靴の修理が必要なときとは?よくある修理内容や靴を長持ちさせるコツを解説
2023.03.23
この記事の所要時間:約7分
お気に入りの靴や歩きやすい靴は、いつまでも大切に履きたいですよね。
靴はきちんとお手入れすることで長持ちさせることが可能です。
また、パーツが傷んできても修理をすれば靴の寿命を延ばすこともできます。
ここでは、靴を修理に出すタイミングや修理内容、靴を長持ちさせるコツについて解説します。
1. 靴の修理が必要なときとは?
革靴やスニーカー、パンプスなど、どの靴も基本的に修理することはできますが、適切なタイミングで修理に出すことが大切です。
まずは修理が必要なタイミングについて解説します。
1-1. ソールがすり減ってきて歩きづらい
ソール(靴底)の中でも前底やかかとの部分は歩くたびに地面と接する場所であるため、最もダメージを受けやすい場所の1つです。
丈夫に作られていますが、使い続けるうちに地面との摩擦で削れ、薄くなってしまいます。
前底やかかと部分がすり減ったまま履き続けると、すべりやすくだんだん歩きづらくもなります。
靴の土台自体を傷めてしまう場合もありますので、靴の前底やかかとがすり減ってきたなと思ったら早めに修理に出しましょう。
1-2. つま先が削れてきた
靴のつま先部分もソール同様、歩いているときに地面との摩擦で細かい傷がつきやすいパーツです。
つまづいたりぶつけてしまったりといったアクシデントも、つま先に傷がつく原因となります。
つま先はソールと違って削れや傷が外から見えやすいパーツです。
見栄えが悪くなってきたらそのタイミングで修理に出すことをおすすめします。
1-3. インソールの汚れやニオイが気になる
足の裏には多くの汗腺があり、一日にコップ一杯分の汗をかくといわれています。
そのため、靴の中でも足裏に接するインソール(靴の中敷)には多くの汗が染み込み、気付かぬうちに雑菌が繁殖しやすい環境にあります。
インソールの汚れはカビやニオイの原因となるので、汚れが気になった場合はインソールの交換修理をするとよいでしょう。
摩擦によりインソールが破れたり劣化したりしてしまっている場合も交換で対応できます。
2. 靴の主な修理内容
靴の修理といっても、どのような修理を頼めるのかわからない方も多いでしょう。
ここでは、一般的に修理できるパーツや修理の内容について解説します。
2-1. ソールの補修・交換
ソール部分の修理では、新しいソールに交換したり、削れた部分を補修したりする修理をおこないます。
古くなったソールを剥がし、ラバーやレザーなどの素材がありますのでお好みに合わせて交換します。
靴底とソールが一体になったタイプの靴は、専用の補修材を使用して削れたソールを元の形に戻してもらいます。
また、ソールがすり減り土台部分が劣化してしまっている場合は、オールソール交換で靴底すべてを張り替えてもらうことも可能です。
2-2. つま先の補修・補強
つま先の傷やへこみ、削れなども補修してもらえます。
レザーソールの場合は、削れにくいようにつま先にスチール補強をすることも可能です。
同様にスニーカーやパンプスも修理できます。
つま先部分が剥がれてきた場合は糊付けで修理してもらうか、オールソール交換で対応してもらえます。
2-3. インソールの交換
インソールが汚れたり破れたりしてきたら、お店で交換してもらえます。
元のインソールを剥がし、張り替えて修理します。
オリジナルの印刷やロゴは再現できませんが、土踏まずやかかとにクッションを入れてもらったり、好きなカラーのインソールを選んだりできます。
スニーカーはもちろん、サンダルやパンプスもインソールの交換修理が可能なため、自身が持っている靴を今一度確認してみてもよいでしょう。
2-4. 縫い目の補修
革靴やスニーカーのステッチがほつれてしまった場合も修理可能で、糸もオリジナルに近いものを探してもらえば自然な仕上がりになります。
また、革靴のタッセルやパンプスのストラップ、ホックやバックルなどの金具も修理で新しいものと交換できます。
スニーカーのマジックテープが汚れてしまった場合も交換できるので、くっつきにくくなったときは修理に出すとよいでしょう。
2-5. 靴磨き
「靴磨きなんて自分でできるのに……」と思う方も多いかもしれせんが、プロに靴磨きをお願いすると専用のクリーナーできれいに磨いてくれるので、小さな傷が目立たなくなり革本来のツヤが出ます。
特にブラックの革靴は油分が足りなくなるとカサつき白っぽくなってくるため、適量の油分を含んだクリームで磨いてもらうと革の表情がガラッと変わります。
クレンジングで汚れを落とすのに特化した靴磨きや、鏡面磨きでピカピカにする靴磨きなど、さまざまな種類のサービスがあるので、好みに合った仕上げをお願いするとよいでしょう。
3. 靴を長持ちさせるためには?
靴は傷ついたり汚れたりしてしまっても多くの場合は修理できます。
しかし、普段のお手入れやサイズ選び、履き方などに気をつければ、もっと長持ちさせることもできます。
ここでは長持ちさせるための4つのポイントをご紹介します。
3-1. 定期的に手入れをする
靴は服と違い、洗濯で気軽には洗えません。
しかし、定期的にブラシをかけたりシュークロスで磨いたりすることできれいな状態を保ちやすくなります。
例えば革靴の場合、ブラシで汚れを落としてからクリームをつけて磨けば革のツヤを取り戻せます。
お手入れ方法はスエードやエナメルなど革の種類によっても変わってくるため、自分が持っている靴の形状や素材を確認してからお手入れしましょう。
また、泥汚れがついてしまったときは早めに取り除いたほうが汚れを落としやすくなります。
革靴のお手入れについて知りたい方は「【革靴のお手入れ方法】日ごろのケアで靴を長持ちさせるコツ」をご覧ください。
3-2. 正しいサイズ選びをおこなう
少しきつい靴を履き続けると、足が痛くなるだけでなく靴も型崩れし傷みやすくなります。
革靴だと型崩れしたところからひび割れが起きたりシワが入ってしまったりするので、見栄えも悪くなりがちです。
しかし、だからといってブカブカの靴を履けばよいというわけではありません。
サイズの大きな靴はインソールの摩耗が激しくなったり、折りジワができやすくなったりする傾向があります。
靴を買うときは必ずフィッティングをし、サイズの合ったものを選びましょう。
3-3. 連続して同じ靴を履かない
前述のとおり、一日履いた靴の中には大量の汗が染みこんでいます。
革靴に限らず靴は湿気に弱いため、汗を乾燥させず履き続けると靴の劣化を招いてしまいます。
また、靴を休ませることで履きジワやインソールのヘコみがもとに戻りやすくなり、型崩れの防止にも役立ちます。
毎日同じ靴を履き続けるのは衛生的にもあまりよくありません。
お気に入りの通勤靴や運動靴などは2足買ってローテーションするのも方法の1つです。
3-4. 靴ベラ(シューホーン)を使って履く
靴ベラ(シューホーン)を使わずに履ける靴であっても、靴ベラを使って履くことでかかと部分の形崩れを防げます。
靴ベラの代わりに指を入れて引っ張って履くことも、長い目で見ると形崩れの原因となってしまいます。
かかと部分を踏んで履くのは言語道断。急いでいてもかかとを踏まず、しっかり履いてから歩き出しましょう。
4. まとめ
ここまで、靴の修理について、修理ができる内容や長持ちさせるコツなどをご紹介しました。
靴は大切にお手入れしつつ適切なタイミングで修理することで、長く履き続けることができます。
お気に入りの靴を見つけたら、少しでもその一足を長く楽しめるよう、しっかりメンテナンスを施すようにしましょう。