20代でフォーマルスーツは必要?選び方やシーン別コーディネートを解説
2022.12.02
この記事の所要時間:約6分
20代でフォーマルスーツが必要なのか悩み、購入を躊躇している方は多いと思います。
また、着用する機会がないのに購入し、スーツの経年劣化を心配している方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、20代にフォーマルスーツは必要なのか、購入する場合はどのように選べばよいのかなどを解説します。
1. フォーマルスーツとは
フォーマルスーツとは、式典や冠婚葬祭など格式の高いシーンで着用するスーツの総称です。
格式の高いシーンでは、そのシーンに見合う服装をしなければマナー違反になったり、主催者に対して失礼にあたります。
フォーマルスーツには、格式別に「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3つがあります。
1-1. 正礼装
フォーマルスーツのなかで最も格式が高いのが正礼装です。
結婚式では、主にもてなす側である新郎や両親、親族などが着用します。
正礼装には以下のような種類があります。
- モーニング:昼間に着用する正礼装
- 燕尾服:夜の席で着用する正礼装
- タキシード:夜の席で着用する正礼装
このように、時間帯によっても着用する服装が変わるので注意が必要です。
1-2. 準礼装
正礼装に次いで格式が高いのは、準礼装(セミフォーマル)です。
準礼装は、結婚式のゲストのなかでもメインのゲスト、つまり主賓として呼ばれた場合に着用します。
昼間の準礼装はディレクターズスーツを着用し、夜間の準礼装ではタキシードを着用することもあります。
1-3. 略礼装
フォーマルスーツのなかでも格式が低いのが略礼装です。
結婚式や葬儀などに一般のゲストとして参加する場合に着用します。
ブラックスーツやネイビー、グレーなどのダークスーツがあります。
時間帯を気にする必要がなく気軽に着用できます。
2. フォーマルスーツはいつ着る?
フォーマルスーツは基本的に冠婚葬祭で着用します。冠婚葬祭には、それぞれ以下のような意味があります。
2-1. 「冠」
冠婚葬祭の「冠」は、公家や武家で成人になった際におこなう儀式「元服」が由来です。
現代では主に成人式を指します。
成人式での服装は、男性は袴、女性は振袖を着用することがありますが、これらは和装の正礼装に分類されます。
ただし、成人式では必ずしもフォーマルスーツを着用する必要があるわけではなく、大学の入学式用に購入したスーツで参加することも多くあります。
冠婚葬祭の「冠」には叙勲(じょくん)も含まれます。
叙勲とは、国家や社会、文化に対して大きく貢献した方に対して国家が勲章を授けることです。
叙勲は伝達式という式典で受章しますが、基本的には正礼装を着用して参加します。
2-2. 「婚」
冠婚葬祭の「婚」は、結婚式のことです。
新郎・新郎の父親や親族は正礼装の着用が一般的です。
ゲストとして参列する場合は、略礼装に分類されるブラックスーツもしくはダークスーツを着用するとよいでしょう。
ただし、近年は結婚式での服装が多様化しているため、華やかさを出すために明るめのスーツを着用する方も多くなっています。
明るめのスーツで参列してもマナー違反とはなりませんが、花嫁の衣装を引き立てる服装を意識しましょう。
2-3. 「葬」
冠婚葬祭の「葬」は、葬式のことです。
葬式において、喪主や遺族は正喪服であるモーニングや袴を着用するのがルールとされてきました。
しかし、近年では葬式が簡略化されていることにともない、喪主や遺族であっても準喪服であるブラックスーツを着用することがほとんどです。
冠婚葬祭でのブラックスーツは、ビジネスシーンで着用するブラックスーツとは違う点に注意が必要です。
冠婚葬祭でのブラックスーツは漆黒と呼ばれる深い黒色ですが、これに対してビジネススーツはグレーが入ったような黒色をしています。
その他にもディテールに違いがあり、黒色のスーツを着用していると、周囲へ違和感を与えてしまうでしょう。
2-4. 「祭」
冠婚葬祭の「祭」は、正月やお盆、お彼岸、お中元、お歳暮など、祖先を敬うための祭礼です。
正月やお盆などに親戚の家へ挨拶に行く際の服装は正装が伝統的なマナーです。
しかし、最近では正装をしていくことは稀で、ラフではない格好であれば問題ないとされています。
また、お中元やお歳暮などは宅配便で送付することが多くなりましたが、正装をして持参することが本来の在り方です。
こちらも、近年ではラフではない服装であれば問題ないとされています。
ただし、地方では独自のルールが根強く残っている地域もあるため、その土地の風習に合わせた服装をすることが大切です。
3. 20代にフォーマルスーツは必要?
フォーマルスーツはいつ購入したらよいのか、多くの方が悩んだことがあるのではないでしょうか。
中学生や高校生であれば学校の制服が正装となるので、フォーマルスーツを持っていなくても問題ありません。
大学生になってすぐに購入する方もいますが、体型の変化で着用できなくなる可能性を考えて購入を躊躇される方も多いでしょう。
しかし20代になると、友人の結婚や突然の訃報など、冠婚葬祭に出席することが多くなります。
そのため、20代になったらフォーマルスーツを一着は持っていた方がよいでしょう。
また、フォーマルスーツはオーソドックスなディテールで装飾がないため、購入してから年数が経過しても長く着用できます。
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4. フォーマルスーツを選ぶ際のポイント
最後に、フォーマルスーツを選ぶ際のポイントについて解説します。
4-1. シンプルなデザイン
フォーマルスーツは着用する回数が少ないため劣化が少なく、長い期間使用できます。
そのため、シンプルで普遍的なデザインのフォーマルスーツを選べば流行の影響を受けにくく、より長く着用できます。
サイズ的には、細身シルエットではなく、標準シルエットを選ぶことがおすすめです。
ウエストが調整できるスーツはありますが、太ももや肩回りなど、調整ができない部分もあります。
スマートすぎるシルエットを選んでしまうと体型の変化に対応できないので、ゆとりがあるかどうかもチェックしましょう。
4-2. 黒の濃度
最もフォーマルな色は黒ですが、ひと口に黒といっても様々あります。
そのなかでも格式が高いのは「漆黒」です。
フォーマルスーツは黒の濃度が高いほど格式が高く、上品な印象を与えます。
品位ある場所にふさわしい服装になるよう、できるだけ濃い黒を選びましょう。
5. まとめ
式典や冠婚葬祭など格式高いシーンで着用するフォーマルスーツ。
購入するタイミングはむずかしいですが、20代になると冠婚葬祭に参加することが多くなります。
長く使うものなので、デザインが流行にされることは少なく、安心して購入できるため、社会人の身だしなみという意味でもぜひ一着持っておくようにしましょう。