履歴書などの正式な書類では、生年月日ひとつでも、書き方に気を付けたいポイントがいくつかあります。
この記事では、生年月日の一般的な書き方や、履歴書に記入する際の注意点などを詳しく解説します。生年月日以外の学歴や職歴、資格取得日などでも共通するポイントとなるため、正しい書き方を確認しておきましょう。
この記事でわかること
- 履歴書の生年月日は西暦と和暦のどちらでも問題ないが、書類内で統一させる
- 履歴書に記入する日付は「/(スラッシュ)」などで省略せず、正式名称を使用する
- 履歴書に年齢の記入欄が設けられている場合は、書類提出時点の満年齢を明記する
履歴書などの公式書類の生年月日は、西暦と和暦のどちらでもOK!
西暦・和暦には次のような違いがあります。履歴書においては、基本的に西暦・和暦のどちらの表記を使用しても問題ありません。
西暦 | ・世界共通の形式 ・おもに国際的な書類や ビジネス文書などに使用される |
和暦 | ・日本独自の年号(元号)を用いた形式 ・おもに伝統的な行事や 国内の公式書類などで使用される |
ただし、企業によっては「西暦で表記すること」などと指定される場合があるため、記入する前に指示や注意事項がないかを確認しておきましょう。記入例が示されている場合は、その例に沿って記入します。
特に指定がない場合でも、同じ書類内で西暦と和暦が混在すると見づらくなるため、どちらかの表記に統一させることは必須です。例えば、生年月日を和暦で記入した場合は、職歴や学歴も和暦で記入しましょう。
生年月日の一般的な書き方【西暦・和暦】
ここでは、生年月日の一般的な書き方を説明します。
西暦の書き方
生年月日を「西暦」で記入する場合は、年、月、日の順で書き、それぞれに「年」「月」「日」をつけます。例えば「2024年12月1日」といった形です。書類にはじめから「年月日」が記載されている場合は、その形式に合わせて書きましょう。
履歴書などの横書きの書類では、「一、二、三」などの漢数字ではなく、「1、2、3」といった算用数字を使用することが一般的です。
また、西暦の場合、デジタル形式で「2024/12/01(YYYY/MM/DD)」や「24/12/01(YY/MM/DD)」、あるいは「2024-11-04(YYYY-MM-DD)」のようにスラッシュやハイフンで区切る方法もあります。
例
- 2024年11月4日
- 2024/12/01
- 2024-11-04
ただし、履歴書などの公的な書類ではスラッシュやハイフンで省略せず、「年月日(例:2024年12月01日)」といった正式な表記を使うことが一般的です。
和暦の書き方
和暦を使用する場合は、元号(令和、平成、昭和など)を含めて表記します。例えば、2024年は令和6年にあたるため、「2024年12月1日」は「令和6年12月1日」となります。
和暦の場合も、横書きの書類では漢数字ではなく、算用数字で表記することが一般的です。
例
- 平成30年12月1日
- 令和6年11月4日
また、年号が変わった年は「◯◯1年」ではなく、「◯◯元年」と表記します。
令和1年
令和元年
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西暦と和暦の早見表
履歴書などの書類を記入する際は、間違えないように、下の早見表を使って西暦・和暦を確認してみましょう。
西暦 | 和暦 |
2026年 | 令和7年 |
2025年 | 令和8年 |
2024年 | 令和6年 |
2023年 | 令和5年 |
2022年 | 令和4年 |
2021年 | 令和3年 |
2020年 | 令和2年 |
2019年 | 令和元年・平成31年 |
2018年 | 平成30年 |
2017年 | 平成29年 |
2016年 | 平成28年 |
2015年 | 平成27年 |
2014年 | 平成26年 |
2013年 | 平成25年 |
2012年 | 平成24年 |
2011年 | 平成23年 |
2010年 | 平成22年 |
2009年 | 平成21年 |
2008年 | 平成20年 |
2007年 | 平成19年 |
2006年 | 平成18年 |
2005年 | 平成17年 |
2004年 | 平成16年 |
2003年 | 平成15年 |
2002年 | 平成14年 |
2001年 | 平成13年 |
2000年 | 平成12年 |
※2019年5月1日より「令和」
元号の切り替えに注意しよう
和暦を使用する際、元号が切り替わった年は間違えやすいため、誤りがないよう確認しておきましょう。
元号の切り替え時期
- 昭和:1926年12月25日から1989年1月7日まで
- 平成:1989年1月8日から2019年4月30日まで
- 令和:2019年5月1日以降
例えば、2019年は元号が「平成」から「令和」に切り替わった年です。1月1日から4月30日までは「平成31年」、5月1日から12月31日までは「令和元年」と表記します。
履歴書に生年月日を書くときのポイントや注意点
履歴書に生年月日を記入する際に、気をつけたいポイントや注意点を確認しておきましょう。
同じ書類内で西暦・和暦を統一する
履歴書に記入する生年月日は、企業側からの指定がなければ、西暦・和暦どちらでも問題ありません。ただし、同じ書類内で西暦・和暦が混在すると時系列がわかりにくくなるため、表記を統一させることは重要です。
例えば生年月日を和暦で記入する場合は、学歴や職歴、資格取得などの項目もすべて和暦で揃えましょう。
年・月・日や元号を省略しない
履歴書では「年・月・日」を省略せずに正式名称で記入することが重要です。
例えば西暦の場合、「2003/12/10」「5/1」などとスラッシュで記入したり、「031210」と6桁で省略したりせず、「2003年12月10日」と記入します。
2003/12/10、030501
2003年12月10日、2003年5月1日
和暦の場合、例えば「平成15年」を省略して「15年」と書くと、「平成15年」なのか「2015年」なのかが不明瞭になるため、元号は省略せずに記入します。元号をアルファベット表記で「R(令和)」、「H(平成)」、「S(昭和)」と記載されることもありますが、正式な書類には適さないため、正式名称を記入しましょう。
15年12月10日、H15年12月10日
平成15年12月10日
誤字脱字に注意する
生年月日は個人を特定する重要な情報です。書き慣れていても、数字の誤りがないか慎重に確認することが大切です。
手書きの場合は、数字が読みやすいよう丁寧に書きましょう。PCやスマートフォンで作成する場合は、タイプミスに注意し、入力後は見直しを行うことが必須です。
満年齢を明記する(求められる場合のみ)
企業のフォーマットによっては、履歴書の生年月日のすぐ横などに年齢の記入欄が設けられていることがあります。その場合、一般的には満年齢を記入します。満年齢は「現時点での年齢」を表すもので、出生時を0歳とし、誕生日を迎えるたびに1歳ずつ加えていく数え方です。
履歴書は提出時点での最新情報を伝えるため、提出時点での満年齢を記入します。データの場合は、メールやWebフォームから履歴書を送信する日、紙の履歴書であればポスト投函日の満年齢です。
履歴書の記入日が指定されている場合は、その時点の満年齢を書きましょう。
記入例(2003年5月1日生まれの場合)
- 書類提出日が2024年4月30日以前の場合:満20歳
- 書類提出日が2024年5月1日以降の場合:満21歳
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英語での生年月日の書き方(アルファベット表記)
英文メールや英語圏の文書では、生年月日にアルファベット表記を使用します。英語では「月日年」の順で書くことが一般的ですが、国や地域によっては「日月年」の順で書くこともあります。
例
【2024年11月4日の場合】
月日年順:November 4, 2024
日月年順:4 November 2024
企業から表記に関する指定があれば、その内容に従いましょう。
縦書きでの生年月日を書き方
縦書きで生年月日を記入する場合は、漢数字を使用することが一般的です。
例
【2024年11月4日の場合】
西暦:二〇二四年 十一月 四日
和暦:令和六年 十一月 四日
西暦の場合、例えば2024年は「二千二十四年」ではなく、「二〇二四年」と表記します。和暦の場合はそのまま「令和六年」と書きます。平成28年は「平成二〇八年」といったように「十」の代わりに「〇」を書くのではなく、「平成二十八年」が正しい書き方です。
縦書きは読みづらくなりやすいので、行間を十分にとり、文字が重ならないように注意して書きましょう。
よくある質問
生年月日を書くとき、西暦・和暦のどちらを使えばいいですか?
生年月日は西暦・和暦どちらを使用しても問題ありませんが、同じ書類内で表記を統一させることが重要です。書類に「西暦で記入」などの指定が記載されている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
生年月日の年の書き方は?
生年月日の年は「年」という単位をつけて記入し、横書きの場合は算用数字を使用します。例えば、西暦の場合は「2021年」、和暦の場合は「令和2年」といった形です。書き方の指示があればその内容に従い、間違いがないか確認しましょう。
生年月日を書くときの元号とは何ですか?
元号とは、日本の年号を表す名称で、天皇の在位期間を示します。例えば2024年の元号は「令和」で、年を区切るために用いられます。生年月日を和暦で書く場合は、元号と年の数値を組み合わせて「平成12年」などと書きましょう。
平成31年と令和元年、どちらが正しいですか?
2019年4月30日までは平成31年、2019年5月1日からは令和元年が正しい元号です。迷う場合は、和暦による記入の指定がなければ、西暦で書くほうが間違いがないでしょう。