【結婚式】男性ゲストの服装マナーと着こなしのポイントを徹底解説!
2025.07.18

この記事の所要時間:約10分
結婚式に参加する男性ゲストの服装は、ブラックスーツの着用がマナーでした。
しかし最近では、装いのカジュアル化が進み、服装マナーも少し変化してきています。
今回はユーザーのリアルな声を交え、男性ゲストの服装マナーと着こなしのポイントを徹底解説します。
1. 礼服の主な種類と特徴
礼服は格式ごとに、正礼装・準礼装・略礼装の3種類に分かれています。
それぞれ着るべきシチュエーションが異なるため、大人のマナーとして礼服のルールを押さえておきましょう。

1-1. 正礼装
★モーニングコート
最も格式の高い昼の正礼服。主に新郎新婦の父親が着用します。ジャケットの形が特徴で、前の裾が斜めに大きくカットされています。ブラックの上着とベスト、グレーの縦縞のスラックス(コールズボン)のセットが基本スタイルです。
★タキシード
正式には夜の準礼服ですが、最近は正・準礼装を兼ねることが多くなってきており、昼間の着用も可能です。
主賓や友人代表のスピーチを任されたとき、ブラックタイと指定がある場合はタキシードを着用します。デザインは蝶ネクタイとカマーバンドが特徴的で、色はホワイトとブラックでまとめるのが基本スタイルです。
1-2. 準礼装
★ディレクターズスーツ
正礼装より格が下がる昼の準礼服です。カジュアルな会場で結婚式や披露宴をおこなう場合、主に新郎新婦の父親が着用します。ブラックの上着とベスト、グレーの縦じまのスラックス(コールズボン)のセットが基本スタイルです。
★ブラックスーツ
冠婚葬祭で一般的に着用される昼夜兼用の準礼服です。ホテルや高級レストランなど格式高い会場にゲストとして招待された場合に着用します。
1-3. 略礼装
★ダークスーツ
比較的カジュアルな会場や、親しい友人や知人として出席する場合に着用します。ビジネススーツとの差をつけるため、スーツのディテールをフォーマルなものにしたり、アクセサリーを身につけ華やかさを演出したりしましょう。
2. 立場によって変わる?結婚式での服装選び

ゲストの服装は新郎新婦との関係や立場によって変化します。ここでは、新郎新婦との関係性によって変わる服装と着こなしのポイントを解説します。
2-1. 同僚や友人など一般ゲストの場合
世代の近い職場の上司・部下、または親しい友人・知人として出席する場合、ダークスーツで堅苦しくない華やかさをプラスしたコーディネートが好ましいです。

着こなしポイント
①スーツ
色はブラック・ネイビー・グレーなどのダークカラーがおすすめ。
柄は無地が無難ですが、織柄や目立たないピンストライプやシャドーストライプなら問題ないです。
ホワイトやシルバー系など明るすぎる色や、華やかな柄は控えましょう。
パンツの裾はシングル(折り返しのない裾)だと、フォーマルな印象を与えるため、おすすめです。
②シャツ
白無地またはブルーやピンクの淡い色。
白い衿型のクレリックシャツだとおしゃれな印象になります。
③ネクタイ
基本はシルバーやグレーベースのストライプ柄。
小紋やドットに少し色の入ったものでもOKです。
④ポケットチーフ
麻またはシルクの白無地で、スリーピークス(3つ山ができるようにたたんだ挿し方)が基本です。
⑤アクセサリー
シャツの袖口にカフリンクスで華やかさをプラス。
真珠や白蝶貝に代表される白い石がフォーマルな場にふさわしいでしょう。
ネクタイピンはシルバー系が基本で、ネクタイが乱れないようマナーとしてしっかり留めておきましょう。
⑥ベルト
無地でシンプルなデザインのものを。
大きく目立つバックルやクロコやヘビ柄などのデザインは避けましょう。
あまり太すぎないものを選ぶとスマートに見えてよい印象になります。
⑦シューズ
ブラックの革靴でシンプルなデザインのものを選びましょう。
ストレートチップかプレーントゥはフォーマル度が高いアイテムになります。
靴下はブラックで合わせましょう。ホワイトや柄物はふさわしくありません。
2-2. ホテルや高級レストランなど格式高い会場の場合
上司として出席するときや、ホテルや高級レストランの場合、礼服(ブラックスーツ)で正統派のコーディネートが好ましいです。

着こなしポイント
① 礼服(ブラックスーツ)
冠婚葬祭全般に対応できる略礼服。ブラックの色の濃さが特徴です。
ビジネスで着ているブラックのスーツとはまったく別物になります。
シルエットは、20・30代前半はシングルブレストでスタイリッシュに。
40代以降はダブルブレストだと貫録がでます。
年代別での着こなしも重要なポイントです。
フォーマルな着こなしとして、パンツの裾はシングル(折り返しのない裾)にしましょう。
②シャツ
白無地で、衿型はレギュラーまたはワイドカラー。
色がついているものや華やかな柄は避けましょう。
③ネクタイ
光沢のあるシルバーグレーが格式高く華やかに見えます。
④ポケットチーフ
麻またはシルクの白無地で、スリーピークス(3つ山ができるようにたたんだ挿し方)が基本です。
⑤アクセサリー
シャツの袖口にカフリンクスで華やかさをプラス。昼夜で使い分けましょう。
昼間は真珠や白蝶貝に代表される白い石、夜はオニキスなど黒い石を使用し、さりげないおしゃれさを演出。
ネクタイピンはシルバー系が基本で、ネクタイが乱れないようしっかり留めておきましょう。
⑥ベルト
無地でシンプルなデザインのもの。
大きく目立つバックルやクロコやヘビ柄などのデザインは控えましょう。
あまり太すぎないものを選ぶとスマートに見えてよい印象に。
⑦シューズ
ブラックのストレートチップか、プレーントゥを合わせましょう。
2-3. 主賓やスピーチ・挨拶などをする場合
主賓や友人代表のスピーチを任された場合、ビシッとタキシードを着こなし、礼を尽くしたコーディネートが好ましいです。
もちろんブラックスーツでも問題ありません。

着こなしポイント
①タキシード
上着の衿の形状は、先の尖ったピークドラペルまたは、ショールカラー(へちま衿)の2種類が基本。
どちらもサテンや艶のある素材でできているのが特徴です。
パンツには側章と呼ばれる1本のラインが入ります。フォーマルな着こなしとして、裾はシングル(折り返しのない裾)にしましょう。
②シャツ
首に沿って立ち、衿先だけが小さく折り返されている白無地のウイングカラーシャツを着用。
袖口部分を折り返せるダブルカフスで、胸元にプリーツが入ると、よりフォーマル度が上がり、ドレッシーな装いとなります。
③ ネクタイ
ブラックのシルク素材の蝶タイ(ボウタイ)を着用しましょう。
※ドレスコードでいう「ブラックタイ」はここからきています。
④カマーバンド
腰に巻きつける帯のことで、ブラックが格式高くみえます。
巻く際はヒダを上向きに着用しましょう。
現在、カマーバンドは省略可能なアイテムとして認められています。
お好みでお選びください。
⑤ポケットチーフ
シルクか麻のホワイト系で、スリーピークス(3つ山ができるようにたたんだ挿し方)が基本。
グレーや、蝶タイの色に合わせても問題ありません。
⑥アクセサリー
シャツの袖口に、手元を飾るオニキス・黒蝶貝など黒い石のもののカフリンクスを付けるとさりげないおしゃれさを演出できます。
⑦サスペンダー
パンツにベルトループはありません。
ラインを崩さないようにサスペンダーを使用します。
正式にはブラックですが、カラーのカマーバンドを使用する場合は色を合わせても問題ありません。
⑧シューズ
ブラックのエナメル素材のオペラパンプスまたはストレートチップが好ましいです。
靴下はブラックで合わせましょう。ホワイトや色柄物は好ましくありません。
3. 結婚式の服装について(アンケート)
実際に結婚式に参加する方の服装は、どのような装いが多いのでしょうか? リアルな声を集めてみました。アンケートの回答結果をぜひ参考にしてください。
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1,392 名(全国)
調査対象条件:10 代~50 代の男女(無回答含む)
データ集計期間:2022年4月29日~5月5日
3-1. 男性ゲストの服装はスーツ・礼服が多い
「結婚式に参列する際の服装について最も近いものをお知らせください」という問いでは、スーツが31.1%と最も高く、次いで礼服が25.8%、スーツ(ベスト付き)が24.8%という結果になりました。ブラックやネイビー、グレーといったダークスーツでの参加者が多いようです。ベスト付きのスリーピーススーツも人気です。
3-2. 礼服・スーツに合わせるアイテムはネクタイがダントツ
「結婚式に参列する際の服装に組み合わせるものを教えてください」という問いでは、約9割の方がネクタイと回答しました。蝶ネクタイやバロックタイなど、さまざまなおしゃれを楽しんでいるようです。
3-3. ワンポイントアイテムにはポケットチーフを選ぶ方が8割
「参列時のワンポイントアイテムとして取り入れたいものを教えてください(※あてはまるものをいくつでもお選びください)」という問いでは、ポケットチーフが最も高く、次いでカフリンクス、タイピンいう結果になりました。華やかな場にふさわしいアクセサリーを選んで出席される方も多いようです。
3-4. ネクタイ・シャツは新たに買い足す方が3割以上
「結婚式に参列される際、買い足すものがありましたら教えてください(※あてはまるものをいくつでもお選びください)」という問いでは、ネクタイとシャツが多く挙げられました。シャツには汚れやシミが付いている場合が、ネクタイには傷みが出ている場合があります。早めに確認しておきましょう。
3-5. 参加する立場によって、参列時の服装を変える方が半数以上

「結婚式を挙げる新郎新婦との関係または立場によって、参列する際の服装を変えますか」という問いでは、52.8%の方が、新郎新婦との関係または立場によって参列時の服装を変えると回答しました。
次項では、結婚式にふさわしくないコーディネートについて解説します。
4. 結婚式にふさわしくないコーディネート

最後に、結婚式の参加時に控えたほうがよい服装のポイントを6つご紹介します。マナーに沿う服装で参加できるよう、すべてのポイントをしっかり押さえましょう。
4-1. ホワイトのスーツ
新郎新婦と重複する、あるいは目立ってしまうホワイトのスーツは、結婚式では着用を控えるのがマナーです。また、見方によってはホワイトに見える明るめのピンクやグレーなども、結婚式の服装としてふさわしくないとされています。
当日は主役の新郎新婦を引き立てられるよう、ブラックやダークカラーのスーツを選ぶと安心です。
4-2. ブラックのネクタイ
コーディネート全体が黒いとお葬式のような雰囲気になってしまうため、ネクタイまでブラックを合わせるのは避けたほうが無難です。お祝いの場である結婚式では、華やかな印象になるよう、普段は身に着けないシルバーやパステルカラーのネクタイを取り入れてみるのもよいでしょう。
また、ブラックスーツ×ブラックベストの組み合わせはNGではないものの、コーディネートが暗くなりすぎることがあるため注意が必要です。新郎新婦を立てつつ暗くなりすぎないコーディネートを目指しましょう。
4-3. アニマル柄のアイテム
アニマル柄は殺生を想起させるため、結婚式では避けたほうが無難です。デザインによってはカジュアルすぎる場合もあるため、ヒョウ柄やヘビ柄、ワニ柄やゼブラ柄などは結婚式では避けるようにしましょう。
4-4. ビジネススーツは着こなし方に工夫を
結婚式は新郎新婦にとって一世一代の大イベント。お呼ばれされたゲストも、普段より華やかな服装で出席するのがマナーです。ビジネススーツでの出席はNGではありませんが、仕事中と同じ格好で参列するのは控えるようにしましょう。ビジネススーツを着用する際は、ネクタイやポケットチーフなどの小物で華やかさを添えるのがおすすめです。
4-5. 靴下はくるぶしが出ないように
靴下の色はブラックが好ましく、丈は足首が隠れるくらいの長さが理想です。くるぶしが見えるスニーカーソックスや華やかすぎる柄物の靴下は着用を控えましょう。
4-6. 革靴はデザインに気を付けて
男性が履くシューズは革靴が定番ですが、どのデザインでもよいわけではありません。格式の高いストレートチップか、冠婚葬祭でも着用できるプレーントゥのひも靴を選びましょう。装飾性が高いウィングチップやカジュアルなタッセルは結婚式には適しません。
5. 男性ゲストの服装はカジュアル過ぎず・暗すぎないバランスが大切
結婚式のコーディネートは、新郎新婦との間柄や出席する立場によって微妙に変わります。カジュアル過ぎないように、暗すぎないようにと塩梅を考えながら、適切な服装を選びましょう。
この記事を参考にベストな装いを身にまとって、素敵な日をお過ごしください♪