになったり、遅れたりしてしまったときは「提出が遅くなり大変申し訳ありません」などの謝罪を伝えることも大切です。
書類を直接渡す際も、封筒に入れておきましょう。直接渡すため、封筒に宛名を書く必要はありません。
速達の料金・到着までの日数が気になるなら郵便局の利用がおすすめ
ポストへ投函する方法でも速達を利用できますが、不安がある場合は郵便局の窓口を利用するのがおすすめです。
簡易郵便局の場合、16時や17時までの営業で、土日や祝日は営業していませんが、「ゆうゆう窓口」がある郵便局の場合、平日は19時や21時といった比較的遅い時間まで営業を行っていることがあります。さらに、土日や祝日、年末年始も営業している郵便局もあります。
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【画像あり】履歴書の送り方・書き方|切手料金やビジネスマナーも解説
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封筒の締め(〆)マークの正しい書き方|書き忘れたらどうなる?
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よくある質問
速達の出し方を教えてください。
速達は、郵便局の窓口に持ち込む方法、もしくはポスト投函で送ることができます。
速達の封筒には、赤い線を引いたり「速達」の文字を書いたりして、速達郵便である目印をつけましょう。
筒の書き方は「【画像あり】速達封筒の書き方:印として「赤い線」を書く」、郵送方法は「速達の出し方は2通り」で詳しく紹介しています。
速達は土日や祝日でも配達してくれますか?
速達は、土日や祝日も配達を行っています。宛先やポストに投函するタイミングにもよりますが、翌日の午前もしくは午後に配達が完了します。
速達を出す場合、切手の料金はいくらですか?
速達の料金は、基本料金+速達料金になります。
例えばA4サイズの封筒で重量100g以内であれば、基本料金は180円、速達料金は300円、合計480円分の切手が必要です。
料金は、日本郵便株式会社のWebサイトで確認できます。
速達のスタンプ・文字の位置はどこですか?
縦書きの封筒は切手の下あたり、横書きの封筒は切手の左に、赤色の文字を記載します。
「速達」の文字は、手書き、スタンプどちらでも問題ありません。
コンビニでも速達で送ることはできますか?
ポストが設置されたコンビニであれば、速達を送ることができます。料金分の切手を貼り、赤い線・文字を書いて、通常のポストへの投函と同じ方法で郵送します。コンビニスタッフに「速達を出す」と伝える必要はありません。
料金に不安がある方や、封筒の書き方がわからない方は、コンビニではなく郵便局の窓口を利用しましょう。