面接を受ける際に「服装自由」と指定されたときは、スーツまたはオフィスカジュアル(ビジネスカジュアル)をおすすめします。あえて「私服」と指定されていないのであれば、就活で着用しているスーツを選んでも問題ないでしょう。
今回は、「服装自由」と指定された面接における服装の選び方や、おすすめのオフィスカジュアルのアイテムを紹介します。
この記事でわかること
- 業界や企業により「服装自由」のイメージが変わること
- 「服装自由」を指定する、企業側の意図
- 「服装自由」を指定されたときの具体的なアイテム
面接に何を着ていくか悩んだときは、業界や企業の雰囲気をリサーチして、より適したほうを選びましょう!
服装自由の面接は何を着ていけばいい?
面接の案内に「服装自由」と書かれていた場合、どのような服装がいいのかは業界や企業により異なります。以下のポイントで認識しておくと幅広いシーンに対応できるでしょう。
- 基本はスーツで問題ない
- オフィスカジュアルでもOK
- 「私服」が指定されている場合は自分らしい普段着を選ぶ
企業の公式サイトや就活サイトを見て社風を把握し、マナーを守ったうえで面接に適した服装を考えてみてください。
基本はスーツで問題ない
企業から「服装自由」と指定されたときは、スーツの着用が無難です。
スーツはビジネスマナーに適した服装であるため、正しく着こなしていれば採用担当者にネガティブな印象を与える可能性は低いでしょう。
オフィスカジュアルは与える印象を意識して選ぶ
オフィスカジュアルとは、業務を行ううえで最低限のマナーをわきまえた、スーツよりも少しカジュアルな服装を指します。
株式会社リクルートが2018年に行った調査によると、「服装自由」を指定した人事担当者のうち「オフィスカジュアル」を想定していた人は55.6%でした。
※調査期間:2018年5月25日~5月28日
※回答者数:500名
反対に、オフィスカジュアルとしてふさわしくない印象を与える服装は、以下のとおりです。
- デニム、スウェットのようなカジュアルよりの服装
- 手足の肌の露出が多い服装
- 派手なアクセサリー
- ヒールが高すぎるシューズ(パンプスなど)
どのような業界の面接でも、目立ちすぎる衣服は避けたほうがよいでしょう。服装自由を指定されていても、プライベートで着ている服のままで面接を受けるよりはオフィスカジュアルを意識した服装がおすすめです。
「私服」が指定されている場合は自分らしい普段着
「服装自由」ではなく私服の着用があえて指定されているのであれば、スーツは避けたほうがいいケースかもしれません。
企業が私服を指定する理由としては、2パターンが考えられます。
- 学生の個性を服装からも見てみたい
- 歩きながら見学をするなど、動きやすい服装が望ましい
いずれのパターンも、会社の雰囲気に近くTPOにあわせた服を着てみてください。
TPOとは
ファッションや美容、デザインといったクリエイティブな業界は、衣服やヘアスタイルもその人らしさを知ることができるポイントになるでしょう。
-
就活スーツはどう選ぶ?知っておきたい着こなしポイントやおすすめを紹介
面接に失敗しない正しい就活スーツの選び方をご紹介します。スーツと一緒に用意する洋品選び方も解説。おすすめの商品も掲載しているので、この記事を読めば就活の服装準備を始められます。
続きを見る
-
インターンの服装は何を着る?スーツ・服装自由・私服指定のポイントを解説
インターンに参加する服装は、企業の案内に従いましょう。指定がなければスーツを、服装自由であればスーツと私服どちらでも問題はありません。自分に合う服を着用して、自信を持ってインターンに参加しましょう。
続きを見る
服装自由な面接のオフィスカジュアルのポイント
「服装自由」を指定されたときは、清潔感とTPOを意識しましょう。ここでは、面接向けのオフィスカジュアルを紹介します。
メンズスタイル:オフィスカジュアル
メンズスタイルのオフィスカジュアルは、ジャケットとパンツの着用がスタンダードなスタイルです。組み合わせのパターンはおもに、ジャケットと異なるデザインのパンツを合わせる「ジャケパンスタイル」と、上下が同じデザインの「セットアップスタイル」があります。
トップスとボトムス
トップスは、ジャケットにシャツを合わせるスタイルが多い傾向です。
ジャケットはブラックやネイビー、グレー、ブラウンといった落ち着いたトーンのものがおすすめです。中に着るシャツは、襟付きのものが望ましいでしょう。無地やストライプといったシンプルなデザインのものであれば、様々なアイテムに合わせやすいです。
ボトムスは、与えたい印象や着やすさによってパンツを選択してみてください。
フォーマル寄りであればスラックス、カジュアル寄りであればチノパンがおすすめです。社風の異なる企業へ面接やインターンへ行くことを想定するのであれば、タイプが異なるボトムスを2種類以上もっておくと安心です。
上下異なるデザインの服を着る「ジャケパンスタイル」は、全体的なバランスを整える意識が大切です。上下ともに無地、または上下のどちらかだけにシンプルな柄の入ったものを選ぶと、違和感のないバランスがとれたスタイルになります。
例えば、一着目に着こなしやすいセットアップを購入して、社風に合わせたオフィスカジュアルがほしいときにデザイン違いのパンツを購入してジャケパンスタイルにするなど、就活の進め方や好みに応じて選んでもよいでしょう。
ジャケットを脱いだとき、肩や袖付近にトップスの下に着たインナーのラインが出ないかも確認してみてください。
シューズ
シューズは、革靴やローファーを合わせることが多い傾向です。カジュアル寄りであればスニーカーでも問題ありませんが、ロゴが目立つものや派手な色のものはコーディネートやTPOに合わせて選択しましょう。
トップスとボトムスに系統が似ているデザインや色を選ぶと、全体的にバランスのとれたオフィスカジュアルになります。
就活中は、シューズを長時間履くことが想定されるため、履き心地も重要なポイントです。オンラインでシューズを購入する際は、以下のポイントを確認してみましょう。
- 商品のレビューを確認する(実際の足のサイズに対して、大きいのか小さいのかなど)
- 足のサイズを改めて計測してみる
- 足長(◯cm)だけではなく足囲や足幅(足指近くの関節が出ている場所の周囲と幅)の数値も確認する
靴下を履いていると、足のサイズに若干の差が出ることもあります。可能であれば実際に店舗へ行って、サイズとともに確かめてみましょう。
バッグ
バッグは、ブラックやネイビーのベーシックな色がおすすめです。シューズやジャケットから大きく離れない色にすると、全体の統一感を出せます。
サイズは、A4サイズの書類を折らずに入れられるものがおすすめです。床に置いたとき、自立するマチの幅と素材であれば椅子に立てかけて置けるため、面接中に倒れてしまわないか気にする心配はないでしょう。
撥水性のある素材や汚れを落としやすい素材であれば、雨が降ったときなどに便利です。急な雨でバッグの中の書類が濡れることも防げるため、合成皮革などの素材が好ましいでしょう。
リュックは、シーン次第でカジュアルな印象を与えるアイテムなので、全体の服装に合わせて選択しましょう。
-
インターンのカバンはどれがいい?スーツ・私服別でポイントを解説
インターンのカバンは、服装にあわせて選ぶのが大切なポイントです。スーツ・私服で参加する場合のいずれも、カバンも身だしなみのひとつと考えられることがあるので、シンプルなデザインのもので参加しましょう。
続きを見る
レディーススタイル:オフィスカジュアル
レディーススタイルのオフィスカジュアルは、ジャケットとパンツもしくはスカートのスタンダードなスタイルか、ジャケットを着用しないカジュアル寄りのスタイルがあります。ブラックやブラウン以外にも淡い色のアイテムを取り入れることもおすすめです。プリーツのあるスカートや足首が見えるパンツなどを着用するのもいいでしょう。
トップスとボトムス
トップスは、シャツやブラウスを着用し、フォーマル寄りなシーンではジャケットを着用するとよいでしょう。カジュアル寄りのスタイルであれば、カットソーの着用もおすすめです。ジャケットを脱いだときのために、トップスの下に着ているインナーのラインが出ないかも確認しておくと安心です。
ボトムスはパンツとスカートどちらを着用しても構いませんが、トップスに合わせたデザインのものを選択しましょう。スカートは、膝からふくらはぎくらいの丈が望ましいです。膝上のスカートは、肌の露出が多くなりすぎることからビジネスシーンには不向きになるため丈感の確認は重要です。
【スカート】
靴
シューズは、シンプルなデザインのパンプスやローファーなどがおすすめです。
色は、ブラックやネイビー、ベージュといった落ち着いた色であることに加えて、トップスやボトムスと統一感のある色を選ぶとよいでしょう。ヒールがあるシューズの場合は3~5cm程度のものを選ぶと、歩きやすいだけではなく派手さを感じにくいです。
会社内を見学して歩くなど移動が多いときは、軽量でローヒールのシューズを選んでみてください。
パンプスのサイズや履き心地が合わないと、怪我をしてしまう可能性もあります。就活に支障が出てしまいそうなときは、店舗スタッフと相談をしながら、スーツスタイルに合わせて履く商品以外にも着用する服に合わせた靴を探してみてもよいでしょう。
レディースのオフィスカジュアルでストッキングを着用するのであれば、肌に合った色がおすすめです。蒸れてしまうときは、パンツスタイルであればひざ下ストッキングにするとあまり気にならなくなるでしょう。UVカット加工が施されたストッキングは、夏場の紫外線対策にも活用できます。
【ニットフラットパンプス・ブラック】
【ローファー・ブラウン】
【ストッキング】
バッグ
バッグは、ブラックやネイビーといったベーシックな色で、シューズやジャケットと合いやすいアイテムがおすすめです。バッグにアクセサリーはつけず、シンプルなものを選ぶとよいでしょう。
サイズは、A4サイズの書類を折らずに入れられることに加えて、小物類も入るマチ付きのものにするとポーチなどを入れてもバッグの形が変わりません。床に置く可能性を考えて、自立するデザインのものを選ぶのがおすすめです。
撥水効果のある素材であれば中のものが濡れてしまうことも防げます。トートバッグの場合は、中身が見えないよう口が閉じられる仕様であると、中身が濡れたり物を落としてしまったりする心配も減ります。
【ビジネストートバッグ・ブラック】
-
インターンのカバンはどれがいい?スーツ・私服別でポイントを解説
インターンのカバンは、服装にあわせて選ぶのが大切なポイントです。スーツ・私服で参加する場合のいずれも、カバンも身だしなみのひとつと考えられることがあるので、シンプルなデザインのもので参加しましょう。
続きを見る
服装に悩むことのない、安心した就職活動を応援します。
なぜ採用側は面接で「服装自由」とするのか
採用担当者には以下のような意図があり、あえて服装自由を指定するケースもあります。
- リラックスした状態で面接を受けてもらうため
- 服装から本人の個性やセンスを知るため
- 社会人としての身だしなみのマナーがあるかを確かめるため
なぜ「服装自由」を指定されたか意図を把握しておくと、どのような服装で面接に臨めばよいかイメージしやすくなるでしょう。
リラックスした状態で面接を受けてもらうため
スーツよりオフィスカジュアルや私服のほうが、心身をリラックスして面接できるという考えから、服装自由を指定する企業もあります。
リラックスした状態であれば、その人のありのままの部分も見えやすく、採用担当者にとっては学生の内面を知るポイントになると考えられます。
ほかにも、見た目ではなく面接の内容を重視したい場合、スーツではなく「服装自由」とするケースもあるでしょう。
服装から本人の個性を知るため
ファッションや美容、デザインのように業界によっては、学生の服装から個性や服装へのこだわりを知る目的で、スーツではなく私服を指定することも考えられます。
清潔感を出しながら、自分らしさも表現できる服装を意識するとよいでしょう。
社会人として身だしなみのマナーがあるかを確かめるため
学生のTPOに対する意識やマナーを知るために服装自由を指定する可能性も考えられます。
この場合、スーツ、オフィスカジュアル、私服のどの服装が適しているかは、業界や企業により異なります。社風にあった服装を着用したうえで、ヘアスタイルやメイクも合わせて身だしなみを整えましょう。
服装や言動は、社会人としての自覚をもっているか確かめられるポイントのひとつです。丁寧な所作に自信がもてるよう、振る舞いを客観視することも心がけてみてください。
Web面接で服装自由といわれたら?
Web面接で「服装自由」と指定があったときは、スーツまたはオフィスカジュアルを着用しましょう。Web面接でも、対面式の面接と同じスタイルが望ましいです。
スーツかオフィスカジュアル、私服どれを着用するかは、上述したように業界や企業に合うものを選択してみてください。
画面越しでの面接にはなりますが、着こなしを崩さないよう心がけてくださいね。
まとめ
服装自由の認識は、業界や企業により異なります。そのため、過去に行われた面接の情報を見たり、企業の公式サイトで社員の雰囲気を確認したりして、社風に合う服装を選んでみてください。
「服装自由」と指定されていても、スーツであればマナーに反することはないでしょう。私服に近いカジュアルな印象のある服にするのであれば、オフィスカジュアルがおすすめです。
どのような服装であっても、なぜその服装を選んだのかを答えられるように準備しておくことも大切です。
着こなしのマナーと立ち振る舞いに配慮しながら面接を行いましょう!