スーツやシャツの汚れとシワへの対処
2023.03.08
この記事の所要時間:約5分
天候の変化、食事、移動などの際、予期せぬトラブルが起こる可能性があります。
トラブルが原因でできた汚れやシワをいいかげんに対処していると、お気に入りのスーツやシャツが台無しになってしまいます。
いざという時の対処を焦らず的確な方法で行いましょう。
1.部分的な汚れ落としのコツ
汚れは大きく分けて、油溶性と水溶性、そして不溶性の3つに分けられます。
シャツやジャケットについてしまった汚れは、時間が経つほどにシミとなり、落ちにくくなってしまいます。
部分的な汚れを落とすための応急処置と洗濯前の前処理をお教えします。
1-1.油溶性の汚れ
- マヨネーズ
- 口紅
- クレヨン
油溶性は、その名の通り、油に溶けるもの。とくに接触しやすいのがマヨネーズや口紅、クレヨンなどになります。
染みこむ速度が他よりもゆっくりですが、一旦染みこむとやっかいな存在に。
早めのケアが肝心です。
その場の応急処置
マヨネーズの場合は、まず乾いた布(ハンカチ、ティッシュなど)で油分を吸い取るようにつまみ取ります。口紅、クレヨンの場合は触れないようにしましょう。
自宅での処理①
ベンジンを含ませたタオルなどでたたくようにして落としていきます。口紅、クレヨンの場合は使い古しの歯ブラシを使用するのもおすすめです。
自宅での処理②
水でしぼったタオルで再びたたき、マヨネーズの場合は自然乾燥、口紅、クレヨンの場合は中性洗剤や石鹸をぬり込み、水をしぼったタオルでしっかり落とします。
1-2.水溶性の汚れ
- ジュース
- コーヒー
- お酒
- しょうゆ
- ソース
- マニキュア
お茶やコーヒーなど、一番身近に接する機会が多いのが水溶性の汚れ。
ジュースやビールなどは比較的簡単に落ちますが、マニキュアの場合は早めにクリーニング店に出したほうが無難です。
その場の応急処置
シミの下にティッシュやタオルなどを敷き、固くしぼった布などでたたき、たたいている布やティッシュに汚れを移します。
自宅での処理①
タオルなどの当て布を下に敷いて、水で固くしぼったタオルでたたいて落とすのが基本。汚れが目立つ場合は、ジュース、コーヒー、しょうゆ、ソースにはアルコールや中性洗剤、ケチャップには中性洗剤もしくはお酢、アイスクリームやジャムには粉末の洗剤をたっぷりめにふり、マニキュアには除光液を使用し、タオルか歯ブラシでたたきます。
自宅での処理②
もう一度、しぼったタオルを使い、「自宅での処理①」で使用したアルコールや洗剤などをきちんと落とします。
1-3.不溶性の汚れ
- 泥
- 血液
泥や血液は溶けない汚れです。
このタイプは非常にやっかいで、なかなか汚れが落ちてくれません。基本的には水分を取りつつ、あとでじっくりしみ抜きをするかクリーニング店に出すのがおすすめ。
その場の応急処置
泥は乾く前に洗剤の溶液につけてもみ洗い、血液はしみの下にティッシュやタオルなどを敷き、洗剤やアルコールを含ませたタオルや歯ブラシでたたいて落とします。
自宅での処理
泥が乾いてしまった場合は、洋服用ブラシや使い古しの歯ブラシなどで大まかな汚れを落とし、洗剤液を含ませた布や歯ブラシでシミをたたくように落とします。血液の汚れががんこな場合は、漂白剤の希釈液につけおきをして洗いましょう。それでも落ちないときは、早めにクリーニング店で相談することをおすすめします。
2.シワへの対処
ここからはシワになりにくいジャケットのたたみ方と、シワ取り方法について紹介します。
2-1.シワになりにくいジャケットのたたみの方
ここではジャケットたたみの方をレクチャーします。
雨や、気温の上昇といった天候の変化でジャケットを脱がないといけない場合をはじめ、普段の移動や出先でも役に立つので、知っておくとストレスが大幅に軽減されます。
背中の縫い目を中心に二つ折りにします。この際、襟を立てておくとベスト。
肩口から袖を引き出すようなイメージで裏地部分を表にします。この際、肩周りの形が崩れすぎないように気をつけましょう。最後に形を整えて上下に折り返せば完成です。
スーツのたたみ方について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
2-2.基本的なシワの取り方
スーツをハンガーにかけて、シワが付いているところを中心に霧吹きを吹きかけます。
ヒジやヒザなどの関節の部分はよく動かすため、シワもできやすい箇所なので入念に吹きかけて一晩自然乾燥させます。
また、ハンディースチーマーやスチーム機能が付いているアイロンを使っても良いでしょう。
3.まとめ
まとめると以下の通りです。
- 油溶性
マヨネーズは乾いた布(ハンカチ、ティッシュなど)で油分を吸い取るようにつまみ取り、口紅やクレヨンの場合は触れないようにしましょう。 - 水溶性
ジュースや醤油の場合、シミの下にティッシュやタオルなどを敷き、固くしぼった布などでたたき、たたいている布やティッシュに汚れを移す。 - 不溶性
泥や血液は水分を取りつつ、つけ置き洗いやしみ抜きをしましょう。それでも落ちない場合はクリーニング店に出すことをおすすめします。
スーツやシャツの汚れとシワへの対処をお伝えしました。
お気に入りのスーツやシャツをより長く着用できるよう、いざという時のケアを覚えておきましょう。