裄丈とはどこ?測り方や袖丈との違い身長別の目安、読み方を紹介
2024.06.03
この記事の所要時間:約7分
「裄丈」とは洋服のどこの部分かご存じですか?
洋服の各部位の名前やご自身に適したサイズを正しく知っておくと、オンラインショッピングや服選びの失敗を減らすことができます。
ここでは、裄丈の測り方、袖丈と着丈の違い、身長別の目安などをご紹介します。
1.裄丈とはどこ?読み方は?
裄丈は「ゆきたけ」と読みます。
首の後ろの中心から肩先を通って、手首の骨が出っ張っている部分までの長さのことです。
袖丈や着丈と比べてややマイナーなサイズ表記ですが、裄丈はワイシャツのサイズ選びでは重要な項目です。
裄丈の長さを正しく知ることで、サイズ選びの失敗をぐっと減らせます。
裄丈は、以前は腕を水平に伸ばした状態で測るのが一般的でしたが、最近は腕をおろした状態で測るのがスタンダードです。
2.裄丈と混同しやすい言葉との違い
裄丈とよく似た言葉に「袖丈」や「着丈」があります。
違いをしっかり理解しておきましょう。
2-1.裄丈と袖丈の違い
裄丈とよく間違えやすいのが「袖丈(そでたけ)」です。
裄丈と袖丈の違いは、主に2つあります。
- 測り始める位置
- 総合的な長さ
袖丈とは、肩先から手首の骨が出っ張っている部分までの長さを指しています。
測り終わるポイントはどちらも手首の骨が出っ張っている部分ですが、裄丈は首の後ろの中心から測り始めるのに対し、袖丈は肩先から測り始めます。
メジャーを最初にあてる位置がそもそも違うため、必然的に総合的な長さも異なります。
つまり、裄丈は肩幅の半分+袖丈の長さになります。
2-2.裄丈と着丈の違い
着丈(きたけ)とは、首の後ろの中心から裾までの長さのことです。
裄丈と着丈の違いは、主に2つあります。
- 測り終わる位置
- 総合的な長さ
測り始めはどちらも首の後ろの中心ですが、裄丈は手首までを測るのに対し、着丈は裾までの長さを測ります。つまり、裄丈は首から腕までを測り、着丈は首から腰辺りまでを測ることになります。
着丈の長さはアイテムにより異なりますが、例えばワイシャツの着丈は、裾がお尻にかかるくらいが目安です。
着丈が足りないワイシャツの場合、ズボンからはみ出て、ビジネスシーンでだらしない印象を与えてしまうことがあります。
適切なサイズを選べるように、裄丈をチェックするときは着丈や袖丈もあわせてチェックしておくと安心です。
以下の記事では、着丈に関してより詳しく解説しています。
3.裄丈の測り方【アイテム別】
ここからは、アイテム別の裄丈の測り方をご紹介します。
3-1.ワイシャツ
ワイシャツの裄丈は、首の後ろの中心(首を曲げたときに少し骨が出てくる部分)から、肩を通って袖先までの長さを測ります。
具体的な測り方は、次の4ステップです。
1.首の後ろの中心にメジャーをあてる
2.肩先にメジャーを伸ばす
3.肩先を基点に、肘に向かってメジャーを伸ばす
4.肘を基点に、手首に向かってメジャーを伸ばす
ワイシャツは、Tシャツやニットのようなカジュアルなアイテムに比べて硬い生地が多いため、より自分の身体に合うサイズ選びが大切です。
「動きやすいほうがよい」「見栄えをよくしたい」という方は、好みにあわせて裄丈+ 1〜2cm程度のワイシャツを選ぶとよいでしょう。
なお、裄丈を測る際には首回りや着丈などのサイズもあわせてチェックしておくとより安心です。
自宅で測るのがむずかしい場合は、店舗で測ってもらう方法もあります。
もちろん『洋服の青山』でも採寸できるので、サイズが気になる方はスタッフにお気軽にお申し付けください。
ワイシャツの詳しい測り方・サイズ選びに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
3-2.ジャケット・スーツ
ジャケット・スーツの裄丈も、基本的にワイシャツの測り方と同じです。
首の後ろの中心から肩をとおり、袖先までの長さを測ります。
具体的な測り方は次の4ステップです。
1.首の後ろの中心にメジャーをあてる
2.肩先にメジャーを伸ばす
3.肩先を基点に、肘に向かってメジャーを伸ばす
4.肘を基点に、手首に向かってメジャーを伸ばす
ジャケットの袖口は、手首辺りにくる長さが一般的です。ワイシャツは通常、裄丈+ 1〜2cm程度の長さを選ぶと見栄えがよいので、スーツのジャケットはそれより短めの丈を選ぶとよいでしょう。
長すぎると野暮ったく、短すぎるとぎこちなく見えてしまうため、袖は手首にぴったりくる長さがおすすめです。
3-3.コート・アウター
コート・アウターの裄丈の測り方も、ワイシャツと基本は同じです。
首の後ろの中心から肩を通って、袖先までの長さを測ります。
具体的な測り方は、次の4ステップです。
1.首の後ろの中心にメジャーをあてる
2.肩先にメジャーを伸ばす
3.肩先を基点に、肘に向かってメジャーを伸ばす
4.肘を基点に、手首に向かってメジャーを伸ばす
コートやアウターは、シャツやニットなどのインナーの上から羽織ることを想定しています。
よって、全体的に余裕を持たせたサイズ選ぶと、小さすぎて着られなかったというような失敗をなくせるでしょう。
3-4.Tシャツ・パーカー
Tシャツやパーカーの裄丈も、ワイシャツの測り方と基本は同じです。
首の後ろの中心から肩を通って、袖先までの長さを測ります。
具体的な測り方は、次の5ステップです。
1.フードをめくる
2.首の後ろの中心にメジャーをあてる
3.肩先にメジャーを伸ばす
4.肩先を基点に、肘に向かってメジャーを伸ばす
5.肘を基点に、手首に向かってメジャーを伸ばす
パーカーの袖丈は、フードを含めないで測るのがポイントです。
フードを含めた状態で裄丈を測ってしまうと正しい数値が測れず、パーカーを着たときのサイズ感に違和感がでてしまう場合があります。
他のアイテムと同じように首の後ろの中心から測れるよう、フードはめくった状態で計測しましょう。
4.裄丈の目安【身長別】
実際に自分で測ってみたものの、「これって短いの? 長いの?」と気になる方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、下記の裄丈表を参考にしてみてください。
サイズ | 衿回り(cm) | 裄丈(cm) |
S | 37 | 80~82 |
M | 39 | 82~84 |
L | 41 | 82~86 |
LL | 43 | 84~86 |
3L | 45 | 84~88 |
サイズ | 衿回り(cm) | 裄丈(cm) |
SS | 35 | 78 |
S | 37 | 80 |
M | 39 | 82 |
L | 41 | 84 |
LL | 43 | 86 |
3L | 45 | 86 |
サイズ | バスト(cm) | 裄丈(cm) |
M | 79~87 | 77 |
L | 86~94 | 80 |
裄丈は腕の長さだけでなく、肩幅にも影響されます。
上記はあくまでも目安なので、自ら測った数値がこの目安とかけ離れているからといって、一概に数値が間違っているとはいえません。
ご自身、もしくは店舗で測ったサイズと上記の目安を参考に、ぜひ今後の洋服選びに活かしてみてください。
5.サイズ選びで失敗しないために裄丈で見るべきポイントは?
最後に、買い物のときに裄丈で見るべきポイントを2つご紹介します。
- ワイシャツはジャケットの裄丈から+1〜2cmの長さにする
- 「肩幅の半分+袖丈」の長さを参考にする
サイズ選びで失敗しないために、ぜひ参考にしてみてください。
5-1.ワイシャツはジャケットの裄丈から+1~2センチの長さにする
裄丈は、ワイシャツのサイズ選びで重要な項目です。
ポイントは、ジャケットと合わせたときに、ワイシャツが1〜2cm程度袖口から見える長さを選ぶこと。
ワイシャツの裄丈に余裕があると、腕や肩周りを動かしやすく、見栄えもよくなります。
また、ワイシャツはカジュアルなアイテムと比べて生地が硬めのものが多いため、裄丈をはじめとしたサイズがきちんとご自身に合ったアイテムを選ぶことで、より快適に着用できます。
なお、袖口から見えるワイシャツの長さはジャケットによっても異なるので、ジャケットの裄丈もあわせて確認しましょう。
5-2.「肩幅の半分+袖丈」の長さを参考にする
前述のとおり、裄丈は「肩幅の半分+袖丈」からおおよその長さを割り出せます。
裄丈は明記されていなくても、肩幅と袖丈が明記されているアイテムは多いので、ぜひこの数値を参考にしてみましょう。
ただし、お店によってはサイズ表記に若干の誤差が生じている場合もあるので、あくまで参考程度と思っておくと安心です。
6.まとめ
袖丈と着丈との違いがわかると、サイズ表記に関してより理解を深めることができ、店舗でのお買い物はもちろん、オンラインショッピングでも安心してアイテムを探すことができます。
裄丈は自宅でも測れますが、むずかしい場合は家族や友人、パートナーに協力してもらうか、お近くの『洋服の青山』にお越しください。