スーツの後ろ姿をカッコよく見せるには?シワの原因や対策を解説
2023.10.05
この記事の所要時間:約6分
スーツを着たときに鏡で全身をチェックする方は多いと思いますが、後ろ姿にはなかなか目が行き届きません。
しかし、後ろ姿は意外と見られているものです。
スーツの後ろ姿がかっこいいと、立ち姿がより魅力的に見えます。
この記事では、スーツの後ろ姿をカッコよく見せるコツや、できるだけなくしたいスーツのシワへの対策をご紹介します。
1.スーツは後ろ姿にもこだわるべき?
スーツは、ビジネスシーンだけでなくプライベートでも、ビシッと見せたいときや誠実な印象を与えたいときなどに活躍します。
ネクタイや袖の長さ、襟のカタチなど、前から見た姿は自分でもチェックできるため気にする方が多いですが、座りジワやジャケットの着丈など、後ろ姿の印象を決める要素もチェックしたいポイントです。
後ろ姿にこだわれば、スタイル全体によい影響をもたらします。
2.スーツの後ろ姿の印象を決める要素は?
スーツの後ろ姿の印象を決める重要な5つの要素を解説します。
2-1.着丈
後ろ姿のバランスを決めるのは、ジャケットの着丈です。
長すぎると足が短く見え、短すぎると腰回りが窮屈な印象になります。
ただし、流行によっても最適な着丈は変わる場合があります。
最近のトレンドでは、後ろから見てギリギリヒップが隠れる程度がベストな着丈といわれています。
以下の記事では、着丈についてより詳しく解説しています。
2-2.ベント
ベントとは、ジャケットの後ろ見頃、またはサイドに入っている裾部分の切れ込みのことをいいます。
切れ込みの有無や位置により3つの種類に分けられます。
センターベント
後ろ身頃の中央にベントがあります。一般的なビジネススーツのシルエットです。細身のシルエットでも動きやすく、後ろ姿がスッキリ見えます。
サイドベンツ
左右の裾に1本ずつベントがあるデザインです。ゆとりのあるシルエットになり、エレガントで堂々とした印象の後ろ姿になります。
ノーベント
裾にベントがないデザインをノーベントといいます。フォーマルな印象を与えられますが、ベントがあるものに比べて動きにくいため、座りジワに注意が必要です。
ベントについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
2-3.袖口
袖口から見えるシャツの長さも、後ろ姿の印象を大きく左右します。
ジャケットの袖丈は、腕をおろしたときに袖口が手首の骨を隠す程度の長さが適切です。
この長さだと、動いたときにも立ったときにも美しく見えます。そのジャケットの袖口からシャツが1.5cm程度見えていれば、後ろ姿全体が美しく見えるでしょう。
2-4.パンツの裾の長さ
ジャケットだけでなくパンツのシルエットにも気を配ると、後ろ姿がよりカッコよくなります。
パンツの裾にたるみがない長さにすると、スッキリとした印象になり理想的です。
シューズを履いていない状態で床から指一本分、シューズを履いたときには裾の前部分がシューズに触れ、少し折れ曲がるくらいの長さです。
パンツの裾を測るときは、ウエスト位置を正しい位置にし、真っ直ぐ立った状態で採寸しましょう。
2-5.シワの有無
せっかくシルエットが美しいスーツを着ていても、シワがついていたら台無しです。
身体にフィットしたスーツならシワがつきにくいですが、車の運転をしたり長時間座ったりすると、背中や腰回りにシワが入ってしまうことがあります。
シワが気になる場合は、スーツの生地をチェックしてみましょう。
天然繊維の綿や麻、シルクはシワになりやすい傾向にありますが、ウールはシワになりにくい傾向にあります。
化学繊維なら、ポリエステルは強度が強いため、ウールよりもさらにシワになりにくい生地です
3.体型によるシワの違いは?
座りジワのように動きでできてしまうシワもありますが、体型にスーツが合っていないことでシワができてしまう場合もあります。
ここでは体型によってできるシワを解説します。
3-1.反身
肩が後ろに、腰が前に出るように、上半身が反った姿勢になっていることを反身、または反身体といいます。
胸周りの筋肉が厚い方や肥満傾向の方に多くみられる体型です。
反身の方は、後ろ見頃が余りやすく、後ろ見頃の首下に一文字のシワができてしまうことがあります。
後ろ見頃の着丈を詰める反身補正をおこなうか、上半身の力を抜いて真っ直ぐ立てるよう気をつけてみるとよいでしょう。
3-2.巻き肩
肩が前に出ている巻き肩は、長時間のデスクワークでなりやすい体型です。
肩が前に出ると、後ろ見頃が引っ張られてしまい、背中部分にシワがよりやすくなります。
巻き型は肩こりの原因にもなるので、ストレッチや筋トレで矯正してみましょう。
3-3.いかり肩
首から肩までのラインが真っ直ぐに近く、肩の先がとがって見える体型をいかり肩といいます。
鎖骨の肩側が首側より高くなっているイメージです。
いかり肩だと、肩先でスーツを持ち上げてしまうため、首の後ろの生地が余ってしまい、シワができてしまいます。
体型補正が可能なオーダースーツなら、肩先を上げたり首の付け根を下げたりすることで、シワのつきにくいスーツに仕上げられます。
3-4.ストレートネック
ストレートネックとは、首の骨が真っ直ぐになってしまっている体型です。
最近ではスマホ首ともいわれています。
ストレートネックも襟下部分にシワができる傾向にあります。
ストレートネックも肩こりや頭痛の原因となるので、これを機にストレッチや普段の姿勢に気をつけ、治してみるのもよいでしょう。
4.スーツの後ろ姿をカッコよく見せるには?
スーツの後ろ姿をカッコよく見せるためには、シルエットを美しく保つ工夫が必要です。
その工夫を具体的に4つご紹介します。
4-1.センターベントかサイドベンツのスーツを選ぶ
ジャケットにベントがあると動きやすく、座ったときにもシワがつきにくくなります。
センターベントなら、長時間座っていても、後ろ見頃のセンターにある切込み部分が開くため座りジワになりにくい傾向があります。
サイドベンツなら、ジャケットのサイドに切り込みがあるので切り込み部分が開いているのが目立ちにくく、座っているときの後ろ姿もエレガントに見えるでしょう。
4-2.適切なサイズのスーツを選ぶ
身体にスーツがフィットしていれば、自然と後ろ姿もカッコよくなります。
サイズが大きすぎたり小さすぎたりすると、どうしても不自然なシワができてしまうため、印象が劣ります。
適切なサイズのスーツを選びましょう。
4-3.パンツのポケットにものを入れない
スマートフォンやタバコなどをついパンツのポケットに入れてしまう方も多いと思いますが、パンツのポケットにものを入れると、ポケットが変形したりポケットの端が破れたりしてしまいます。
シルエット的にも見栄えが悪くなるため、ポケットにはなるべくものを入れないようにしましょう。
4-4.姿勢を正しくする
スーツ着用時に正しい姿勢を心がけると、後ろ姿も美しく見えます。
立っているときはもちろんですが、座っているときに椅子の背もたれに身を預けてしまうと、ジャケットの腰やヒップ周りに深いシワが付いてしまうことがあります。
座るときも姿勢を正して座りましょう。
5.まとめ
スーツの着こなしにこだわるなら、後ろ姿にもしっかりこだわりましょう。
後ろ姿にも気を配れば、どこから見られてもカッコよく見えるはずです。
後ろ姿は自分で確認しにくいですし、自分の姿勢のクセも自分ではなかなか気付けないものです。
周りの方にも確認してもらいながら、ここでご紹介した内容をぜひ実践してみてください。