内定者懇親会は、企業が内定を出した学生を招いて開催するイベントです。多くの企業が内定式の前に開催しており、内定者同士が親交を深められるだけでなく、企業の代表者や先輩社員と交流できる貴重な場となっています。
この記事では、内定者懇親会の目的や内容、参加するメリット、気をつけたいマナーなどを詳しく解説します。
これから内定者懇親会の参加を控えている方は、しっかりチェックしておきましょう!
この記事でわかること
- 内定者懇親会は内定者同士や内定先企業の社員との親交を深められる貴重な場
- 企業の代表者や社員と交流することで、企業をより深く理解できる
- 内定者懇親会ではマナーのある振る舞いを心がけることが大切
内定者懇親会とは:内定者同士の親交を深める場
内定者懇親会とは、企業が内定を出した学生たちを招いて開催するイベントです。内定者同士の交流だけでなく、内定先企業の社員と直接対話する機会もあります。
昨今では、内定者懇親会をオンラインで行う企業もあります。
企業が内定者懇親会を行う目的
内定者懇親会は、内定者同士、そして企業の代表者や社員との交流を通じて、お互いをより深く理解し、関係を構築することを目的としています。
企業側は、内定者たちとの関係を深めることで入社意欲を高め、最終的に全員が入社することを期待しています。
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内定者懇親会に参加するメリット
なかには、内定者懇親会に参加することに不安を感じる学生もいるでしょう。しかし、内定者懇親会に参加することは、内定者同士でつながりを持てるだけでなく、入社する企業への理解を深める機会になります。
ここでは、内定者懇親会に参加するメリットを紹介します。
内定者同士とのつながりができる
内定者懇親会は、ほかの内定者と初めての顔合わせの場となり、交流できる機会です。同じ企業に内定をもらった仲間たちとのつながりを得ることで、入社までの悩みを相談できたり、将来的に役立つ職場での協力関係を築いたりすることができます。
情報共有やアドバイスの交換など、一緒に活動する仲間を作る貴重な場にもなるでしょう。
入社する企業の理解が深まる
内定者懇親会では、企業の代表者や社員と直接対話する機会が設けられています。これにより、企業の文化や価値観、仕事の内容などをより具体的に理解することが可能になります。
不明点や疑問点があれば社員に直接質問できるので、入社に向けて不安を解消できることも内定者懇親会に参加するメリットといえるでしょう。
入社意欲や働くことへのモチベーションが向上する
内定者懇親会に参加して、内定者同士や社員と交流することで、入社意欲が高まることがあります。
内定者懇親会は、実際に企業の雰囲気や社員の姿勢を目にし、より具体的なイメージを持てる機会です。これにより、入社に対するモチベーションや準備意識が高まり、新しい環境への適応や、入社後のスキル向上に対する意欲が高まるでしょう。
内定者懇親会の内容
内定者懇親会の内容は、企業によって大きく異なります。ここでは、内定者懇親会のプログラムの一例を紹介します。
自己紹介やアイスブレイク
内定者懇親会では、参加者同士の交流を促進するため、自己紹介やアイスブレイクが行われることが一般的です。アイスブレイクとは、緊張感のある場を和ませ、リラックスして会話を始めるための活動のことです。
自己紹介で名前や学校名、専攻などの基本的な情報を共有することで、コミュニケーションが活性化することが期待できます。
自己紹介で何を話すかは、事前に考えておくとスムーズに話せて安心ですね!
企業代表者や社員との座談会
内定者懇親会では、企業の代表者や社員が参加して内定者と直接話す「座談会」の時間が設けられていることも多いです。この時間は、参加者が質問をしたり、興味のある話題についてディスカッションしたりすることで、企業についてより深く理解できる機会となります。
場合によっては、内定者や社員と個別に話し合う時間や相談の機会が提供され、より具体的な質問ができ、疑問を解消する場が用意されるケースもあります。
企業によっては、食事会形式で座談会を行うこともあるようです!
グループディスカッションやワークショップ
内定者同士や企業の代表者、先輩社員と一緒に、グループディスカッションやワークショップ形式の活動が行われることもあります。
例えば、実務や実際の課題に近い形の活動を通じて交流したり、アクティビティやゲームを通じてお互いをより深く理解したりする機会が設けられます。
内定者懇親会を有意義にするためにやっておきたい準備
内定者懇親会で社内の人とつながったり、内定者同士で関係構築したりするには事前準備も必要です。具体的には、以下のような準備を行っておきましょう。
企業情報を確認する
内定者懇親会への参加に向けて、再度企業について調査し、事業内容や文化、価値観などを把握しておくとよいでしょう。就活を終えた後だからこそ、今まで見落としてた部分が出てくることもあるので、改めて確認しておくことが大切です。
企業のWebサイトやSNS、ニュース記事などを参照し、内定を受けた企業についての知識を深めておくことがおすすめです。
自己紹介を準備する
内定者懇親会では、自己紹介の機会が設けられることが多いです。自分の情報をスムーズに紹介できるように準備しておくとよいでしょう。
参加者が多い場合や時間が限られている場合は、一人ひとりの発表時間が制限されることもあります。そのため、自分の情報が端的に伝わるように、アピールしたいスキルや経験、趣味など、伝えたい内容を事前にまとめておくことをおすすめします。
質問をリストアップする
内定者懇親会では、企業の代表者や社員との交流のなかで質問をする機会が設けられることがあります。これを踏まえて、聞きたいことや気になる点を事前にリストアップしておきましょう。
質問例
- これまでどのようなプロジェクトに参加しましたか?
- 業務のなかで最も苦労したことは何ですか?
- 入社後に活躍したいのですが、今からできることはありますか?
- 社員のキャリアパスはどのように形成されますか?
- 社員のスキルアップやキャリア発展をサポートする施策はありますか?
内定者懇親会の服装は何がいい?
企業のWebサイトや案内メールなどで内定会懇親会の服装に関して指定があれば、その案内に従いましょう。企業の服装指定に準じたうえで、清潔感のある服装を選ぶことが大切です。
ここでは、スーツ、私服、自由な服装、指定なしの場合、それぞれの着こなしポイントを説明します。
スーツ指定の場合
スーツ指定の場合は、就活で着用したスーツで問題ありません。
メンズスタイルではジャケット、シャツ、ネクタイ、パンツを着用し、レディーススタイルでは、ジャケットにシャツやブラウス、ボトムスはスカートまたはパンツを選びましょう。
夏の時期であれば、「クールビズ」「ジャケットなし」などが指定されることもあります。クールビズ指定の場合、ノージャケット・ノーネクタイが一般的です。
ボトムスやシューズなどの着こなしは、クールビズの場合も特に変える必要はありません。
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「私服」「服装自由」と指示された場合
一部の企業やイベントではカジュアルな服装が指定されている場合もあります。そのような場合は、ビジネスカジュアルや、清潔感のある落ち着いた印象の私服がおすすめです。
ビジネスカジュアルとは、ビジネスの場にふさわしい、スーツより少しカジュアルな服装のことです。
私服指定であっても、過剰な露出や装飾が多いものなどはビジネスシーンに不向きのため、避けるようにしましょう。
避けたほうがよい服装の例
- 肌が透けるほどの薄い素材の服装
- 肌の露出が多い服装
- ロゴやイラストが目立つ服装
- ジャージ・スウェットなどカジュアルな服装
- サンダル
ビジネスカジュアルについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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指定なしの場合
特に指定がない場合は、企業の雰囲気や与えたい印象によって選ぶことがおすすめです。きっちりしたフォーマルな印象を与えたいならスーツ、少しカジュアルな印象を与えたいならビジネスカジュアルが望ましいです。
迷う場合は、事前に企業の採用担当者にメールなどで確認しておくと安心ですね!
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内定者懇親会で気をつけたい身だしなみ
内定者懇親会では、服装だけでなく身だしなみにも気を配ることが大切です。具体的には、以下の点を心がけましょう。
髪型・髪色 | ・髪型は清潔感を意識し、 顔にかからないように整える ・髪色は企業の服装規定に合うもの |
メイク | ・メイクをする場合は、 自然で清潔感のある色味を心がける |
香水 | ・香りは好みがわかれやすいため 強い香りのものや多量の使用は避ける |
アクセサリー | ・アクセサリーは指定された 服装に合うものが望ましい ・過度な装飾や派手なものは 避けて、上品なものを選ぶ |
身だしなみに関して不安がある場合は、事前に家族や友人、先輩に見てもらい、客観的な意見を取り入れるのもおすすめです!
内定者懇親会中に意識したいマナー
参加中は、マナーのある振る舞いを心がけることも大切です。具体的には、以下の点に気をつけましょう。
場をわきまえた行動をする
内定者懇親会は、これから入社する企業での交流の場であるため、軽率な行動や冗談を避けることが重要です。参加時はすでに内定をもらっている状態ですが、気を緩めることなく、ビジネスの場としての重みを認識し、適切な行動を心がけましょう。
丁寧で正しい言葉遣いを意識する
内定者懇親会では、ほかの参加者とのコミュニケーションに際して、丁寧な言葉遣いや敬語を心がけることが大切です。ビジネスの仲間として相手に対して敬意を払い、礼儀正しい振る舞いで臨みましょう。
基本的な敬語の使い方や、ビジネスシーンでのコミュニケーションのマナーについては参加前に再確認しておきましょう!
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話を聞く姿勢を意識する
参加者とのコミュニケーションでは、相手の話に真剣に耳を傾け、積極的に反応することが重要です。具体的には、相手が話している内容に関心を表す反応を示したり、適切なタイミングで質問をしたりすることなどがあげられます。
思いやりのある態度や、対話を通じて相手を理解しようとする姿勢が大切です!
食事中のマナーを意識する
内定者懇親会が食事会形式の場合、食事中のマナーにも注意が必要です。適切な箸の持ち方やナイフ・フォークの使い方、音をたてずに食事をするなど、社交的な食事マナーを守るように心がけましょう。
食事中に気をつけたいマナー
- 箸やナイフ、フォークの使い方に気をつける
- 音を立てずに食事する
- 食べながら口を開かない
- 口や手を拭く際はナプキンを使う
- 飲酒する場合節度を保って飲む
- 食事に没頭せず会話に参加する
和食や洋食など食事のスタイルによってマナーが異なるため、事前に確認しておきましょう!
よくある質問
企業側が内定者懇親会を開催する目的は何ですか?
内定者懇親会を開催するおもな目的は、内定者同士や、企業の代表者、社員との交流を通じて、お互いをより深く理解し、関係を構築することです。企業側は内定者と関係を深めることで、内定者の入社意欲を高め、最終的に全員に入社してもらう目的も考えられます。
内定者懇親会で「私服でお越しください」とありました。どんな服を着ればいいですか?
私服の場合、スーツを着用する必要はありません。私服指定の場合、清潔感があるビジネスカジュアルのようなスタイルがおすすめです。
「「私服」「服装自由」と指示された場合」で詳しく解説しています。
内定者懇親会はいつ開催されますか?
企業や業界によって異なりますが、一般的には内定式の前に開催されることが多いです。ただし、内定から入社までの期間が長い場合は、数カ月おきに1回など、複数回行われることもあります。
内定者懇親会後はお礼メールを送ったほうがいいですか?
お礼メールは必須ではありませんが、参加したことへの感謝の気持ちや入社意欲を示せるので、送ることがおすすめです。
内定者懇親会は欠席してもいいですか?
内定者懇親会を欠席しても、内定が取り消しになる心配はありません。ただし、参加することで入社前に社員や同期との親睦を深められ、入社後のコミュニケーションがスムーズになるメリットがあるため、できる限り参加することがおすすめです。
もし出席できない場合は、早めに内定先企業に電話をして欠席理由を伝えましょう。