命をあずかる医師として 医師を育てる講師として 真摯に向き合うためのスーツ

Leader

05

Kazuhiro
Noma

野間和広スーツ姿 野間和広仕事風景 野間和広インタビュー風景
野間和広スーツ姿 野間和広仕事風景 野間和広インタビュー風景

2024.02.07

SHITATE 60 LEADERSは、
洋服の青山60周年を記念した
オーダースーツ企画です。

Profile

岡山大学病院
消化器外科医/講師

野間 和広

岡山大学医学部消化器外科学講師および食道疾患センター副センター長。手術支援ロボット活用や集学的治療を駆使し、治療困難な患者に対して「患者さんの気持ちに寄り添い、明日の光が見えるよう、最適かつ最善の治療を行う」をモットーに日々治療にあたる。全国でも数少ない、ダヴィンチ手術・食道外科領域メンターサイト(症例見学施設)に認定された同学講師としてはもちろん、全国および各国にて医療指導や手術支援、講演を行っている。2022年、日本内視鏡外科学会・カールストルツ賞受賞。

野間和広profile

フォーマル度 : ★★★☆☆

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About Work

仕事について教えてください

野間和広インタビュー01

明日の光が見えるような医療を

岡山大学病院は西日本エリアでトップクラスの診療規模と術後の合併症の少なさなど含め高い実績を持っている病院で、私は消化器外科医として、食道がんの診察治療にあたっています。それと同時に、岡山大学病院はメンターサイト(症例見学施設)に認定されていることもあり、講師として多くの外科医や医学生たちの育成指導を行っています。他県からも多くの医療者が来られるのでロボット手術を教えたり、学会などで講演を行ったりしています。医師として、講師として2つの役割がありますが、どちらの仕事も大きなやりがいと喜びを感じています。

野間和広業務

例えば、ひとりの外科医に技術を教えると、そのドクターが出会う患者さんにとってプラスになる可能性があるわけです。それは、私は出会うことのない患者さんです。国内だけでなく欧米、インド、中国、タイ、ベトナムなど、各国で私が講演をしたり教えたりすることで、それぞれのドクターが出会う患者さんに笑顔が増えると考えたら、本当に“嬉しい”しかない仕事です。また医学生たちには、「医師というのは、こんなにもやりがいがある、いい仕事なんだよ」ということを伝えたい。それには、若い頃から「いいドクターになりたい」という思いをずっと持ち続け、患者さんの気持ちに寄り添い、真摯に向き合っていけば、自分のなりたい姿になれるんだよ、というひとつの道筋というか軸を伝えたい…これが私の教育論というか、彼らに対する思いですね。

野間和広業務2

私自身がその軸を持てたのは、ドクターになって4年後でした。その頃、外科医が僕を含めて2人しかいない小さな病院に勤めていたのですが、そこで大腸がんの男性患者さんの手術が必要になりました。「どうしたらいい?(新人の)先生に頼っても大丈夫?」と聞かれた時、彼に私が言ったのは、「日本全国には、僕より技術的にはエキスパートの先生はいると思いますが、今、あなたのことを一番考えているのは僕です。責任を持って、全力で手術します」、と。その人の信頼を得るために、己の技術も客観的に評価し、医師としてだけではなく、ひとりの人間として正直に話して納得してもらい、無事に手術を終えることが出来ました。「患者さんに真摯に向き合う。一生懸命、自分が責任を持ってやる」という思いを持って、ひとつひとつ経験を積み重ねてきました。その時目の前の患者さんから逃げなかった、その出来事が原点であり、私のなかで今も持ち続ける“軸”であろうかと思います。

野間和広インタビュー
        3

患者さんというのは、我々に「命を預ける」わけです。それは、通常一生に一度あるかないかです。そのことにドクターとして誠心誠意、愛と情熱を持ってそれにあたる。それには若かろうが技術が未熟であろうが、「一生懸命、真心を持って、あなたの体に触れて手術します」というのが、一番大切だと思います。 今、さまざまな業界で、未来を見据えた観点で人がどう幸せになっていけるか、ということを考える人が増えています。私も医療で人の笑顔をもっと増やしていきたいという気持ちでやっています。きっと、どんな職業でも最終的な思いはみなさん一緒なんだと思います。

About Suits

あなたにとってスーツとは?

野間和広インタビュー02

スーツは、自分と社会を繋ぐもの

30代前半に大学病院に帰局しまだ外来をしていない頃から、シャツにネクタイでした。絶対しないといけないというルールはないんですが、そのスタイルでないと違和感を感じて。ネクタイを締めて家を出たら、そこからはプロフェッショナル。個人・野間和広ではなく、ドクター・野間和広をスタートさせるスイッチが、「ネクタイ・シャツ」なんです。逆に休日はほんとだらしなくて…よく娘に怒られています(笑)スーツをひと言でいうなれば、社会とつながる一番外側のものです。だから、自分の体型など個性に合っていて快適に、うまく社会とつないでくれるスーツを手が届く価格で仕立てられる「SHITATE」のコンセプトはとてもいいなぁ、と思います。

野間和広採寸01

実はこんな風にスーツを着こなしたい、というモデルが10歳上の先輩ドクターにいるんです。それはロボット手術の先駆者であり、先日「情熱大陸」にも取り上げられた、札幌医科大学の竹政伊知朗先生です。講演などで壇上に立っているスーツ姿が本当に恰好良くて。着ているスーツの良さだけでなく、その人自身がにじみ出ているというか。今、出会った頃の先輩の年齢になってみて、やはり自分もそんな風に後輩に見られたいと思いますし、こういう外科医になりたい、という風に思ってくれればいいですね。

Trying On

試着

野間和広オーダースーツ試着01

About SHITATE

SHITATEの感想は?

野間和広オーダースーツ

節目節目にオーダーしたいスーツ

オーダースーツは何回か作っていて、以前「SHITATE」で作ったことも。身体にフィットしてフォルムもいいしとても動きやすかったです。既製品と比べて、長く着ても型が崩れず、だらしなくならない。会う人や家族にも評判が良くて、自分の満足度もかなり高かったです。

野間和広オーダースーツ

今回仕立てていただいたスーツも、本当に着心地がいい!ロロピアーナの生地がシルクのような肌触りですごく気持ちがいいです。新しいスーツを着る時はいつも最初は着心地が硬く、今日もそう思いながら着たんですが、とても柔らかくフィットしています。人工的なストレッチとは全く違い、動くとウールという天然繊維のストレッチが心地良く、全体的にふわっと包まれるような伸縮性という感じで、すっと身体に沿って馴染みます。1歩2歩と歩くほどに気持ちよさ、心地よさが増して、これはすごくテンションが上がりますね! 今回、改めて自分の人生の大事な節目にオーダーしたいと思いました。今40代後半ですが、何年かして後輩を後押しする歳になったら、もっと落ち着いた雰囲気のスーツを。そして50代、60代になれば自分の役割もまた変わっていると思うので、それに合わせたものを着ていきたいですね。

命をあずかる医師として
医師を育てる講師として真摯に向き合うためのスーツ

野間和広オーダースーツ姿01 野間和広オーダースーツ姿02

フォーマル度 : ★★★★★

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洋服の青山の印象を教えてください

Aoyama
impression

以前から洋服の青山さんのブランドを愛用しています

スーツもネクタイも、以前から洋服の青山さんのブランド「HILTON」を愛用しています。上品な光沢がある生地の質感が好きなんです。また、私の人生初めてのオーダースーツは「SHITATE」です。
今まで私の職場でスーツをオーダーする方々は自分より立場が上の先生方で、大体は百貨店で作っていることが殆どという印象でした。でも、青山さんの「SHITATE」はリーズナブルな価格からでも利用できるので、これを機に若い世代のオーダースーツを着る人が増えたらいいなと思います。

Material

今回チョイスした生地

Brand

野間和広着用ブランド

ロロ・ピアーナ(イタリア)

1924年、イタリアにて誕生したテキスタイルブランド。最高級の原料確保に強いこだわりを持っており、現在では生地ブランドとしてだけではなく、オリジナルのスーツやジャケットを展開するファッションブランドとして世界中のセレブリティを虜にしています。

インタビュー:尚 貴範
撮影:桑田 和明 構成・文:大塚 綾
CD:ジャン 光栄

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