ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)とは?おしゃれに着こなすためのポイント
2022.12.08
この記事の所要時間:約6分
スーツで力強い印象を与えたいなら、襟の形に特徴があるホリゾンタルシャツがおすすめです。
しかし、人とは違うシャツを試したいと思いつつ、いつも一般的なレギュラーカラーに落ち着いてしまっているという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ホリゾンタルシャツの特徴や着こなし方、おすすめのホリゾンタルシャツを解説します。
1. ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)とは?
ホリゾンタルシャツとは、襟が水平に近い角度に開いているシャツのことです。
ワイシャツは襟の開きにより以下のように名称が変わります。
- レギュラーカラー=襟の開きが70~90度
- ワイドカラー=100~140度
- ホリゾンタルカラー=180度
- カッタウェイカラー=180度以上
※ホリゾンタルカラーとカッタウェイカラーは区別しない場合もあります。
※襟の角度は目安です。
ホリゾンタルシャツは襟が広がっているため、首周りが太く見えたり、胸板が厚く見えたりと力強い印象となります。
2. ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)の特徴
ホリゾンタルシャツには力強い印象の他にもいくつかの特徴があります。
2-1. ノーネクタイと相性がよい
ネクタイをするときの定番であるレギュラーカラーのシャツは第一ボタンを外すと襟の形状が乱れやすく、だらしない印象にもなりかねません。
これに対しホリゾンタルシャツはもともと襟が開いているため、第一ボタンを外しても立体感を保つことができ、ヨレヨレになることはありません。
クールビズのノーネクタイスタイルには最適といえるでしょう。
2-2. ネクタイの結び目が目立つ
ホリゾンタルシャツは襟が大きく開いているためネクタイの結び目が目立つという特徴もあり、ネクタイ自体の色や柄を強調したいときにも有効です。
ただし、ビジネスシーンで華やかな色のネクタイを付けると華やかなイメージになりすぎてしまう可能性もあるため、普段よりもネクタイの色や柄を考えて全体のコーディネートを整える必要があります。
3. ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)のおすすめ着用シーン
続いて、ホリゾンタルシャツにぴったりな着用シーンを解説します。
3-1. クールビズ
前述のとおり、ホリゾンタルシャツは第一ボタンを外しても形が崩れないので、クールビズのノーネクタイスタイルと相性がよいです。
ネクタイをしない場合は、フォーマル度を保つために無地のホワイトやサックスブルーのホリゾンタルシャツを選ぶとよいでしょう。
クールビズでは襟の形が崩れないボタンダウンシャツを着用する方も多いですが、もともとボタンダウンシャツはポロ競技の観戦中に襟が風でなびかないよう開発されたシャツです。
したがって、ボタンダウンシャツはフォーマルな場での着用を想定されて作られたわけではないため、少しカジュアルな印象を与えることがあります。
そのため、クールビズではフォーマル度が高いホリゾンタルシャツのほうがおすすめです。
3-2. カジュアルシーン
ホリゾンタルシャツはレギュラーカラーのようにかしこまった印象がないぶん、カジュアルシーンで街着としても着用できます。
街着として着る場合は、仕事帰りに見える無地のホワイトシャツを避けるとプライベートな雰囲気に馴染む着こなしになります。
ストライプやチェックなどの柄が入ったシャツを選んだり、素材選びを工夫することで、カジュアルシーンにぴったりなシャツとなります。
3-3. 結婚式
ホリゾンタルシャツは結婚式のようなフォーマルなお祝いの場でも着用可能です。
結婚式でホリゾンタルシャツを着用する場合は無地のホワイトが基本。
素材がシルクであれば光沢が出て高級感のある装いとなります。格式高く、ポケットチーフを挿したりジレを着用したりしてみましょう。結婚式の2次会であれば柄や色が入ったシャツでも問題ありません。
4. ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)を着こなすポイント
ホリゾンタルシャツは襟の幅が広いため、ネクタイを着用する際には注意すべきポイントがあります。
4-1. 太幅のネクタイをあわせる
襟が大きく開いているホリゾンタルシャツに幅が細いネクタイを合わせるとバランスが悪くなります。
一般的なネクタイの大剣の横幅は6~9cm程度のため、9cmくらいの太さがあるネクタイを選べばホリゾンタルシャツにマッチします。
ただし、ネクタイの幅はジャケットのラペル(見頃から折り返した襟の部分)と合わせることもセオリーです。
ラペルの幅とネクタイの幅を合わせるとバランスよく見えます。
襟の開きとネクタイの幅、ラペルの幅のすべてを整えるのはむずかしいですが、全体的に見てバランスがよくなるネクタイを選びましょう。
4-2. ネクタイは「ウィンザーノット」で結ぶ
襟の開きが大きいシャツに対してネクタイの結び目が小さいとバランスが悪く見えます。
そのため結び方は、結び目が大きく横に広くなる「ウィンザーノット」がおすすめです。
ウィンザーノットはクラシカルでエレガントな印象もあるため、フォーマルな席にもおすすめの結び方です。
ネクタイの結び方は「【ネクタイの結び方】初めてでもわかりやすく動画で解説!」でも詳しく解説しています。
あわせてご覧ください。
5. ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)のおすすめアイテム
ひと口にホリゾンタルシャツといっても、色や柄、コーディネートによって印象は大きく変わります。
ここではホリゾンタルシャツのおすすめアイテムやコーディネートをご紹介します。
●基本の無地でホワイトのシャツ
初めてホリゾンタルシャツを購入するのであれば、まずは無地のホワイトが基本です。
クセがないため他のアイテムと合わせやすく、初心者の方にもおすすめです。
このコーディネートでは、スタイリッシュなジャケットを着用してスマート感を出しつつ、ネクタイの結び目をしっかり見せることでかっちりとした印象を与えています。
ネイビーのジャケットとネクタイ、グレーのスラックスを合わせているため少し控えめになりがちですが、ポケットチーフを加えて華やかさをプラスしています。
また、クールビズ用のコーディネートなので、短い靴下を履いて足首を見せることで軽やかさを演出しています。
●柄物ホリゾンタルシャツのノーネクタイスタイル
ネイビージャケットとグレーのパンツを組み合わせた定番のジャケパンスタイルです。
ノーネクタイですが、柄物のホリゾンタルシャツを着用することで全体的に締まった印象になります。
また、ノーネクタイでも襟がヨレず、キッチリとした印象になります。
柄物のシャツはカジュアルな印象ですが、ジャケットやパンツ、シューズなどを無地にすることでフォーマル度を上げているため、全体的なバランスがよく取れたコーディネートです。
ホリゾンタルシャツはノーネクタイとの相性がよいため、クールビズの期間になったら清涼感ある色との組み合わせに挑戦してみてください。
また、下のコーディネートではプルオーバーのシャツを着用しています。
シャツをタックインしなくても、オーバーサイズ気味のシルエットできれいにまとまります。
プルオーバーは服の形でシルエットを作りやすいため、自身の体型に関係なく理想のシルエットを作りやすいです。
6. まとめ
ここまで、ホリゾンタルシャツ(カッタウェイ)をおしゃれに着こなすポイントをご紹介しました。
襟がほぼ水平に開いたホリゾンタルシャツはノーネクタイでも襟が立ち、クールビズでもきっちりとした印象を与えられるアイテムです。
「レギュラーカラーのワイシャツに飽きてきた」「オフィスカジュアルでおしゃれさを出したい」といったときには、ぜひホリゾンタルシャツに挑戦してみてください。