ウィンザーノットとは?結び方やセミウィンザーノットとの違いを紹介
2024.06.03
この記事の所要時間:約6分
ネクタイの結び方にはさまざまな種類があることをご存知でしょうか。
ネクタイは、柄やデザインだけではなく、結び方でも異なる雰囲気を演出できます。
ひとつでも多くの結び方を覚えておくことで、TPOに合わせた着こなしができ、細やかな気配りができるスマートな印象を与えられます。
今回は、代表的なネクタイの結び方の1つであるウィンザーノットを解説します。
1.ウィンザーノットとは?
ウィンザーノットはイギリス式のオーソドックスなネクタイの結び方であり、結び目がきれいな三角形をしていることが特徴です。
イギリスのウィンザー公=イギリス国王エドワード8世がワイドスプレッドカラーシャツを好んで着用しており、それに合わせてネクタイのノット(結び目)を大きく結んだことが始まりとする説があります。
ウィンザーノットは結び目が大きいため、少し主張を控えたい場合には、結び目が小さく施されたセミウィンザーノットがおすすめです。
それぞれの結び方が持つ印象や適したシーン、相性のよいシャツをご紹介します。
1-1.ウィンザーノット
ウィンザーノットは、正三角形に近いボリュームのある大きな結び目が特徴です。
左右非対称なプレーンノットとは異なり、結ぶ回数が少し多いことで、左右対称のきれいな形を作り上げます。
ウィンザーノットは、フォーマルやセミフォーマルなシーンにおすすめです。
イギリス調のスーツに襟の開きの角度が大きく高さのあるワイドなシャツを合わせると、クラシカルで大人な雰囲気を演出できます。
ただし、ノットの主張が強く、選ぶシャツによってはバランスの悪い印象を与えてしまうため注意が必要です。
1-2.セミウィンザーノット
セミウィンザーノットはハーフウィンザーノットとも呼ばれます。
ウィンザーノットよりも結び目が小さく、ボリュームが抑えられるため、主張を控えたいシーンにも対応できます。
どのような襟型シャツとも相性がよいため、フォーマルなシーンだけでなく、普段のビジネスシーンや就職活動にもおすすめです。
また、結び方がウィンザーノットとほぼ同様の手順のため、ウィンザーノットと合わせて覚えておきたい結び方です。
2.ウィンザーノットの結び方
ウィンザーノットは、覚えてしまえば1分ほどで結べてしまう簡単な結び方です。
その手順を、つまずきやすいポイントを踏まえながらご紹介します。
手順
①大剣が長くなるようにセット
②大剣を小剣の上に持ってきてクロスさせる
③クロスしてできた輪の下から大剣を通す
④大剣を裏側から回し、今度は上から輪に通す
⑤大剣と小剣を下から強く引く
⑥三角形を意識しながら、大剣を外側からまわし輪に通す
⑦大剣をノットになる部分に通す
⑧小剣を引き長さを調節
⑨ディンプル(くぼみ)を整え、さらに小剣を引き、締める
⑩最後、形を整え完成
3.セミウィンザーノットの結び方
セミウィンザーノットは、ウィンザーノットの手順③を省くだけで完成します。
手順
①大剣が長くなるようにセット
②大剣を小剣の上に持ってきてクロスさせる
③クロスしてできた輪の上から大剣を通す
④大剣と小剣を下から強く引く
⑤三角形を意識しながら、大剣を外側からまわし輪に通す
⑥大剣をノットになる部分に通す
⑦小剣を引き長さを調節
⑧ディンプル(くぼみ)を整え、さらに小剣を引き、締める
⑨最後、形を整え完成
ノットにボリュームがあると感じる場合は、誤ってウィンザーノットになっている可能性があります。
ウィンザーノットは上下から輪に通し、セミウィンザーノットは下からのみ輪に通すと覚えるとよいでしょう。
プレーンノットやダブルノットの結び方を確認したい方は、ぜひこちらをご覧ください。
4.ウィンザーノットがきれいに見えるポイント
ウィンザーノットは、形を美しく整えることで、より洗練されたスマートな印象になります。
そのポイントをご紹介します。
4-1.ディンプルを作る
ビジネスやフォーマルなシーンでネクタイを締める際は、ノットの真下にディンプルと呼ばれるくぼみを作り、立体感を出し華やかに演出しましょう。
ディンプルがないとのっぺりとした印象になり、せっかくのウィンザーノットの良さが半減してしまいます。
きれいなディンプルを作るコツは、締める際に指を一本添えてくぼみを作りながら締めることです。
ノット部分でくぼみが作られることで生地に癖がつき、1日を通して形のよいディンプルをキープできます。
注意点として、葬儀や法事などのお悔やみを伝える場では、華やかさを演出するディンプルはふさわしくないため、ディンプルができないように配慮しましょう。
4-2.長さを調節する
ネクタイの長さは、身長や体型によりふさわしいとされる長さが決まっています。
その長さに配慮せず柄やデザインだけで選んだ場合、違和感を感じたり、何度結んでもバランスがおかしかったりすることがあります。
ネクタイを結んだ際の適切な長さは、大剣の先端がベルトの留め金部分のバックルにかかる状態とされています。
自分では気付きにくいですが、ジャケットのボタンを開けている際やジャケットを脱いだ際には、ネクタイの長さが際立ちます。
スーツをスマートに着こなすためには、ジャケットを羽織る前に鏡の前でバランスのチェックをおこないましょう。
ネクタイの適切な長さは、以下の記事にて詳しくご紹介しています。
5.結び方以外にネクタイやワイシャツで印象をよくするには?
スーツをスマートに、かつ印象良く見せるためには、Vゾーンに位置するネクタイとワイシャツに気を配ることが重要です。
ただし、スーツを着用するシーンによって演出すべき雰囲気は異なります。
スーツのコーディネートでは、ジャケットの衿あき部分を表すVゾーンに工夫を加えることで、異なる印象を作り出せます。
結び方だけでなく、スーツとの配色の組み合わせを考えることや、スーツとのバランスが取れた柄のネクタイを選ぶといった配慮も必要です。
Vゾーンは顔に近いことから、真っ先に人の目が届く場所です。
バランスに配慮し、スタイリッシュでスマートなネクタイの着用を心がけましょう。
シーンに応じたネクタイ選びやVゾーンの詳しいスタイリング方法は、以下の記事も併せてご覧ください。
6.まとめ
ウィンザーノットをきれいに結ぶと、クラシカルでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。
ネクタイの結び方は1つでも多く覚えておくとコーディネートの幅が広がりますし、今お持ちのアイテムで手軽に取り入れられるので、ぜひウインザーノットをおしゃれに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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