入学祝いのお返し(内祝い)って?送る際のマナーやルールを解説
2022.11.30
この記事の所要時間:約6分
お子様の入学祝いをいただいた際、お返しに何を贈ればよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、入学内祝いの意味や、贈る時期、ギフトの相場や喜ばれる定番ギフトについて解説します。
あわせて入学内祝いとして贈ることは避けるべきタブーの品物についても解説します。
1. 入学祝いのお返し(内祝い)とは?
まず、入学祝のお返し(内祝い)とはどのようなものなのでしょうか。
1-1. 内祝いとは
そもそも内祝いには「自分の幸せをお裾分けする」という意味があります。
時代の流れとともにその意味合いは少しずつ変化し、現在ではいただいたお祝いのお返しとして送られるようになっています。
1-2. そもそも入学祝いのお返しは必要?
相手との関係性にもよりますが、入学祝いのお返しとなる入学内祝いは贈るのが一般的なマナーとされています。
しかし、入学祝いはお子様へのお祝いであり、入学内祝いはお子様から贈られるお返しになります。
その意味から、入学祝いへのお返しは不要とするケースも多いようです。
1-3. 入学祝いのお返し(内祝い)が必要ない場合
入学祝いへのお返しが不要なケースとして、まずは両親や親戚から「お返しは不要」と言われた場合が挙げられます。
また地域の慣習としてお返しを不要とするところもあるようです。
一方、喜びのお裾分けという本来の意味を尊重し入学内祝いを用意することを常識とする地域もあるので、慣習はあらかじめ確認しておくと安心です。
2. 入学祝いのお返し(内祝い)のマナー
入学祝いのお返し(内祝い)にはマナーがあります。
お返しとして好まれやすい定番品もご紹介するため、失礼にならず、かつ喜んでもらえるようなものを選びましょう。
2-1. 相場金額
入学祝いのお返しの相場は、いただいたお祝いの1/3から半額程度を目安として用意するのが一般的です。
また、いただいたお祝いよりも高価なものを贈るのは失礼にあたるのでNGです。
2-2. 贈る時期
入学祝いのお返しを贈る時期は、入学式から1ヵ月以内を目安にします。
入学祝いは入学式前までに贈られる場合があります。
しかし、入学祝いのお返しは無事入学式を済ませたことの報告も兼ねているため、入学式より前に贈らなくても問題ありません。
入学式が終わったらあまり日を空けず、1ヵ月以内を目途にお子様と一緒に訪問します。
相手が遠方に住んでいる場合や訪問がむずかしい場合は、お子様が書いたお礼状や入学式の写真などを同封して贈るとよいでしょう。
1ヵ月を過ぎてしまった場合は、遅れたことに対するお詫びのメッセージも一緒に添えましょう。
また、もし早いタイミングで入学祝いをいただいた場合や、内祝いの用意に時間がかかってしまう場合は、お祝いを受け取った報告やお礼状だけでも先に出しておきます。
2-3. のしについて
入学内祝いはフォーマルな贈答品のため、「のし」をかけます。
入学内祝いにつける「のし」は以下の点に留意しましょう。
- 水引は紅白の蝶結びを選ぶ
- 表書きは「内祝」もしくは「入学内祝」
- 水引きの下段はお子様の名前
入学は慶事にあたるので水引の色は紅白のものです。また、入学内祝いのようなお祝いは何度あってもよい祝い事です。
そのため、何度も結びなおせる「蝶結び」のものを選びます。
「のし」の上の表書きは「内祝」もしくは「入学内祝」と記載し、水引の下段はお子様の名前を書き、包装は内のしを選択します。
なお、これらの記載方法はあくまで一般的なものであり、地域差があることに留意しましょう。
また、いただいたお祝いへの感謝の気持ちを伝えるため、入学内祝いを贈る時もしくは事前のタイミングでお礼状も送ります。
メールやメッセージアプリなどで送るのではなく、書面で送りましょう。
2-4. 好まれやすい定番品
入学内祝いの好まれやすい定番品としては以下のようなものがあります。
- お菓子や石鹸などの日用品および消耗品
- カタログギフト
- お米
- 商品券・ギフトカード など
贈る側のこだわりの品や、名前や写真が入ったギフトなどのような結婚内祝いや出産内祝いに見られる品は、入学内祝いではあまり一般的ではありません。
また、同じものを一律に贈るのではなく、相手の関係性や年代などで贈り分けをするとよいでしょう。
たとえば、祖父母にはスイーツやご当地グルメ、友人にはコーヒーや紅茶、年配者には選べるカタログギフトなど、それぞれに合ったギフトを贈りましょう。
好みがわからなかったり何を贈るか悩む場合は、商品券・ギフトカードなど万人受けするアイテムがおすすめです。
3. 入学祝いのお返し(内祝い)の注意点
入学祝いのお返しには気をつけなければならない注意点があります。その2つのポイントをご紹介します。
3-1. 縁起が悪いとされているものは贈らない
入学内祝いの注意点として、縁起が悪いとされている以下のものは贈るのを避けましょう。
- 現金
- ハンカチ
- スリッパや靴下など足に履くもの
- 忌み数である4や9がつくもの
(例:櫛やシクラメンなど) - 刃物
- お茶
入学祝いでお金や図書券をいただくことは多くありますが、内祝いとして現金をお返しするとお金のやりとりになってしまいます。
「てぎれ」ともいわれるハンカチは、「手切れ」「お別れ」を連想させてしまいます。入学の内祝いとしては縁起が悪いものとなってしまうため、贈るのは避けましょう。
スリッパや靴下、シューズなど足に履くものを目上の方に贈るのも避けましょう。
入学内祝いに限ったことではありませんが、足の下にあるものを贈ることは相手を踏みつけることにつながり、見下していると誤解される可能性があります。
忌み数の4や9は「死」や「苦」を連想させてしまうことから、特に年配の方に贈る場合は配慮しましょう。
9つ入りや4つ入りは避けやすいのですが、「櫛」や「シクラメン」など音として入っているものも避けましょう。
ハサミやナイフ、ペーパーナイフなどの刃物は、素敵なデザインも多く、おしゃれな贈り物として検討する方も多いかもしれません。しかし、刃物を贈ることもタブーとされています。
刃物は大切なご縁を「切る」ことにつながるからです。
お茶は弔事で贈られるものの代表格であるため縁起が悪いとされ、お祝い事の贈り物としてはタブーです。
3-2. 第三者に代わりに贈ってもらうのはNG
前述のとおり、内祝いには「祝い事の喜びのお裾分け」の意味合いがあります。
そのため、第三者からお祝いのお返しを贈るのは失礼にあたります。親戚へ内祝いを贈る場合であっても両親へ頼んだりせず、自身で選んで贈るようにしましょう。
4. お子様の入学時期に揃えておきたいもの
ここではお子様の入学時期に揃えておきたいものをご紹介します。
時期によっては気に入ったものがなくなる可能性もあるため、早めの準備を心がけましょう。
4-1. お子様のスーツ
大学や専門学校の入学式などではスーツを着用することが一般的です。
入学式のシーズンが近くなると、店舗でもスーツが品薄になります。
自分のサイズや気に入ったデザインのものが手に入らなくなる可能性もあるため、早いうちに準備をしておきましょう。
4-2. 親御様のスーツ
普段スーツを着用する機会がないと、スーツの傷みに気づかない場合があります。
また、流行のデザインではなくなってしまうこともあります。入学式はお子様の晴れ舞台であるため、お子様の制服やスーツを新調するのと同時に、親御様のスーツの新調も検討してみましょう。
せっかくの晴れ舞台、新しいスーツとともに、親御様も含めて思い出に残るような写真を残せます。
5. まとめ
この記事では、入学内祝いを贈る時期、ギフトの相場や喜ばれる定番ギフトについてご紹介しました。
入学内祝いにはタブーの品物があったり、贈る・贈らないの慣習が地域によって異なったりすることがあるようです。
そうしたルールを事前に調べ、慣習を大切にしながら、入学祝いへのお礼の気持ちを示しましょう。