ブレザーとは?ジャケットとの違いやコーデ・着こなしを紹介
2024.06.03
この記事の所要時間:約6分
オフィスカジュアルやクールビズ、ウォームビズが広まるなか、かつて人気を誇ったブレザーに再び注目が集まっています。
普段スーツスタイルが多い方も、ブレザーに変えることで、ほどよいリラックス感を出しつつ品のある、新しい印象を作り出せます。
現在ブレザーをお持ちでない方も、ブレザーの歴史や魅力を知れば、「ぜひ手にしてみたい」と思うのではないでしょうか。
ここでは、ブレザーの特徴やおすすめのコーディネートをご紹介します。
1.ブレザーとは?
ブレザーとはテーラードジャケットの一種であり、ネイビーやブラックの生地に金ボタンやエンブレムが施されているジャケットを指します。
日本では学生服に多く採用されているため、馴染みのあるデザインの1つです。また、航空会社やスポーツチームなどの制服にも用いられています。
ブレザーはスーツと違って肩パットが薄いもの、もしくはないものが多く、胸にゆとりがあることから、ほどよいカジュアルさと爽やかな印象があります。
オフィスカジュアルや普段の休日コーディネートにもおすすめの一着です。
2.ブレザーとジャケットの違い
ブレザーと聞くと、「ジャケットと何が違うの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ジャケットは丈の短い前開きの上着の総称であり、ブレザーもジャケットの一種です。
さらに、ジャケットのなかでもテーラードジャケットの一種に分類されます。
テーラードジャケットとは、上下セットではない単体のジャケットを指し、比較的カジュアルなデザインが多いことが特徴です。
テーラードジャケットについては以下の記事でも詳しく解説しています。
3.ブレザーの種類
ブレザーには、大きく以下の2つの種類があります。
- シングルブレザー
- ダブルブレザー
それぞれの起源、また、着用にふさわしいシーンを解説します。
3-1.シングルブレザー
シングルブレザーの起源は、1877年、ロンドンでケンブリッジ大学のボートチームの学生が他チームとの差別化を図るために着用したことが始まりといわれています。
当時は、所属チームを示すことに加え、寒さへの対策のため、フランネルジャケットの着用が一般的でした。
しかし、ケンブリッジ大学の学生は濃い紅色のジャケットを羽織って現れ、他のチームとの差別化を実現し、大きな注目を集めました。これ以降、さまざまな大学が独自のカラーとエンブレムのデザインを施したことで、ブレザーが広まっていったとされています。
シングルブレザーの特徴は、フロントボタンが縦一列に配置されたシングルブレステッドのスタイリッシュでスマートなデザインです。
主張が控えめなことから、着用に制限はありません。ビジネスシーンはもちろん、祭典や式典など正装が求められるシーンにも対応できる万能なジャケットです。
3-2.ダブルブレザー
ダブルブレザーの起源は、イギリス海軍のフリゲート艦ブレザー号が19世紀中盤に採用した制服が始まりといわれています。
ヴィクトリア女王が軍艦ブレザー号を訪問するにあたり、乗員に濃紺のジャケットに真鍮のメタルボタンを付けた装いで迎えさせたところ、その凛々しい姿を見た女王は非常に感銘を受け、それ以後、他の軍隊でもユニフォームとして採用。
その後、民間にも広まっていったとされています。
ダブルブレザーの特徴は、フロントボタンが縦二列に並んだダブルブレステッドと呼ばれるデザインで、重厚感のあるクラシックな雰囲気を持ちます。
そのため、主に経営者やチームリーダーなど、指揮官としての役割を担う方にふさわしい一着とされています。
なお、式典や祭典などのフォーマルなシーンでは主役や主催の方の着用がふさわしいとされているため、着用の際には配慮が必要です。
4.ブレザーの魅力
伝統的であり、かつ個性を主張するデザイン性の高さが特徴のブレザー。
次は、ブレザーを着用することの魅力やメリットを見ていきましょう。
4-1.フランネル素材で肌触りがよい
ブレザーは基本的に、太く短い紡毛を使ったフランネル素材で作られています。暖かく柔らかな肌触りが特徴で、着用時の心地よさが特徴です。
保温性に加え柔軟性や耐久性もあることから、動きやすく型崩れしにくいなどの利点も持ち合わせています。
4-2.汎用性が高く合わせやすい
ブレザーは、ボタンの配置デザインにより、主役として華やかな演出が必要なシーンでも、控えめに演出すべきシーンでも活躍します。
また、シャツやポロシャツ、ニットのタートルネックなどとも相性が良く、スタイリングの幅が広いのも魅力です。
さらに、ビジネスパンツはもちろん、チノパンやコーデュロイパンツにも合わせられます。
シーンに応じ、アイテム1つで多様なコーディネートを楽しめます。
4-3.スポーティーな雰囲気も出せる
伝統的でクラシックな印象をもつブレザーは、チノパンやポロシャツと合わせることで、爽やかでスポーティーな雰囲気も演出できます。
正装が求められるゴルフシーンにも最適で、特に、10月〜12月のトップシーズンといわれる季節は、暖かく動きやすいためおすすめです。
おすすめアイテム
5.ブレザーのコーデを紹介
最後に、ブレザーのおすすめのコーディネートをご紹介します。
王道のコーデはもちろん、快適な夏のリラックススタイルもぜひ取り入れてみてください。
5-1.ネクタイコーデ
控えめなシングルブレザーにトレンド感のあるネクタイを合わせることで、おしゃれを演出しています。
普段のコーディネートに華を添え、気分を上げてくれるコーディネートです。
合わせるネクタイの色やデザインを変えることで、さまざまな雰囲気を楽しめます。
5-2.リラックススタイル
現代風にアレンジされた春夏用のシングルブレザーに、カーゴパンツでリラックスした雰囲気をプラスしたスタイルです。
秋冬のイメージが強いブレザーですが、春夏用のものなら暖かい日でも快適に着用でき、ほどよいきちんと感を演出できます。
休日コーデにはもちろん、オフィスカジュアルにも適したコーディネートです。
5-3.王道コーデ
ネイビーのブレザーにグレーのスラックスを合わせるコーディネートは、はじめてのブレザー着用でも取り入れやすいです。
金ボタンがアクセントのブレザーを、主張しすぎずシンプルに合わせました。
オフィスカジュアルにもふさわしい王道のスタイリングです。
5-4.セットアップコーデ
ジャケット単体で販売されていることの多いブレザーですが、セットアップのように上下を合わせることで、まとまりのある上品な雰囲気を出すことができます。
無地のアイテムで揃えることでブレザー本来のデザイン性の高さが際立ちます。
6.まとめ
ブレザーは、正装にも、オフィスカジュアルにも、スポーティーさを出したいシーンにもふさわしい一着です。
コーディネートやスタイリングが苦手と感じている方でも、合わせられるアイテムやパンツの幅は広いため、安心して取り入れられます。
この記事を参考に、ぜひ一度ブレザーにチャレンジし、コーディネートの手軽さや楽しさを体験してみてください。