パターンオーダースーツとは?フルオーダーとの違いやパターンオーダーの魅力
2022.12.20
この記事の所要時間:約7分
オーダースーツというと、老舗の紳士服店でビシッと決めたスタッフにお願いして作る高価なスーツを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そのようなフルオーダースーツとは異なり、初心者でも気軽に楽しめるものとしてパターンオーダースーツが挙げられます。
今回の記事では「オーダースーツに興味や憧れはあるけれど、初めからフルオーダーは……」といった方でも気軽に楽しめるパターンオーダーや、イージーオーダーなどのオーダー方法を、フルオーダーとの違いや魅力に触れながらご紹介します。
1. パターンオーダースーツとは?
まず、パターンオーダースーツとはいったいどのようなものなのでしょうか。
他のオーダースーツとの違いも含め解説いたします。
1-1. フルオーダーとの違い
伝統的なオーダー方法であるフルオーダーとパターンオーダーの違いを簡単に見ていきます。
下記の表をご覧ください。
パターンオーダー | フルオーダー | |
生地選び | 可能 | 可能 |
型紙 | サンプル型紙から補正 | 体型補正+くせ取り |
縫製 | 機械補正 | 手縫い |
納期目安 | 2~3週間 | 2ヵ月 |
価格 | 3万円~ | 10万円~ |
最も異なる点はやはり価格です。
この価格はあくまで概算ですが、1着のフルオーダースーツを作る費用で約3着のパターンオーダースーツが作れてしまいます。
パターンオーダーは機械縫製であるのに対してフルオーダーは時間も技術も要する手縫い仕上げとなるため、価格もその分上がってしまうのです。
また型紙に関しても、一人ひとりの体型を正確に採寸して型紙を取るフルオーダーに対し、パターンオーダーはサンプル型紙(ゲージ服)からの補正となります。
各メーカーがベースとして持っている型紙を使い、身丈や袖丈などを体型に合わせて補正する方法です。
2. パターンオーダースーツのメリット
フルオーダーとパターンオーダーの異なるポイントについて見ていただきましたが、さらにパターンオーダースーツについて深掘りしてみると、以下のようなメリットが挙げられます。
2-1. 低価格でオーダースーツが作れる
安さだけを求めてフィットしているとはいえないスーツを着回すのか、少しでも愛着を持って袖を通すことができるスーツでビジネスに取り組むか。
オーダースーツから得られるモチベーションや充実感は、単にお金で測れるものではありません。
パターンオーダーの一番のメリットはそんなオーダースーツが低価格で手に入ることです。
2-2. オーダーなのに気軽に作れる
スーツをフルオーダーで作る際には、採寸から調整、その後の仮縫い、さらに微調整と工程を重ねるため、手間と時間がかかります。
一方のパターンオーダーでは、カウンセリングや採寸などを合わせても1時間程度で済み、初めてオーダースーツを作る方でも手軽に注文ができます。
また、インターネットで事前にオーダーシミュレーションができたり、一度採寸してオーダーしておけば2回目からはスマートフォンやWebサイトからオンライン注文もできるというメリットもあります。
3. パターンオーダースーツの相場はどれくらい?
パターンオーダースーツの相場はメーカーによりさまざまで、平均的には約3〜5万円と言われています。
ただし、稀にフルオーダーのような手縫い仕上げのものがあったり、高級アパレルブランドの場合はそもそもの既製スーツ自体が高価であることで、パターンオーダーも高めに設定されているケースがあります。
「パターンオーダー=安いオーダースーツ」とは言い切れない場合があることも覚えておきましょう。
4. パターンオーダースーツを作るときの流れ
パターンオーダースーツの認識が深まったところで、実際に作る際の流れを解説します。
4-1. カウンセリング
最初におこなうのはカウンセリングです。
店舗にて専門のスタッフに相談をし、どういったスーツにしたいのか具体的なイメージを伝えます。
オーダーする際のポイントは、自分の理想像をわかりやすく伝えることです。
初めてオーダーする場合はわからないことも多く不安に思われるかもしれませんが、プロのスタッフですので、遠慮なく相談してみましょう。
4-2. 生地の選択
次のステップは生地の選択です。
オーダースーツの醍醐味ともいえるものでしょう。
生地の種類は非常に多く、なかなか決められない可能性もあります。迷った場合にはスタッフに遠慮なく相談しましょう。
また、最終的なスーツの価格は生地の値段が占める部分も大きいので、生地の柄や素材とともに価格はチェックしておきましょう。
4-3. 型紙選択・採寸
生地を選んだら、次は型紙を選びます。
パターンオーダーの型紙は、すでに用意されているゲージ服を実際のスーツに見立てて身体に着せることで、ざっくりとしたシルエットをつかんでいきます。
型紙が決まればいよいよ採寸です。型紙をベースに微調整しながら採寸します。
もし「異性に採寸されるのはちょっと……」と思われる方は、事前に同性のスタッフに担当してもらえるようお願いしておくと安心でしょう。
4-4. オプションの選択
採寸が終わったら、スーツのディテールを決めるオプションを選びましょう。
AMFステッチや本切羽など、オプションの選択次第では見栄えが大きく変わり、機能性が向上することもありますのでこだわりがいのあるポイントです。
ある程度のセンスや経験値も必要となりますので、もし不安な場合はスタッフのプランを参考にしてみましょう。
オプションまで選択が終われば、あとはもう仕上がりを待つだけ。支払いを済ませ、受け取りの日まで待ちます。
スーツのオプションやデザインについてはこちらの記事「スーツをおしゃれに着こなすために抑えておきたいポイントを徹底解説」で紹介していますので、あわせてご覧ください。
4-5. 完成・受け取り
スーツが完成したら、受け取りです。受け取りの際には必ず試着をおこないましょう。
複数着オーダーされた場合は極力すべてを試着し、確認するようにしてください。
生地によっての着用感や、仕上がりの微妙な差があります。
気になる点がありましたら、スタッフに相談をしましょう。
5. パターンオーダースーツを選ぶときのポイント
最後に、パターンオーダースーツを選ぶ際に大切にしたいポイントを2つピックアップします。
5-1. サイズだけでなく生地にもこだわる
オーダースーツというとサイズや形にばかり関心がいきがちですが、せっかくのオーダーですので生地にもこだわりたいところです。
特におすすめしたいのはイタリア、ビエラ地区の生地。
ビエラ地区はイタリアのなかでも数少ない軟水が出る地域ということから発色のよいきれいな生地が作られます。
例えば名門服地ブランドとして知られるロロ・ピアーナの生地は、エレガントな質感と遊び心が感じられる色使いが魅力です。
品質・価格ともに最高級クラスを誇ります。
ロロ・ピアーナと双璧をなすブランドとして知られるゼニアは、最高級かつ天然素材のみを原材料に使用するポリシーを貫いています。
ビジネスに焦点を当てた質感や機能性が目を引き、それでいて高級感を一目で感じられる生地ブランドです。
カノニコは、軽く滑らかな肌触りで美しい光沢感が特長です。
幅広い価格帯を持ち、ハイブランドのスーツから日本の有名セレクトショップのスーツまで、多くのメーカーで使われています。
レダはベーシックなものから華やかなものまで幅広く、展開されている価格帯も供給先も多く、世界中で高く評価されているブランドです。
5-2. 保証期間を調べる
お店の規定にもよりますが、保証期間内であれば、納品時には気付かなかったほつれや穴などの故意でない不具合は無償で対応してもらえるケースが多くあります。
もし心配であれば、補償期間の有無や長さを事前に確認しておきましょう。
洋服の青山では、パターンオーダースーツの再補正の対応が可能です。
お渡しから1年間は微調整や対応可能な範囲での修理を無償で承ります。
なお、過度な体型の変化や故意による損傷等でのご依頼に関しては、お断りさせて頂く場合や有償でのご対応になる場合もあります。
6. パターンオーダースーツを作るならQuality Order SHITATEがおすすめ
ここでは、オーダースーツについて、特にパターンオーダースーツの魅力に触れながら、昔ながらのフルオーダーとの違いも合わせてご紹介しました。
もし、オーダースーツにご興味があり、「パターンオーダースーツから試してみよう」と思われた際は、『洋服の青山』のオーダースーツサービス「Quality Order SHITATE(クオリティーオーダー・シタテ)」をご利用されてみてはいかがでしょうか。
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