ネクタイの長さに正解はある?長さによって異なる印象について解説!
2022.11.30
この記事の所要時間:約7分
ネクタイを結ぶ際、「どうも長さが合わないな」と感じることはありませんか? 何度試してもしっくりこない場合は、ネクタイ自体の長さが合っていないのかもしれません。
ネクタイは長すぎても短すぎても不格好になるため、正しい長さで着用することが大切です。
そこで今回は、身長別に適切なネクタイの選び方や、ネクタイをより美しく見せるためのコツについて解説します。
1. ネクタイの各部の名称
まずは、ネクタイの各部の名称を覚えておきましょう。
① ノット
ノットとはネクタイの結び目のことです。ネクタイの素材や結び方などによりノットの形や大きさが変化し、与える印象も変わります。
ノットの大きさは、シャツの襟の形により使い分けることが一般的です。
ワイドカラーのように襟の開きが大きいシャツはノットも大きく、レギュラーカラーのように襟の開きが小さいシャツはノットも小さくします。
このようにすると、襟とネクタイのバランスが整います。
② ディンプル
ディンプルは、ノットの下にできるくぼみです。
ディンプルによりネクタイの光沢が強くなり高級感が出ると同時に、立体的に見えるのでVゾーンにメリハリが出ます。
③ 大剣
大剣はネクタイを着用した際に正面になる、太いほうの剣先です。ネクタイの幅といえば、一般的に大剣部分の幅のことを指します。
標準的な大剣の幅は7〜9cmほどですが、近年は細身のスーツが流行しているため、スーツのシルエットに合わせてネクタイの幅も小さいものが好まれる傾向にあります。
④ 小剣
小剣は、ネクタイを着用した際に大剣の背面に位置する細いほうの剣先です。
普段は大剣の後ろに隠れていますが、あえて左右どちらかにずらして小剣を見せる着こなしもあります。
⑤ ループ
ループは、ネクタイを着用した際に小剣を通して、左右にずれないようにするものです。
ブランド名が記載されたネームと呼ばれるタグがループを兼ねていることもあります。
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2. ネクタイの適切な長さは?
続いて、ネクタイそのものの長さや、ネクタイを着用した際の適切な長さについて解説します。
2-1. ネクタイそのものの長さ
ネクタイには、身長や体型により適切な長さがあります。
日本人の平均身長や体重、スタイルに合うネクタイの長さは145cm前後がベストとされています。
この145cm前後という長さをベースに、自分の身長を目安としてネクタイの長さを変えることが大切です。
身長ごとに適しているネクタイの長さは以下のとおりです。
身長の目安 | ネクタイの長さ |
165cm | 140~145cm |
170cm | 145~155cm |
175cm | 155~165cm |
180cm | 160~170cm |
首周りの太さや座高、体重などによっても最適なネクタイの長さは変わるので、あくまで目安として活用してください。
2-2. ネクタイを結んだ際の長さ
ネクタイを結んだ際の長さは、大剣の先端がベルトのバックルにかかる状態が適切とされています。
バックルよりもネクタイが長くなると上半身が長く見えるため、スタイルが悪い印象になってしまううえに、たるんだネクタイがだらしなく見えてしまいます。
一方、ネクタイが短すぎると、たとえスタイルがよくても引き締まって見えない印象になってしまいます。
ベルトのバックル部分に長さを合わせるのはむずかしいものですが、そのためにも、まずは自分の身長に合ったネクタイを選ぶようにしましょう。
それでも長さが合わない場合は、ネクタイの結び方で多少の調整ができます。
3. 初心者でも結びやすいネクタイの結び方
ネクタイには数多くの結び方があります。ここでは、初心者でも簡単なネクタイの結び方をご紹介します。
3-1. プレーンノット
ネクタイの基本であり定番の結び方はプレーンノットです。冠婚葬祭やビジネスシーン、就職活動など、幅広く活用できます。
ワイシャツにはいろいろな襟の形があります。プレーンノットはレギュラーカラーと相性がいいですが、他のほとんどの襟と合わせても違和感はありません。
他の結び方の基本ともなるので、まずはプレーンノットから覚えるとよいでしょう。
3-2. ダブルノット
ダブルノットは、プレーンノットの巻き付けを2重にする結び方です。結び目が大きくなるので、襟の開きが大きいワイドカラーやホリゾンタルカラーなどと合わせるとバランスがよくなります。
一方、生地が厚いネクタイや大剣の幅が広いネクタイでは結び目が大きくなりすぎるため、ダブルノットは避けたほうがよいでしょう。
細身のネクタイを着用するとちょうどよいボリューム感となり、スマートさが出ます。
3-3. セミウィンザーノット
セミウィンザーノットは、結び目がキレイな逆三角形になることが特徴です。
結び目はプレーンノットよりも大きく、ダブルノットよりは小さくなります。程よい大きさになるので、セミワイドカラーやワイドカラーに合う結び方です。
セミウィンザーノットは、ウィンザーノットの簡略型です。
ウィンザーノットは結び目によりボリュームが出るため、ホリゾンタルやワイドカラーなど襟の開きが大きいシャツに合います。
セミウィンザーノットが結べるようになったらチャレンジしてみましょう。
4. ネクタイをより美しく見せるために
最後に、ネクタイをより美しく見せるためのコツをご紹介します。
4-1. ディンプルをつける
先ほど解説したように、ディンプルとはネクタイの結び目の下にできるくぼみです。
ディンプルはVゾーンを立体的に見せてくれるため、Vゾーンにメリハリができ、シルクのような素材であれば光沢感が強く現れます。
しかし、普通に結んだだけではディンプルはできません。ディンプルを作るコツは、大剣を下に引いて結び目を締める前に、ノットの上下から指を入れてくぼみを作ることです。
大剣を下に引っ張りノットを締める際は、ディンプルを押さえて形を保つと着用中にも崩れにくくなります。
華やかな印象になるディンプルは、入学式や結婚式などのフォーマルな場面からビジネスシーンまで幅広く活用できます。
ただし、弔事の際には華やかさよりも控えめな服装が求められます。そのため、弔事ではディンプルを作るのは避けましょう。
4-2. ネクタイピンをつける
ネクタイピンを付けるとネクタイが固定されるため、形が崩れずに常に美しい形を保てます。地面と水平につけることがポイントです。
ネクタイが固定されていればディンプルも崩れにくくなるので、必要以上に首元を気にする必要もなくなります。
またネクタイピンには、ネクタイとシャツが擦れるのを防ぎ、ネクタイの消耗を防ぐ効果もあります。さらに、Vゾーンを華やかにする装飾的な意味合いもあります。
ネクタイピンはビジネスシーンや結婚式など幅広い場面で使用できますが、弔事では光沢がある装飾品はマナー違反です。
喪服と同じようなブラックのネクタイピンであれば着用しても問題ありませんが、あまり身体を動かすことが少ない弔事では、ネクタイピンを付ける意味は少ないといえるでしょう。
ネクタイピンについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
▶ネクタイピンをつける位置を正しく理解している?お洒落につけるためのポイントについて
5. まとめ
ネクタイは、ネクタイそのものの長さとネクタイを結んだときの長さの両方に注意しましょう。
ネクタイの長さが適切でないと、スタイルが悪く見えたり、だらしなく見えることにつながってしまいます。
また、長さだけでなく結び方にも注意することで、ネクタイの魅力はより高められます。
ぜひこの記事を参考に、あなたをよりおしゃれに見せるネクタイの活用法を取り入れてみましょう。