【七五三のマナー】子供や父親・母親(両親)の服装
2023.09.14
この記事の所要時間:約10分
七五三のお祝いってよく聞くけれど、実はどんなことをすればいいの?
何歳でお祝いすればいいの?数え年?満年齢?
どんな服装でお参りすればいいの?と、お悩みのお母さん・お父さんが多いと思います。
こちらでは七五三をお祝いをするタイミングや、神社や寺院などへの参拝時の一般的な服装のマナーなどお知らせします。
1. 七五三とは
七五三とは、子供の成長と健康を願い、縁起の良い数字とされる3歳・5歳・7歳に行う、家族での「内祝い」です。
本来、次のような名称と意味があります。
- 3歳男女【髪置(かみおき)】
髪を伸ばし始める儀式 - 5歳男子【袴着(はかまぎ)・着袴(ちゃっこ)】
初めて袴を着る儀式(3歳の場合もあり) - 7歳女子【帯解(おびとき)】
初めて帯を付けて着物を着る儀式
女の子と男の子ではお祝いする年齢が異なります。
また、3歳のお祝いは地域やご家族の方針などによっても変わります。
1-1. 七五三はいつ行うの?
七五三お祝いの日程は、毎年11月15日とされます。
しかし、混雑を避けたり、家族の都合の良い日に変更しても良いとされています。
一般的には天気や家族の都合などに合せて、お日柄の良い日に実施することが多くなっているようです。
時期は11月15日の前後1カ月くらいの間。
詣でるのは住んでいる地域の氏神様でも有名な神社でも、どの神社でも特に問題はありません。
神社でご祈祷してもらう際には、感謝の気持ちとして神社へ初穂料(玉串料)を納めます。
金額の相場は5,000円~1万円です。
ご祈祷を希望する際は事前に神社のホームページなどで、予約の可否や受付時間などを確認しておくとスムーズです。
ホームページがない場合や予約が必要な場合は、電話で問い合わせした方がいいかもしれません。
寺院(お寺や教会など)でも七五三のお祝いなどを受け付けているところもあります。
神社とは作法が違いますので、寺院などに事前に確認した方がよいでしょう。
1-2. 七五三は何歳でお祝いするのが正解?
正式には「数え年」での儀式となりますが、現代では「満年齢」で儀式を行うことも増えています。
満年齢でも数え年でもどちらでも、ご家族の都合に合わせてお参りすればOK。
★数え年と満年齢の違い
数え年は、生まれた年を「1歳」とする考え方です。
加齢する(歳をとる)基点が1月1日となるため、満年齢とは異なります。
(例)11月10日生まれ
誕生日前 数え年3歳 満年齢1歳
誕生日後 数え年3歳 満年齢2歳
★数え年の計算方法
誕生日前 → 満年齢+2歳
誕生日後 → 満年齢+1歳
お子様の成長の様子や兄弟・姉妹のお祝いのタイミングに合わせてもOK。
きょうだい揃って和装を着るよい機会ですよ。
2. 七五三の服装選びの注意点
七五三の服装は「内祝い」のため基本的には自由。
こうしなければならないという決まりはありませんが、「神社」「寺院」という場所を考えると、着物やスーツなどのフォーマルまたはセミフォーマルな服装が適しています。
以下のポイントを心掛け、ふさわしい服装を選びましょう。
- カジュアル過ぎる恰好はNG
ジーパン、ジャージ、Tシャツはラフすぎる恰好なので失礼にあたります。
スニーカーやサンダルも控えましょう。 - 肌の露出は控える
肌の露出の多い服装も好ましくありません。
半ズボンやミニスカートは避けるのがベターです。
男性なら長ズボン、女性がスカートをはく場合は膝丈を選びましょう。
ジャケットなどの上着も用意しましょう。 - 大人の服装は、主役の子供の服装の格より一つ下
七五三の主役はお子様です。まずお子様の服装を決めましょう!
次の章でお子様の服装をご紹介します。
3. 七五三での子供の服装
ここからはお子様の服装についてご紹介します。
3-1. 子供の正式な衣装は?
★女の子
【髪置】(かみおき)【三つ身・お被布】
3歳のときは小さい「三つ身」の着物を着ます。
体格が合えば、お宮参りの時の「初着」(一つ身)でもOK。
晴れ着に帯を結ばず、袖なし襟付きの「被布」をはおります。
【帯解】(おびとき)7歳【四つ身】
7歳では「四つ身」の着物を着ます。
丸帯をしっかりとむすび、帯締めは大人と同じ組みひもを使います。
着付けの手間を省いたり、着崩れしにくい「作り帯」でもOK。
★男の子
【袴着】(はかまぎ)(ちゃっこ)3歳・5歳
男の子の正装は「羽織袴」ですが、お宮参りの際の「初着」も使えます。
「初着」をお子様のサイズに肩上げなど仕立て直しをし、袴を用意すればお使いいただけます。
背中に家紋を入れた「紋付の羽織袴」が正式ですが、羽織は紋付でなくとも問題ありません。
初着や羽織袴をお持ちでない場合、レンタル衣装でもOK。
★お子様の足元は草履で
和装の場合、足元は草履になります。
神社の境内などは砂利道や石畳が多いので、草履では歩きにくいことも。
ゆっくりとお子様のペースに合わせて歩いてみましょう。
天候が悪くなって足元が不安定になってしまったり、お参りの途中でお子様のご機嫌が斜めになってしまった時のために、移動用の運動靴を用意しておくと◎
また、足袋なども忘れずに。最近では靴下タイプの履きやすい足袋も売られています。
3-2. スーツやワンピースなどでもOK?
まだ未就学児・未就園児のお子様は、普段着なれない和装で長時間過ごすのは難しい時期かもしれません。
また、和装の場合、お手洗いにすぐにいけなくなってしまうのも心配!
写真館などで和装を撮影し、お参りやお祝いの席は洋装で、というご家族も多くいらっしゃいます。
最近は着物風のワンピースや、脱ぎ着しやすい和装風のスーツスタイルもあるようです。
靴は、同系色で揃えるようにしましょう。
準備するものの中に普段着も忘れずに。
お参りが終わったらリラックスできる服装に着替えられるといいですね。
4. 七五三での父親・母親(両親)の服装
七五三の主役はお子様です。
両親がお子様より目立ってしまっては、誰のための行事なのか分からなくなってしまいます。
お子様に華を添えるような服装を心がけましょう。
家族で並んだときお子様が引き立つ色合いになるよう考慮すると、より美しい集合写真が残せますよ。
4-1. 夫婦で格を合わせる
お子様より格下の衣装を選びつつ、両親は格を合わせることでバランスのとれた装いになります。
母親が訪問着なのに、父親がカジュアルなジャケットパンツスタイルというのは避けましょう。
4-2. 【母親の服装】華やかで上品であること
★お子様と合わせて和装で
七五三のときの母親の服装は「華やかで上品であること」と「きちんと感」が大切です。
カジュアルすぎる服装や、暗い印象のものはお祝いにふさわしくありません。
お子様が和装の場合、母親も和装でお出かけすると華やかな印象です。
ただし、お子様が正装する場合は、格を一つ下げて略礼装の訪問着や色無地、付下げなど、外出用の着物を選びましょう。
★動きやすい服装がおすすめ
お子様の服装に合わせて和装も素敵ですが、実のところお子様のお世話が意外に大変だったりします。
当日は砂利道や石畳の道を徒歩で移動することも多くなります。
和装のお子様のお世話をするのに動きやすいよう、ワンピースやセレモニースーツなどのセミフォーマルでの参拝も検討してもよいかもしれません。
神社や寺院などでご祈祷を受ける場合、短すぎるスカートは控え、膝丈程度の丈を選びましょう。
また、暑い季節でもノースリーブはNGです。
ジャケットや、袖がある服で参拝してください。
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4-3. 【父親の服装】スーツが一般的
お子様が和装でも洋装でも、父親の服装はダークカラーのスーツが一般的です。
結婚式などで着るスーツや、仕事で使うスーツでも問題ありません。
普段スーツを着ない方は、結婚式などのフォーマルな席にも使えますので、これを機に購入するといいでしょう。
普段使っていてシワがついてしまっている場合は、きれいにアイロンで伸ばすか、クリーニングに出しておくことを忘れずに。
シャツの色は、ブルーやピンクもOK。
ネクタイは、無地のワインレッドやピンクなど華やかに見えるものが◎
お子様の晴れ着の色と合わせると、家族での雰囲気がまとまります。
スーツ同様、シワなどはアイロンで伸ばしておきましょう。
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うっかりしがちですが、靴下も重要です。スーツの色に合わせた靴下の色を選びましょう。
ご祈祷の際は靴を脱いで拝殿に上がります。
穴が開いていたりしていないか要チェックし、派手な柄物の靴下は避けましょう。
4-4. 【番外編:祖父母の服装】家族で服装のバランスを
七五三のお参りに、家庭によっては祖父母を呼ぶこともあるでしょう。
特に遠方から父方・母方両家の祖父母をご招待する場合は、前もって服装の相談をしておくと◎
意外にもよくあることなんですが、主役であるお子様が晴れ着を着ているのに、祖父母の服装が普段着だったり、よれよれのシャツやシワの入ったスラックスなどだったりということも!
お孫さんのためでしたら、おじいちゃんおばあちゃんも一肌脱いでくれるはずです。
記念撮影は一生の思い出に残りますので、こちらがどのような服装にするか、ご招待する際にやんわりお伝えしておくとトラブルを防ぐことができますよ。
お子様の晴れ着姿に華を添えられる服装になるような気配りをしましょう。
基本的には、祖父母も父親・母親と同様の服装であれば問題ありません。
正式にはフォーマルまたはセミフォーマルですが、お孫さんの晴れ着姿と並んだ時に、お孫さんが華やかな印象になるような服装が良いでしょう。
祖母は和装、洋装どちらでも構いません。
和装の場合は母親と同様、略礼装の訪問着や色無地、付下げなど、外出用の着物で。
洋装の場合はかっちりしたフォーマルスーツよりは、軽く羽織れるジャケットとスカート。
または、アンサンブルスーツなどの「お出かけ着」だと親しみやすい印象になります。
祖父は父親と同じようにダークスーツが◎
お手持ちがなければ、ジャケットにスラックスなど「お出かけ着」を着用しましょう。
ポロシャツやチノパンはNG。
靴もスニーカーなどは避け、歩きやすい靴を選ぶと良いでしょう。
5. まとめ
いかがでしたか?
親としては七五三のお祝いは特別なもの。
お子様に晴れ着を着せたり、お参りに行ったりと思い出に残る一日にしたいと願います。
しかし、時として親の希望が、お子様の負担になってしまうこともあります。
和装やスーツなど、お子様が普段着なれない服装は、お子様のご機嫌を損ねてしまうことも。
当日予定通りうまくいかないことがあったとしても、お子様の笑顔が見られれば、それだけで十分ということを忘れずに。
お子様の体調を一番に考慮しましょう。
思い出に残る七五三のお祝いになりますように。