カッターシャツとは?方言?ワイシャツとの違いや着こなすコツを紹介
2023.08.24
この記事の所要時間:約7分
カッターシャツとワイシャツの違いをご存じですか?
両者は、呼び方が違うだけで、実はどちらも同じものです。
ではなぜ、呼び方に違いが生まれたのでしょうか?
この記事では、カッターシャツとワイシャツの違いや、おしゃれに着こなすコツをご紹介します。
1.カッターシャツとは?
そもそもカッターシャツとはどのようなシャツのことを指すのでしょうか。
まずはその名前の由来や定義をご紹介します。
1-1.カッターシャツの意味・定義
カッターシャツとは、西日本でワイシャツを指す言葉のこと。
東日本ではあまり馴染みのない言葉です。
形や機能にこれといった違いはなく、呼び方のみ地域により異なります。
西日本と東日本で呼び方が違うのは、カッターシャツを開発したスポーツメーカーが大阪にあるためです。
カッターシャツは大阪を中心に展開された商品のため、西日本で名前が広まりました。
東日本でカッターシャツという呼び方が広がらなかったのは、当時はまだ開発メーカーが首都圏に進出していなかったためです。
1-2.カッターシャツの名前の由来・語源
カッターシャツの名前の由来には、開発メーカー創業者のひらめきが大きく関係しています。
大の野球好きで、よく球場に足を運んでいた創業者。
ひいきのチームが勝利し、まわりの観客が「勝った!勝った!」と大はしゃぎしている様子を見て、カッターシャツの名前を思いついたそうです。
その語源から縁起物として学生たちの間でトレンドとなり、一気に名前が広まりました。
2.カッターシャツとワイシャツの違い
ここからは、カッターシャツとワイシャツの違いをより詳しく見ていきましょう。
2-1.地域
カッターシャツとワイシャツは基本的に同じものですが、名前の呼び方は地域によって違います。
西日本ではカッターシャツ、東日本ではワイシャツと呼ぶのが一般的です。
また西日本のなかには、スーツの下に着るものをワイシャツ。
学生服の下に着るものをカッターシャツと呼び分ける地域もあります。
この呼び分けは、カッターシャツが西日本に広まった当時、社会人よりも学生たちの間でより親しまれていたことが関係しています。
2-2.語源
カッターシャツはもともと、1918年にスポーツ用のシャツとして開発されたものです。
もともとは商標名でしたが、現在の西日本ではワイシャツ全般をカッターシャツと呼んでいます。
一方、ワイシャツの語源には2つの説があります。
1つは、外国人が『ホワイトシャツ』と読んでいた発音を日本人が『ワイシャツ』と聞き間違えた説。たしかに、ネイティブに発音すると『ワイシャツ』のほうがよりナチュラルに聞こえます。
もう1つは、第一ボタンを外したときの襟の形がYの字に見えることがきっかけとなった説。
Tシャツの名前の由来と同じで、形からインスピレーションを得たようです。
3.カッターシャツを着こなすためのポイント
ここからは、カッターシャツをよりスマートに着こなすためのポイントを見ていきましょう。
3-1.首周りと裄丈を基準にサイズを選ぶ
カッターシャツ選びに欠かせないのが、自分の身体にぴったり合うサイズ感。
おしゃれなシャツを選んでも、ピッタリ過ぎたりブカブカ過ぎたりしてはマイナスイメージにつながってしまいます。
カッターシャツのサイズは、首回りと裄丈を基準に選ぶと失敗しにくくおすすめです。
首回りのサイズは、首の付け根の少し上を一周した数値が基準。
ボタンを全部閉めたときに指1本入る程度が目安です。
裄丈は、背骨、肩、手首をなぞったラインの数値が基準。
腕をだらんと伸ばしたときに、ジャケットの端から1〜2cmはみ出るぐらいの長さが理想です。
3-2.シーンに合わせて襟型を選ぶ
襟型は、主に以下の5つの種類があります。
ワイシャツ・ドレスシャツについては以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
関連記事:ワイシャツ・ドレスシャツの基本!襟の種類別の特徴と着用シーン別の選び方
★ボタンダウン
シャツ1枚でも襟立ちがきれいにきまるボタンダウンは、襟の先をボタンで留めるのが特徴。
襟の形が崩れる心配がなく、相手にきっちりした印象を与えられます。
ただし、装飾が付いているものは基本的にカジュアルな印象を周囲に与えます。
ビジネスシーンでも着用できますが、冠婚葬祭やフォーマルな場では控えましょう。
ボタンダウンのおすすめの着こなしは、以下の記事で詳しくご紹介しています。
関連記事:ボタンダウンシャツとは?着こなしのポイントや注意点を解説
★レギュラーカラー
さまざまなシーンで着用したい方には、レギュラーカラーがおすすめ。
一番上のボタンを閉めたときに襟が70度〜90度開いたスタンダードなデザインで、TPOを問わず使用できます。
まだ一枚もカッターシャツを持っていない方が最初の1枚に選ぶのにふさわしい襟型です。
★カッタウェイ
カッタウェイは、襟が190度程度開いた襟型のこと。
襟が大きく開いた特徴的なデザインのため、印象に残りやすい点が魅力です。ネクタイを外しても首回りをすっきりキープできます。
★ワイドカラー
襟が100度〜120度程度開いた襟型です。
レギュラーより襟の開きが大きく、さまざまな襟型のなかでも、よりクラシカルなデザインです。
ネクタイの結び目を大きくしたいときは、ワイドカラーのカッターシャツだとバランスよく着こなせます。
首回りをすっきり見せたい際にもワイドカラーはおすすめです。
★ホリゾンタル
ホリゾンタルとは、襟が180度開いている襟型のこと。
190度開いているカッタウェイとほぼ同義で使う場合もあります。
第一ボタンを外したときの印象がスッキリ見えるため、ノーネクタイでも決まりやすいのが特徴。
少し着崩したカジュアルスタイルが好きな方におすすめの襟型です。
ホリゾンタルのおすすめの着こなしは、以下の記事で詳しくご紹介しています。
3-3.色・柄に気を付ける
カッターシャツの色は、ホワイトかブルー、柄は無地かストライプが定番です。
ビジネスシーンやTPOを選ばずに着たい場合は、ホワイトの無地が使いやすいでしょう。
冠婚葬祭でも使えるので1枚は持っておくと安心です。
「カジュアルに見せたい」「毎日ホワイトだと飽きてしまう」そのような場合は、ブルーのストライプがおすすめ。
仕事着に指定がない場合は、あえて他の色や柄に挑戦するのもよい気分転換になります。
おすすめアイテム
3-4.カフスボタンを身に着ける
カッターシャツにアクセントを加えたいときは、カフスボタンで華やかさをプラスするのがおすすめです。
カフスボタンとは、袖口(=カフ)を留めるアクセサリーのこと。
袖口できらりと光るカフスボタンは、おしゃれ上級者の華やぎを演出してくれます。
大切な商談や会議の場にはやや不向きですが、お祝いの席やパーティーなどにはぴったりです。
カフスボタンの種類やおすすめの選び方は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
3-5.手入れが楽な素材を選ぶ
カッターシャツやワイシャツに毎日アイロンをかけるのは面倒ですが、あらかじめ手入れが楽な素材を選べば、身支度の時短につながります。
例えば『イージーケア』の表記があるものは、その名のとおり手入れが簡単で便利です。
最近では、汚れがつきにくい、シワになりにくい、速乾性が優れているなど、さまざまな機能を備えた生地も増えています。
3-6.インナーの色はホワイトかベージュにする
意外と盲点なのが、カッターシャツの下に着るインナーの色です。
ホワイトのシャツから色物のインナーが透けていると見栄えが悪くなり、印象を悪くしてしまうこともあります。
カッターシャツを着る際におすすめなのが、ホワイトかベージュの無地インナーです。
インナーといえばホワイトを思いつく方が多いですが、実はベージュのほうがより透けにくいといわれています。
4.まとめ
ご紹介したように、カッターシャツは西日本で親しまれている呼び方であり、その定義はワイシャツと変わりません。
2つの違いがわからずチョイスに困っていた方も、両者に大きな違いがない点がわかれば、選択肢の幅が広がるでしょう。
今回紹介した着こなしポイントを参考に、ぜひ自分にぴったりのカッターシャツを選んでみてください。