「サイレントお祈り」とは、就活やインターンなどの面接を受けたあと、企業側からの不採用通知がこないことを示す言葉として使われています。サイレントお祈りの状況になった際には、ただ連絡を待つのではなく、気持ちを切り替えて新たな選考の準備を進めることが大切です。
この記事では、企業側がサイレントお祈りを実施する理由や対処法などを詳しく解説します。メールや電話で問い合わせる際のポイントや例文も紹介するので、事前に確認しておきましょう。
この記事でわかること
- 企業によってはサイレントお祈りを実施している
- 2週間経過しても企業から何も連絡がない場合はサイレントお祈りの可能性が高い
- 企業に連絡する際は選考結果ではなく「選考結果が出る日程」を確認する
サイレントお祈りとは:企業から選考の不採用通知がないこと
「サイレントお祈り」とは、就活やインターンで企業からのメールや電話による選考の不採用通知がない状況を指す言葉です。
不採用通知のメールの文末には「今後のご活躍をお祈り申し上げます」といった一文が含まれることがあることから、不採用通知メールを「お祈りメール」と呼ばれています。「サイレントお祈り」は、このような連絡さえもない状況を指します。
サイレントお祈りの実態:企業によっては実施している
企業によっては「不採用の場合、選考結果を通知しない」という選択をすることがあります。
面接後、企業側から「採用者のみに〇日以内に連絡をし、不採用者には連絡しない」という説明があり、その期間が過ぎた場合はサイレントお祈りの可能性が高いです。
ただし、選考に時間がかかっていたり、連絡が遅れていたりする場合もあります。
なぜ企業はサイレントお祈りをするの?
企業側がサイレントお祈りをする理由は、次の2つが考えられます。
- 連絡や返信の時間を省くため
- 選考結果が未定のままであるため
連絡や返信の時間を省くため
企業は多くの学生を対象に採用試験を実施しているため、不採用通知メールの送付や返信には手間と時間がかかります。特に新卒採用の場合、応募者数が多いと「不採用の理由」などの選考に関する問い合わせも増えるため、これに対応するのにさらに時間が必要です。このような連絡や返信の手間を減らすために、サイレントお祈りが行うこともあるでしょう。
さらに、多くの学生に連絡をすることで「不採用者に採用通知をしてしまう」などのミスが生じるリスクも高まります。このような採用に関する連絡ミスを防ぐことも、サイレントお祈りを行う理由のひとつとして考えられます。
選考結果が未定のままであるため
選考の最終決定がまだ出ていない場合、企業は採用結果の通知を保留にすることがあります。最終決定が下されていない状態での早急な通知により、誤解や混乱を招く可能性があるためです。
例えば、内定辞退者が出たことにより繰り上げ内定が発生し、長い時間が経過してから選考通過の連絡が来ることもあります。
サイレントお祈りかどうかを判断する目安の期間
サイレントお祈りかどうかを判断する目安の期間に明確な決まりはありません。ただし、企業から「選考結果は◯日に連絡します」などと言われた日、または面接を受けた日から2週間経過しても何の連絡もない場合、サイレントお祈りの可能性が高いでしょう。
ただし、採用数が多い大手企業や、採用担当者が限られている中小企業では、「面接後◯日以内に連絡がなければ不採用」といった明確なルールを設けている場合もあります。
選考に時間がかかることや連絡の遅れがあるため、連絡予定日を1〜2日過ぎた程度で判断するのはまだ早いかもしれません。
サイレントお祈りを受けたときの対処法
ここでは、サイレントお祈りを受けたときの対処法を解説します。メールや電話で問い合わせる際に気をつけるポイントも解説するので、参考にしてみてください。
ほかの企業の選考へと切り替えながら、連絡を気長に待つ
「サイレントお祈りかもしれない」と感じたとしても、まずは2週間ほど待つことをおすすめします。
企業によりますが一般的に、選考通知はまず採用者への通知から始まり、その後不採用者への通知が行われます。選考終了後、約1週間で採用者に随時通知を行い、その後不採用者への連絡が続く流れです。
通知が遅れる可能性もあるため、連絡を待ちながら、気持ちを切り替えて次のステップに進める準備をしていきましょう。
問い合わせる
合否の通知がなかなか来ない場合は、メールや電話などで問い合わせて選考状況を確認しても問題ありません。問い合わせてみて、選考結果がわかる日時を確認してみましょう。
ただし、「採用合格者のみ◯日までに連絡する」と事前に共有されている場合は、問い合わせを避けたほうがよいでしょう。
企業によって対応は異なりますが、問い合わせ時点の選考状況を教えてくれるところもあれば、もう少し待ってほしいという返信が来る可能性もあります。
メールで問い合わせる方法
まずは選考を受けたことのお礼に加え、結果が出る日時を確認してみましょう。選考結果を聞くのではなく、あくまで選考結果が出る日時を聞くことが重要です。
メール例文
【件名】◯月△日面接結果通知の日時について:◯◯大学◯◯学部◯◯
(※返信のときはメールの件名を変更しない)
◯◯株式会社 人事部 ◯◯✕✕
お世話になっております。
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科 青山です。
先日は貴重な面接の機会をいただき、心より感謝申し上げます。
◯月△日に実施いただいた面接の結果通知について、
具体的な日時をお伺いしたくメールを送らせていただきました。
本来であれば面接時に確認すべきところ、メールでのご連絡となり、
ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございません。
ご多忙のところ誠に恐れ入りますが、
お手すきの際にご連絡いただけますと幸いです。
何卒宜しくお願いいたします。
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青山 太郎(あおやま たろう)
◯◯学校 ✕✕学部 △△学科
メールアドレス:aoyama_tarou@xxxx.com
電話番号:000-0000-0000
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電話で問い合わせる方法
「メールで問い合わせると返信をもらえるか不安」という場合は、企業の終業時間内に担当者へ電話するのもひとつの方法です。就業時間は企業によって異なりますが、平日の10:00〜16:00を目安に連絡するのがおすすめです。
面接結果を直接聞くのではなく、「面接の結果がわかる日時」を聞く形で確認してみましょう。
電話で問い合わせる場合の対応例
いつもお世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。採用担当の○○様はいらっしゃいますか。
はい、○○です。
お世話になっております。○○大学○○学部の○○でございます。ただいまお時間よろしいでしょうか。
はい、大丈夫ですよ。
先日は面接の機会をいただき、心より感謝申し上げます。お忙しいなか大変恐縮ですが、選考の結果につきまして、ご連絡をいただける時期を伺いたく、お電話いたしました。
今週中には選考結果を連絡できると思います。
承知いたしました。ご連絡お待ちしております。この度はお忙しいなかお時間いただき、ありがとうございました。
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連絡を待つのではなく、気持ちの切り替えと次選考の準備が重要!
サイレントお祈りを経験した際の心構えとして、前向きな気持ちに切り替えることが重要です。
選考を受けた企業からの連絡がない場合、不安になるのは自然ですが、この時間を利用して次の選考の準備に集中することが肝心です。そうすることで、もし後日企業から連絡があった場合、どんな結果であっても柔軟に対応できるようになるでしょう。
また、企業が多数の学生の選考を行っているため、単に結果の通知が遅れている可能性もあります。通知が来ず、早く知りたい気持ちがあっても、2週間程度は連絡を待ってみることをおすすめします。
よくある質問
サイレントお祈りとは?
「サイレントお祈り」とは、企業からのメールや電話による選考の不採用通知がない状況を指す用語です。不採用通知メールを「お祈りメール」と呼び、その連絡すらない状況を「サイレントお祈り」と呼んでいます。
サイレントお祈りについて問い合わせてもいいですか?
あくまで「選考結果が出る日程を聞く」という形で問い合わせることは問題ありません。ただし、企業側から「採用者のみ選考結果を通知する(不採用の場合は連絡を行わない)」などといわれている場合は、連絡を控えましょう。
サイレントお祈りかどうかを見極める方法はありますか?
面接から2週間経過しても連絡がない場合はサイレントお祈りの可能性があります。選考の際に企業側から「採用者のみに〇日以内に連絡をし、不採用者には連絡しない」という説明があり、その期間が過ぎた場合もサイレントお祈りの可能性が高いでしょう。
最終面接でサイレントお祈りをすることはありますか?
最終面接でサイレントお祈りをされるケースもあります。面接から2週間程度待ってみても連絡がなければ、選考結果が出る日程を聞く形で企業側に問い合わせてみるとよいでしょう。