会社説明会に参加する服装は、企業の指示に従うとよいでしょう。指示がない場合はスーツを、私服を指定された場合はビジネスカジュアルを着用するのがおすすめです。
会社説明会では何を着るかも大切ですが、正しく着こなして身だしなみを整えることも欠かせません。会社説明会の種類や、業界・企業に合う服を把握したうえで参加しましょう。
この記事でわかること
- 「服装自由」の記載、または記載がないときはスーツを着用するのがおすすめ
- 私服を指定されているときは、スーツだとマッチしない可能性がある
- スーツ、ビジネスカジュアル(私服)ともに、ベーシックな色とシンプルなデザインのアイテムが着こなしやすい
会社説明会はスーツを着る学生が多い
株式会社リクナビが2017年に行った調査によると、個別の会社説明会(単独説明会)、合同説明会どちらもスーツを着用した学生が9割前後いたことがわかります。
【Q.】個別の会社説明会にはどのような服装で参加しましたか?
画像引用:【参加した先輩のアンケート付き】会社説明会に行くときの服装は? - リクナビ就活準備ガイド
※調査期間:2017年7月19日~7月25日
※回答者数:300名
【Q.】合同企業説明会にはどのような服装で参加しましたか?
画像引用:【参加した先輩のアンケート付き】会社説明会に行くときの服装は? - リクナビ就活準備ガイド
※調査期間:2017年7月19日~7月25日
※回答者数:300名
スーツはフォーマルな服装であり、正しく着こなすことでさまざまなビジネスシーンにマッチしやすくなります。このことから、服装が指定されていない会社説明会に参加するときは、スーツを着用する人が多いようです。
【指定別】会社説明会の服装
企業から服装が指定されているときは、企業によってなんらかの意図があると考えられるため、指定に従いましょう。この項目では服装選びに迷いやすい「指定がない場合」と「私服指定の場合」でおすすめの服装をご紹介します。
「服装自由」「記載なし」の場合
服装自由と指定されている場合や服装の指定がない場合は、スーツかビジネスカジュアルがよいでしょう。「私服可」の場合は、私服を着ても問題はありません。
私服を着る場合は次の「私服指定の場合」の項目も参考にしてみてください。
スーツかビジネスカジュアルのどちらがいいか判断が難しいときは、過去の会社説明会の様子を先輩から聞いたり、企業の公式サイトなどに会社説明会の写真がないかチェックしたりするとわかる場合があります。
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「私服指定」の場合
「私服でお越しください」など私服を指定されているときは、スーツの着用は避けたほうがよいでしょう。
企業が私服を指定する理由としては「社内を歩いて見学する時間がある」「実際に業務を体験する」など、動きやすさを重視している可能性が考えられます。
ほかにも、私服から学生の個性を見てみたいといった理由も考えられるため、スーツではなく私服のほうが望ましいでしょう。
注意点は、就活における私服とは普段着ではないことです。会社説明会などで指定される「私服」は、その企業のビジネスシーンに合うスーツ以外の服装を指している可能性が高いため、プライベートでよく着ているようなカジュアルな装いで会社説明会へ行くのは避けたほうがよいでしょう。
私服を指定された場合に、避けたほうがいいアイテムの一例は以下のとおりです。
- 肌が透ける薄い素材のトップス
- 肌の露出が多いトップスやボトムス
- ロゴや絵が目立つトップス
- デニム、ジャージ、スウェットなどカジュアルな素材のボトムス
- サンダルなどカジュアルすぎるシューズ
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スーツを着用するときのポイント
スーツを着用する際は、次の2つのポイントを意識してみてください。
- 上下はブラック、ネイビー、グレーなどのベーシックな色
- 派手さ、カジュアルさを抑えたシンプルなデザイン
参加する会社説明会の業界・企業の雰囲気に合わせるのもよいでしょう。迷ったときは、ベーシックな色でシンプルなデザインのスーツから選択してみてください。
メンズスタイル
画像引用元:就活に最適なスーツとは?スケジュールに沿って選ぼう|コラム&豆知識
ジャケットやパンツ、コートの衣類とシューズやソックス、バッグやベルトなどの小物類は、シンプルで落ち着いた色のものを選んでみてください。ブラックまたはダークネイビーが合わせやすいです
ネクタイは与えたい印象や業界に合わせた色を選択してみてください。ブルー、グレー、ダークレッド(えんじ)などがおすすめです。柄は、無地、ストライプ、小さなドットなどのデザインを選ぶとコーディネートしやすくなります。
【無地 ブラック系ツーパンツスーツ】
【無地 ネイビー系ツーパンツスーツ】
レディーススタイル
画像引用元:就活に最適なスーツとは?スケジュールに沿って選ぼう|コラム&豆知識
ジャケットとボトムス、小物類は、シンプルで落ち着いた印象のあるブラックまたはダークネイビーのものを選んでみてください。
ボトムスはスカートとパンツどちらを選択しても構いません。着ていて快適なほうを選択するのもよいでしょう。
【ジャケット】
【スカート】
【パンツ】
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ビジネスカジュアルを着用するときのポイント
ビジネスカジュアルを着用するときは、スーツ同様にベーシックな色、シンプルなデザインを意識してみましょう。
ビジネスカジュアルの場合、明るめの色のアイテムを着用するケースもあります。柄物のアイテムを取り入れたいときは、配色やデザインが目立ち過ぎないストライプやドット柄を選択すると、カジュアルになりすぎることを防げます。
アパレル系やクリエイティブ系などの業界では、ビジネスシーンにふさわしいものをベースに、人となりやセンスのわかるアイテムを着用するケースもあります!
メンズスタイル
メンズスタイルのビジネスカジュアルでは、ジャケットとパンツの組み合わせがスタンダードなスタイルです。そのなかでも、ジャケットとパンツのデザインが異なる「ジャケパンスタイル」と、同じデザインの「セットアップスタイル」の2種類があります。
ジャケパンスタイルは上下が異なるため、統一感が重要です。組み合わせるときは、上下ともに無地、または上下どちらかだけに柄が入ったものを選ぶと違和感が生まれにくいでしょう。
ジャケットやパンツは、ブラック、ネイビー、ダークグレー、ブラウン、ベージュの落ち着いた色がおすすめです。カットソーやシャツはホワイト、グレー、ライトブルーなどの淡い色のものを合わせると、ジャケットとのバランスがとりやすくなります。
【セットアップスタイル ジャケット】
【セットアップスタイル パンツ】
【ジャケパンスタイルにも合わせやすいジャケット】
【グレー系 自宅での洗濯ができるスラックス】
レディーススタイル
レディーススタイルのビジネスカジュアルのトップスには、カットソーやブラウスなどがよく選ばれます。フォーマル寄りの印象にする場合はジャケットを羽織りましょう。ボトムスはパンツ、スカートどちらの場合でも、シンプルなデザインを選ぶとコーディネートがしやすくなります。
カジュアルな印象にしたいときは、ゆとりのあるデザインで動きのあるパンツやスカートを組み合わせてみてください。
派手な印象になる原色ではなく、モノトーン、アースカラー、パステルカラーのアイテムであれば、趣味や流行が変わっても着用しやすいので、入社後も活用できるでしょう。
【ジャケット】
【パンツ】
【スカート】
【ブラウス】
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トータルバランスに気を配る
ジャケットとパンツ、スカートだけではなく、バッグやシューズ、ベルトなど身につける小物類も合わせてトータルのバランスを考えることが大切です。
メインとなるトップス・ボトムスを基準に小物類の色も同系色で揃えると、違和感がなくまとまりやすくなります。柄物はコーディネートが難しい場合があるので、初めてのスーツやビジネスカジュアルのアイテム選びであれば、シンプルな無地のものを選ぶのがおすすめです。
シューズ
メンズスタイルの場合、スーツに合わせるシューズは革靴が一般的です。種類は「ストレートチップ」または「プレーントゥ」と呼ばれるつま先のシューズを選択しましょう。
画像引用元:【男性編】就活で好印象を与えるリクルートスーツの選び方|コラム&豆知識
レディーススタイルのシューズは、ビジネスシーンに馴染みやすいパンプスやフラットシューズなどがおすすめです。会社説明会では、会場までの移動や社内の見学などで歩く時間が長くなると想定されるため、疲れにくいシューズを選択するとよいでしょう。
ヒールがあるシューズを選ぶ場合は歩きやすさを考えて、太めのヒールで高さが3〜5cm程度のものをチェックしてみてください。
カジュアルなスタイルにしたいときは、シンプルなデザインのスニーカーも選択肢の1つです。装飾が少なく、ブラックやホワイトなどのワントーンでまとめられたアイテムであれば、ビジネスカジュアルにもマッチします。
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バッグ
スーツを着用する際はビジネスバッグを選択しましょう。ブラックやネイビー、ダークブラウンなどの色でシンプルなデザインのものを合わせると、全体的に統一感を出せます。
バックパックやトートバッグは、ややカジュアルな印象になります。スーツには合わせにくい可能性もあるため、トータルコーディネートを見た際にバランスが悪ければ避けましょう。
ビジネスカジュアルの場合は、ビジネスバッグまたはそれに近いデザインのバッグがおすすめです。企業の雰囲気によってカジュアル寄りのコーディネートをする場合は、バックパックやトートバッグを選択肢に入れてもよいでしょう。
コート
スーツやビジネスカジュアルに合うコートは以下のデザインです。
- トレンチコート
- ステンカラーコート
- チェスターコート
コートの色は、ブラック、ネイビー、グレー、ベージュがビジネスシーンで着用しやすいでしょう。明るい印象を与えたいときは、ベージュがおすすめです。
防水性や防寒性の機能をもつコートを選ぶと、寒さの厳しい冬の就活も安心です。
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清潔感のある身だしなみを意識する
就活における着こなしで欠かせないポイントは清潔感です。スーツやビジネスカジュアルを着用しても以下の点に当てはまると、身だしなみに配慮ができていないと判断されてしまうかもしれません。
- 整えられていない髪、顔にかかっている髪
- 服のシワ、ホコリ、襟・袖の汚れ
- 汚れや傷みが目立つシューズ
- においがきつすぎる香水
- 派手なアクセサリー
スーツに着慣れていないときは、家族や友人、先輩に見てもらい、客観的な意見を取り入れるのもおすすめです。
季節ごとの対策をする
会社説明会は時期を問わず開催されているため、参加する季節に合わせた対策も重要です。夏は汗や冷房、冬は寒さや雪に備えた対策をしましょう。
夏の対策
- 自宅で洗えるスーツを選ぶ
- 消臭、抗菌、接触冷感など機能性インナーを着用する
- デオドラント用品、ヘアセット用品、メイク道具などを持ち歩く
冬の対策
- 室内が暑い可能性もあるので、インナーを着込みすぎない
- コート、マフラー、手袋の毛玉を取る
- 雪や雨ですべりにくいソールのシューズを選ぶ
スーツのジャケット、パンツ、スカートでは、春夏用・秋冬用など季節別の商品もあります。快適に過ごせるアイテムを着用すると、心身の負担を軽減できるでしょう。
オンライン会社説明会の服装
自宅などで参加できるオンライン形式の会社説明会も、対面で行われるものと同様に指定された服を着用しましょう。指定がないときはスーツやビジネスカジュアルを着用してみてください。
「服装自由」の指定であれば、ビジネスカジュアルでも問題ありません。スーツとビジネスカジュアルで迷ったときは、参加する業界や企業の傾向を調べてみましょう。
顔や上半身しか映らないオンライン会社説明会でも、トップス・ボトムスともに着替えましょう。座った状態でセミナーは行われますが、見えないからとラフな服装でいると気持ちがゆるみ、姿勢が崩れてしまうなどの影響があるかもしれません。
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よくある質問
Q1.会社説明会の服装が「指定なし・記載なし」の場合はどうすればいいですか?
会社説明会の概要に、服装に関する指示や記載がないときは、スーツの着用がおすすめです。
判断が難しいときは、就活情報サイトや企業のWebサイトから過去の会社説明会の画像を探す、参加経験のある先輩に聞いてみるなどしてみましょう。
Q2.夏の会社説明会は、どんな服装をすべきですか?
ニオイや汗が気になる夏の就活では、抗菌、防臭、吸汗、速乾、接触冷感といった機能性のある服がおすすめです。スーツでは、夏用の薄く軽い生地で、背中に裏地のない「背抜き仕様」、または裏地がメッシュ素材になっているものは、快適に過ごせるでしょう。
企業から「クールビズでもよい」と指示があったとき、ネクタイなしのスタイルでも問題ありません。
ただし、就活では上着やネクタイの着用が必要となるケースが一般的です。体温調節がしやすいインナーなどを着用して対策するとよいでしょう。
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Q3.会社説明会にふさわしくない私服はどんな服装ですか?
派手な服やビジネスシーンに合わない服、プライベートでよく着ている私服などは避けたほうがよいでしょう。
- Tシャツとジーンズなどカジュアルすぎる服装
- キャミソール、タンクトップ、丈が短すぎるパンツ・スカートなど肌の露出が多い服装
- サンダルなど、つま先やかかとが覆われないシューズ
- ヒールが高すぎて歩きにくいシューズ