就活を成功させるためには、自己分析でこれまでの経験を振り返り、自分の強みや弱み、価値観を言語化することが大切です。
自己分析を行うことで、自分に合う企業が見つけやすくなります。ES(エントリーシート)や面接でも、自分の強みや特徴を効果的にアピールできるようになるでしょう。
この記事では、自己分析の方法や注意点、自己分析で行き詰まったときの対処法などを解説します。無料で利用できる診断ツールも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 自己分析のやり方はさまざまだが、まずは診断ツールを活用すると効率よく進めやすい
- 自己分析に行き詰まったときは、親、友人、エージェントなど、ほかの人に相談するのがおすすめ
- 自己分析は一度だけでなく、随時自分と向き合って長期目線で行うことが大切
監修者からのコメント
自己分析を通じて自分について言語化・アウトプットしてみると、ESや面接などで上手に自分のことを伝えられるようになります。また、自分の価値観や就活の軸を考えることで、応募業界を絞ったり広げたりすることもできます。さまざまな角度から自分のことを見つめ直してみましょう。
自己分析とは:過去を振り返って自分を理解し言語化すること
自己分析とは、これまでの経験や思考を振り返り、自分の能力や強み・弱みなどを分析して、言語化することです。自己分析で自分の性格や行動パターン、価値観を知ることで、将来の目標を明確にできます。
自己分析は、就活を成功させるために欠かせないプロセスだからこそ、時間をかけてじっくり取り組むことが大切です。
まずは目的を明確にしよう!就活における自己分析の目的
就活で自己分析を行う目的は、大きく分けて次の3つです。
- 自分に合う業界や企業を見つけるため
- 自分の強みや特徴を言語化し、効果的にアピールするため
- 就活の軸を見つけるため
目的意識を持つことで、より効果的な自己分析ができるでしょう。
自分に合う業界や企業を見つけるため
自己分析を通して、自分の強みや弱み、価値観を理解することで、自分に合う業界・職種・企業を選びやすくなります。
漠然と業界研究や企業研究を行ったり、インターンや説明会に参加したりしても、就活の方向性や自分にとっての向き・不向きが曖昧だと、適切な判断は難しいかもしれません。応募する企業や、実際に就職する企業を選ぶ際は、企業理念や社風、制度などを自分の価値観と照らし合わせ、自分が本当に働きたいと思える環境を見つけることが大切です。
自己分析を通して企業選びの軸や希望する働き方を明確にすることで、企業選びを効率的に進められます。内定をもらった企業が第一志望ではないときや、企業同士の優先順位が付けられないときの判断軸にもなるため、入社後のミスマッチも防げるでしょう。
自分の強みや特徴を言語化し、効果的にアピールするため
ESや面接では、自分の強みや経験を具体的に伝えることが大切です。自己分析を通して、自分の強みや特徴を言語化しておくことで、効果的なアピールができるでしょう。
また、自己分析では過去のエピソードの振り返りも行います。洗い出したエピソードを自己PRや志望動機に応用することで、独自性のあるアピールもできるようになります。
一方で、自己分析が不十分だと、抽象的な回答しかできなかったり、想定外の質問に対して一貫性のある回答ができなかったりするかもしれません。具体性を持ちながらも一貫性のある回答をするためには、自己分析を通して自分を理解し、就活の軸をしっかりと決めることが重要です。
就活の軸を見つけるため
就活の軸とは、業界選び、企業選びにおける自分の価値観や譲れない条件のことです。
就活の軸は、エントリーしたい業界や企業を探すときから書類選考や面接まで、就活に関連する行動の土台となるもののひとつです。自己分析シートは、自分に合う職種や企業の特徴、働き方を少しずつ明確にしていけるため、就活の軸を見つけたいときに役立ちます。
自己分析シートに記入するなかで見つけた共通点や価値観は、企業に求めることや自分の強みに置き換えることができるでしょう。
-
就活の軸の決め方|見つからないときの考え方や業界別・職種別の例を紹介
就活の軸とは、企業や業界を選ぶうえで譲れない条件を指します。就活の軸を決めることで、自分なりの思いを中心に企業を選び、選考に臨むことができます。今はまだ決められていない方も、自己分析や他己分析などをすることで見つけられるでしょう。
続きを見る
今すぐ実践できる!自己分析のやり方7選
ここでは、診断ツールや自己分析シートを使って、今すぐ実践できる自己分析の方法を7つ紹介します。
- 【簡単】自己分析に役立つ診断ツールを利用する
- 「自分史」を作って過去の経験を整理する
- 「モチベーショングラフ」で自分の価値観を分析する
- マインドマップで自分の特徴を整理する
- 「ジョハリの窓」で客観的に自分を理解する
- 「なぜ」を問いかけて自己理解を深める
- 「Want, Can, Wil」で自分軸を見つける
自己分析の方法はたくさんあります。「自分史」や「モチベーショングラフ」で印象に残るできごとを探して深掘りしていくと、面接などで聞かれることの多い「ガクチカ」「自己PR」に対応できます。まずはキーワードを考えるところから始めてみましょう。
1.【簡単】自己分析に役立つ診断ツールを利用する
簡単に実践できる自己分析としては、パソコンやスマートフォンでできる診断ツールを利用する方法がおすすめです。診断ツールでは、さまざまな質問に答えることで、強みや長所、性格などを把握できます。無料で利用できるものも多く、個人情報を登録することなく使えるツールもあります。
自己分析で何から手をつけていいか分からない方は、取り掛かりやすい診断ツールから始めてみるのもひとつの手です。ほかの方法と組み合わせることで、効率よく深みのある自己分析ができるでしょう。
具体的な診断ツールは「無料でできる!自己分析に役立つ診断ツール10選」で紹介しています。
2.「自分史」を作って過去の経験を整理する
自分の過去の出来事を時系列で整理してまとめる「自分史」を作って、過去の経験を整理することもおすすめです。
自分史は以下のように、幼児期、小学生、中学生などの時期で区切り、それぞれの時期にあったエピソードを洗い出し、可視化するものです。
縦軸の項目には、趣味や人間関係などの要素を入れてもかまいません。
自分史を作るときは、「面接で使えるか」「アピールできる内容か」などは考えず、思ったことをどんどん書き出していくことがポイントです。
自分史を作る目的は、自分にとって重要といえる出来事や経験を洗いだすことです。過去の経験を書き出して整理していくことで、自分のなかで大切にしている価値観に出会える場合があります。特に、すぐに思い出せた出来事は、今の自分の性格や価値観に影響を与えている可能性が高いでしょう。
縦軸の項目は、趣味や人間関係などの要素を入れてもかまいません。
自分史の作り方手順
自分史の作り方は、このような手順で行います。
- 幼少期から現在までを横軸に記載する
- 「成功体験」「頑張ったこと」など、深掘りしたい内容を縦軸に記載する
- 時系列に沿って、重要な出来事や思いついたことを書き込んでいく
自分史を作成後、別の紙などに各出来事の背景や経緯、自分がどういう役割を果たし、どんな成果を得たのかを深掘りしていきましょう。深掘りして見つけた共通点や印象に強く残っている内容から、就活の軸を見つけることができます。
3.「モチベーショングラフ」で自分の価値観を分析する
モチベーショングラフでは、人生のモチベーション(幸福度・気分)を時間軸に沿って自己分析を行います。
モチベーショングラフは、いつどんなことをしたとき気分に変化があったのか、感情は何をしているとき上下したのか傾向を可視化し、自己理解を深められることが特徴です。モチベーションのパターンを可視化すると、自分に影響を与える要素を特定できます。
できあがったモチベーショングラフから、「何をきっかけにモチベーションが上下したのか」「モチベーションが高い・低いときの共通点は何か」を分析することで、自分に合う仕事や働き方を探せるでしょう。
モチベーショングラフは「ライフラインチャート」と呼ばれることもあります。
モチベーショングラフの作り方手順
モチベーショングラフは、このような手順で作成します。
- 横軸を「時間の経過」、縦軸を「モチベーションの高さ」で土台を作る
- 時系列でモチベーションのレベルを曲線で記載する(主観でよい)
- グラフ上にモチベーションに変化を与えたできごとを書き込む
できあがったモチベーショングラフから、「どんなとき幸せに感じていたか」「どんなとき満足度が低かったか」を分析します。そして、なぜモチベーションが上がったのか・下がったのかを深掘りすることで、就活の軸を見つけたり、企業の「求める人物像」と照らしあわせ、強みを見つけたりできます。
4. マインドマップで自分の特徴を整理する
マインドマップとは、中心に置いたテーマから連想する言葉やアイデアをつなぎ、放射線状に作成する樹形図のことです。
マインドマップを使い自己分析をすることで、自分では見つけられていない価値観や、強みや弱み、興味を抱いていることも可視化して整理できます。
マインドマップの作り方手順
マインドマップは、このような手順で作成します。
- 用紙の中央に自己分析のテーマである「自分」を書く
- 自分から派生されるキーワードを5~6個設定する
- 派生したキーワードから、アイデアが出なくなるまで深掘りする
- 完成したマインドマップに矢印やマーク、色をつけて共通点や重要なポイントを見つける
ただマインドマップを作るだけではなく、派生したキーワードから共通点などを見つけましょう。異なるキーワードから派生したアイデア同士から出た共通点は、今の自分を作り上げた大切な要素といえます。
-
マインドマップの作り方|自己分析への活用方法や書き方の手順、活用例を図解で解説
マインドマップで自己分析をすると、今まで気づけなかった自分の魅力を見つけ出せるでしょう。作り方は簡単で、紙とペンを用意して、中心に「自分」と書き、関連する項目を書いていくだけです。長所や短所、就活の軸を見つけたい方は挑戦してみてください。
続きを見る
5.「ジョハリの窓」で客観的に自分を理解する
ジョハリの窓は、自分と他者が認識している自分の像を4つの領域に分類することで、自己理解を深め、コミュニケーションを円滑にするためのツールです。
他人から見た自分とはどんな存在か、自分から見た自分とどんなギャップがあるのかを明確にできるため、自己理解を深めることができます。
■ジョハリの4つの窓
ジョハリの窓の作り方手順
ジョハリの窓は、このような手順で作成します。
- ジョハリの窓となる枠組みを作成する
- 「開放の窓」:強み、性格、成功体験など、自分も他人も知っている情報を書き込む
- 「盲点の窓」:友人など自分をよく知る第三者から意見を集め、自分では気づいていない他人が知る自分の情報を書き込む
- 「秘密の窓」:自覚しているが他人は気づいていない情報(不安、課題、過去の失敗など)を書き込む
- 「未知の窓」:盲点の窓や秘密の窓で気づいたことから、まだ取り組んでいない新しい物事や新たな可能性を見つける
盲点の窓で第三者から意見を集めるときは、1人だけではなく複数人に質問してみましょう。人によって自分に抱いている印象が違う可能性があるからです。
作成したジョハリの窓を知人と共有し、フィードバックをもらうのがおすすめです。第三者の視点やアドバイスを受けることで自己理解が深まり、自己PRや、自分の短所とその改善点を具体的にするときに役立ちます。
6.「なぜ」を問いかけて自己理解を深める
これまでの経験を振り返り、そのときの自分に対して「なぜそのような行動をしたか」「なぜその感情になったのか」など、「なぜ」を繰り返して分析する方法もおすすめです。
例えば、テニスサークルで毎日練習に励んだ経験を以下のように深掘りします。
例
【毎日練習に励んだのはなぜ?】
大会でいい成績を残したかった
【いい成績を残したかったのはなぜ?】
サークルのメンバーとみんなで勝利を喜びたかったから
【みんなで勝利を喜びたかったのはなぜ?】
チームの一体感が好きだから
【チームの一体感が好きなのはなぜ?】
協力して目標を達成することで達成感を得られるから
このように「なぜ?」を深掘りした結果、「チームワークを大切にしたい」「仲間と協力して目標を達成したい」といった価値観が見えてきます。
スムーズに深掘りできた場合、自分にとって印象的で、価値観に影響を与えたエピソードかもしれません。強みを伝える際にこのようなエピソードを活用すれば、より説得力のあるアピールになるでしょう。
7.「Will,Can,Must」で自分軸を見つける
就活において重要なのは「志望する業界・企業が自己分析の結果とマッチしているのか」ということです。
「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」「Must(するべきこと)」の3つの要素を見つけて整理しておくことで、自分がやりたいことの軸を持って就活に望むことができます。
▼ Will.Can,Mustの例
Will (やりたいこと) | ・チームで取り組みたい ・人に感謝される仕事がしたい |
Can (できること) | ・協調性がある ・決めたことは最後までやり切る行動力がある |
Must (するべきこと) | ・コミュニケーション能力を上げる ・いろいろな業界の人と接点を持つ |
3つの要素を整理することで、自分に合う業界・企業が見えてくるだけでなく、面接での受け答えを考える際にも役に立ちます。例えば志望理由や将来の目標は「Will」を軸に、長所や短所を聞かれたら「Can」を、キャリアプランについては「Must」を軸に答えることが可能です。3つの要素を元に考えることで、回答内容に一貫性が生まれます。
ただし、3つの要素が全て出揃わないと「自分に合う会社がない」というわけではありません。例えば、「Will」に具体性がない場合は「コンサルティング業界などを希望し、さまざまな業界と関わる」という方向性にすることも、ひとつの選択肢になるでしょう。
Will,Can,Mustのフレームワークの作り方
手順Will,Can,Mustのフレームワークは、このような手順で作成します。
- Willの枠に「やりたいこと」「なりたい姿」を書き込む
- 人生を振り返り、Canの枠に「できること」「強み」を書き込む
- Mustの枠に、Willで書いたことを達成するために「すべきこと」を書き込む。企業・業界で求められる人物像もMustの枠に書く
- Will「やりたいこと」とCan「できること」が重なる業界や企業には、何が当てはまるかを考える
- WillとCanが重なった部分にMustを当てはめる
Canである「今の自分にできること」は自分の強みで、企業が求める人物像にマッチしている部分であることから、自己PRにも活用できるでしょう。具体的なCanが思い浮かばないときは、マインドマップで「得意なこと」「成功体験」を考えていくことも手段のひとつです。
Mustは「今の自分に足りないこと」であり、今後自分がやるべきこととして明確になります。たとえば、入社するまでに勉強しておくことや、将来取得したほうがよいスキルや資格が判明するでしょう。
-
就活に役立つ「他己分析」とは?やり方やおすすめツール、精度を上げるコツを紹介
他己分析とは、家族や友人などの第三者に自分の特徴や印象を聞いて、自分を分析する方法のことです。客観的な視点が入ることで、自己分析の精度を上げるなどの効果があります。この記事では、他己分析のやり方やメリット、おすすめのツールなどを紹介します。
続きを見る
自己分析をするときのポイント
自己分析を就活で活かすためには、これらのポイントを意識しましょう。
自己分析の結果をどう活用するか考える
自己分析は、就活のなかでどう活かせるかを考えることも大切です。
自己分析には、就活の軸や長所、短所を見つけて明確にする目的があります。自己分析シートや診断ツールを使うこと自体が目的にならないようにしましょう。
自己分析でまとめた内容は、就活が終了するまで活用できます。自己分析の結果は、時間や経験とともに変化する可能性があります。就活の序盤でまとめた自己分析結果を、志望動機や自己PRを考えるときに振り返ることで、新たな視点で自分を客観視できるかもしれません。定期的に自己分析を見直してみましょう。
短所や弱みも正直に書き出す
自己分析では、長所や強みといったポジティブなことだけではなく、短所や弱み、失敗した経験なども正直に書き出しましょう。
自分の弱点や課題を把握することで、自分にとって不向きな業界や企業を見つけたり、成長に欠かせない要素を明確にできたりします。
ネガティブな要素を客観視する作業が億劫な方もいるかもしれませんが、自己分析をすることで改善点を見出し、ポジティブな要素に変えることができるかもしれません。
自己分析の結果を客観的に見直す
自己分析がまとまったら、客観的な視点で見直しましょう。
客観視することで、作業のなかで見つけられなかった新たな発見や矛盾点が見つかる可能性があります。必要に応じて修正、追加を行い、より正確な自己分析に仕上げていきましょう。
客観的に見直すためには、自分をよく知る友人や家族にフィードバックをもらうなど、第三者に確認してもらう方法がおすすめです。
自己分析と並行して業界研究・企業研究を行う
自己分析と業界研究・企業研究を並行すると、自分を理解しながら業界・企業に関するリサーチを進めやすくなります。
自己分析と業界研究・企業研究を並行するとき、このような手順で実施してみましょう。
- 自己分析で強みや弱みを見つけ明確にする
- 自分の強みはどんな業界で発揮しやすいかを考える
- 強みを発揮しやすい業界のなかから、気になる企業をピックアップする
- 企業研究を行い、興味がある企業や就活の軸に合う企業を絞る
- 企業が求める人物像と、自己分析の結果を照らし合わせ、マッチするか確認する
業界研究や企業研究をするときは、それぞれノートなどを用意して、業界や企業に関する情報や思いついたことをすぐに書き込めるようにしておくのがおすすめです。
業界研究や企業研究をする際は、自己分析の結果をまとめたものをそばに置いておきましょう。業界や企業に関する情報が頭に入っている状態で自己分析できるため、「どんな企業で働きたいか」「自分に向いている仕事は何か」といった方向性を明確にしやすいメリットがあります。
-
業界研究のやり方|今すぐ取り組めるポイントや注意点を解説!
業界研究とは、業界の特徴を調査することであり、就活の初期段階で欠かせない準備のひとつです。業界研究は、次のステップである企業研究の材料であり、ESや面接の志望動機の設定にも役立ちます。
続きを見る
-
企業研究のやり方5ステップ!ノート・シートの作成方法や就活への活かし方を解説
就活における企業研究は、企業の詳細な情報を収集し分析するプロセスです。この記事では、企業研究のやり方を5ステップで解説します。情報収集の方法や企業研究で得た情報を就活で活かすポイントなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
無料でできる!自己分析に役立つ診断ツール10選
手軽に客観的な視点を入れるなら診断ツールの活用がおすすめです。ここでは、無料で利用できて自己分析に役立つ診断ツール10選を紹介します。
- リクナビ自己分析ツール
- 適性診断MATCHplus
- 16 Personalities
- 辛口性格診断16
- エムグラム
- CAREER INDEX
- キャリタスQUEST
- 16 TEST
- 適職診断ナビ
- リクナビNEXT適職診断
リクナビ自己分析ツール
特徴 | ・性格検査と適職診断がある ・アプリで手軽に診断できる |
解答時間 | 約5分 |
質問数 | 約100問 |
費用 | リクナビへの会員登録が必要 |
サービス会社 | 株式会社リクルート |
「リクナビ自己分析ツール」では、性格や行動の特徴がわかる「リクナビ性格検査」と、向いている仕事のタイプが5分でわかる「リクナビ診断(適職診断)」を利用できます。リクナビの会員であれば無料で、アプリで手軽に診断できます。
性格診断は過去の経験を思い返すきっかけとなり、自己PRをまとめやすくなります。適職診断は、診断結果から自分に合った仕事の軸がわかるため、適職を見つけやすくなるでしょう。
リクナビで就活情報を収集している学生や、短時間で診断したい方におすすめです。
適性診断MATCHplus
特徴 | ・過去最大3回分の結果と比較ができる ・診断結果はPDFでダウンロード可能 |
解答時間 | 10〜20分 |
質問数 | 162問 |
会員登録 | マイナビへの会員登録が必要 |
「適性診断MATCHplus」は、大学1・2年など、就活が始まる前から広く使える適性診断ツールです。「行動傾向」と「興味・関心」の2つの側面から診断し、今の自分を知るための自己分析と、今後の自分が進んでいく方向を考えるための指針となる情報を知ることができます。
診断を何度も行えて、過去最大3回分の結果と比較することも可能です。過去の自分の診断結果と比較しながら成長を確認でき、自分の変化を把握できるでしょう。
なお、利用するにはマイナビへの登録が必要です。
マイナビを活用して就活を進めている方や、パーソナリティや適職、社会人基礎力などの細かな診断結果を知りたい方におすすめです。
16 Personalities
特徴 | ・16個に分類された性格のなかから自分に近いものを選んでくれる ・自分の強みや自己PRがイメージしにくい方におすすめ |
解答時間 | 約12分間 |
質問数 | 60問 |
会員登録 | 不要 |
サービス会社 | NERIS Analytics Limited |
「16 Personalities」は、質問に答えるだけで、16個に分類された性格のなかから自分にもっとも近いものが選択される診断ツールです。
分析結果は、物の見方(感覚・直感)、判断の仕方(思考・感情)、興味関心の方向性(外交・内向)、外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)の4つの指標で表されます。
自分の強みや自己PRの具体的なイメージが難しいと感じている方におすすめです。
辛口性格診断16
特徴 | ・性格の傾向を辛口で分析するツール ・簡易版と精度重視版の2種類がある ・登録不要 |
解答時間 | 約5〜10分 |
質問数 | 簡易版:12個 精度重視版:36個 |
会員登録 | 不要 |
サービス会社 | 性格診断セブン |
「辛口性格診断16」は、「16 Personalities」をより具体的にわかりやすくした診断ツールです。簡易版と精度重視版の2種類があり、どちらも登録不要で利用できます。
性格の概要だけでなく、不満を感じたときの行動やストレスを感じたときの行動など、自分では気づきにくい行動の傾向を分析できます。
短時間で気軽にテストを受けてみたい方は、簡易版から試してみるのがおすすめです。
エムグラム
特徴 | ・世界中で人気の診断テスト ・性格や行動、価値観などがわかる |
解答時間 | 5〜10分 |
質問数 | 105問 |
会員登録 | 結果を見るにはメールアドレス登録が必要 |
サービス会社 | 株式会社mgram |
「エムグラム」は、企業の人事目的で適性検査を元に作られた自己分析ツールです。
105の質問に回答すると、ハッシュタグ化された8つの性格要素が抽出され、自分の性格や行動、周囲からの印象などがわかります。
性格の概要だけでなく、「人と比べて特に違いを感じさせる性格」もわかるので、自分の強みやアピールポイントを見つけやすくなるでしょう。
自分の性格を客観的に知りたい方におすすめです。
CAREER INDEX
特徴 | ・手軽に実施できて精度が高い ・ビジネスにおける強みや改善ポイントがわかる |
解答時間 | 約5分 |
質問数 | 39問 |
会員登録 | 不要 |
サービス会社 | 株式会社キャリアインデックス |
株式会社キャリアインデックスが提供する「適職診断」は、向いている職種や適性、仕事で活かせる強みなどを総合的に診断する自己分析ツールです。
仕事に対する価値観や、長所・短所、日常生活での考え方などがわかるので、企業選びや、自己PRや志望動機を考える際に活用できます。
約5分で手軽に自己分析の結果が得られるため、気軽に診断したい方におすすめです。
キャリタスQUEST
就活支援サービス「キャリタス就活」が提供する「キャリタスQUEST」は、ゲーム感覚に短時間で実践できる自己分析ツールです。
RPGゲームをモチーフに作られているので、ゲームの主人公気分で分析ができることが特徴です。登録不要で利用できますが、同じ診断結果になった先輩の声やアドバイスなどの情報を確認するには、キャリタス就活への会員登録が必要です。
ゲーム感覚で気軽に分析したい方におすすめです。
16 TEST
特徴 | ・性格を16タイプの動物で表してくれる ・恋愛や仕事などの分析 |
解答時間 | 約5分 |
質問数 | 90問 |
会員登録 | 結果を見る際にメールアドレスの登録が必要 |
サービス会社 | 16 test |
「16TEST」は、性格分析の先端研究を取り入れた、適職や才能を見つけられる診断ツールです。アイデアやモチベーションなどの8つの視点から性格を分析し、長所や短所などの仕事で活かせる情報を知ることができます。
診断結果には、自分の性格を表した動物と適性を表したグラフが表示されます。診断は無料で利用できますが、結果を見るためにはメールアドレスの登録が必要です。
おすすめの職業も分析してくれるので、自分の適性がわからない方にもおすすめです。
適職診断ナビ
特徴 | ・性格や価値観から向いている職種が複数わかる ・性格のイメージがハッシュタグで表示される |
解答時間 | 約5分 |
質問数 | 35問 |
会員登録 | 不要 |
サービス会社 | 株式会社Meta Anchor |
「適職診断ナビ」は、35問の質問に答えるだけで適職がわかる診断ツールです。
パーソナリティ・キャリアの価値観・思考スタイルに関する質問に答えていくと、マッチする職種やキャリアの志向性などがわかります。登録不要で利用でき、最後に簡単なアンケートに回答すれば結果を確認できます。
就活で自分に向いている業界や職種などが分析できるので、自己PRや志望動機などにも活用できるでしょう。
自分に向いている業界・職種がわからない方におすすめです。
リクナビNEXT適職診断
特徴 | ・仕事で大切にしている価値観がわかる ・隠れた性格診断で、自分の性格を客観的に把握できる |
解答時間 | 約5分 |
質問数 | 22問 |
会員登録 | 不要 |
サービス会社 | リクルート |
「リクナビNEXT適職診断」は、リクルートが提供する転職サービス「リクナビNEXT」の自己分析ツールです。
仕事で大切にしている価値観が分析でき、その結果から、自分が「仕事において何を大切にしているのか」を確認できます。さらに、子どもの頃の性格から、隠れた性格の傾向や向いている職種がわかります。
短時間で仕事の価値観や個性を確認したい方におすすめです。
自己分析を行うときの注意点
効果的な自己分析を行うためには、思い込みで決めないことや、長期的な目線で進めていくことが大切です。自己分析を行う前に、注意点を確認しておきましょう。
思い込みで強み・弱みを決めない
自分の性格や特徴を振り返る際は、思い込みや主観に偏らないように注意しましょう。
「今までこうだったから」「きっとこういうはずだから」といった思い込みだけで強みや弱みを決めてしまうと、実際の特徴とずれてしまい、企業選びでミスマッチが生じる可能性があります。
自己分析で大切なのは、自分の過去の経験を集め、自分自身を客観的に分析することです。どうしても主観的になってしまう場合は、第三者にも納得してもらえるような、強みや弱みを裏付ける具体的なエピソードを探してみましょう。
長期的な目線で行う
自己分析は一度やって終わりではなく、就活を通して深めていくものです。企業研究や説明会への参加、面接を重ねるなかで自己理解が深まり、企業選びの軸が変わることもあります。
何度も繰り返し行うことで、自分自身の新たな一面を発見できるかもしれません。一度の自己分析で満足せず、長期的な目線で続けていきましょう。
自分のことがわからない!自己分析に行き詰まったときにやること
就活において自己分析は重要なプロセスですが、自分自身を客観的に分析するのは難しく、行き詰まってしまうことも考えられます。そんなときは、次の3つの方法を試してみましょう。
親や友人などの周りの人に相談してみる
自己分析に行き詰まったとき、まずは親や友人など信頼できる人に相談してみましょう。客観的な意見をもらうことで、新たな視点を得られることがあります。アルバイト先の上司や先輩など、働く姿を見てくれている人に聞いてみるのもおすすめです。
自分のことを知っている人に相談することで、自分では気づいていない強みや特徴が見つかるかもしれません。
周りの人への質問例
- 第一印象はどうだった?
- 第一印象から関わって変わったところは?
- 性格を一言でいうと?
- 長所・短所だと思うところは?
- 改善したほうがいいと思うところは?
- 伸ばしたほうがいいと思うところは?
- 向いていそうな業界、業種は?
- 5年後、10年後、どんな風になっていそうか?
- 自分との思い出のなかで印象的なエピソードは?
- ほかの人に私を紹介するとしたら、どのように説明する?
キャリアアドバイザーや就活エージェントに相談する
キャリアアドバイザーや就活エージェントは、豊富な経験と知識に基づいて、客観的な視点からアドバイスをしてくれます。親や友人よりもさらに客観的な視点からアドバイスをもらえるので、自分では気づかなかった強みや弱みを発見できる可能性があります。
自己分析だけでなく、希望に合った企業や職種を見つけるためのサポートを受けられたり、面接対策のアドバイスをもらえたりすることもあるので、上手に活用していきましょう。
会社説明会やインターンに参加する
会社説明会やインターンに参加して、実際に企業の人と話すことで、自分がどんな仕事に興味があるのかを具体的に考えることができます。
自分自身と向き合うだけでなく、実際の職場の雰囲気や業務内容を体験することで、自分の強みや弱み、価値観を再確認できるため、自己理解が進みやすくなるでしょう。
会社説明会やインターンに参加することは、会社の雰囲気や社風を知れるメリットもあります。
-
合同説明会の探し方と参加するメリット|服装と持ち物・有意義な参加方法を紹介
合同説明会には、就活のモチベーションを高める、知らない業界・企業に対する理解を深められるなどさまざまなメリットがあります。一度に幅広い企業について知れるチャンスであるため、都合が合う方は積極的に参加してみましょう。
続きを見る
-
会社説明会とは?当日の流れや基本マナー、質問のポイントを解説
会社説明会とは、企業が自社を知ってもらうために開催する説明会のことです。会社説明会は、Webサイトなどでは理解できない、独自の情報や先輩社員のリアルな声を聞ける貴重な機会です。気になる業界、企業の会社説明会に参加して、より多くの情報を集めていきましょう。
続きを見る
自己分析を自己PRや志望動機に落とし込むポイント
ここでは、自己分析を自己PRや志望動機に落とし込む際の、具体的なポイントを解説します。
自己PRのポイント
自己PRを考える際、まずは企業が求める人物像を理解することが重要です。企業のWebサイトやパンフレット、採用情報などを参考に、企業理念や事業内容を確認し、自己分析でわかった自分の強みや価値観とマッチするポイントを考えていきましょう。
そのうえで、自分の強みや価値観を具体的に説明し、根拠をつけるための具体的なエピソードを挙げていきます。エピソードは以下の要素のうち、裏付けにふさわしいものを含めることがポイントです。
- 状況:どんな状況に置かれていたか
- 課題:どんな課題に直面していたか
- 行動:課題を解決するためにどんな行動を取ったか
出来事としては一度限りのものだとしても、似たような場面で強みが再現できると思える説明で締めるのがおすすめです。
これらを考えたうえで、自己PRを作成してみましょう。
例文
私の強みは、行動力があることです。大学時代に高齢者施設でのボランティア活動を通じて、これらの強みを発揮する機会がありました。
【状況】
週に一度、施設を訪れ、高齢者の方々と交流する活動を行っていました。
【課題】
活動を始めたばかりの頃は、なかなか高齢者の方々と打ちとけることができず、コミュニケーションに課題がありました。
【行動】
そこで私は、高齢者の方々と、季節のイベントや簡単なゲームを楽しめるレクリエーションを企画・提案しました。施設スタッフと協力し、利用者一人ひとりの背景やニーズを詳しく理解するよう努めました。
【結果】
その結果、高齢者の方々からはたくさんの笑顔が見られ、感謝の言葉をいただくことも増えました。特に、認知症を患っていた利用者の方が、私との会話を楽しみにしていると言ってくれたときは、大きな喜びを感じました。この経験を通じて、前向きに行動することの重要性を再認識しました。
貴社に入社した際も、行動力を活かして、さまざまな業務にチャレンジしていきたいと思います。
-
【例文つき】自己PRの書き方|4ステップで差がつく文章を作ろう!
自己PRでは、企業が求める人物像を把握したうえで「その強みを企業でどう活かせるか」まで伝えることが重要です。この記事では、自己PRの考え方と書き方を詳しく解説します。アピールポイント別の例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
志望動機のポイント
志望動機を作成する際も、まずは企業理念や事業内容、社風などを確認し、企業がどんな人材を求めているのか、どんな課題を抱えているのかを把握しましょう。
そのうえで、自分の強みや価値観と企業のニーズをマッチさせます。企業が求める人物像と、自分の強みや価値観が一致することをアピールできれば、説得力のある志望動機になるでしょう。
例文
貴社の企業理念である「多くのお客様から感謝され、喜ばれ、必要とされることを追求する」という考えに強く共感し、魅力を感じています。
私は大学時代に高齢者施設でボランティア活動を行い、誰かの役に立つことや感謝されることの喜びを学びました。この経験を通じて、多くの人に貢献し、感謝されることが私の大きなモチベーションであると実感しました。
そのため、貴社の環境で、このモチベーションを活かして働きたいと考えております。
企業理念の「多くのお客様から感謝され、喜ばれ、必要とされることを追求する」と「感謝されることがモチベーションになる」という自身の特徴がマッチした志望動機になっています。
-
インターンシップの志望動機は結論から伝える!例文と書き方を解説!
インターンの志望動機の書き方で困っている就活生に向けて、書き方のポイントを解説!フレームワークに沿って書くことで伝わりやすい志望動機を書くことができます。また、200、400文字の文字数別の例文集も紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
-
面接で伝える志望動機の作り方・話し方を例文付きで解説【新卒就活】
面接で志望動機を答えるときは、簡潔に伝えること、具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。エントリーシートと同じエピソードでもよいですが、面接では深掘りして志望した理由を伝えましょう。この記事では、面接での志望動機の答え方の例文を交えて、伝え方のコツを紹介します。
続きを見る
よくある質問
自己分析は何から始めればいいですか?
まずは自分がこれまでどんな経験をしてきたのかを振り返ってみましょう。学生時代の部活動やアルバイト、ボランティア活動など、どんな経験が今の自分を作り上げているのかを分析することから始めます。パソコンやスマートフォンで手軽にできる診断ツールを活用することもおすすめです。
「今すぐ実践できる!自己分析のやり方7選」でも詳しく解説しています。
自己分析で考えたい項目は?
自己分析で考えたい項目はさまざまですが、まずは次の3つを考えてみましょう。
- 強み: 自分が得意なことや周囲から評価されていること
- 弱み: 自分が苦手なことや改善したい点
- 価値観: 自分が何を大切にするのか、どんな人生を送りたいのか
無料でできる自己分析の診断ツールを教えてください。
無料でできる自己分析の診断ツールは、インターネット上で数多く提供されています。例えば、以下のツールがあります。
- リクナビ自己分析ツール
- 適性診断MATCHplus
- 16 Personalities
- 辛口性格診断16
- エムグラム
- CAREER INDEX
- キャリタスQUEST
- 16 TEST
- 適職診断ナビ
- リクナビNEXT適職診断
それぞれのツールの特徴については、「無料でできる!自己分析に役立つ診断ツール10選」で詳しく解説しています。
自己分析をしても強みがわからないときはどうすればいいですか?
親、友人、エージェントなど、ほかの人に相談するのがおすすめです。客観的な意見をもらうことで、自分では気づかない強みや弱みが見えてくることがあります。
「自分のことがわからない!自己分析に行き詰まったときにやること」で詳しく解説しています。
監修者情報
監修者:遠藤 美穂子さん
新卒で東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行、営業店・本部にて法人営業に携わるほか、新人研修講師、採用面接官も経験。
現在はキャリアコンサルタントとして大学での就活支援、キャリア系講義、社会人向けのビジネスマナーやキャリア開発研修などを行っている。
資格:国家資格キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士