リネンとは?どんな生地?麻との違い・種類やアイテムを紹介

2023.08.24

ビジネス

リネンとは?どんな生地?麻との違い・種類やアイテムを紹介

この記事の所要時間:約7分

リネンは素朴で涼しげな魅力を持つ生地です。

しかし、麻との違いや詳しい種類について詳しい方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

この記事では、リネンの特性やリネン素材の人気アイテムなどをご紹介します。

1.リネンとは?どんな生地?

そもそも、リネンとはどんな生地なのでしょうか。

まずは、リネンの意味や歴史、種類について詳しく解説します。

1-1.リネンの意味

フラックス

リネンとは、亜麻科のフラックスという植物の茎から作られる天然繊維で、リンネルと呼ばれる織物の総称です。

通気性や保湿性、耐久性などが高い多機能素材として人気があり、肌に優しい素材でもあります。

夏に涼しく、冬に暖かいという季節に応じた効果もあります。

シワになりやすいという特徴もありますが、その風合いが人気の理由の1つともなっています。

衣類だけでなく、カーテンやタオル、ベッドリネンなどさまざまなものに使用されています。

1-2.リネンの発祥・歴史

人類が最初に使った繊維と言われるリネンは、紀元前8000年頃からチグリス川・ユーフラテス川の周辺で栽培されていました。

古代エジプトでは、リネンは神聖な布として扱われ、ミイラを包んだり、神官の衣服に使われたりしました。

今までは、リネンの起源は紀元前3000年頃のエジプト文明と考えられていましたが、考古学的な発見によって、もっと古い時代からリネンが存在していたことが分かっています。

1-3.リネンの種類

リネンには、主に以下の種類があります。

  • ストレッチリネン
  • アイリッシュリネン
  • フレンチリネン
  • コットンリネン

ストレッチリネンは、リネンとポリウレタンがブレンドされた生地のことです。

ポリウレタンは柔軟性のある合成繊維であり、リネンの硬さやシワを軽減します。

柔らかくて通気性が高く、動きやすさと快適さを併せ持つ生地です。

アイリッシュリネンは丈夫で長持ちする素材です。

洋服や寝具に使われることが多く、特にブラウスやシャツは、さわやかで上質な印象があります。

テーブルリネンとしても人気があり、ナプキンやテーブルクロスにぴったりです。

フレンチリネンは、肌に優しく通気性の高いリネンです。

使うほどになじみ光沢感が増すのが特徴で、服や寝具などに使われます。

コットンリネンはコットンと混紡されたリネンで、柔らかく肌触りがよいのが特徴です。

衣類や寝具によく使われ、パジャマやルームウェアなど、肌に直接触れるようなデザインに向いています。

2.リネンと混同しやすい言葉との違い

世の中には、リネンと質感や機能が似た生地がいくつかあります。

ここでは、リネンと混同されやすい生地や素材と、それぞれの違いについて解説します。

2-1.リネンと麻の違い

リネンと麻はどちらも植物から作られる繊維ですが、リネンは亜麻の繊維を原料とした織物の総称で、リンネルとも呼ばれます。

一方、麻は植物から作られる繊維の総称で、亜麻以外に苧麻なども使われます。

2-2.リネンとラミーの違い

ラミー

リネンとラミーはどちらも麻の一種ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。

リネンは細く短い繊維で、ラミーは太く長い繊維です。

また、ラミーは天然繊維のなかでも丈夫だといわれていますが、リネンもラミーに次ぐ強度を持っています。

リネンはなめらかでソフトな肌触りで、使うほどに柔らかくしなやかになり、シャリッとした爽快感があります。

一方のラミーも涼感を感じられる肌触りですが、熱や湿気にも強い生地です。

ハリ感が強く丈夫で、洗濯にも耐えます。

ただし、肌が敏感な方にはチクチクと感じられることもあります。

2-3.リネンとヘンプの違い

ヘンプ

リネンとヘンプはどちらも麻の一種ですが、リネンは繊維が長くて柔らかく、薄くて通気性があります。

一方、ヘンプは硬く、リネンよりも粗い繊維を持ちます。

服だけでなく、建築、農業、医療などの分野で幅広く使用されています。

2-4.リネンとコットン(綿)の違い

コットン

リネンとコットンはともに天然素材ですが、コットンは綿花から作られる通気性のよい布地です。

カジュアルで親しみやすい印象を与える素材で、柔らかく肌触りがよいため、衣服や寝具などによく使われます。

3.リネンの特徴は?

リネンは、夏に涼しく冬に暖かい素晴らしい特性を持った生地です。

しかし、それ以外にも、以下で紹介するようなさまざまな特徴を持っています。

3-1.耐久性がある

リネンは、綿の2倍、羊毛の4倍の強度を持つと言われ、耐久性に優れています。

また、コシが強く耐摩耗性もあるため、頻繁に洗濯しても強さを発揮します。

濡れると強さが一層増す性質もあります。

3-2.通気性・保温性に優れる

リネンの繊維は中が空洞になっているため、通気性に優れています。

また、熱伝導率が高く速乾性があり、汗をかいてもべたつきにくいため、快適に過ごせます。

3-3.汚れに強い

リネンは、ペクチンという成分がコーティングするように生地を覆っているため、汚れが繊維に染み込みにくく落ちやすい特性があります。

3-4.吸水性が高い

リネンは吸水性に優れており、その吸水力はコットンの2倍ともいわれます。

反面、水分を吸ってもすぐに乾きます。

さらに、水に濡れると乾燥時よりも強度が増すとされています。

3-5.肌触りがよい

リネンは天然素材で肌触りがよく、さらっとした感触があります。

肌触りが優しいことから赤ちゃん用品に使われることも多い素材です。

静電気も発生しづらく、高い抗菌性も誇ります。

4.リネン素材のアイテムを紹介

リネンはシワになりやすく、着こなしに悩むこともあるのではないでしょうか。

しかし、着こなしによってはその魅力を存分にファッションに取り入れることができます。

ここでは、リネン素材のおすすめのアイテムをご紹介します。

4-1.リネンのセットアップ

リネンのセットアップは、清潔感と上品さを同時に演出できます。

快適さとスタイルを両立させ、ビジネスにおいても高いパフォーマンスを実現する組み合わせです。

クラシックなデザインのシャツやタイ、品のある革靴といったアイテムと組み合わせれば、より洗練された印象になります。

4-2.リネンのシャツ

リネンのシャツ

リネンの自然な風合いは、オフィスのフォーマルさをほどよく和らげ、見る人に親近感を与えます。

ジャケットと組み合わせればビジネスカジュアルの雰囲気を演出できますし、ネクタイを合わせることでフォーマルな場にも対応できます。

4-3.リネンのワンピース

リネンのワンピース

自然な風合いがあり優雅さを感じさせてくれるリネンのワンピースは、軽やかな素材ならではの快適な着心地が魅力。

暑い日にもぴったりの、夏のワードローブの必須アイテムです。

おしゃれを楽しみながら快適さと上品さを追求する方におすすめです。

4-4.リネンのネクタイ

リネンのネクタイ

リネンの上品な質感でビジネスカジュアルな雰囲気を演出できるネクタイです。

自然な風合いから親近感を与える効果もあります。

ビジネススーツやシャツとのバランスを考えながら、適切なカラーを選ぶことがポイント。上手に取り入れれば、オフィスでのスタイルを大きくアップグレードできます。

4-5.リネンのジレ

こちらはリネン風のジレです。

リネンのジレは、カジュアルな雰囲気を演出しつつ上品さを感じさせ、ビジネスカジュアルのなかでも個性的なバリエーションとなります。

スタイリッシュかつ印象に残るルックスのため、自分の存在をアピールしたいとき、人とは違うファッションを取り入れたいときにおすすめです。

5.まとめ

リネンは吸水性や速乾性、耐久性などに優れた多機能な素材として人気があり、肌に優しい素材です。

一方、シワになりやすい生地でもあり、着こなしに難しさを感じてきた方も少なくないでしょう。

しかし、その特性を理解し上手に着こなせば、ビジネスシーンでも注目を集めるファッションアイテムとなります。

季節を問わずに楽しめるリネンの魅力をぜひ体感してみてください。

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