着丈とは?測り方や身丈・総丈との違い、サイズ選びのポイントを解説
2023.08.24
この記事の所要時間:約7分
インターネット通販で服を購入する際、サイズ選びに悩んでいませんか?
商品を手に取って試せないため、自分に合うサイズがわからず、不安ですよね。
今回は、服のサイズに使われる用語のなかから『着丈』について、その定義や『身丈』『総丈』との違い、着丈の測り方、サイズ選びのポイントなどを解説します。
しっかりチェックして、服のサイズ選びの失敗をなくしましょう。
1.着丈とは?
着丈(きたけ)とは、首のつけ根から裾までの長さを指します。
服の背面で計測し、後ろ首の付け根中心(バックネックポイント)から裾までを垂直に測った数値です。
襟やフードなどのリブ部分は含みません。
襟やフード、リブ部分の下を起点に測ります。
着丈は、主にトップスの縦の長さに用いられる用語です。
同じ縦の長さを表わす用語には『身丈』と『総丈』がありますが、それぞれ定義に違いがあるため、利用するショップが採用している基準の確認が必要です。
2.着丈と身丈に違いはある?
どちらも服の縦の長さを表す着丈と身丈。
この2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。
2-1.着丈と身丈の違い
身丈(みたけ)とは、首の横の付け根から裾までの長さを指します。
着丈との違いは、リブ部分も数値に含まれる点です。
そのため、身丈は着丈より2~3cm長くなるのが特徴です。
服の前後どちら側でも計測でき、肩と襟ぐりが交わる部分(サイドネックポイント)を起点とします。
特にTシャツは、着丈なのか身丈なのかで着用時のサイズ感に違いが出ます。
見た目や着心地も異なるため、しっかり区別しましょう。
2-2.着丈と身丈が別の部位に分かれている理由
服のサイズに着丈と身丈の区別がある理由は、着物の着つけに由来しています。
着丈・身丈の用語は、もともとは和服に使われていました。
女性の着物では、以下のように区別されます。
- 着丈:着つけたあとの着物の長さ
- 身丈:着つける前の着物の長さ
女性の着物は、長さを調節するために帯の部分に着物をたたんで着つけ、『おはしょり』という部分を作ります。
そのため、着つける前とあとでは長さに大きな違いが生じることから、用語が区別されました。
現在でも、着用前後で長さに違いが出やすいTシャツなどは、身丈で表わす場合も多くあります。
3.着丈と総丈の違いは?
総丈は、服の上端から裾までの長さを指します。
主にワンピースやボトムスに使われる用語です。
トップスにはあまり使用しませんが、キャミソールのような肩ひもがある衣類には総丈が用いられます。
ボトムスではウエストの上端から裾までの長さ、キャミソールやタンクトップは肩ひもの上端から裾までの長さを示します。
ワンピースやトップスで使われる場合、襟の高さも数値に含まれるのが着丈との違いです。
4.着丈の測り方は?
着丈は、平置きサイズを表記するのが一般的です。
平置きサイズとは、服を平らなところに広げて測定したサイズを指します。
平らに置いてメジャーで測るだけなので、採寸技術がない方でも比較的簡単にできる方法です。
アイテムごとに着丈の測り方と注意点を見ていきましょう。
ここでは、平置きサイズを用います。
なお、計測の細かい基準は各販売会社で異なります。
実際に買い物をする際はショップごとの計測方法を確認しましょう。
4-1.パンツ・ズボン
ウエストベルトの上端から裾までの直線距離を測ります。
裾の長さに長短があるデザインの場合、基準がどの部分になるのか確認が必要です。
パンツ丈、総丈とも呼ばれます。
4-2.ジャケット・スーツ
後ろ中心の襟ぐりから後身頃の裾までを直線距離で測ります。襟は含みません。
後ろ中心の縫い目に沿って測ると簡単に計測できます。
4-3.コート・アウター
後ろ中心の襟ぐりから裾までの直線距離を測ります。
襟、フード、リブ部分は含みません。
4-4.スカート
ウエストベルトの上端から裾までの直線距離を測ります。
裾のラインが一定ではない変形デザインの場合、基準をどの部分にするかは各社で異なるため確認が必要です。
スカート丈や総丈とも呼ばれます。
4-5.Tシャツ・パーカー
後ろ中心の襟ぐりから裾までの直線距離を測ります。
フードやリブ部分は含みません。
4-6.ワンピース
後ろ中心の襟ぐりから裾までの直線距離を測ります。襟、フード、リブ部分は含みません。
ただし、後ろの襟ぐりが深く開いたものやキャミソールタイプの場合、肩のラインを起点とするショップもあります。
測りはじめの位置によりサイズに大きな違いが生じるため、確認をおすすめします。
同様に、裾のラインが水平ではない変形デザインの場合も各社で基準が異なります。
4-7.ドレス
基本的にはワンピースと同じです。
ただし、ドレスは肩やデコルテ、裾のバリエーションが豊富なため、同じブランドでも商品ごとに基準が異なるケースがあります。
不明な点があれば遠慮せず問い合わせましょう。
4-8.カーディガン
基本的にはコート・アウターと同じです。
デザイン性が高い商品の場合は個別で確認するとよいでしょう。
5.洋服のサイズ選びでみるべきポイント
自分に合ったサイズ選びの際にチェックすべき4つのポイントをご紹介します。
ぜひ買い物の参考にしてください。
5-1.正確な身体のサイズを測る
自分の正確な身体のサイズを知りたい際は、誰かに測定してもらいましょう。
自分で測ると姿勢が崩れ、正しい数値を得られないためです。
その際は、肌着を着た上から、かつ姿勢よく立った状態で測定してください。
また、最適なサイズを知るためには、着丈以外の要素も考慮しましょう。
服の着心地や印象は、身体の厚みやパーツのバランスなど、一人ひとりの体型によって異なります。
特に身幅や肩幅、胸囲、袖丈、裄丈は、着用時の印象を左右するため考慮したい要素となります。
5-2.持っている洋服のサイズを参考にする
周囲に測定を頼める方がいない場合は、手持ちの服をもとに比較するのもよい方法です。
着用したことのある服の場合、合う・合わないのポイントがわかっているため比べやすいでしょう。
普段着ている服の中からサイズ感が気に入っているものを選び、平置きサイズを測ってください。
このとき、1着だけでなく複数測ってみると、より細かく好みのサイズを知ることができます。
また、サイズ選びに失敗した服も参考にできます。
どの部分にどの程度過不足があるのかがわかれば、あなたの求めるサイズのポイントが見えてきます。
5-3.モデルの体型を参考にする
着用モデルの体型も参考になります。
多くのオンラインストアでは、商品を着用したモデルの写真を掲載しています。
モデルの体型と自分の体型を比較すれば、サイズ選びのヒントになります。
ポイントは、複数の要素を比べることです。
服の着心地や印象は、着丈だけでは決まりません。
骨格や筋肉の付き方、パーツサイズのバランスなどによって、同じ服でもフィット感は異なります。
身長や体重などの数値に加え、体型の違いも考慮して比べましょう。
5-4.口コミを確認する
購入者からの口コミは、サイズ選びの重要なヒントになります。
着用感やレビューは、実際に購入した人にしかわからない貴重な情報です。
通販サイトやショップが発信する各種メディアで確認できる他、個人のSNSやブログで発信される場合も多いので、調べてみるとよいでしょう。
確認したいのは、レビューを書いた人の実感です。
購入前に抱いていたイメージと違いがあった場合、同様の違いがあなたにも生じる可能性があります。
発信者の着用写真や身長データなどがわかれば、それをもとにサイズを判断してみましょう。
6.まとめ
インターネット通販の買い物で失敗しないためには、着丈の意味を正しく理解したうえで、ショップが採用しているサイズ基準を確認することが重要です。
オンラインストアで服を購入する機会は今後ますます増えるはず。
今回ご紹介したサイズの定義や測り方を参考に、ぜひあなたらしいおしゃれを楽しんでくださいね。