スーツのボタンの留め方にはルールがある?種類・シーン別に徹底解説

2022.12.21

ビジネス

スーツのボタンの留め方にはルールがある?種類・シーン別に徹底解説

この記事の所要時間:約6分

「ボタンの留め方を上司に注意された」「自分のボタンの留め方が正しいのかわからなくなった」

このような経験をされた方はいらっしゃいませんか?

スーツのボタンの留め方は、ボタンの数やシーンによってルールが変わります

ここでは、ボタンの留め方の基本的なルール、またシーン別のルールを解説します。

しっかり理解して、どのような場面でもきっちりとスーツを着こなせるようになりましょう。

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1. スーツのボタンの留め方にはルールがある?

英国貴族の文化と深い関りがあるスーツには、着用において多くのルールが存在します。

そのなかでも特に間違いやすく、知られていないのが「ボタンの留め方」です。

ヨーロッパに比べてスーツの歴史が短い日本ではボタンの留め方のルールがあまり浸透していません。

ボタンはスーツのパーツのなかでも人目につきやすいので、間違えていると違和感を与えてしまう原因になります。

そのため、正しいボタンの留め方を覚えることが大切です。

2. ジャケットのタイプ別基本ルール

ジャケットのボタンの留め方の一番基本のルールは「一番下のボタンは留めない」ということです。

これを「アンボタンマナー」と言います。
ここではボタンの数ごとに留め方を解説します。

2-1. シングルジャケット(2つボタン)

シングルジャケット(2つボタン)

シングルジャケットの2つボタンの場合は上のボタンだけを留めます。

下のボタンは「飾りボタン」と呼ばれており、基本的には留めません。

理由としては、下のボタンを留めるとシワができてしまい美しいシルエットが台無しになるためです。

2-2. シングルジャケット(3つボタン)

シングルジャケット(3つボタン)

3つボタンの場合は、2つボタンと同じく一番下のボタンは留めません。

理由も2つボタンと同じく、下のボタンを留めるとシワができて美しさが損なわれるからです。

3つボタンのジャケットはVゾーンが狭く、腰にくびれが少ないボックスシルエットのため、スマートさに欠けます。

そのため現在では着用されるシーンは少なくなっています。

2-3. シングルジャケット(段返り3つボタン)

シングルジャケット(段返り3つボタン)

段返り3つボタンは、一番上のボタンが襟の裏に隠れた状態になっています。

見た目は2つボタンのジャケットに近く、腰のくびれもあるため、重い印象は与えません。

現在では3つボタンというと、ほとんどが段返り3つボタンのことを指します。

段返り3つボタンの場合は、一番下のボタンを留めないのは同じですが、襟裏にある一番上のボタンも留めません。

一番上のボタンは装飾のために付けられたものだからです。

つまり、段返り3つボタンでは真ん中のボタンだけを留めるのがルールとなります。

2-4. ダブルジャケット(4つボタン)

4つボタン

4つボタンダブルジャケットの場合は、基本的に下のボタンだけを留めます。

上のボタンは飾りボタンです。

2-5. ダブルジャケット(6つボタン)

ダブルジャケット(6つボタン)

6つボタンのダブルジャケットは「真ん中のボタンを留める」もしくは「真ん中と下のボタンを留める」のどちらかです。

少し例外となりますが、一番下のボタンだけを留める着こなしもあります。

一番下のボタンだけを留めることによりVゾーンが広くなり、力強い印象を与えることができます。

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3. シーン別のルール

ボタンの留め方はシーンによって変わることがあります。

それぞれのシーン別に解説します。

3-1. ベストやジレを着用するとき

ベストやジレを着用するとき

基本的にベストやジレはジャケットと同じく一番下のボタンは留めません。

また、ベストやジレの上に着るジャケットのボタンは、すべて外していても問題ありません。

ベスト着用時にジャケットのボタンを留めると着ぶくれのような状態になり、きれいなシルエットが台無しになってしまうからです。

また、生地にシワが残ってしまうので、スーツの消耗が早くなってしまいます。

ただし、ビジネスでの大切な商談や、プレゼンなど自身に注目が集まるシーンではボタンを留めておくと良いでしょう。

3-2. 椅子に座るとき

椅子に座るときにはボタンを外すのがマナーです。

ボタンを留めたまま椅子に座ると生地が引っ張られて傷んでしまうためです。

本来の着こなしを知らない方からすると「ボタンを外すなんて生意気だ」と印象を持たれてしまいます。

特に就職活動中の学生などはボタンを外さないよう教えられているケースもあります。

正しいマナーとしては「椅子に座るときはボタンを外す」ですが、印象が大切な就職活動などではボタンを閉めた状態で臨んでも問題ありません。

周りの状況に合わせるようにしましょう。

4. その他ルール

その他のルールを紹介します。

4-1. 女性用スーツのボタンの留め方

女性用のスーツは基本的にボタンをすべて留めることを想定しています。

そのため、男性のように一番下のボタンを留めないアンボタンマナーは適用されません。

女性用スーツのボタンを外して着用するとだらしない印象を与えてしまうので気を付けましょう。

女性用スーツのボタンの留め方1
シングルジャケットの例
女性用スーツのボタンの留め方2
ダブルジャケットの例

4-2. 1つボタンの留め方

1つボタンは最もフォーマルなボタン数です。

そのため、着用するシーンもフォーマルな場面がほとんどです。

一番下のボタンを外すアンボタンマナーの対象外ですので、ボタンを留めるようにしましょう。

5. まとめ

ここで紹介したように、ボタンの留め方だけでも多くのルールが存在します。

日本ではスーツのマナーやルールがあまり浸透していないため、少し面倒に感じるかもしれません。

フォーマルなシーン以外ではあまり神経質になる必要はないかもしれませんが、マナーやルールはスーツを着る人を縛るものではなく、スマートにスーツを着こなすためのものですので、覚えておいて損はないでしょう。

少しずつでも背景を含めてマナーやルールを理解し、自信をもってスーツを着こなせるようになりましょう。

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