スラックスとは?チノパンやジーンズとの違いや選び方・着こなし方のポイントについて
2022.12.20
この記事の所要時間:約9分
クールビズの推進により、ビジネスシーンでの服装への意識が近年大きく変化しています。
しかし、ビジネスカジュアルのバリエーションが非常に豊富になったぶん、上下揃いのスーツで仕事に取り組んできた方の中なかには、単体でのスラックス選びに迷うという方も少なくないようです。
そこで今回は、ビジネスカジュアル向けのスラックスの選び方や着こなしのポイントを解説します。
1. スラックスとは
スラックスとはスーツや制服などのジャケットとセットアップで着用するパンツ(クリース有)のことを言います。
また、語源は英語の「Slack(緩み)」とされています。
スラックスの素材には、高級感があるウール、少しカジュアルなコットン、機能性が高いポリエステルなどが使われます。
以前はビジネスシーンで着用されることが多かったのですが、最近では普段着としてスラックスを着用するファッションも多くなりました。
カジュアルなTシャツにスラックスを履くだけで大人っぽく見えるのでおすすめです。
1-1. チノパンやジーンズとの違い
チノパンやジーンズとの違いを知ると、スラックスがどういうものなのか区別がつきやすくなります。
ひと口にチノパンやジーンズといってもいろいろな形状がありますが、一般的な定義は以下のとおりです。
★チノパン
チノクロスという綿を使用したパンツのことです。
綾織りのため生地に厚みがあり、丈夫に作られています。
スラックスと比べると太目なシルエットでカジュアルなつくりですが、センタープレスが入ったフォーマルライクなチノパンもあります。
★ジーンズ
デニム地で作られたカジュアルなパンツです。
金属製のフロントボタンや生地の風合い、目立つステッチなどカジュアルな要素が多いため、ビジネスシーンではおすすめできません。
最近ではジーンズにもセンタークリース(パンツ前面中央にある織り目)が入りスラックス風に見えるものがありますが、カジュアルな印象になり、フォーマル度は下がります。
2. スラックスはビジネスカジュアルにおすすめ
以前はオフィスでは上下揃いのスーツを着るのが主流でしたが、オフィスでの服装は多様化しており、ビジネスカジュアルを好む方も多くなっています。
ビジネスカジュアルにはっきりとした定義はありませんが、おおむね以下のようなイメージです。
- ジャケットとスラックスの色や素材が異なる、ジャケパンスタイル
- ジャケットの代わりにカーディガンを着る
- ネクタイを着用しない、ノータイ
- ワイシャツではなくポロシャツを着る
ビジネスカジュアルでは上半身を崩してカジュアルにすることが多いので、コーディネートのベースとなるパンツはスラックスを履いてフォーマルに整えるのがおすすめです。
3. スラックスを選ぶ時のポイント
スラックスはポイントを押さえて選ぶことで、ビジネスカジュアルでもルーズな印象を与えることはありません。
ここでは上手なスラックスの選び方を解説します。
3-1. ジャケットとの色味と分ける
ジャケットとスラックスの色味を分けると、上下揃いのスーツと比べて一目で印象を変えることができます。
色はジャケット・スラックスともにビジネススーツによく使われるものを選ぶことが無難です。
ビジネスでよく使われる色は「ブラック」「ネイビー」「グレー」です。
★ネイビー×グレー
落ち着いた紺色のジャケットと明るめのグレーを組み合わせることで、夏場にも最適な爽やかな着こなしになります。
★ブラック×ネイビー
落ち着いた印象を与えることができます。重要な会議や商談の場でもOKな組み合わせといえるでしょう。
ブラックを基調とした柄物のジャケットを取り入れてみるのもおすすめです。
3-2. 体型にあったサイズを選ぶ
スラックスはサイズ選びが最重要ポイントといっても過言ではありません。
腰回りと裾の長さを重点的に確認してください。
★腰回りのサイズ確認
腰回りのサイズは基本的にウエストの大きさで決まります。
少し余裕があったほうが楽だからといって大きいウエストのものを選ぶと腰やヒップの辺りがダブつき、清潔感が感じられなくなります。
スラックスは履いたときにシワが出ないほうが清潔に見えるため、ジャストサイズのものを選ぶようにしましょう。
★裾の長さの確認
着丈を調整して裾の辺りにたるみができないよう、裾上げをしましょう。
補正なしで着用できる商品もありますが、店舗で購入する際は必ず試着をしましょう。
たるみできないようにすればスマートな印象を与えることができます。
3-3. 機能性に富んだ素材で選ぶ
色味とサイズでカッコよく着こなしたら、最後に機能性が高いものを選び快適に過ごせるようにしましょう。
夏場にうれしい接触冷感素材や動き回る仕事に適したストレッチ素材など、スラックスの素材は多様化しています。
着用シーンに合わせた機能を選ぶことでリラックスして仕事に打ち込めるようになるでしょう。
4. おすすめのスラックス6選
ここでは、洋服の青山が提供するさまざまな機能を持つスラックスを6種類ご紹介します。
シーンやシーズンに合わせたスラックスを選びましょう。
4-1. 伸縮性に優れた激ラクパンツ
スラックスはセンタークリース(パンツ前面中央にある織り目)をビシッと入れるなどしっかりとメンテナンスをして履くのがかっこいい着こなし方ですが、「仕事で疲れているのに手間がかかるのはちょっと……」と感じる方は多いと思います。
そんな方におすすめしたいのが、伸縮性に優れ自宅でも洗濯ができる「激ラクパンツ」です。
スラックスなのにクリーニングに出すことなく、自宅で洗えるので清潔に保てます。
また、洗濯をしても風合いはそのままで型崩れもしにくい素材になっています。
4-2. 涼しい着心地の接触冷感スラックス
夏場のビジネスタイムを快適に過ごしたいのであれば「接触冷感スラックス」がおすすめです。
履いた瞬間にひんやりと感じる着心地で、暑い日や湿気の多い日のベタつき感はまったくありません。
4-3. ハンドアイロンパンツ
スラックスはシワがあるとだらしない印象を見る人に与えてしまいます。
履くたびにアイロンをかけて身だしなみを整えたいところですが、忙しい毎日を過ごすなかではなかなかアイロンがけまでは手が回らないでしょう。
そんな方には形態安定加工の「ハンドアイロンパンツ」がおすすめです。その名のとおり手で撫でるだけでシワが軽減されます。
4-4. ノンアイロンスラックス
「ノンアイロンスラックス」は綿100%でありながら驚異の形態安定性があり、シワがつきにくいので翌日もノーアイロンで履けます。
熱に強く吸湿性に優れています。
天然繊維にこだわりつつ履き心地も妥協したくないという方におすすめのスラックスです。
4-5. すわりシゴト専用パンツ
事務作業など座って仕事をする方におすすめなのが「すわりシゴト専用パンツ」です。
伸縮性がないスラックスは座ったときに生地が突っ張り窮屈に感じますが、すわりシゴト専用パンツは縦にストレッチする素材を採用しているため、ひざを曲げた状態でも窮屈に感じません。
また、腰とひざに負担が少ない立体製法やウエストの不快感を軽減するアクションプリーツを採用。
まさに座り仕事で活躍する方のために設計されたスラックスです。
4-6. 全方向ストレッチスラックス
スラックスを履いたまま荷物運びなど動きの多い作業をする方におすすめなのが「全方向ストレッチスラックス」です。
ヨコ40%、タテ25%伸縮する全方向ストレッチでストレスフリーの着心地を実現しました。
スラックスは膝の部分に圧がかかるとポッコリと生地が膨らんでしまうことがあります。
この状態を「膝抜け」といいますが、全方向ストレッチスラックスは伸長回復率が高く膝抜けが起きにくい素材で作られています。
5. スラックスのメンズコーデ
では、スラックスのおすすめメンズコーデをご紹介しましょう。
5-1. 定番カラーを使用したコーディネート
ジャケットとスラックスをどちらも深い色にすることでフォーマルなイメージを保っています。
5-2. 明るいカラーを使用したコーディネート
スラックスが明るい色のため軽やかな印象を相手に与える、夏におすすめの着こなしです。
ノーネクタイであることやライン入りのシャツを着ることなど、カジュアルな要素を多く取り入れています。
6. スラックスをお手入れするときのポイント
日頃のお手入れに気を遣わなくていいスラックスが増えていますが、定期的にメンテナンスをすれば消耗を抑え長持ちさせることができます。
ここではウォッシャブルのスラックスと非ウォッシャブルのスラックスに分けてお手入れの方法を解説します。
6-1. ウォッシャブルスラックスのお手入れ方法
ここでは一般的なお手入れ方法を紹介します。詳細は購入した商品のタグを必ずご確認ください。
①引っ掛かりを防ぐため、ファスナー、ホック、ボタンをしめる
②半分に折り、洗濯ネットへ入れる
たたんだ状態を保つことで、伸び、ヨレ、縮み、型くずれを防ぎます
③手洗いコースやドライコースなど、できるだけ優しく洗えるコースを選ぶ
④ファスナー・ホック・ボタンを開けて干す
⑤筒状になるよう、ウエスト部分をピンチで留め、筒状にして立体的に風通しよく干す
丸ハンガーやパンツ用ハンガー2つを使用しましょう
6-2. 非ウォッシャブルスラックスのお手入れ方法
非ウォッシャブルスラックスは自宅では洗濯できませんのでクリーニングに出すようにしましょう。
自宅で洗濯すると縮んだり型崩れを起こしたりする危険があります。
着用後には毎日ブラッシングしてホコリを落とすとダメージが少なくなります。
また、スラックスを脱いだあとすぐにハンガーにかければシワになりにくく、湿気によりセンタープレスが取れるのも防げます。
毎日のブラッシングとハンガー掛けはウォッシャブルスラックスでも効果があります。
毎日手間をかければスラックスにより愛着が湧き、きっと毎日のビジネスカジュアルが楽しみになるはずです。
7. まとめ
生地の進化により高機能スラックスも増えています。
ぜひこの記事を参考にビジネスカジュアルに挑戦してみてください。
きっと今までよりもラクラク、リラックスして仕事ができるはずです。