「合同説明会」は、さまざまな企業や業界の説明を同日に受けられる貴重なイベントです。企業同士の比較や、情報収集を目的として参加する方も多いでしょう。
しかし、なかには「参加しても意味がなかった」「人が多すぎて疲れてしまった」という感想を聞いて、参加を迷う方もいるのではないでしょうか。
合同説明会は、自分の目的に合う説明会を選び、効率よく情報収集するための準備をしておくことが大切です。今回は、合同説明会に参加するメリットや注意点、合同説明会を活用する方法を詳しくご紹介します。
合同説明会を上手に活用して就活に活かしましょう!
この記事でわかること
- 合同説明会とは複数の企業が集まるイベントのこと
- 合同説明会に参加することで気になる企業を比較したり、知らなかった企業を知れたりする
- 合同説明会を有意義に活用するためには、参加する目的を明確にしたうえで柔軟に行動する
合同説明会とは
合同説明会の内容は、主催する企業や自治体によってさまざまです。なかには、時期ごとに内容が異なるケースもあります。
・6〜8月:インターンシップの情報が中心
・10〜翌年2月:インターンシップ情報、業界・企業の情報、早期選考に関する情報
・3〜5月:募集内容に関する情報、適切検査や面接対策セミナー
以上のような合同説明会では、その時期に必要な就活の情報を効率よく得ることができます。
どれくらいの学生が合同説明会に参加するの?
マイナビの調査によると、対面での合同説明会に参加した学生の割合は、20年卒が68.6%、21年卒が15.3%、22年卒が44%です。2020年1月頃から流行しはじめた新型コロナウイルス感染症の影響により、21年卒で対面での合同説明会の参加者が大幅に減少しています。
22年卒は対面での参加率が回復傾向にあることに加え、オンライン合同説明会への参加率も増えていることがわかります。
今後はオンラインの参加形態も一般化し、全体の参加率が増加していくかもしれませんね。
合同説明会に参加するメリット
合同説明会に参加することで得られるメリットとしては以下の4つがあげられます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
気になる企業の詳細を知り、競合同士を比較できる
合同説明会では、企業の公式サイトに記載されていない仕事の詳細や社内の雰囲気などの説明を、社員から聞くことができます。選考目的のイベントではないので、面接や個別の説明会より気軽に質問できる点もメリットといえるでしょう。
合同説明会には多くの企業が参加するので、業界や企業の比較ができます。比較することで自分に合うがどうかを判断しやすくなり、応募する企業や業界を選定するきっかけにもなります。また、企業同士を比較することで、面接の際に志望動機を具体的に説明しやすくなるでしょう。
各ブースでは、個別企業説明会の案内をしているケースもあります。さまざまな企業を見て「もっと詳しく知りたい」と思える企業があれば、個別の企業説明会への参加を検討してみましょう。
今まで知らなかった業界・企業を知れる
合同説明会には、有名企業はもちろん、あまり知られていない優良企業やベンチャー事業など、幅広い企業が参加します。希望の企業が決まっている場合でも、合同説明会に参加してみることで、今まで知らなかった企業や業界に出会い、より自分に適した企業を知れるチャンスがあるかもしれません。
志望する企業や業界が決まっていない方でも、合同説明会をきっかけに、将来目指す方向性が見えてくるでしょう。
社員と直接話せる機会がある
企業の説明が終わったあとに座談会が開催され、人事担当者や社員と話せる場合があります。就活に関する悩みや社内の雰囲気などを質問できるチャンスになるので、積極的に活用しましょう。
合同説明会の質問例
- ◯◯部署ではどのような業務を行っていますか?
- ◯◯部署の1日の仕事の流れを教えてください。
- ◯◯さんが御社を選ばれた理由を教えてください。
- ◯◯さんが最もやりがいを感じた仕事を教えてください。
- ◯◯部で働いている方にはどのような適正を持った方が多いですか?
- 新卒採用で入社後、1年目はどのような業務を行うのでしょうか?
- 新卒社員が入社後に受ける研修はありますか?
- 御社に入社するために、学生のうちから学んでおくべきことはありますか?
質問する前後は「挨拶・自己紹介(出身校・名前)・お礼」を忘れずに、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
同じ業界・企業を目指す学生と知り合える
合同説明会は、自分と同じような業界や企業を目指す学生と知り合える機会にもなります。同じ方向に向かって頑張れる仲間に出会えれば、自分にとってもいい刺激となり、就活に取り組む意欲が増すきっかけになるかもしれません。
業界に関する情報交換や、就活の悩み相談もできるでしょう。ぜひ企業だけでなく、学生同士が知り合う機会としても、合同説明会を活用してみてください。
合同説明会に参加するのがおすすめの人とは?
合同説明会に参加した人のなかには「有意義だった」という人もいれば「あまり意味がなかった」という感想を持つ人もいます。以下のような人は、合同説明会に参加したあとの満足度が高い傾向があります。
・まだ就活の軸や志望動機が決まっていない
・知らない業界・企業との出会いを重視したい
・志望している業界の企業同士を比較したい
・社員と直接話したい人、質問したいことがある
以上に当てはまる人は、合同説明会への参加を検討してみましょう。
合同説明会に参加するときの注意点
合同説明会に参加する目的を明確にしておくことで、知りたい情報を得られて、参加後の満足度が高まります。
「周りの友達が行くから」「学校から案内があったから」など、目的があいまいなまま参加すると、どう動いたらいいかわからず、時間や機会を無駄にしてしまうかもしれません。
「気になる3つの業界を比較したい」「まだ知らない企業を見つけたい」など、目的を持って参加することで、有意義に活用できるでしょう。
合同説明会への参加を有意義にする方法
合同説明会に参加する前には、以下の3つを押さえておきましょう。
それぞれ詳しくご説明します。
自分の目的に合った説明会を選ぶ
合同説明会は、特定の業界に特化したものもあれば、多種多様な業界が参加するものもあるので、自分の目的に合う合同説明会を選んで参加することが大切です。
進みたい方向性や業界がすでに定まっているのであれば、複数の業界が集まる合同説明会に参加しても、自分に合った企業を探しにくくなるかもしれません。
例えば、以下のように参加する説明会を選んでみましょう。
自分にニーズに合った説明会選びの例
目指す業界が決まっている→その業界に特化した説明会
地元で働きたい→地域やUターンに特化した説明会
ベンチャー企業で働きたい→ベンチャー事業限定の説明会
自分のニーズに合った説明会を選ぶと効率よく情報収集できます。
話を聞きたい企業の目星をつけておく
限られた時間で会場内を効率よく回るためには、事前準備が重要です。規模が大きく、たくさんの人が来る合同説明会の場合、ブースにたどり着くのも大変です。ブース配置図があれば事前に確認し、目当ての企業のブースがどの辺りにあるかを把握しておくと、スムーズに移動できます。
ただし、今まで知らなかった企業に出会えることも合同説明会の醍醐味なので、きっちり計画を立てすぎず、柔軟性を持つことも大切です。思わぬタイミングで魅力的な企業に出会えることもあるかもしれません。
会場内は一人で行動する
友達と一緒に合同説明会に向かう場合でも、会場内では別行動がおすすめです。一緒に行動するとどちらかに合わせる必要も出てくるため、自分のペースで回れず効率が悪くなる可能性があります。
自分が興味のある企業の話を聞いたり、社員と話す機会を逃したりしないためにも、会場内では一人で行動しましょう。
合同説明会の服装
合同説明会は、服装指定がない場合はスーツを着ていくのが無難です。服装自由であっても、スーツを着ていくことで引き締まった印象を与えられます。オンライン合同説明会でも服装の選び方は変わりません。
合同説明会の服装について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
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合同説明会の服装は何がいい?服装自由・私服指定の場合も解説!
合同説明会の服装は、指定がなかったり「服装自由」と書かれていたりするケースがあります。服装選びに悩む学生に向けて、合同説明会に適した服装の選び方や身だしなみのポイントを解説します。
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合同説明会の持ち物
合同説明会に行く際にあると便利なものを紹介します。
合同説明会の持ち物
- 就活用バッグ
- 筆記用具
- メモ帳
- スケジュール帳
- クリアファイル
- 腕時計
以上に加えて、ハンカチ・ティッシュなどの身だしなみアイテム、天候によっては折り畳み傘も持っておく安心です。 当日に慌てないようためにも、前日までに準備しておきましょう。
まとめ
合同説明会は効率よく情報を得られるだけでなく、思わぬ企業と出会えることもある貴重な機会です。企業同士の比較もできるので、自分に合う企業を見つけやすくなります。
合同説明会を有意義に活用にするためには「自分の目的を明確にし、目的に合った説明会を選ぶ」ことが大切です。しっかり事前準備も行い、満足度の高い1日にしていきましょう。