オーダースーツの裏地の選び方|失敗しない4つのコツも知っておしゃれに着こなそう

この記事の所要時間:約8分

「スーツを買うのに、裏地にこだわる必要があるのかな」
「普段は見えないものだし、必要性がいまいち分からない」

スーツの裏地に関して、そのように考える方は多いのではないでしょうか。ジャケットのデザインにこだわる方は多いものの、裏地にまで注目する方は少ないかもしれません。

本記事では、裏地が必要な理由をはじめ、選び方やオーダーする際のコツなどを詳しく解説します。裏地は、スーツの印象を大きく左右する重要な要素の1つです。こだわりの1着を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. オーダースーツに裏地が必要な3つの理由

ジャケット

オーダースーツを作るうえで、裏地は欠かせない存在です。ここでは、裏地が必要な理由を解説します。

1-1. 着心地よく快適に過ごせる

首元がすっきりすることで抜け感がでる

スーツは、裏地を施すことによって、着心地の良さと快適性が大きく向上します。なぜなら、裏地にはシャツとジャケットが触れたときに発生する摩擦を和らげる効果があるためです。

ジャケットに裏地がないと、着脱の際、シャツの袖や背中の部分がひっかかりやすくなってしまいます。しかし、裏地があれば、シャツがジャケットに張りつくことなく、スムーズに着脱できます。

オーダースーツの裏地は単なる内装ではなく、長時間の着用でも快適に過ごせるようにする役割があるのです。

1-2. ファッション性を高められる

オーダースーツでは、さまざまな種類の裏地を選択できます。それによって、ファッション性を高められます。

例えば、大人っぽくエレガントな雰囲気を演出したい場合は、シルクのような、なめらかな質感の裏地を選ぶとよいでしょう。シルクは肌ざわりが上質で高級感があり、スーツ全体の品格を高めてくれます。

ストライプやチェックなどの裏地を選べば、スーツを着た際にちらりと見え隠れすることで、おしゃれな印象を与えられます。

自分好みの素材感や柄を選び、自分らしいスーツスタイルを作り上げてみませんか。

1-3. 型崩れや汚れを防いでくれる

※画像はイメージです

裏地が必要な理由の1つとして、型崩れや汚れを効果的に防ぐことが挙げられます。裏地をつけることでジャケットに厚みが増すと、生地同士の摩擦を和らげられます。その結果、着用を重ねてもスーツの形状が保たれ、きれいな状態を長く維持できるのです。

また、吸汗性の高いレーヨン素材などを選ぶと、汗による染みや汚れの付着を抑えられ、結果的に生地が長持ちします。

裏地は、単なる見映えの演出だけでなく、耐久性と機能性を兼ね備えているのです。長く大切に着たいスーツこそ、裏地の存在は必要不可欠です。

2.オーダースーツの裏地選びで個性を引き出す方法

オーダースーツでは、裏地のデザインや素材を自由に選択できるため、自分らしい個性を演出できます。ここでは、実際に裏地の種類や色をどのように選べばよいのかを紹介します。スーツをオーダーする際の参考にしてみてください。

2-1. 付け方の種類で選ぶ

裏地の付け方には、下記の3種類があります。

種類特徴
総裏スーツの内側全体に裏地が施されているタイプ。
春、秋、冬に適している。
背抜き背面部分の裏地を外したタイプ。
暑くなりかけた初夏の時期に適している。
半裏背抜きよりもさらに裏地面積を小さくしたタイプ。
暑さの厳しい時期に適している。

裏地を選ぶときは、スーツを着用するときのシーズンを意識して、付け方にも注目してみましょう。

2-2. 色や柄で選ぶ

次に、色や柄で選ぶ方法を紹介します。

シーン別おすすめの色
ビジネスシーンで着たい落ち着いた雰囲気を演出できる色がおすすめ。
・チャコールグレー
・ダークブラウン
・ネイビーなどのダークカラー
カジュアルに着こなしたいファッションのアクセントになる明るめの色がおすすめ。
・オレンジ
・ピンク
パーティーで着たい上品で華やかな雰囲気を演出できる色がおすすめ。
・ボルドー
・ライトグレー(シルバー寄りのもの)
・ベージュ(シャンパンゴールド寄りのもの)

裏地に人気の柄としては、ペイズリーストライプチェックなどが挙げられます。ペイズリー柄は落ち着いた大人の雰囲気を醸し出し、ストライプ柄は洗練されたスタイリッシュな印象を与えます。一方でチェック柄は、カジュアルでクラシカルな雰囲気を演出したいときに最適です。

スーツ着用の目的に合わせ、自分だけの特別な裏地にこだわってみましょう。

2-3. 素材で選ぶ

次に、裏地に使われる主な3種類の素材を紹介します。

種類特徴
合成繊維
(ポリエステル)
3種類のなかでは価格が一番安い。
耐久性が強く、メンテナンスが簡単。
通気性や吸湿性がやや劣りがちなため、
夏場は蒸れが気になる可能性がある。
天然繊維
(シルク)
3種類のなかでは価格が一番高い。
吸湿性に優れ、なめらかな肌ざわりが心地よい。
耐久性は弱いが、高級スーツにふさわしい仕上がりになる。
再生繊維
(レーヨン、キュプラ)
価格はポリエステルとシルクの中間程度。
天然繊維を加工したもので、シルクのようななめらかさ
と合成繊維の耐久性を兼ね備えている。

一般的に、スーツの裏地として広く使用されている素材は、ポリエステルとキュプラといわれています。用途や予算に応じて、最適な素材を選びましょう。

2-4. 織り方で選ぶ

最後に、裏地の織り方として採用されている主な5種類を紹介します。

種類特徴
平織りたて糸とよこ糸が直交する、最も基本的な織り方。
表面がなめらかで均一な質感のため、プリントに適している。
摩擦に強い。
朱子織複数本のたて糸と、1本のよこ糸をずらしながら織る織り方。
交錯点が少ないため、なめらかな質感で、高級感が出る。
主にサテン生地の織り方として知られている。
摩擦に弱い。
綾織たて糸とよこ糸を5本以上組み合わせて織ることで、
美しい斜めの縞模様が生まれる。
落ち着いた上品な雰囲気を出すのに適した織り方。
摩擦に弱い。
甲州織山梨県発祥の、高密度に織り上げられたブランド生地。
ネクタイなどの小物に採用されている織り方。
優れた強度と美しい光沢感が特徴。
ジャカード織り複雑な柄を生地そのものに織り込む手法。
プリントされた生地に比べ厚みがある。
アクセントとなる複雑な柄が再現しやすい。

これらのように、裏地の織り方にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴を活かすことで、自分らしい個性あふれるスーツスタイルを実現できるでしょう。

3. オーダースーツの裏地選びを失敗しないためのコツ

オーダースーツの裏地選びを失敗しないためには、いくつかのコツがあります。適当に選んで後悔しないためにも、ぜひ参考にしてみてください。

3-1. 着用シーンに合わせた色にする

オーダースーツの裏地選びで重要なポイントの1つは、着用シーンに合わせて色を選ぶことです。これは、裏地の色1つで、周りに与える印象が大きく変わってしまうためです。

ビジネスシーンで着用するのであれば、落ち着いたネイビーやグレーなどのダークトーンの色合いがおすすめです。誠実な印象を与えられるため、オフィスでのミーティングや商談などで着用するときに最適といえるでしょう。

結婚式などの特別な日のパーティーでは、ボルドーやゴールドなどの華やかな色の裏地がおすすめです。高級感のあるおしゃれなイメージを演出できます。

3-2. 表の生地と同系色にする

オーダースーツの裏地選びで失敗しないためのもう1つのコツは、表の生地と同系色の裏地を選ぶことです。これにより、スーツ全体の統一感が出て、より洗練された仕上がりになります。

例えば、ネイビーのスーツ生地ならば、トーンを暗くしたダークネイビーの裏地がおすすめです。同系色にそろえることで、スーツ全体に高級感や重厚感を演出できるでしょう。

全く違った色味を選んだり、柄物同士を合わせたりしてしまうと、見た目にもうるさい印象になってしまい、おしゃれなスタイルとはかけ離れたものになってしまいます。

裏地の色選びに悩んだときは、柄物同士を合わせるのを避け、同系色で品よくまとめることを意識しましょう。

3-3. 季節に合わせた色にする

オーダースーツの裏地選びを失敗しないためのさらなるコツは、季節に合わせた色を選ぶことです。季節感のない色味の裏地だと、ちぐはぐな印象を与えてしまい、おしゃれとはほど遠いスタイルになってしまいます。

夏場にはライトトーンの裏地がおすすめです。爽やかなブルー系の裏地を選ぶと、スーツ全体に涼しげな印象が漂います。ビジネスシーンはもちろん、カジュアルなシーンでもスタイリッシュに着こなせるでしょう。

一方、寒い季節にはダークトーンの裏地がマッチします。ネイビーやチャコールグレーといった深みのある色調を選べば、エレガントな上品さを演出してくれます。

3-4. 表の柄と違う柄にする

オーダースーツの裏地は、表と異なる柄を選ぶことで、おしゃれ上級者の着こなしが可能になります。

例えば、表生地がシンプルな無地の場合、裏地にはストライプを選んでみましょう。ジャケットを着脱したときなどに個性的な柄が見え隠れすることで、おしゃれな人だと印象付けられます。

表生地に柄物を使っている場合は、裏地をシンプルな無地にするのがおすすめです。表のアクセントを邪魔せず、スーツ全体の上品な印象を壊さずに済みます。ビジネスシーンでも活用しやすいでしょう。

4. まとめ

本記事では、裏地の重要性や選び方、オーダーする際の失敗しないコツを解説してきました。

スーツは、裏地の選び方一つで印象が大きく変わります。色や柄、織り方などのさまざまな選択肢を、自身のファッションスタイルやシーンに合わせて活用することが大切です。

Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」なら、豊富な生地と魅力的なカスタマイズで、理想のスーツを仕上げられます。どのような裏地を選べばよいか分からない方も、スタッフに相談しながら自分だけのこだわりの1着を手に入れられます。

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