50代にふさわしいレディース喪服のマナーとポイントをご紹介
2025.04.29

この記事の所要時間:約6分
20代の頃に用意しておいた喪服も、50代になると体型や環境の変化で買い替えが必要になることがあります。せっかく新調するなら、50代にふさわしい品格のある喪服を選びたいですよね。
この記事では、喪服のマナーや選び方のポイント、50代女性にふさわしい喪服の参考例について解説します。
1. 50代女性が知っておくべき喪服のルール

人生経験を重ね、TPOをわきまえた服装選びにも慣れた50代。喪服のルールについても熟知しておけば、よりスマートな印象を与えることができます。
喪服には、「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類があります。
正喪服とは、和装もしくは光沢のない生地で作られたブラックフォーマルをさし、最も格式の高い喪服です。喪主や遺族など、葬儀の主催者側が着るもので、参列者は着用しません。
準喪服は、正喪服の次に格式が高い喪服で、参列者が着用します。ただし、近年では喪主や遺族が準喪服を着るケースも増えています。
略喪服は、ダークカラーのスーツやワンピースなど、葬儀にふさわしい平服です。かつては、「予測していなかった訃報を聞き急いで駆けつける」といった意味合いから、通夜は平服で、と言われていましたが、近年では準喪服を着用するのがマナーとなりつつあります。
喪服のルールについて、また通夜・告別式のマナーについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
2. 50代女性の喪服選びのポイント
喪服を選ぶときには、具体的にどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。重視したい6つのポイントについて解説します。
2-1. 品よく見せる素材

50代の女性は、エレガントさや上品さを出せる喪服を選ぶと年相応の風格が漂わせることができます。そのためには、喪服の素材・生地選びが重要です。テロテロした生地感のものよりも、やや厚手で目のつまった生地や織り柄があるものを選ぶとよいでしょう。
2-2. 大きめのサイズで体型をカバー

年を重ねると、体型に関する悩みを感じる方も増えてきます。特に腰やおなか周りの体型が気になるという方は、少し大きめのサイズやフリル付きのデザインを選ぶと、さりげなく体型カバーができます。また、アンサンブルタイプの喪服も、おなかまわりをカバーしやすい特徴があります。気になる部分がある方は、デザインでカバーできる喪服を探してみましょう。
2-3. 色は濃さに注意

喪服はブラックですが、色が濃いほど品格があるとされています。薄いブラックではなく、漆黒を選ぶようにすると、品格を高められるでしょう。ただし、漆黒でも透け感のある素材だと色が薄くみえるため注意が必要です。
2-4. 上品さを出すロング丈のスカート

スカートの丈も印象を左右する大きなポイントです。正喪服の場合は、丈が長めのスカートを選び露出を控えるのがマナー。短すぎると若々しい印象になってしまうため、ロング丈のスカートで上品さを演出しましょう。また、スカートのシルエットによっては動くと丈が短く見えるため、椅子に座っても膝が見えない長さの喪服を選ぶようにしましょう。
2-5. 長袖は露出させない

準喪服の場合でも、トップスの袖は長めがよいといわれています。夏でも半袖はNGです。五分丈〜七分丈程度の長さを選びましょう。また露出を避けるため、レース素材やシフォン素材など、肌が透ける生地で作られた袖は避けるようにしてください。
2-6. 着心地・機能性も重要

喪服は長時間着用することが多いため、着心地も重要です。サイズにゆとりがないと、かがんだり正座したり動いたときに窮屈に感じる可能性があります。喪服を選ぶ際には、立った状態だけでなく、座ってみたり腕を曲げ伸ばしたりして、全身のサイズ感をチェックしましょう。
機能性に着目して選ぶことも大切です。前開きチャックの喪服は一人でも着やすいためおすすめ。また、夏場に着用することを考え洗えるアイテムを選べば汚れも気になりません。
3. 50代が着ていくレディース喪服の例
喪服のマナーや選び方のポイントがわかったところで、 50代の女性におすすめのレディース喪服の例を写真とともに具体的にご紹介します。コーディネートのポイントもあわせて解説するので参考にしてみてください。
3-1. オールシーズン対応のゆったりアンサンブル
上品なワンピースとノーカラージャケットのアンサンブルです。スッキリしたシルエットですが、おなか周りがゆったり目のデザインになっているので着心地がよく、体型カバーにも最適です。ワンピースの上半身にはエレガントなレースがあしらわれています。繊細なデザインですが、ウォッシャブル素材のため自宅での洗濯も可能です。
3-2. 前開きロング丈サマーフォーマル
着丈が長めで露出の少ないロング丈ワンピースです。アシンメトリーな襟元の切り替えがさりげないアクセントに。襟元の切り替えの裏にはファスナーがあり、前開きで着脱可能です。ウエストは背中部分にゴムシャーリングが入っているため、シルエットを絞りつつ着心地のよさも兼ね備えています。さらに、ウォッシャブル素材のため自宅で洗濯できます。
3-3. 体型をカバーするゆったりワンピース
フロント部分にタックを入れることで、ゆったり目の着用感を叶えたフォーマルワンピースです。袖にもゆとりを持たせており、夏でも涼しく着用できます。また、背中部分のダーツが広がりすぎを抑え、きれいなシルエットに仕上がります。布パンプスを合わせると、よりフォーマル感が出て、大人の女性らしいコーディネートになるでしょう。
3-4. ゆったり着られるパンツスーツ
パンツスタイルのブラックフォーマルをお探しの方におすすめのアンサンブルです。ノーカラーのスッキリしたジャケットは少し長めの丈感で、腰回りをさりげなくカバーしてくれます。カジュアルになりがちなパンツも、センタープレス入りならきちんと感が出て安心。ウエスト部分は後ろがゴム仕様になっているため、動いても窮屈感がありません。
4. 50代の女性らしい品のある喪服を選ぼう

喪服は、色や素材など、おさえておかないといけないポイントがたくさんありますが、それらのマナーを守って服装を選べば、50代の女性らしい模範的で品格のあるスタイルに仕上がります。こまめに買い替えたくないという方は、サイズ感やシルエットなどを吟味して、どのようなシーンでも着用できる喪服を選びましょう。
喪服は、感謝の心や追悼の気持ちを込め、きちんと過ごしたいシーンで着用する服です。選ぶときにもそうした想いをもちながら、自分に合う喪服を探してみてはいかがでしょうか。