【面接時のマナー】入退室や座り方、服装で押さえておくべきポイントとは
2022.12.09
この記事の所要時間:約9分
就活で避けて通れない関門の一つ。それがエントリー企業との面接です。
模擬面接を繰り返し、受け答えの練習をおこなう方もいらっしゃると思います。
しかし、どれほど素晴らしい回答ができたとしても、基本的なマナーの部分が疎かでは意味がありません。
今回は、面接時に最低限押さえておきたい服装や身だしなみ、面接当日のマナーについて解説していきます。
1. 面接時に気をつけたい服装・身だしなみマナー
株式会社マンダムが実施した調査によると、新卒採用担当者の93.2%が「身だしなみの印象は選考に影響する」と回答しています。
つまり、身だしなみを軽視すると就活生の本来の魅力が伝わりきらない可能性もあるのです。
面接時に気をつけたい服装や身だしなみのマナーを、これを機にしっかり押さえておきましょう。
1-1. 指定がなければスーツスタイルが安心
企業側から特に指定がなければスーツスタイルで望むのが一般的。
ファッション性が高いものや個性的過ぎるものではなく、シンプルな色やデザインの、いわゆる「リクルートスーツ」が適しています。
メンズスタイルの場合、ワイシャツはホワイトが無難。
ネクタイもスーツと同様に派手な色やデザインは避け、落ち着いた印象のものを選ぶとよいでしょう。
レディーススタイルの場合、パンツスタイルでもスカートでもマナーとして問題ありません。
ただしスカートの場合は、椅子に腰かけたときの丈感を考慮し、あまり短すぎないように注意が必要です。
また、性別を問わず、体型にフィットしたサイズ感とシワや汚れのない清潔感に気を配りましょう。これからスーツを新調する場合は、ぜひ試着をしたうえで購入するようにしましょう。
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1-2. 髪型は清潔感が大事
前述の調査で、面接時に学生の清潔感を判断するポイントとして最も多くの回答を集めたのが「髪型」でした。
「就活の際はこうでなければならない」といった特定の髪型はありませんが、メンズスタイルの場合は、ワックスやジェルなどの整髪料を使用しセットすると、すっきりと爽やかな印象になります。
レディーススタイルにおいては、ショートカットの場合はメンズスタイル同様にワックスなどで丁寧にセット、セミロング~ロングヘアの場合は結んだほうが表情が見えやすいため明るい印象を与えられます。
いくら髪型の縛りがないからといって、派手過ぎるカラーリングや前髪が伸びきって表情が見えない状態では、清潔感が損なわれる場合があります。
1-3. かばんはビジネスバッグを選ぼう
面接では、服装や身だしなみだけでなく持ち物にも気配りが必要です。
持参するかばんはビジネスバッグを選ぶのが面接でのマナーとなります。
一般的なビジネスバッグで問題ありませんが、「リクルートバッグ」と呼ばれるものであれば安心です。
カジュアルなリュックやボディバッグのようなかばんは控えたがほうが良いでしょう。
スーツ専門店やショッピングセンターでは、リクルートスーツとバッグが揃う「就活コーナー」が設けられているケースもあるため、これから購入する方はチェックしてみましょう。
1-4. 時間チェックは腕時計
面接時の時間は腕時計でチェックするのがマナーです。
ポケットに忍ばせたスマートフォンをのぞき見するようなことはできるだけ避けるようにしましょう。
数千円程度で購入できる腕時計で問題ないため、ビジネスシーンに適したシンプルなデザインの腕時計を準備しておきましょう。
ブランドの主張が強過ぎるものや派手過ぎるもの、カジュアル過ぎるものは避けたほうが安心です。
1-5. オンラインでも服装・身だしなみは大事
コロナ禍によりオンライン面接を導入する企業も増えていますが、対面同様に服装や身だしなみなどのマナーは重要視されています。
オンライン面接で念頭に置かなければならないのは、「画面に映るものがすべて」ということです。
面接官には就活生の上半身しか見えていないため、画面上から得られる映像や音声などの少ない情報だけで面接官は就活生を評価することになります。
与えられる情報量が減るからこそ、マナーにはより注意を払わなければなりません。
2. 訪問・受付時のマナー
面接というと、面接会場での振る舞いや受け答えにばかり気を取られがちかもしれません。
しかし、面接は自宅での準備の時点から始まっているともいえます。ここでは面接で企業を訪問する際に覚えておきたいマナーについて2つのポイントをご紹介します。
2-1. 時間には余裕を持って行動
面接に遅刻するのは厳禁です。時間に余裕を持って行動するようにしましょう。
具体的には面接の10分~15分前には企業に到着し受付を済ませるようなイメージです。
あらかじめ余裕を持って行動していれば、公共交通機関の遅延などの突発的なトラブルが起こっても焦らずに行動できます。
ただし、受付を済ませるのがあまりに早過ぎると対応する企業担当者に迷惑がかかる恐れがあるため注意しましょう。
2-2. 社員の方がいたら挨拶を忘れずに
面接先企業の社員の方を見かけたら、必ず挨拶するようにしましょう。
一見不必要な行動に思うかもしれませんが、そうした行動や印象が採用担当者に伝わる可能性もあります。また、あなたが挨拶をした社員の方は、将来あなたの先輩や上司となる方かもしれません。
直接的に面接をおこない最終的な合否を判断するのは採用担当者や経営層ではありますが、こうしたことを踏まえ、ひとつひとつ丁寧に行動しましょう。
3. 面接会場へ入室する時のマナー
面接官と初めて対面するタイミングとなるのが、面接会場に入室する時です。
入室時の印象はその後の面接そのものにも影響するため、気持ちを引き締めて臨みましょう。
3-1. ノックは3回
面接場所に入室する際には必ずノックをします。
ノックの回数は2回のイメージが強いかもしれませんが、ビジネスシーンでは3回が正解です。
ただし、世界標準公式マナーにおいては4回と定められていることから、3回もしくは4回が適していると覚えておきましょう。
3-2. ドアを閉めるときは静かに
室内の面接官からの応答を確認後、ワンテンポ置いてから入室します。
そして、ドアを閉める際には身体ごと振り返り両手で静かに閉めます。後ろ手で閉めるのはマナーとしてふさわしくありません。
3-3. 基本は下座に座る
入室したら出入り口に近い下座に座りますが、面接官から案内を受ける前に着席するのはマナーとしてよくありません。
「どうぞお掛けください」と声かけをもらってからにしましょう。
3-4. オンラインでも気を緩めずに
オンライン面接の場合は、Web会議システムの開始ボタンを押した瞬間が入室のタイミングです。
ノックや座る位置に注意を払う機会はありませんが、面接を滞りなく進められるような事前準備として、あらかじめ画角や照明、音声などを最適な状態に調整し、落ち着いて面接を受けられる周辺環境を確保しましょう。
4. 面接時のマナー
面接本番では、「面接官から何を聞かれるのだろう」と質問内容に気を取られがちです。
何を答えるかはもちろん重要ですが、以下の2つのポイントに気配りができればあなたの印象はよりアップするはずです。
4-1. はっきりと相手の目を見て話す
面接官と会話する際には、はっきりと相手の目を見て話しましょう。当たり前のマナーではありますが、相手を直視するのがどうしても苦手という方もいると思います。そのような場合は、相手の首元や鼻、ネクタイなどを見るとよいでしょう。
もし面接官が複数人いて、それぞれの席に間隔がある場合は、話している面接官に軽く身体を向けるようにしましょう。きちんと話を聞いている姿勢が相手に伝わります。
4-2. 名刺を受け取るときのマナー
企業によっては面接官から名刺を受け取る場合もあります。
その際には、「ありがとうございます、頂戴いたします」とお礼を伝え両手で受け取り、軽く一礼しましょう。受け取った名刺は、名刺入れや手帳に挟んで丁寧にしまいます。
5. 退室時のマナー
一通りの面接が終了しほっと一息......という気持ちはわかりますが、退室するまで気を抜いてはいけません。
最後までしっかりとマナーを心得た振る舞いを心がける必要があります。
5-1. 立ち上がる前にお礼
面接終了後、立ち上がる前には、面接官に対してお礼を述べましょう。
「本日はお忙しい中、面接のお時間を頂戴し誠にありがとうございました」といった内容で問題ありません。
5-2. 必ず挨拶をしてから退室する
その後、立ち上がってドアに向かい退出しますが、その際にも挨拶は欠かせません。
ドアの前で面接官のほうへ向き直って立ち止まり、「失礼いたします」という言葉とともに一礼します。入室時と同様、ドアの開閉は丁寧におこないます。
6. オンライン面接で押さえておくべきポイント
前述のとおりオンライン面接を導入する企業も増えていますが、対面の面接とはまた異なるマナーが必要です。以下のポイントをあらかじめ確認しておきましょう。
6-1. インターネット回線やアプリの使い方を事前にチェックする
オンライン面接では、インターネット回線に繋がらなくなった、アプリの使い方がわからず手間取ってしまう、などのトラブルが起こりがちです。
面接本番で本来の実力を発揮するためにも、インターネット回線やアプリの使い方を事前に把握しておくことが大切です。友だちや家族に協力してもらい、事前にテストしておくようにしましょう。
6-2. 顔がよく見えるよう明るい場所を選ぶ
オンライン面接では、”画面映え”を意識することが大切です。部屋は明るくても、モニター越しでは顔が暗く映ってしまうことがあります。
部屋の中でも、場所によって明るく映る場所と暗く映る場所があります。
しっかりと事前にテストを行い、画面越しでも顔が明るく映る場所を把握するようにしましょう。
もし、顔映りが気になる場合には、卓上ライトなどの導入も検討してみましょう。
6-3. 雑音が入らない静かな場所を選ぶ
オンライン面接では、周りの雑音がマイクに入ってしまうことがあります。
雑音が入ってしまうと、声が聞き取りにくくなってしまい、自分の受け答えがしっかりと伝わらなくなる可能性があります。
そのため、面接時には、雑音が入らない静かな場所を選ぶようにしましょう。
また、自宅で面接を受ける場合には、家族に面接の時間を事前に伝えておき、集中して面接を受けることができるようにしておきましょう。
6-4. スマートフォンではなくPCを利用する
面接時には、相手の目を見ながら受け答えをすることが大切です。オンライン面接では、モニターばかりを見ていると伏し目がちになってしまうため、できるだけ目線はカメラのレンズに合わせるようにしましょう。
スマートフォンでは、カメラに目線を合わせにくくなるため、できるだけPCを使って面接を受けることがおすすめです。
7. まとめ
面接では「いかに面接官に受け入れてもらえる受け答えができるか」に注視しがちになるかもしれません。
しかし、面接官はそれ以前に、就活生が周囲への気遣いができる方か、大人として一般的なマナーを持ち合わせているかをよく見ています。
自分の言動が相手にどのような印象を与えるかを意識しながら、適切なマナーを心がけましょう。